石破内閣組閣始まる
2回目の議員投票の動向がわかってきました。
こんなかんじだったようです。
【自民党総裁選】石破茂氏、議員票呼び逆転 3人の「首相」の暗躍 - 日本経済新聞 (nikkei.com)
やはり菅、岸田連合でした。
岸田氏は第2次岸田政権くらいに考えているのでしょうが、あのふたり仲が悪いそうなんで、どこまで持つか。
いわゆる親中派と目される人たちは、こぞってゲル氏についたようです。
河野さんだけは麻生氏を裏切れずに、渋々高市氏に入れたようですが。
さて、石破氏が「組閣」を始めました。
判明しているのはこうです。
安倍氏を国賊と呼んで処分を食らった村上氏が総務大臣ですか。分かりやすい。
衆院選10月27日投開票へ 閣僚全容固まる 自民は30日に新体制始動、副総裁に菅前首相 - 産経ニュース (sankei.com)
お静にお静かに。
案外中庸路線です。
注目していた防衛相には中谷氏、経済安全保障に城内氏、そして政調会長には小野寺氏が入っているので、石破政権が安全保障で破綻することはないでしょう。
SNSでは早くも高市離党なんて言う気の早い者がいますが、やればかつての渡辺喜美氏のように第3極をめざすも結局はのたれ死にです。
安倍氏も自民を出るという噂はなんどもありながら、しがみついて総理総裁となって長期政権の道を拓きました。
はじめから親からもらった大派閥のプリンスではなかったのです。
高市氏には、今の高市人気は水ものくらいに考えてほしいと思います。
ライトスタンドのファナティックな応援団を過剰に期待しないこと。
彼らは無責任ですから。
自民党議員諸氏をビビらせて逆方向に走らせたんですからね。
気持ちはわからないではありませんが、いまは一歩引いて高市氏はかつてのゲル氏に倣うべきです。
内閣や党の要職は甘い罠で、これに取り込まれたら独自の発言は完全に封殺されてしまいますからね。
大臣を辞めたらフリーです。
石の上にも5回に倣って、総裁選支援に対する挨拶回りと称して全国行脚にでも行くんですな。
そう遠くない将来それが活きてきますから。
いまは少しゆっくりしてください。時代があなたを迎えに来ますから。
さて石破氏が「組閣」するに当たって、力点を置くのは菅・岸田というふたりのスポンサーを怒らせないことです。
自身が水月会という泡沫派閥しか持たなかったですし、いまの人気も高市氏とは別の意味で水物です。
水月会からは赤澤亮正氏が経済再生大臣に入りましたが、精一杯、菅・岸田色は残すでしょう。
したがって過激な金融所得課税や消費増税は封印します。脱原発も引っ込めるでしょう。
これは高市氏が勝ったとしても一緒で、自民党という連合党の宿命です。
となると、独自色をどこで出すのかと言えば、内政に縛られない外交です。
石破氏を推した人間から枢要なポジションを与えていくことでしょう。
これは常識で、いかなる政治家でもやることで、特に驚くようなことではありません。
「自民党の石破茂総裁(67)は29日、新内閣の外相に岩屋毅元防衛相(67)を起用する方針を固めた。党執行部では、党三役の総務会長に鈴木俊一財務相(71)を充てる方向で調整しており、鈴木氏本人の意向を踏まえて最終判断する。国会運営の司令塔となる国会対策委員長には坂本哲志農林水産相(73)の起用が固まった」
(朝日9月29日)
外相に岩屋元防衛相起用へ、総務会長は鈴木財務相で調整 石破新総裁(朝日新聞デジタル) - Yahoo!ニュース
常に石破氏に寄り添っていた選挙参謀格の岩屋氏には、外相という花形ポストを与えられました。
なんの実績もないのに外相ですって。
開票の時にも岩屋氏は横に座ってなにやら石破氏としゃべっていました。
当選と同時に、石破氏以上に 周囲に頭を下げて居た姿が印象的でした。
下写真の右下の白髪頭が岩屋氏です。
自民党総裁選、石破茂氏の勝因は「悪さ加減の選択」問われる実行力…組閣の多様性が課題 : 読売新聞 (yomiuri.co.jp)
彼がどんな外交をするのか、いまからでも察しがつきます。
それについては長くなったので次回に。
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うーん、そこそこ妥当というか菅と岸田の推した「グループ」という実質派閥からの大臣で固めるのは予想通りですね。唯一解散せずに「派閥」を残していた麻生からキングメイカーを奪った形。
