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2024年9月 2日 (月)

コメ不足だって?

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コメ不足と聞いてたまげしました。わきゃありません。
だって平常どおり去年は収穫量があがっているのですから、足りなくなるなんてどこの国の話なの。

「令和の米騒動」なんて騒ぐなら、まずは収穫量推移グラフくらい押さえてほしいものです。
市場に出回っている去年産コメの収穫量を知らないで、コメ不足もなにもありませんからね。

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水稲の収穫量に関するデータ | データで見る田んぼ | クボタのたんぼ [学んで楽しい!たんぼの総合情報サイト] (kubota.co.jp)

傾向的に落ちてきてはいますが、700万tから800万tの間で推移しています。
これは農水省が市場動向に合わせて生産量調整しているからです。

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kubota.co.jp

ちなみに去年2023年度は716.5万トンで、例年より10万トン程度の減少にすぎません。

「水稲の全国の10a当たり収量は533kgと見込まれる。 以上の結果、収穫量は716万5,000t(前年産に比べ10万4,000t減少)と見込まれる。 このうち、主食用の収穫量は661万t(前年産に比べ9万1,000t減少)と見込まれる」
令和5年産水陸稲の収穫量:農林水産省 (maff.go.jp)

次に、作柄の状況を示す作況指数です。
作況指数が106以上で「良」、105~102で「やや良」、101~99で「並み」、98~95で「やや不良」、94~91で「不良」です。
今回の「コメ騒動」で最初に思い出したのは、あのタイ米を嫌々食べさせられた1993年の作況指数が74の時だったかもしれません。
戦後で飛び抜けてひどい凶作は1945年の作況指数67があります。
敗戦の混乱と重なったために食料難が引き起こされました。
着物を抱えて田舎にイモを買い出しに行ったなんて話は、私が子供時代よく聞いたものです。
共に原因は冷夏です。
去年のような高温も困りますが、よりダイレクトに作柄に影響を与えるのは冷夏のほうです。
「令和の米騒動」なんて言われると、ついこういう記憶が一気にフラッシュバックして買いだめしたくなるのはわからないではありません。

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(199)1933年:コメ作況指数120【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】|グローバルとローカル:世界は今|コラム|JAcom 農業協同組合新聞

去年の作況指数は101、つまり平年並みですからコメパニックになるわきゃありません。

「農水省は 12 日、令和 5 年産水稲の最終作柄を全国作況指数 101 の「平年並み」と発表した。 前回の 10 月 25 日現在から変わらず、5 年連続の平年作が確定した」
k1b-info_20231222.pdf (agri-note.jp)

この「コメ不足」を去年の猛暑と結びつけて高温障害による作柄不振が原因と書いていたところもありましたが、確かに高温障害は出ましたが、2010年の猛暑時より、被害を被った水田は少ないのです。

「水稲の被害統計で高温障害が単独項目として区分され、被害分類がいまの形になったのは平成 14年産から。それ以降で高温障害面積が最も大きかったのは、昨年まで歴代 1位の猛暑年だった平成 22年産の 97 万 7500 ㌶ だった。今年は 22 年を大幅に上回る史上最高猛暑として記録を塗り替えた中、高温障害面積でも 22 年産を上回り、過去最大規模の約 100 万㌶に上った。直近 10 年では令和元年産 69 万 9200 ㌶、平成 30 年産 65 万 3300 ㌶を大幅に上回った」
(商経アドバイス令和 5 年 12 月 18 日)

しかし高温被害を受けた水田は少なかったものの、歩留りの悪さが響いて商品となるコメが減少しました。
そのために春には、政府備蓄と別にJAなどが保管している民間在庫がかつてない速度で減少し始めました。

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日本農業新聞

「4月末現在の民間在庫量は近年、200万~230万トンで推移しており、今年の180万トンは過去にない低水準だ。「十分な売り物がない」(西日本の米穀店)との声も聞かれる。 23年産米は猛暑の影響で生産量が下振れしており、JAなど出荷段階で在庫の減少幅が大きい。高温障害による精米の歩留まり低下も尾を引く。
米の需要が上向いたことも在庫の消化ペースを早める要因で、人流の回復を受けて業務需要が堅調で、家庭向けの消費も前年を上回る」
(日本農業新聞6月26日)
逼迫する米需給 現状と24年産の展望は / 日本農業新聞 (agrinews.co.jp)

