予想どおり、石破自民の惨敗
衆院選の結果がでました。ほぼ予想どおりです。
午前4時現在の確定議席数です。自民公明で215議席です。
「自民は公示前の256議席から大きく議席を減らした。自公の与党過半数割れは、政権交代を許した平成21年衆院選以来。不記載前議員ら12人を非公認とし、公認した34人も比例代表との重複立候補を認めない対応を取ったが、逆風は収まらなかった。非公認候補が代表を務める党支部に対して公認候補の支部と同額の2千万円の活動費を支給していたことも影響した」
(産経10月28日)
自公大敗、過半数割れ 政局流動化は必至 立民、国民民主伸長、不記載事件響く 衆院選 - 産経ニュース
今の時点で自民は単独で191議席という惨憺たる負けっぷりです。
公明も惨敗して24議席です。
ほぼ最悪シナリオどおりとなりました。
【衆議院選挙2024 終盤情勢】自公過半数巡る攻防、接戦区増え半数 - 日本経済新聞
自公単独過半数で233議席ですから、どうしても18議席が不足しています。
これではいかなる法案も通らないことになります。
ちなみに安定多数が244、絶対安定多数が261議席ですから、はるかに足りません。
したがって、自民はひとつひとつの法案にイエスかノーかを国民民主と維新にはからねばならなくなります。
国民民主の28議席が加わればなんとか息がつけますが、玉木氏は賢明なのでこんな泥船には乗らないでしょう。
維新は、公明と大バトルを大阪でしたばかりなので、維新を呼べば公明が抜けます。
一方、立憲は、自民の崩壊を吸収して議席数を大きく伸ばして146議席としました。
別に政策がよかったのではなく、石破自民が勝手に自己崩壊しただけです。
彼らも単独では政権を取れませんが、国民民主と維新が野田首班を頂く可能性はほぼゼロです。
つまり与党野党どちらも決定的な多数を押さえられない奇妙な均衡ということになります。
仮に立憲が政権交代を考えたとしても、立憲148、共産8、れいわ9、社民1で、計166議席ですから過半数にははるかに届きません。
したがって政局のキャスティングボートは国民民主と維新が握ることになるでしょう。
「過半数が立憲民主党は公示前の98議席から躍進。国民民主党は公示前から議席を3倍以上に増やし、れいわ新選組は議席を2倍に伸ばした。日本維新の会は公示前勢力の維持が微妙な情勢だ」
(産経前掲)
もうひとつ凋落が激しかったのは公明党で、公示前32議席を下回り、石井啓一代表は落選した。
大阪はすべて維新が押さえました。
「日本維新の会は衆院選で、大阪府内の全19選挙区に擁立した公認候補の全員が当選確実になった。
府外の各地で苦戦を強いられる展開だったが、強固な地盤を築く本拠地では初の「完全制覇」になる見通しだ。
維新は2021年の前回選、府内で擁立した15選挙区で全勝。今回は15選挙区に加え、長らく協調関係にあった公明党の前職らがいる4選挙区にも対抗馬の候補者を擁立。府内全19選挙区の独占を狙った」
(毎日10月28日)
維新が本拠地・大阪で初の「完全制覇」 全19選挙区で当選確実 | 毎日新聞
公明は代表を交代するしかないでしょうから、自民の崩壊に巻き込まれたという恨み言を言っているようです。
一方、石破首相は辞めないと言っているようです。
石破さん、疲労困憊して眼の焦点があっていません。まさに敗軍の将です。
自公大敗、過半数割れ 政局流動化は必至 立民、国民民主伸長、不記載事件響く 衆院選 - 産経ニュース
「衆議院議員選挙の投票が終わり、自民・公明の与党の議席が過半数を割る見通しとなる中、石破総理は民放の番組に出演し、“職責を全うする”として辞任しない考えを示しました。
その上で、「これから先、我々が掲げた政策を実現することに向けて努力は最大限していかなければならない」と強調しました」
【速報】石破総理が辞任を否定“政策実現に向け最大限努力” 衆院選で自公過半数割れの見通し 【衆議院選挙 2024】(TBS NEWS DIG Powered by JNN) - Yahoo!ニュース
案外これだけキレイさっぱり負けると、こんな泥船を欲しがる奇特な政治家は少ないでしょう。
「我々の掲げた政策を完遂する」のはけっこうですが、自公で279議席もあった安定多数が吹き飛び、玉木氏と馬場氏の顔色を伺って政局を運営するのですが、ゲルさん、背中からキレイゴトばかり言っていたあなたにできるかな。
そのうえ、党内はあなたの敵ばかりです。
殺したはずだった荻生田氏と世耕氏は自力で蘇ってきてしまいました。
どうしましょう。選挙総括が待っています。
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立憲の大幅増、投票した人は本当に国の将来を考えているのか?今回もマスコミに踊らされた人が多かったということでしょう。
民主党時代の悪夢もすっかり忘れておめでたい人の多いこと。左に投票する人、本当に自分のことだけで未来を考えているのか?
