日本にはヨーロッパのような移民受け入れはできない
去年、岸田氏はカタールなど湾岸国を例示して、「日本らしい(移民の)共生」ということを言ったことがあります。
カタールのように移民という現代の奴隷階層の上に少数の本国民が乗り、汚れ仕事と野外の仕事は100%移民という国にはなれないし、なりたくもありません。
比較対象を誤って立論すれば、本論も狂うのは当然です。
強いていえばヨーロッパが比較する対象になります。
結局、いま日本で激増している不法滞在者を解決できないうちに、移民対象を家族帯同にまで拡げ、永住権を与えてしまえば「日本らしい共生」もナニもありません。ただの移民と一緒です。
中身も、外国人人材派遣業者が言うように、待遇改善、就労前の語学教育、スキルの向上支援、就労後の評価制度の明確化ていどのことで、そんなことくらいは先進国ならどの国もすでにやり尽くしています。
たとえばフランスは「社会統合政策」と銘打ってこのような取り組みをしています。
「社会統合政策の内容は多岐にわたり、フランス語教育を含む職業訓練、住宅状況の改善、社会的文化的適応のための援助活動等であるが、サルコジ氏が推進している社会統合政策の象徴的なものは、移民に「受入れ・統合契約(CAI)」を義務化し、契約内容としてフランス語習得、フランスの社会文化の共通原則の理解、そのための市民教育講座への出席を義務化する一方で、就職、教育等に対する支援を行うというものである」
(平出重保『フランスの移民政策の現状と課題』)
Taro-20090601003.jtd (sangiin.go.jp)
フランス文化を学ばせることを義務化までしていますが、いったん移民したらたぶんそんなものには出ません。
ましてや2世3世になれば推して知るべしです。
そして不満を募らせた「郊外」の3世4世の若者らが、まるで祭のような暴動を頻繁に起こしています。
ではひるがえって、日本は移民受け入れに際して、日本文化を学ばせることができますか?
あるいは、日本国への忠誠を誓わせることができますか?
仮に不幸にも出身国と戦争になった場合、日本人として戦うことを誓わせられますか?
たぶん無理でしょう。
なぜならいま移民を推進している「多文化共生」主義者の皆さんが、日本文化の押しつけとしてそれを許さないからです。
逆にむしろ日本国民に向かって、外国語を学べ、イスラムの習俗を学んで許容しろ、差別をするな、ヘイト禁止、公教育は多言語でやれ、というふうになるでしょうね。
そして公立学校で日の丸の掲揚を止めよ、韓国語と中国語をカリキュラムに取り入れろ、くらいは言うでしょう。
そしていとも安易に参政権を与えてしまう自治体が出現し、それをメディアがはやし立てる。
そんな移民に免疫がないゆるい国がうちの国です。
岸田氏が政治家ならば、「日本らしい共生社会」などというお菓子のようなことを言っていないで、自国民を移民からどう守のか、どのように日本社会に同化させていくのかを考えるべきですですが、それを言うと埼玉の事例のように即ヘイトとしてバッシングされるでしょう。
多文化共生とはなんだろうか? – SKYグローバルリンク|三重県四日市市【公式サイト】 (sky-gl.com)
どころが岸田氏のようなリベラル脳の持ち主は極端な性善説ですから、麗しく共存していくと思っていらっしゃる。
ヨーロッパのナニを見てそう思えるのか、不思議な人たちです。
奴隷に依存する国家であるカタールに行って、9割外人でも国が回るんだと妙な感心した人ならば当然かもしれません。
ただし、一定の移民は不可避の必要悪としているでしょう。
それは私は農業研修生制度が完全に定着しているのを見てきました。
このような仕組みは他の分野でも多く見られ、この方法ならいつでも制限をかけたり、退去させることが可能です。
家族をもたないためにコロニーが作りにくくなります。
矛盾は多々ありますが、特に賃金が安い問題も大幅に改善されました。
