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2024年11月 1日 (金)

石破政局の末路

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いろいろの人が言っていますし、私如きが書いても二番煎じ三番煎じなのですが、私も淡々と。
政局は苦手なんですよ、水物ですし、しかも生臭いから嫌い。
とも言っておれないので、今回の石破政局について見届けていきます。

まず今後ですが、石破内閣はとりあえず続くでしょう。
玉木さんも、選挙前の不信任案には同意していますから入閣なんてゲル氏がいる限りできませんが、かといっていまさら野田氏と組むならかつて袂を分かちませんでしたしね。

ここでこのような形で政権を潰すことは、石破氏の数少ない友人たちのみならず、反石破派にとっても、そしてもっとも数が多い日和見の皆さんにとっても都合が悪いことだからです。

だってそりゃそうでしょう、自民党は前にも書きましたが、「自民党」という蜂の巣に入った連合党で、この巣を潰してしまうことは誰も喜ばないからからです。
この「巣」はなかなかよくできていましてね、巣のなかに「派閥」という細胞があって、そこで各々「総裁候補」という女王蜂を育ててきたのです。
その他に勉強会をして、政策提言する部会もあります。

そして巣全体の女王蜂を決めるのが総裁選ですが、おおむねどの派閥とどの派閥が組むかでだいたい結論は見えていました。

それも「自民党」という器があってのこと、というのが大前提です。
ここから出て行って分蜂することを新党と呼び、いままで新生党などが分蜂して出て行き、一時は政権をとったものの結局雲散霧消し、脱走した議員たちはゲル氏のように何食わぬ顔で復党しました。
なぜでしょうか。
それは自民党にはしっかりとした地方組織があり、各地には支部があり後援会があります。
それが看板・算盤・地盤をがっちり握っていますから、この意志に反したことはできません。
選挙区の住民がなにかを陳情する場合、この地元組織を通します。
つまり議員活動の裏方全部を仕切っているといってよいのがこの地元組織です。

ですから議員がキレた、自民党を出るといっても自分の支部や後援会が許すとは限らないのです。

たしかに、この「自民党」という蜂の巣全体は非常にもろくなっています。
もろくしたのは前総裁の岸田氏です。
選挙前に岸田氏がどのような思惑か知りませんが、この蜂の巣の「派閥」という細胞を破壊してしまいました。
岸田氏にいわせると、こんな派閥があるから「裏金」づくりができるんだ、腐敗の温床だというタテマエのようです。

実はかつて民主党政権時の実権を完全掌握していた小澤一郎氏がやったことは、派閥と部会の解散、そして陳情は自分の書記長室だけが窓口という中央集権党に変えてしまいました。
結果、どうなったかといえば、それでなくても未熟な議員が多い民主党議員は、議論を戦わせる場もなく、政策を研鑽することもできず、ただ命じられるままに賛成票を投じるだけの要員に成り下がったのです。
今回の「岸田改革」も似た指向をもっています。

さて今回メディアと野党は悪のりしてダビデの星(ユダヤ民族のことです)よろしくペタペタと議員の顔の上に「裏金」と貼っていましたし、野党はこれを「金権腐敗」と呼んでいます。
本当にそうでしょうか。
裏金の意味をウィキに当たってみると、こういう意味です。

裏金(うらがね)とは、
賄賂(わいろ)などによって動いている金銭。取引を有利にするために表に出さずにやりとりする金銭
経理(けいり)上、正式な出入金記録に記載せずに蓄財された金銭。記載すべきであるにもかかわらず記載されていないお金。“綺麗”に受け取ったお金であっても、報告書に記載しなければ裏金である。
裏金 - Wikipedia

今回のケースは、後者の「記載すべきであるにもかかわらず記載されていないお金」に該当します。
これを前者、つまり「賄賂によって動いている金銭」という意味とあえて混同させて拡散させています。
したがって、収支報告書不記載は純粋に形式事案であり、金銭の流れという賄賂性のある違法行為ではありませんでした。

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社民党ポスター - 社民党 SDP Japan

金権腐敗という批判を野党はしていましたが、政治資金パーティはまったく合法もいいところで、野党も堂々ととやっています。
だから、違法性の臭いがするのはただ一点、政治資金報告書に「不記載」だったことだけです。

党執行部は、この不記載をもって「裏金」と呼び、これに連座した旧安倍派議員を処分をしました。
しかも役職停止という一次処分の後に、非公認処分、果ては重複立候補は認めない、と二度三度と重複処分をする執拗さです。
しかも自分には甘いのですから笑えます。
石破氏など、「ルールを守る」という間の抜けたコピーを選挙公約の冒頭に掲げておきながら、自身の派閥から出た不記載事案は「事務手続きのミス」でスルーしてしまいました。

