スウェーデンの現実的新エネルギー政策
スウェーデンの新エネルギー政策が発表されました。
これは中道右派が政権をとったことで、従来の急進的な環境・人権政策の見直しが行われたためです。
ちなみにあの左翼少女グレちゃんの出身国はこの国でしたっけね。
スウェーデンは日本のリベラルの憧れの聖地で、かねてから原発廃止を目指し、ガソリン車撤廃を主張してきました。
その実、原子力はスウェーデンで水力と並ぶ主力電源でした。
スウェーデンでは、1972年に国内最初の商業用原子炉が運転を開始し、石油危機以降、原子力が石油代替エネルギーの主翼を担ってきました。
しかし、1979年の米国スリーマイル島原子力発電所事故によって、反原発運動が盛んになり、翌1980年に実施された国民投票の結果を受けて、スウェーデンは脱原子力政策に舵を切りました。
スウェーデン政府は当時、運転中・建設中の原子炉を除いて新たな原子炉の建設は行わないこと、また、2010年までにすべての原子炉を閉鎖することを決定したのです。
ただし、いたずらに急進的反原発運動に流されなかったのはさすがで、このような付帯事項もついていました。
①現行法や国際的な取り決めに反した対策は行わない。
②急性の深刻な健康被害を防ぐために、あらゆる努力を行う。
③対策は正当性のあるものでなければならない。
④講じる対策は、なるべく良い効果をもたらすように最適化する。
⑤対策の柔軟性が制約されたり、今後の行動が制約されることはできるだけ避けるべきである。
⑥経済的に費用が高くなりすぎない限り、農作物・畜産物は生産段階で汚染対策を行う。
⑦一般的に大規模な投資の必要がない汚染対策を実行すべきである。
スウェーデン原発事故報告書その2 政府と自治体は、リスクコミュニケーションの総括と対策の場を作れ: 農と島のありんくりん
この辺は原発事故において、リスクコミュニケーションに失敗し、風評を政府みずからが煽った結果、全原発の検査停止に走った頭の軽い民主党政権とは対照的です。
しかも民主党政権はこの原発の代替として当時大流行だった再生可能エネルギーをいちづけ、全量固定買い取り(FIT)という過激な政策を国民に押しつけました。
いまだ日本は原発再稼働もまとせに出来ず、そのための電気料金の高止まりと恒常的エネルギー不足に苦しんでいます。
それはさておき、スウェーデンでも代替電源の開発が進まず、電力料金の高騰を嫌う産業界や職場を奪われる労働組合の抵抗もあって、実際には原子炉の閉鎖は進展しませんでした。
この過激なエネルギー政策を否定し、現実的な方向に舵を斬ったのが新政権です。
エネルギー問題で、エネルギー新政策を作ったのが29歳の環境大臣ロミナ・ポールモタクリです。
中道右派である自由党出身です。
スウェーデンの史上最年少閣僚の右派政治家、気候環境相ロミナ・ポルモクタリ氏、同国の「2045年ネットゼロ」目標を堅持。達成できない場合は大臣を辞すると宣言(RIEF) | 一般社団法人環境金融研究機構
「新エネルギー政策
スウェーデンは2045年までに温室効果ガスネットゼロを目指していますが、ロミナ氏はこれを実現するために今後20年で新しい原発10基を建設する計画としています。2030年までにガソリン車の販売を禁止するなど、前政権時代に立てた目標は左派政党を満足させるためだけのものだとして、この計画を撤回しています」
ロミナ・ポールモクタリ氏 | GOTS認証のアパレルOEM製造ならPEACE SKETCH|株式会社ビルドアンプグループ
具体的には動画が上がっています。
【金曜のモハP】スウェーデン環境大臣ロミナ動向!中国通販に激怒!洋上風力発電は却下!
①従来の左派政党による利権まみれの環境予算を60%カットする。
②近い将来、気候環境省を解体し、ビジネス省の一部とする。
③原発廃止を見直す。
④原発促進の投資を実行する。
⑤今後20年で10基の新設原発建設する。
⑥左派政権が提言した2030年までにガソリン車、ディーゼル車禁止は自己満足なので撤回する。
⑦ウラン鉱の確保。
⑧2040年までに原発利用で100%非化石化燃料での発電を目指す。
⑨洋上風力発電が対ロシアミサイル‣レーダー監視の障害になるためにバルト海での13基の新規設置を却下する。
その他消費減税や中国製品に対する輸入制限なども語っています。
満点です。
同じことでもトランプがアク強く言うんじゃなくて、北欧美女が理知的に言うのとは受けたかんじがまるで違いますね。(結局、そこかい)
« USAIDで騒ぎなさんな | トップページ | 石破政権、尖閣のブイを撤去させてしまう »
このブログでもこういうこと言うのは、何と言うかやっぱり根深いんですね。いやまぁ私も石破茂の見た目は純粋に醜いと思うし、それが彼のことを大嫌いだと感じるのに拍車をかけてるのは否めないのですが。
>同じことでもトランプがアク強く言うんじゃなくて、北欧美女が理知的に言うのとは受けたかんじがまるで違いますね。(結局、そこかい)
投稿: ねこねこ | 2025年2月14日 (金) 08時19分