長年に渡って運用してきているために改善点もあぶりだされて、よりよい形になってきています。
それをなぜ今になって家族帯同可という本格的移民に道を開くのでしょうか。
それはおそらく財界がより安く働く労働力を大量に欲しているからです。
長年に渡って財界は移民の解禁を政府に強く働きかけていて、まるで悲願のようです。
それは20年間も続いたデフレで、財界は自国の勤労者の賃金を上げる方向で解決せずに、移民で代替するという安易な道をあたりまえだと勘違いしました。
本来なら、労働条件の改善と機械化などで乗り切るべきだったのです。
しかし深くデフレ脳に犯されていた財界は、もっとも安易な外国人移民に解決を求めました。
このところの日経連は、言うことなすこと夫婦別姓推進移民促進とかで、もはや日弁連財界部会と改称したほうがいいようです。
結局、自分の会社の人件費をアップしないで安い外国労働者で凌ぎたいというだけのことで、今頃になって全国的な人手不足でオタオタしているからこんなことを言い出す始末です。
この財界の醜態を朝日新聞などリベラル勢力は「開かれた多元社会」「多文化共生社会」というキラキラネームをつけて、まるでヒューマニズムの運動であるかのように囃し立てました。
オーストラリアに住むマンガ原作者のように「多元文化社会」を新たな人類史の発展だくらいに説く者も現れました。
馬鹿だね。移民国家のオージーと一緒にするんじゃないよ。
もちろん、移民の本音はセコイ財界の欲求にすぎません。
どういうわけか、それをヒューマンでカッコイイことと勘違いしたのが岸田氏のようです。困った人だ。
なぜ彼には、移民が国柄にとって本質的変更をもたらすことがわからないのでしょうか。
この人たちは、まるで移民受け入れを発展途上国の支援くらいに勘違いしています。
豊かな日本は、西アジアや東南アジアの人々に門戸を開いて失業で苦しんでいる人々を雇用で救済せねばならない。
これは発展途上国に恩恵を与える行為なのだ。
そして受け入れることで、閉鎖的島国根性がはびこる日本社会も、ヨーロッパ並に開かれた多元文化社会となるであろう、チャンチャン♪
ま、それも今の円安で外国人が来ませんから、残念。
「新しい資本主義」という社会民主主義的な言い方といい、岸田氏はこういう歯が浮くリベラルみたい言い方が文化的だと思っているようです。
彼が米国に生まれていたら民主党の左派になったでしょうね。
だから就任1年間はヒダリ側の人たちは妙な仲間意識めいた視線で岸田氏を見ていたようですが、安倍氏の政策の延長であるクアッド、防衛予算2%から疑問を感じ始め、いまや異次元の増税で完全に裏切られたと思い始めました。
これなら、かつての移民受け入れ期のフランスのように、うちの国は露骨に人が足りない、ヒューマニズムなんかお呼びじゃない、安い外国人労働者が欲しいんだ、と言ったほうがいっそ清々しい気さえします。
「第一次世界大戦以降、人口が急激に減少したフランスは、積極的に移民の受入れを行ってきた。特に、第二次世界大戦後、いわゆる「栄光の 30 年」(1945 年から 75 年までの間はフランス経済史上最大の経済成長期)には、安価で大量の労働力が必要となり、炭坑や自動車工業の労働者としてスペイン、ポルトガル、マグレブ等から大量の外国人労働者の受入れを行った。当時の移民として受け入れた外国人労働者の多くは、家族を連れず、男性1人で入国してくるのが普通であった」
(平出前掲)
たしかに移民導入は、フランスにとって一時は経済のカンフル剤となりました。
ただし巨大な副作用が後に到来し、それは70年間つづくフランスの不治の病と化してしまいましたが。
フランスの暴動がさらに深刻化:移民たちの不満は国家を破壊するのか | アゴラ 言論プラットフォーム (agora-web.jp)
とまれ安い労働力を確保したフランスは国際競争力で優位となり、戦後の繁栄期を迎えることになります。
ただし、他のヨーロッパ諸国は右へ倣えで、大量移民に踏み切りましたからそうそう続きませんでしたが。
