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2024年10月29日 (火)

石破首相は生き延びられるか?

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私はいうまでもなく石破氏が嫌いですが、感情を排除してフラットに考えていきます。
実は戦後処理ほど難しいものはないのです。
解散を打つのは簡単、選挙だと叫ぶのは気分がいいし高揚します。
しかし負け方を考えておかないと、今のように突破するでも辞任するでもないような状況になっちゃうんです。
いかにもゲル氏らしい煮え切らなさで、森山幹事長すら続投させる気らしいので、さすがに呆れられています。
ただし、日経平均がプラスになったように、とっくに辞任を取り込んで進行しているようです。

ことのほか石破氏のような、いままで自民党が苦しんでいるとご隠居もどきの説教を垂れていたご仁だとなおさらでしょう。
石破氏が首相なんぞにならなかったら、いまごろ「国民の審判が降りたわけですから、粛々とその声に従うのが憲政の常道です」なんて言っていたでしょうね。
実際に麻生政権が大敗した時、「大敗したら辞任する。それが最高権力者の責任の取り方だ」なんて言っています。ヒトに厳しく、自分に優しい人ですね。

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自民党“大敗” 現役閣僚・大物議員も相次ぎ落選 石破首相「厳しい審判」も…続投の意向(日テレNEWS NNN) - Yahoo!ニュース

今後について消去法で考えてみましょう。
逆説的に考えてみます。なぜ石破氏は辞任しなくていいのでしょうか。
その理由は、自民党が比較第1党だからで、野田立憲は単独で政権交代をすることが不可能です。

もちろん「理論上は」立憲を中心とする野党連合政権もないわけではありません。

その条件は、立憲が、維新、国民民主、れいわ、社民と連立できたらというのが唯一の条件です。
この5政党で合わせて議席は224議席となり、今の自公連立の215議席を上回ります。
これに共産党5議席が閣外協力し、無所属を5人ほど連れてくればなんとかなります。

ただしあくまでもこれは「理論上は」です。
だって、玉木さんの党は「対決より解決を」というきわめて常識的な野党のスタイルが好感されて、保守層まで取り込んで今回大躍進できたのです。
政策的にデフレを公約とした野田立憲と水と油です。
政策を全部ゴミ箱に入れて、旧民主党という元の鞘に収まってしまっては、なんのために苦労したこの5年間だったかということになります。

維新は初めから右翼政党と立憲から思われていますから、声すら掛からないでしょう。
というわけで、議席数グラフを見ると野党と与党がキッチリ色分けされていますが、野党が一枚岩だと思うと大きな間違いなのです。

では、石破政権がこのまま存続を許されるかといえば、相当にきついはずです。
素直に考えて、やらないと言っていた選挙をいきなり超憲法的にやったあげく、閣僚2名が討ち取られるような大敗北ですから、小泉ジュニアの小物の辞任程度でおさまるはずがありません。

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自民党・小泉進次郎選対委員長が引責辞任 石破総理の責任を問う声も 自・公“過半数割れ”の衆院選から一夜 | TBS NEWS DIG (1ページ)

選対委員長は、非公認処分、重複立候補を認めない、そして2000万支部支給問題まで数々の失敗の直接の責任を問われて当然な立場です。
そして選対委員長の失敗は現場責任者である幹事長の失敗でもあるのです。
石破氏は記者会見で、「身内の論理、党内の理屈と国民から思われていることを今後は一切排除し、厳しい党内改革を進める」なんて言っていますが、どの口で言っているのでしょうか。

では、森山氏までの辞任は当然として、その上の総理まで波及するかといえば、もう少し複雑です。
ある意味、やや皮肉な見方をすれば、よくここで敗北が止まったという見方もないわけではないからです。
170議席などにまで大敗した場合、ほんとうに立憲+社民・れいわで政権交代ができてしまったからです。
「裏金議員」にすべての責任を押しつけてしまい、我ながらよくここで踏ん張ったということを石破首相が言い張ればどうなるか、ということです。(言えるなら言ってみろ、というかんじですが)

そしてここで首相を降ろすと党内の分裂があからさまになります。
分裂したら最後、野党に下ったらさらに細分化されて力を失います。
「自民党」というひと塊になっているから意味があるので、それがバラバラになれば単なる徒党です。
かつて1993年6月、宮澤内閣に不信任を叩きつけて自民党を集団離党し、羽田氏や小澤氏が新生党を作りましたが、その分裂時に石破氏も行動を共にしています。
しかし新党ブームが去ればなにも残りませんでした。
石破氏も予定調和よろしく復党して何食わぬ顔をしています。
集団離党された自民党にはいまでもこれがトラウマとなっていて、分裂を嫌い、党内野党を追い詰めすぎないという智恵が生まれました。
その暗黙のルールを破ったのが岸田氏です。

とはいえ、石破氏を頂いたまま、公明や国民民主と従来通りの連立を要請できるかといえば、やはりむりでしょう。
森山氏は今、渉外担当なので、辞めさせられないという話も伝わっていますが、筋違いでしょう。
敗軍の現場指揮官が渉外やってどうするってもんです。
党内はともかく、党外周辺が許しません。

公明党には自民の不人気のそば杖を食ったという怒りの感情があり、なったばかりの石井代表が辞任するのに、張本人がぬけぬけと延命するのでは納まりません。
閣外協力を申し出ねばならない国民民主や維新にしても然りで、まず石破氏辞任表明がなければなにも始まらないでしょう。