このような民間在庫が減少する中で起きたのが、8月8日の南海トラフ地震警報発令でした。
この警報は広域に大地震が起きるという恐怖を国民に与え、一部の消費者はいっせいにコメの買いだめに走ります。
それを煽ったのがメディアと野党でした。
この根性がねじ曲がった人たちは常にことあれかしと狙っているようで、こういう社会が変動するととたんに元気になり「責任を追及するぅ」と叫び始めました。
長くなりそうなので、ここで切って明日に続けます。

 

 

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コメント

農水省もJA全農も「作付面積」を各県に丸投げしている時点で責任放棄してます。
なんだあの人が多いだけの省と特権金融不動産屋。

県としてもブランド競争があるので、苦労して開発した価格の高いプレミアム品種の作付けは限定しないと値崩れするから慎重になります。
ウチはその「つや姫」を食ってるんだけど、去年の熱波で1等米比率は随分落ちました。それでも食管法時代の高級米よりかなり安いんですけどね。米価も失われた30年なわけです。
で、30年前にブランディング失敗した主力品種「はえぬき」の完全上位互換品種の「雪若丸」は暑さにも強かったのが去年証明されました。今後一気に置き換わるかと。
ちなみに93年大冷害の翌年に「平成の米騒動」の時は細川政権。あの時は本当に米が無くなったのでタイ米緊急輸入(後のMA米)するのは良いけど、「米5キロ買ったら、必ずタイ米1キロのセット販売」とか「ブレンド米」の強要とか農水省は悪手を打ちまくりました。当時の街の米屋のあまりにも横柄な「売ってやってるんだぞ!」態度
は酷かったですけど、スーパーで気軽に買えるようになったらそういう米屋は次々に潰れましたが。。
当時の給食や弁当のご飯が冷めた時の不味さといったら···。
また、当時のワイドショーや雑誌では突然「タイ米のおいしい調理法紹介」とかに急旋回しました。明らかに政府の圧力があったと思ってます。

マスコミで言ってる「去年の猛暑がぁ」はコシヒカリその他である程度影響してますけど、充分に在庫はあります。
他にコロナ明けで「インバウンド需要がぁ」は全く説得力ありません!ワイドショーのコメンテイターや出演してる経済学者ってバカしかいないの!?インバウンド需要なんて多く見ても5万トンレベルでしょうに。
むしろ今はちょっと戻ったけど円安を武器に日本より遥かに物価高騰している欧米に高級品種を増産して輸出しまくって稼ごうくらいの発想は無いのか?と。
90年代には想像も出来なかったけど、カリフォルニア米と比べても、今の日本米は高くは無いですよ。

かつて米不足の時、タイ米を抱き合せで買いましたが食べずに古くなって捨てましたね。罰当たりでした。
今ならガパオやカオマンガイなんかあるので、家でも食べるかも。

山形さんの日本産米輸出、軌道に乗れば減反などせず逆に増反ですよね。輸出の主力が自動車、機械、米なんて日が来るかな?
そうなれば米不足なんて起こりませんや。


ドイツ駐在の日本人女性の記事を読んだことがあります。
たまに日本米でおにぎりを作り、近所に配るとドイツの子供達は美味しい美味しいとパクパク食べる。
それで作り方を教わった親が真似して高い日本産米でおにぎりを作ってみるが上手く出来ない。
この違いは、軟水と日本製の炊飯器なんだそうです、ここから始めないと日本産米は売れないのかもしれません。
別の人の談では、ドイツで市販されているおにぎりはパサパサのご飯でポロポロ崩れる、我々が食すしっとりとしたものとは違うのだとか。

アメリカで消費される米は年間700万トン、日本の消費量と同じくらいでビックリ!
農水省でアメリカへの輸出量が増えたぞという量が6900トン、消費量の0.1%にも満たない。
スーパーでの取扱量も少なく、日本食材店でも売れ行きが悪い日本産米、本当に日本食ブームなの?
円安もあってアメリカの米より安いのに売れないって何?