そして自ら金権一掃を公約としたゲル氏に対して、選挙戦の終盤に共産党が見計らって落した「2000万円支部支給」事案が投下されました。
これで自民党候補は「向かい風が突風になった」とキリキリ舞いし、競合区で次々に落選していきます。
この「2000万円」とは、自民党公認候補に支給される公認費500万円と活動費1500万円を合算したもので、非公認となった候補者が代表を務める政党支部に活動費として振り込まれたものでした。
この支給された2000万円が政党助成金からでていたことから、共産党は「自民党は税金を使って裏金議員に活動資金を渡した」というえぐい攻撃をしました。

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税金つかって活動資金2000万円 えっ?裏金議員を「裏公認」?!│ビラ・チラシ│ダウンロード│日本共産党中央委員会

メディアも共産党の言うとおりに倣って自民党攻撃に加わったのですが、政党助成金を選挙で配ることのどこがいけないのでしょうか。
2000万円支給されてもなにに使うかは支部の自由であって、選挙運動をするも自由です。
それを犯罪、金権腐敗の象徴のように報じるのですから、負けて当然です。

このように見てくると、こんなメディアと野党の攻撃を招いた責任の半分以上は岸田氏と石派氏にあります。
つまり負けるべくして負けたのです。まさに野村監督の箴言、「勝ちに不思議の勝ちあり。負けに不思議の負けなし」そのものです。
そして今になって、議席数が足りず、叩き出したはずの「裏金議員」を追加公認しています。醜態の極みです。

一方、自民党の首根っこを押さえた国民民主はどうでしょうか。
実に賢明です。首班指名で第一回第二回ともに石破、野田には入れないとしました。
つまり連立という黄金の檻に入れられて、口封じをされませんよ、ということです。

同時に、今の自民の議席数では首班指名まではなんとか行っても、50人の賛同により内閣不信任が出されれば、国民民主を含む野党の連携だけでも不信任は通ってしまいます。
そうなれば10日以内に、内閣総辞職又は解散を選択せざるをえなくなるわけです。
こうなったら、どこをどうしても石破氏を立てて選挙戦をもう一回したい議員などひとりもいないでしょう。
まさに生殺与奪の剣を国民民主は握ってしまっているわけです。

と、刃を首筋に当てながら、玉木氏は一方では自民との政策協議はやぶさかではないとしています。
実際、すでに政策実務者間で始まっているようです。
そして衣の下からちらりと玉木氏は「経済政策は高市氏に近い」と牽制球を投げることも忘れません。
これは裏返せば、石破政権の経済政策に高市氏の方針を持ってこいという要求です。
なんなら高市氏本人のほうが政策すり合わせが早いと思っているのでしょう。

とはいえ、直近の首班指名には波風はたたないはずです。
国民民主も維新も自民とはつかない代わりに、立憲とくっつくことは100%ありえません。
つまり石破内閣は安泰です。

したがってそれまでの時点で反石破が出て行くことはないはずです。

石破氏が行き詰まるのはもう少し先、予算案づくりをめぐってのことになります。
財務省の息がかかっている石破内閣が、国民民主の要求を呑めなくなる時がくるかもしれません。
その時、国民民主を不信任に追い込まず、選挙をしない唯一の道は、「もっとも国民民主と経済政策が近い人」、つまり高市氏を総理総裁にもってくるしかないのですが、血の巡りが悪い上に往生際の悪いゲル氏にそれが理解できるでしょうか。

 

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コメント

ゲル氏がどうこうより、Zが全力で潰しに来る気がします。103万の壁の話が出たとたんに、7.5兆税収不足云々の話をメディアに流して、速攻潰しにかかってきましたから。それに、キングメーカー気取りの岸田が高市さんだけはだめ、Zと一緒になって潰しに来る?ま、麻生、茂木、、清和会が組んで、激しいバトルになるのは間違いないでしょうね。

国民民主党との話し合いで国民の案(103万円の壁撤去)に対して「自民党内から」の反対意見で「税収が7から8兆円減るとの試算」だと。各社同じ報道です。
マスコミもその根拠を突き詰めなよという、ただの垂れ流しばかりです。

いやいやその計算をしたのは自民党議員ではなくZですよね!という話。なんだこの茶番劇は。
税収がそんなに減ると単純計算したとして、それで家庭に流れたお金が使われてどんな経済波及効果が出るのか?といった簡単な事を全くやっていないですね。。

政策は、そこで生き残り、かつ(一番の)力を持たねば実現できない。
「現役世代の手取りを増やす」と言って党を躍進させた玉木さんは、本当に現役の手取りを増やすには何に手をつけなければならないかを、おそらくちゃんと分かっている。自民にもそういう人はあるだろう。
だがそれを正直に言うと高齢者を怒らせて、力を持てないままになる。いつなら正直に言えるのか。
以前から私が「どうか間に合ってくれ」と思っている所以。