でも菅さんと岸田って、かなり仲悪かったはずですけど···菅さんも安倍政権で長い事官房長官として頑張ってきたのに、フリーハンドの3年間を無為に過ごし安倍派潰しを行った岸田と組むというのは謎。
それを言ったら安倍政権下で5年も外務大臣やってた岸田が安倍派潰しを平気でやるという不条理です。
林がちゃっかり官房長官留任してたりしますが、
一番不安なのは最重要な外務大臣が岩屋かよというのは同感です。
まさかの石破当選にはガッカリはしましたけど、一昨日の記事でのふゆみさんのコメントにあるように、まずは落ち着いて見て行こうと。
ちなみに岸田政権誕生の時は、直後の株価や為替は急には動かなかったかと。
ジワジワと数ヶ月停滞したので冬から翌春にかけて主に「投資家からの怨嗟の声」みたいな記事が各誌で書きたてられた感じ。
そのへんも含めてしばらくは様子見ですね。
とは言っても、来月総選挙となればどうなるのかは分からずともレームダック化するか「超短期政権」になるのは確定でしょう。
投稿: 山形 | 2024年9月30日 (月) 07時51分
岩屋毅が外務大臣か、はぁ~。
まあ防衛大臣でないだけまだましか。
村上誠一郎の総務大臣、本当にわかりやすい人事ですね。
典型的なアベガー路線ですな。
まあ端から自民党支持ではないのでどうでもいいのですが、
果たして解散総選挙で石破自民は勝てますかね?
早々に瓦解してほしいと願ってますが、
さりとて立憲民主党に躍進されても困るんだよなあ。
投稿: 右翼も左翼も大嫌い | 2024年9月30日 (月) 08時33分
そうですかね? 派閥単位ではともかく、見事に安倍晋三プロパーを影も消し去ってる状況だと思います。政務官人事まで見ないとハッキリしないけど、同じような基調で人事が行われるでしょう。かつての安倍さんの人事とちがい派閥がないだけに、やりたい放題です。
それにしても、化けの皮が剥げるのが早そう。
アジア版NATOなどと言って中国をわざとらしく警戒ささせつつ、その実は憲法改正によらない地位協定の改正でしょう。こんなもの、米国はすでに見抜いてますよ。
こうした、石破流ごまかしのやり方は日米関係に良くない。
この件に限らず石破は仮に目的が良くても、手段が非常に悪い。
不記載問題に関する公認問題についても、そう。
食言的右往左往は、野田さんに徹底的に締め上げられるでしょう。
けれど一次不再議の原則を乗り越えれば、石破はこの件をきっかけに自滅です。
投稿: 山路 敬介(宮古) | 2024年9月30日 (月) 08時52分
高市、小林両氏が新政権から距離を取ったのは良い選択だったかと、離党などしなくていいんです。
党内にとどまって迂闊なことをやれば容赦なく突き上げていけばいいだけです。
さっそく村上、岩屋といった格好の的を用意していますのでそれほど難しいことでもないかと思います。
これまで好き放題背後から撃ちまくっていた人が撃たれる側に回った時の覚悟を見せてほしいものですね。
宝くじの1等に当たるくらいの期待感ですが。
投稿: しゅりんちゅ | 2024年9月30日 (月) 09時54分
山形さん、確かに今回落ち方が違いました。岸田一位の反応が800円下げからの6営業日かけて1800円マイナス。以降2年弱ジリジリでした。
石破政権爆誕時なら今回くらい反応して当然でしょうね。
8月の下げ上げとか唖然と見た後だとあの頃の値幅の感想がバグります(汗)。
https://www.asahi.com/sp/articles/ASPB462L7PB4ULFA01Y.html
投稿: ふゆみ | 2024年9月30日 (月) 13時07分
先物で下がったといえ、結局今日一日で、東証が2000円ほど下げたそうです。市場はシビアというか、当たり前というか。
来月中(10月)には解散総選挙の話が出てます。ゲルさん本当にやるんですかね?長短命内閣とかにならななければ良いけど。
投稿: 一宮崎人 | 2024年9月30日 (月) 15時33分
山形さん
菅さんの安倍派潰し
21年の総裁選前、安倍さんの懐刀たる人物が死に体の岸田に総裁選出馬するよう持ち掛けて、公約まで手伝ったとか。
安倍派や麻生派に裏切られたと悟った菅さんは出馬を断念。
この時の怨みでしょうね。
岸田と組んだのは、敵の敵は味方。
邪魔者は容赦なく排除ですから権力争いは凄いですよね。
投稿: 多摩っこ | 2024年10月 1日 (火) 00時35分