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〈激戦東京24区〉高市&安倍昭恵に安倍元首相の遺影まで登場! “裏金非公認”萩生田光一「陣営が凍りついた」選挙情勢 | 集英社オンライン | ニュースを本気で噛み砕け

また今回の選挙は、複雑に自民党内に亀裂を入れてしまいました。
党執行部からすれば荻生田氏や世耕氏が国会に還ってきたのは計算外だったはずです。
彼らはメディアと野党に追い立てられて地獄行きだと見ていたはずですから。
萩生田、西村、世耕、松野の「安倍5人衆」は高木を除いてしぶとく当選し、次世代である岸信千代、吉田真次も生き残りました。

彼らが勝利したのは、地方県連と安倍昭枝氏や高市氏ら「女の力」があったからです。

そして皮肉にも、いまや石破政権は彼ら「安倍派4人衆」を公認しないかぎり数合わせもできないわけです。
もし「安倍派4人衆」が自民に戻らないといえば、困るのは自民執行部のほうなのです。
石破首相を残したままだと、彼ら非公認を支えて当選させた地方県連が納得しませんからね。

そしてもうひとつ。今回のことで忘れられがちなのは、参院の存在です。
実は参院は、安倍派と麻生派が過半数を押さえています。
衆院の議席が激減した今、参議院の重みは非常に大きなものとなっています。
しかも来年7月には参院選があります。
その参院の協力なくしては、新幹事長すら決まらないのです。

今回、ドラスティックに自民党内力関係が変化しました。
党内野党に追い込まれた麻生、茂木氏の怒りのマグマは凄まじいと言われています。
そして彼らは、石破氏を首相に押し込んだ菅、岸田の両氏を事実上の引退に追い込むはずです。
岸田氏は高市氏を潰し、安倍派を完全解体するのが目的で今回の解散を石破氏に勧めたのですから同罪です。
また菅氏は晩節を汚しました。しゃべることも歩くことも不自由で、脳梗塞という噂もあるくらいで、かつての「鉄の官房長官」の面影はありません。
それをキングメーカーづらをしたことの報いが今になって響いています。
ここを機会に引退を考えられたらいかがでしょうか。

では、その後はどうなるのかといえば、見てきたようにどう考えても石破続投の目はありません。
当人がその気でも周囲がそれを許さないのは消去法で見たとおりです。
誰が次を担うのかとなると、9人の総裁候補で石破氏を担がなかった者で、なおかつ菅、岸田派ではない者しかいないことになります。
高市氏、小林ホーク、そして茂木氏の3人です。
彼らがこの火中の栗を拾うかどうかはわかりません。
私なら拾わないな。こんな短期とわかっている政権を拾ってもナニもできないし、心労多くして実り少なしです。

いずれにしても今週中に決めなければなりません。

 

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コメント

ウチの選挙区、自民非公認候補は前回より4割減の得票で落選。
当選した立憲候補も前回より1割減った得票数でした。
全体でみるに、投票してない人が増えており、その分が各候補に影響しています。
非公認候補の票が当選候補へ流れたとは考え難い結果でした。

国民民主の玉木代表、何処とも連立する気は無い、大臣のポストも不要とのことでした。
政策ごとに合致する政党と連携するような欧州式のスタイルにしていきたいと。

石破総理の尻拭いは誰もやりたがらないでしょうから、そのまま参院選まで続投するかもしれない。
高市さんも支持してくれていた議員達がたくさん落選してますし、今は動かないかと思います。

24日の記事の読み筋通りになってら(笑)

当県の選挙区は自民現職と立民や国民の新人と共産党の誰?な人ばかりで全くのベタ凪でした。トーホグの田舎はほだなもんだべと、思いきや···隣県の新潟で自民全滅しとるは、また減区された宮城北部は石巻の安住と気仙沼の小野寺で予想通り(栗原の自民がちょうど引退)。前回安住にぶつけた森下千里さんは比例東北2位で当選しました。
まあ、全国的に見るとよくこの程度で済んだなと思いますけど。田舎の地元感覚としては「何かあった?」という感じです。

明らかに「自民党にお灸」を据えつつ、本当に政権交代してしまうほどではない。カルト公明に大打撃を与えつつ、国民民主の議席を激増させてくれ、国民の目にも「何かこれまでとは違うきちんとした野党」だと印象付けた。

本当に「ちょうど良い負け方」をしてくれたものです。これが小泉・森山の唯一の「功績」かも。小泉も辞める必要なかったかもですね。「よくぞしでかした!天晴れ!」みたいな。

躍進した国民民主ですが急激な勢力拡大は統制不安のリスクも併せ持ちますし玉木代表の力量が試されますね。
兵庫県知事のゴタゴタ(これ自体も怪しい香りがしますが)の影響で比例票を大幅に落としてしまった維新のようにならないことを祈ってます。

まあトリガー条項の件で不義理をされた自民に簡単に乗っかるようなアホな事はしないと思いますが。

ゲルさんて、自分が言ったことはすっかり忘れるタイプの方なのでしょうかね?ま、それがゲルさんたるゆえんでしょうかね。このまま、ゲル内閣が続くとして、先ず、来年度予算はどうなるのでしょうか?Zは戦々恐々としてる?あるいは、すでに国民民主や維新の議員さんたちを懐柔しはじめている?国民民主には、まずトリガー条項撤廃をやってもらいたいですね。そこを突破口にして、消費税の減税と財政支出をやってもらいたいです。とにかくこの不景気を早く脱出するために、国民民主や維新の力が、zを抑えるのに必要なら、このままゲル内閣でも私は良いかも?と思っています。

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