例えば所謂「裏金問題」。
不起訴案件だし党内処分も二重三重に受けた、しかし、「良くないから止めろ」と言われて止めたことを、止めさせた本人が死んだらしれっとまたやり出した、そのみっともなさのために安倍派壊滅も自業自得、との批判ならわかる。
ところが、金は支持者が支持政党に遣った自分の金であるところを、あれが税金だと思い込んで怒っている人が、世の中にたくさんいる。
例えば世代負担の公平化問題。
「反戦平和・話し合いで」を「子や孫のために」と言うご老人たちは、それならば今の恵まれた環境の一部を子や孫世代に譲ってくれるかというとそうでもなくて、「もっと我々を大事にしてくれないと困る」と思っている。(実際にご老人方がそう発言する現場に居合わせた)
説明・発信する、報道する、情報を受け取る、どの立場の人・時も、仕事内容なり能力なりが足りていないことが多い現状はある。
なので今、計算がきっちりできる政治家が、ぶっちゃけどうなのかを正直に全部、全国民に向けて明かさないと、力を得るチャンスすらつくれないと考えるのですがねぇ。

>この「2000万円」とは、自民党公認候補に支給される公認費500万円と活動費1500万円を合算したもので、非公認となった候補者が代表を務める政党支部に活動費として振り込まれたものでした。

ここは…まぁ…だったら「公認候補に支給される公認費500万」は「非公認」候補には渡すなよ、そこ除いた1500万だけ渡せよ、「候補者ごとに切り替えて振り込むのがめんどい」なら、そもそもこの雑な切り分け方をやめろよ、となりますわな…

嘘つき、言い訳小僧にも、やっぱり通すべき筋はあると思います。アホな石破が100・0で有罪です。

調べていくと、今更ながら総理大臣には権力がないように見えてかなりの権力の持ち主になるということがわかりました。周知の事ばかりですがおさらい。
まず、総理大臣には任期がない。4年や5年の任期のある大統領と比べ本人がやると言えば死ぬか国会議員を辞めるか選挙で落ちないと永遠にしがみ付けられる。
そして総理大臣は解任できない。韓国の朴槿恵は弾劾訴追されて憲法裁判所が罷免を決定した。ニクソンは下院の弾劾決議が出る前に辞めたがそのままだとクビになっていた。しかし例え不信任決議案が可決されても衆院解散総選挙という狂気の沙汰に出れば居座れる。そこで今より更に少数野党に転落して誰も彼を首班指名しなくなるまでは。
両院議員総会や総裁選で総裁の座から転げ落ちても、かつて「総理総裁分離論」が話題になったように、これも辞任への決定打にならない。あきれ果てた閣内大臣が辞任しても、民間人の登用で凌げるしそんなもの好きがいなければ自身が兼務してしまう奥の手まである。石破氏ご本人が非常識&鋼鉄のメンタルであれば雑音など馬耳東風で生きてられる。
そして最も重要なことは、そんな石破氏を放置して支持率を下げに下げまくって来年の参院選(と都議会選)に持ち込もうとする野党の存在もやっかいだ。

 政局嫌いのブログ主様が、それでも書かずにおれない知るべき重要な状況解説が記事内容に発揮されてますね。
国民の経済政策・安保関連は高市さんのそれとほぼ同等であり、ここが同党を飛び出した前原誠司のグループと違うところ。
さらに玉木・榛葉さんはかなり早くから高橋洋一氏とも近く、レクチャーを受けています。
彼らがかねてからトリガー状況がなぜ発動出来ないか?を中心に呻吟し検討を重ねてきた結果として、経済停滞の要因も含め、その回答は財務省という巨大な壁に行き着くよりなかった。103万円の壁も同様です。
フニャフニャの石破政権のもと、その国民が実質的に政策の主導権を握ったとなると、安倍派を粉砕した財務省の苦労も水の泡。
どっちにしろ、政局的には国民民主に「負け」はない展開が続きそうです。口だけの減税を言う政党や、我欲で自民党保守派の票を削って世に出たエセ保守の連中とレベルが違うようです。

話題は裏金から基礎控除額に移りましたね。
財務省の発令を受けると、マスコミは裏取りや検証などせずにそのまま報道します。
高橋洋一さんに言わせると、マスコミは経済を不勉強で数字に弱い、だから財務省の出してきた数字をありがたくそのまま使う。
財務省の思うままに働くマスコミ。

何も疑問にも思わない、財務省に飼い慣らされてるんでしょう、マスコミも石破総理と同じくザイム真理教の信者なんす。

基礎控除を178万まで引き上げると、勤務時間調整で働かなかった人達が働くので、ある程度は人手不足が解消されます。労使で助かる。
それから減税額ばかり比較していますが、今より最大75万円多く所得を稼ぎ、それを消費する。扶養の範囲で最大限働く人は少なからず。
1000万超えの高額所得者優遇だなどと馬鹿なコメンテーターもいってますけど、人数の多い低所得層ほど手取り額は増える。
国民民主のこの政策は面白いです。

いつも勉強させて頂いております。

最近思うのは、日本の首相はアメリカ大統領選挙の結果に対する後出しを考えているのではないか、と言うことです。

トランプなら安倍二世の呼び声高い(?)高市氏、
ハリスなら・・・イケメンのコバホークかも? イケメンでも進次郎はないですね。

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