いろいろな移民トラブルが続出しましたが、本質的な変化は受け入れたフランス人の側に起きました。
先進国がいったん外国人を受け入れると、逆に外国人労働力に強く依存する構造が生まれてしまうのです。
まずは製造業やサービス産業、農業から始まり、やがてその依存構造は社会全般に及びます。
すると外国人労働者がいないと、社会システムが動かない、都市が機能しないという状況が発生します。
フランスに住んでいた饗庭孝男氏は、いまから36年も前にパリ滞在のエッセイにこう書いていました。
パリ エスニックタウン・マップ|世界のエスニックタウン|e-food.jp
「私の住んでいる5区は、12区や14区、18区、20区、あるいは郊外ち較べると、比較的少ないとはいえ、外国人労働者もあるていど住んでいる。彼らはパリの人口の14%の比率である。ちなみにパリ以外は7%である。
黒人やアルジェリア人、モロッコ、,チュニジア、中近東の人たちは、メトロや清掃の従業員、小売店、それに区役所の下級官吏に多く、ポルトガル、スペイン、イタリア、ポーランドの人たちは、ホテルのボーイ、夜勤、門番、タクシーの運転手、床屋に多い。(略)
だからパリの階級構造は、下から言えば底辺を中近東、黒人、アルジェリア人、モロッコ、チュニジア人らか支え、第2の階層はポルトガル、スペイン、イタリア人たちがいて、その上部構造がフランス人ということになる」
(饗庭孝男『パリの一隅から』1987年11月)
このようにフランスでは、人種・宗教・出身地によって固まって住んでコロニーを作り上げ、まるでパイ皮のような階層社会を作り上げています。
それでもあいかわらずフランスは、魅力的で文化的であれるのです。少なくとも表向きは。
それを可能としているのはフランス人に「礼儀正しい冷淡さ」があるからです。
階級や階層によって「自然に差別」できる階級社会の伝統が背後にあるからです。
では日本人に同じマネができるでしょうか。
受け入れた、タイ人、ベトナム人、バングラディシュ人、中国人、韓国人、パキスタン人らが居住区をわけて、上層中層下層に分かれて暮らし、日本人のみが社会の上に「上級国民」として君臨することができるでしょうか。
ヨーロッパ人のように、このような所与の人種、階層を前提にして、眉ひとつ動かさず「自然に差別」して生きていける人だけが、外国人移民を賛成と言える資格があります。
都道府県別外国人研修生・技能実習生数
私は農業研修生という名の外国人労働者が多い地域に住んでいます。
現行の研修生というがんじがらめの制度でも多くのフリクションをうみました。
確実に治安の乱れが各所で起きました。
彼らは家族を帯同できないから、この程度で済んでいるというのが現実です。
そして彼らなくしては生産続行か難しくなるような体質に日本農業は内側から急速に変わっていきました。
「特定2号」で大規模に移民を導入すればどうなるか・・・、ほぼみえてきます。
一部の人たちのようにゼノフォビアで移民問題を語ってはなりません。
むしろ移民で日本人がどのように変わってしまうのか見据えて議論すべきでしょう。
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おっ!キレイなツユクサだ。大好き!
で、技能実習生制度の話ですね。
いかにも島国で他国からは閉鎖的だと批判されますけど、現実問題として特に農畜産の現場では主に東南アジアからの実習生がいないと回らないのは近所や親戚の農家の話でも知っています。市内のハイテク鍍金企業が積極的にネパール人をサポートして雇っていたりもします。
が、隣の町でブランド豚を育てている親父の従兄弟(農連代表で仕方なく議員やってる)のトコてBBQ会があったけど、働いてるのは中国人とベトナム人ばかりなので帰宅後の親父は「あれがブラック職場か!?」という全くトンチンカンな事を言い出すレベルで理解が足りていません!!