政治と金の問題より、外国に内部から侵略され続けている日本がこのままでいいのか、真剣に考えないともう手遅れに近いですよ。
結局、安部元総理の功績を全て失った結果です。
しかし小選挙区と比例重複復活、止めさせられないでしょうか?
大阪ではれいわの大石氏が惨敗で3位なのに比例で当選、おかしいですよね。小選挙区で府民がノーと審判したのに復活なんて。
投稿: らんちゃん | 2024年10月28日 (月) 08時11分
自公過半数割れ、国民民主躍進までは結構なんですが、立民の勝利とれいわが議席を伸ばしたのには只々ため息がでるのみです。それにしても共産、公明のオールド政党の落ち込み、とりわけ公明党の凋落ぶりは凄まじいものを感じますね。池田大作というバックボーンを失った影響なのか、ただ単に時代に合わなくなってきただけなのか私には知る由も有りませんが「常勝関西」の言葉は死語になりそうです。
維新は予想通り議席を減らしましたが、まずまずのところで踏みとどまった感はあります。大阪の19選挙区では全勝とあいかわらず大阪での強さは本物のよう。ただこの「大阪」色の強さが他選挙区での伸び悩みを生んでいるとしたら皮肉な話ではあります。
大阪で自民が総崩れなのはなにも今に始まった話ではなく、かつて絶対やってはいけない「共産党とつるむ」という禁じ手を犯し、府民市民に愛想を尽かされた影響だと思います。結局のところ、自分たちの既得権益にしか興味がないのだとバレてしまったんですね。これは共産党にも言えることですけど。
投稿: 右翼も左翼も大嫌い | 2024年10月28日 (月) 09時05分
残念ながら当然と言うべきか
管理人氏は不記載議員の非公認や比例重複を認めないことを非情だと言いましたが、政治を揺るがすようなことをした連中にはしかるべき対応でしょう。民意を得られていないのに比例で復活しようというのは甘ったれている。恨むも何も被害妄想もいいところ。丸川氏の涙も見苦しかった。
まあ、同じ「裏金」のれいわの大石が比例当選し、日本酒買収の立憲の梅谷が当選したのはメディアの報道しない自由が発揮されて胸糞悪いんですけどね。
投稿: 中華三振 | 2024年10月28日 (月) 09時56分
自爆したゲルや森山らは下ろされて悪夢のゲル政権は超短命政権になりそうだし、良かったじゃないですか。
投稿: 中華三振 | 2024年10月28日 (月) 10時01分
今回の選挙の真の勝利者はオールドメディアと岸田氏でしょうね。
メディアは野党と共闘して裏金裏金と朝から晩まで連呼して、輿論操作をするのが令和の世でも有効というのを証明したし、岸田氏は自らの首相辞任表明してクリーンなまま退いてからのロードマップを描いたように政敵とその支持者を総裁選と衆院選で葬り去った。更に今回の総選挙の結果を見て、小泉氏などに詰腹を切らせ完全に潰せる。結果的に自公で215議席までに留めたのは岸田氏にとって大勝利にも等しいでしょう。後は頭が空っぽなのを利用して「石破続投」でも「玉木総理」でも据えておけばキングメーカーとして君臨できると。
あとこれも昨日言われていましたが、立憲はとにかく裏金裏金オンリーで他に突っ込まれることを一切言わなかったのもありますが、最大の勝因は蓮舫氏とその取り巻き勢力を排斥したことでしょうね。彼女がメディアに出てくるだけでうんざりする層が多いので勝手に消えてくれたのは実に運が良かった。
投稿: 守口 | 2024年10月28日 (月) 11時05分
立民党が増えたことを腐している方、ここにもいらっしゃいますが、例えば「自民(恐らく石破系)・立民・共産(・れいわ)」みたいな選挙区で、一体どうしろと言うのでしょうか。あまりにも想像力が無さすぎます。
そう言うと今度は、この手の人は「ほ、ほら白票を投じるとか…」「棄権するとか…」「自民には入れないけど、立民に勝たれるのも嫌だから、3位になりそうな共産に入れて、自民候補が『勝つけど得票数がギリギリ』にして危機感を持たせるとか…」とかモニョモニョゴニョゴニョ言うんですよね。
白票はイコール現状維持の思考停止だし、棄権はさらに下の下策です。じゃあ「自民には勝たせるけど『危機感を持たせる』」って、そういう目で見られる自民党議員が、「得票数が少なかったから気を引き締めよう」なんて思う訳ないでしょーが!笑 暑さ過ぎれば、の連中ですよ。
投稿: ねこねこ | 2024年10月28日 (月) 12時05分
投票率が5%ほど落ちて得票数を見る感じ自民に入れていた有権者が立民に流れたというよりは単純に投票しなかったというのが実態のように見えます。