日本産米を売り込むには農水省が先頭に立って宣伝をする、ただ輸出しても購入されない。
農協や商社、家電メーカー、食品メーカーともタッグを組み、おにぎりや日本式カレーなどで試食会、炊飯器や軟水なども併せて紹介することを反復継続すれば知名度が上がり、色々なものの販売に繋がる。
炊飯器も色々な機能は外し、シンプルで安価なものにしたい。
なんて妄想をお米のニュースを見ながら娘と話してました笑


iPhoneから送信

ただ値上がりしてるのは確かなんですよね…うちの地域は田舎なので米は山積みで置いてますが、5キロで3000円。去年は2000円台で売ってたよなーと思いながら、まだ家に在庫はあるので静観してます。

抱き合わせ商法って、ガンプラやファミコンソフトだけじゃなかったんですね。

多摩っこさん。

ウチでは70年代末まで使ってた超シンプルな東芝製の「ご飯炊くだけ」で保温やテフロン加工など全く無い高度成長時代の5合炊き電気釜が、今は権利が台湾にあって現地で爆売れしたそうです!

あと、ヨーロッパは基本硬水なのでコーヒーやお茶の煮出し方がちがいますからね。ドイツ駐在が長かった親父の幼馴染は80年代に日本から高級緑茶が贈られてきたけど、どうにもならなくてヒコーキでスイスまで超軟水を買いに行ったそうです。
北米はボルビックが最近日本から撤退したけど基本的に西海岸は軟水。

エネルギー名無しさん。
はい、30年前の日本で本当にあった話です。業務用米は全部タイ米ブレンドで、一般流通にはタイ米抱き合わせを強要されました。93年は長梅雨で一度梅雨明け宣言出たけどすぐに撤回。ずっとジトジトと雨でした。昼間エアコンも無しに寝てる分には快適でしたが(笑)。その2年前のピナツボ山噴火のせいとも言われています。青森や岩手は特に壊滅的被害。作況に「皆無作」なんて言語があるのを初めて知りました。
翌年は一転して猛暑。「平成の米騒動」になった夏でしたが、「冷害での不作はあれど暑い夏に不作無し」が証明されたようなもんで新米が出回ると、今度はMA米の在庫が問題になりました。
煎餅にでもするか飼料用に流すしかなくなりましたから。当時はバブル期のグルメ需要を過ぎた時期なので、煎餅等加工品でも「国産コシヒカリ使用」なんてのが当たり前になってました。

山形さん

軟水買う為に飛ぶんですねー笑
最近のドイツは緑茶も人気らしいですが、我々の飲むものとは違うような。
アメリカの西海岸は軟水なのか、一つ勉強になりました。

電気炊飯器はシンプルなのが1番ですよ、ほとんどの機能を使っていません。
ウチは15年前までガス釜で炊いてました。炊飯スイッチだけ笑

水は重要ですね。

多摩っこさん、水と炊飯器大事ですよね。
そしてあと格闘すべきはその国の湿度でした。
精米した袋米を放置すると乾いた欧米ではどんどん米が劣化します。現地の人は冷蔵庫で穀類保管なんてしないですから。
日本ですぐ食べれば最高に美味しい米でも、精米した袋をコンテナ輸出すれば味が落ち、もみで輸出するなら精米所を確保せねばなりません。コストは上乗せされます。
ある程度安定した輸出量が必須ともなり覚悟も必要です。
それでも取り組む人達もいて、そんなこんなで模索しながら米輸出は少しずつ増えているのではと、下記リンクさきを読んで思いました。
https://smartagri-jp.com/agriculture/8821
長旅してきた魚沼コシより田牧米の方が安くて美味しかった記憶が蘇ります。

ふゆみさん

気候も大きく関係するんですね。んー、確かに。
リンク先を読みましたが、輸出はやはり個人や小さな団体では大変な作業です。
テロ対策まであるとはー。
色々なノウハウのある商社と組んでやるのがいいと思います。
それには、それなりの量の米が必要でしょうし、売れるかどうかの見通しも立ててなけりゃダメですね。

個人で考えてると輸出は面倒だからと白紙にしちまいますわ。

米の輸出が進まない理由がなんとなく分かりました。

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