で、日本は今や「安い国」ですからまあ少子高齢化が確実だからと安易に移民受け入れというのはダメでしょうに。
ベトナム人が組織犯罪起こしたり、川口のクルド人問題とかは絶対に許すわけにはいきません。取り締まりは徹底強化しないと。
日本人ってあくまでも性善説で成り立っている社会です。それを否定して犯罪を犯す連中である輩を受け入れ歓迎!とかいう連中って、バカすぎますね。
こちらは東北の田舎住まいで夜もカギも閉めずに寝られるところですが、20歳の外国人留学生が夜中に田舎の民家に侵入して寝ていた70代の婆さんをレイプなんていう「日本の常識では考えられない」犯罪が起きたりしてます。。。
投稿: 山形 | 2024年7月 5日 (金) 06時52分
日本はすでに世界4位の移民大国です。
このうえ「特定2号」という名の移民推進政策を行えば、産業構造も変わる。日本人の給料は上がらず、社会福祉は持たなくなるでしょう。
このコメント欄でも少子高齢化問題の時に「移民政策しかない」と書いた人がありましたが、お役所の言う「多文化共生社会」などファンタジーに過ぎません。デンマークがどうなったか?英国やドイツが失敗の方向転換をするなか、岸田政府は周回遅れも甚だしいありさま。一刻も早く退陣すべき政権です。
投稿: 山路 敬介(宮古) | 2024年7月 5日 (金) 19時04分
どこの国でも同じでしょうが、日本でも弱者を政治利用してウマイ飯を食おうとする勢力が強くて、移民モンダイについても彼らが大活躍しそうなんで、私は移民については現況のような「人権だぁ」と言えばすべてが引っ込む状態のまま促進するのは反対ですわ。外国人参政権なんてのも同様で、そんなのもうハナシにさえなりません。
キレイゴト好きな岸田首相は何やらヤル気満々のようですが、現実を見ろと言いたくなりますわ。ただでさえ閉鎖的ムラ社会の日本なのに、そこへ外国人集団をハメ込むなんて正気の沙汰とは思えません。私の居住地は日本でも指折りの外国人が多い地域なのですが、まあ日本土民と彼らはあまり混じり合わない。
彼らには彼らのコミューンがあってソコで暮らしていて、社会生活の大半はソコで間に合うみたいですわ(スーパーマーケットとか中古車屋とか巾広い業種がある)。行政では混じるよう催事を計画しているのですが、表面上はともかく、マブダチ同士になるなんてそら難しいというものですわ。人間は、そんなに単純な生き物じゃない。私はブラジル音楽を聴くのでまだ彼らに好意がある方なんですが、日々生業に忙しい日本土民がワザワザ多様性の為に自分の時間をさくなんて無いですわ。
そのテの本によると、人間の脳は石器時代に最大適応しているために、自己集団200人程度の同族(姿かたちが同じ)を心地よく思う設計らしくて、それ以外は部外者(姿かたちが違う)ととらえて警戒するようになっているとか。そんな人間の本性をキレイゴトで変えることができるなんて、岸田首相はホント頼りない男ですわ。ちなみに会社組織でも、200人を超えると顔と名前が合わなくなり、組織の一体感が無くなる(大企業病の原因のひとつ)んだそう。
移民モンダイは、(元)国籍・人種・宗教・習俗習慣がまったく違う集団が経済活動だけは同じくするというのだから、そら支障が出ない方がおかしいんですわ。大勢の移民を受け入れるのであれば、キレイゴトなんて言ってないで、もっと実直に制度設計しないとエライことになるのは明らかです。それには、弱者を政治利用してウマイ飯を食おうとする勢力を排斥しておくのは必須ですわ。
投稿: アホンダラ1号 | 2024年7月 6日 (土) 00時01分