国勢選挙なんですから、自民が嫌ならせめて国民民主か維新にでも入れてほしかったところですが。
沖縄だけ比例のれいわに突出して票が入っているのは意味不明ですね…なんで他のブロックの倍の得票率叩き出してるんだろうか。
でもまあ、2千万円スクープでお祭り状態だった共産がひっそり議席を落としているのはザマァという他ありませんが。
自民は共闘するにしても国民民主なり公明切って維新に乗り換えるにしても今の執行部の頭をすげ替えないと誰も乗ってこないでしょう。
進次郎も再生どころか10年は冷や飯食って機会を伺うしかないでしょうね。
投稿: しゅりんちゅ | 2024年10月28日 (月) 12時13分
以下、極めて個人的感想。
これまで手厚く保護され、これからも手厚い保護を望む高齢者が、「裏金あっても保護優遇してくれる自民党で」と「裏金けしからん、保護優遇してくれる立憲民主党で」に分かれた。
公明党の凋落と国民民主党の議席4倍増は、資産を持つ多くの老人まで一律に優遇するために現役を死なせる政策への反旗のあらわれ。
算数ができれば、一律3割負担など社会保障改革と財源の議論は避けられない現実を理解できる。
れいわは算数苦手で将来性の無い泡沫だが、共産党などを食い散らかして終わるなら、意義もなくはない。
沖縄県の結果は、逆風だらけの中での改選前維持、今後の流れの通過点として悪くない。
内容は割愛するが個人的に飯ウマーな事象もあり。
我が2区の宮崎政久さんは比例復活。
この方は地味な弁護士さん(ごめんなさいね)なのだけれど、思い通りにいかなくても倦まず弛まず淡々とやっておられる方。中庸の価値も地味さも理解しておられると見る。
右側でも左側でも思い描く通りにならない、他人が自分と同じにならない中で、華々しく快哉を叫び叫ばれたくて極へ向かったり、焦れる気持ちを己の欠点の認識と克服に向ける代わりに、相手への憎悪に換えて、闇堕ちしていく人たちを見るにつけ、貰ったそのチャンスは活かしてくれと正直思う。
比例重複制度は無くした方が良い甘えたしくみだが、現状有る以上は、今回の救われた結果・気に入らない結果は共に受け入れる。
投稿: 宜野湾より | 2024年10月28日 (月) 13時26分
石破首相や森山・進次郎と木原誠二ら首脳陣に突破力が皆無などころか、一寸先も見通す能力がない事が明らかになった選挙戦でした。
ですから、当然の結果と言えるのでしょう。
でも、このような結果を招来した国民の責任はどうか? 自民党にお灸をすえたいと考えた国民諸氏はこれで満足か?
腐ったマスコミや野党に劣情を掻き立てられ、鬱憤を晴らさないで成るか!と考えた目の曇った大衆の責任は、すなわち自分たちの窮状になってそのまま返ってきます。
特にちまたの保守支持者のバカさ加減には失望します。日本保守党や参政党に流れた人たちは、れいわ新選組のそれと全然かわらない事を自覚すべきです。
投稿: 山路 敬介(宮古) | 2024年10月28日 (月) 14時01分
本格的な連立政権なのか?政策でその都度パートナーを代える部分連合なのか?いずれにしても政権の組み合わせがどうなるのか?個人的には非常に興味深いです。ま、政治情勢は不安定の極みですから、この先日本がどうなるのかも心配ですが、まずは、このごたごたをうまく乗り切れる真のリーダーが現れるかどうかですかね?決してゲルさんでは無理だろうし、ましてや高市さんが出てくるのはもったいない気がします。対外的にも内政面でも、上手くやれる政治家って今の日本にいるのだろうか?
投稿: 一宮崎人 | 2024年10月28日 (月) 16時05分
国民民主は21年衆院選で維新が伸びたときと同じような期待をうけている
当時の維新は絶対安定多数を誇った自公の前に存在感なく終わったが、今回の国民民主にはチャンスがあります
ひとまずは、期待通り動いてくれることを祈ります
石破氏はいつ辞めるんでしょうね、もたもたしてると過去の自分が苦言を呈してきますよ
総理をお辞めになるべきだって
投稿: しゃちく | 2024年10月28日 (月) 16時32分
ところで、議席数(自公215、立民148、維新38、国民28)を見てて思ったんですが、維新と国民民主は、互いに(維新なら国民民主を、国民民主なら維新を)合意できる法案なら、自公と合わせて過半数取れるんですよね。結局、立憲の影響力は限定的になるのでは?
とも、思いました。また、自公からしたら、維新と国民民主さえ説得できれば、何とかなりますし。
投稿: リンデロン | 2024年10月28日 (月) 20時29分