• 20250623-011844
  • 20250623-012312
  • 20250623-015326
  • 20250623-020502
  • S-057_20250621024501
  • S-095_20250621024901
  • S-078_20250621024601
  • S-081_20250621024801
  • S-083_20250621024901
  • S-122_20250621025001

« 日曜写真館 石南花にやさしかりけり朝の風 | トップページ | パキスタンの影の支配者・中国 »

2025年5月12日 (月)

印パ完全停戦に

S-001_20250511141701

大規模な戦闘が続いていた印パが、停戦に合意したようです。
トランプの仲介ですが、印パ双方共にそれを認めています。

トランプ米大統領は10日、インドとパキスタンが「完全かつ即時の停戦」に合意したと自身の交流サイト(SNS)に投稿した。「米国の仲介による協議の末、インドとパキスタンが完全かつ即時の停戦に合意したことを発表できることをうれしく思う。常識と優れた知性を駆使した両国を祝福する」と述べた。
ルビオ米国務長官も、両国が即時停戦で合意したと明らかにした。両国は中立的な場所で幅広い問題について協議を開始するとした。ルビオ長官とバンス副大統領がこの48時間に両国の高官と協議していたという。
パキスタンのダール外相も「即時」の停戦で合意したと述べた。インド外務省は、インド時間10日午後5時(日本時間午後8時半)から停戦が発効すると述べた。
ダール氏は「パキスタンとインドは即時停戦に合意した。パキスタンは常に、主権と領土の一体性を損なうことなく、この地域の平和と安全のために尽力してきた」とXに投稿した。
また、ジオ・ニュースに対し、「部分的ではなく完全な」停戦合意だと説明した。停戦に向けた外交努力に34カ国が関与したと明らかにした。
インド外務省は、両国軍の司令官が10日午後に電話会談を行い、戦闘を停止することで合意したと発表した。12日に再度協議する予定だとしている」
(ロイター5月10日)
インドとパキスタン、即時の完全停戦で合意 米などが仲介(ロイター) - Yahoo!ニュース

ただしまだ完全に煮詰まっていないようで、微妙に印パの言い分が違います。

「インドとパキスタンも確認:インドとパキスタンはトランプ氏の発表を確認し、停戦がインド時間の午後5時(日本時間の午後8時半)に発効したと発表した。
インドは米国の関与を重要視せず:インドのミスリ外務次官は発表で米国の関与に触れず、合意は両国が直接協議してまとめたと説明した。こうした説明は、トランプ氏の主張と食い違っている。
パキスタンは米国務長官を称賛:パキスタンの情報筋はCNNに対し、合意には米国、特にルビオ国務長官が重要な役割を果たしたと述べた。
今後の協議めぐる食い違い:ルビオ氏は電話で両国と交渉した結果、中立地で幅広い問題について協議を開始することで合意したと述べた。インド政府は、他の問題などについて協議を行う決定には至っていないとした。インドによると、両国の軍の当局者が12日に再び協議を行う予定」
(CNN5月11日)
インドとパキスタンが停戦で合意、説明に食い違いも 何が起きたのか - CNN.co.jp

つまり、パキスタンが米国の仲介を歓迎しているのに対して、インドは米国の仲介を認めておらず、いわばしょうがない停戦してやるか、という気分が現れています。
これでも分かるように、パキスタン、インド双方共にこれ以上のエスカレーションは望まないものの温度差があるということです。

インドは戦闘の前に米国に使節を派遣して、パキスタンにこのカシミールテロの責任があることを説明しています。
実行犯はイスラム過激派ラシュカレ・タイバ(LeT)の分派組織である抵抗戦線(TRF)です。
パキスタンのムシャラフ前政権は、米国の対テロ戦争に表面的には協力しながら実は黙認していました。
そのために軍、警察に浸透されており、今回のテロに至ったとみられます。

20250511-145452

カシミール、報復連鎖恐れ インドとパキスタンが停戦ラインで銃撃戦 - 日本経済新聞

インド軍は陸上兵力を使わず、相当数のまとまった規模の空軍機を投入しカシミールのテロ勢力の根拠地を爆撃したようですが、それはパキスタンにあらかじめ読まれていました。
パキスタンはこの緒戦に防空能力の大半を惜しみなく使ったことでしょう。
地上からはお宝のS-400対空ミサイル網をしかけ、空にはこれまたお宝の中国製AWACSのZDK-03(カラコルム・イーグル) を飛ばし、そのデーターリンクでJ-10CとJF-17という中国製戦闘機を大量投入しました。
ここに現代では稀なる約125機の戦闘機による視界外戦闘(BVR)が勃発したというわけです。
S-400 (ミサイル) - Wikipedia
ZDK-03早期警戒機「カラコルム・イーグル」 - 日本周辺国の軍事兵器
J-10 (航空機) - Wikipedia
FC-1 (航空機) - Wikipedia
PL-15 - Wikipedia

それに対してインドは、ラファールという世界最高の機体を持ちながら訓練不足で使いこなせずにAWACSとの連携も悪く、パキスタン側発表でラファール3機、Su-30MKI、MiG-29各1機を撃墜されるという大損害を出しました。
虎の子のラファールまでつぎ込んで力攻めをしたインドに対して、AWACS に管制され射程200㎞というPL-15E 長距離ミサイルとS-400が主力のパキスタンが勝ってしまったのです。
インドの名誉のために申し添えると、おそらくパキスタンは自分の実効支配地域の内側からこの長距離ミサイルを発射したようで、そのために判断が遅れたとも言われています。

いささか憂鬱ですが、このパキスタンの組み合わせは中国が台湾や尖閣を襲う場合にも使われるであろう組み合わせです。
残念ながら、日本もPL-15E 長距離ミサイルに優る長射程AAMを保有していませんから、最悪の場合は射程外から一方的に撃たれっぱなしということもあり得ます。
もちろん現実にはさまざまな要素が支配しますから一概にいえませんが、侮ると今回のようなインド空軍のようなことになります。

20250512-011302

インド軍機を撃墜したされる中国製のJ-10C・JF-17戦闘機とPL-15ミサイル

インド軍機が大量に撃墜され、そのなかにはフランスが誇るラファールまで複数あったことは国際社会に強い衝撃を与えました。
インドとしては屈辱以外なにものでもなかったはずです。
もっと本格的作戦を続行し、徹底的とまでいかないまでも当分さからえない程度にぶちのめしてから和平に持ち込みたかったことでしょう。
しかしパキスタンの中国製J-10CとPL-15Eがラファールを落としたことで明らかになったように、これ以上の戦闘の拡大は中国そのものの介入を招きかねないという恐怖もあったはずです。
だから渋々米国に花を持たせたのです。
では、パキスタンはどうだったでしょうか。明日に続けます。

« 日曜写真館 石南花にやさしかりけり朝の風 | トップページ | パキスタンの影の支配者・中国 »

コメント

 そもそも停戦の合意なぞしておらず、米国の仲介も存在していなかったのが事実でしょ。トランピアンだけじゃなく、お得意の「おらがやった~!」的なトランプ風味に騙される向きが多いかも。
戦闘行為を一時中断しようと言う事は両当事者間で決定した事で、長期・本格的になればパキスタンに不利だし、インドには記事にあるような事情もあり、双方の利害が一致してた。両国の連絡網も多く存在していて、それが有効に機能し続けている中での事でしょう。
結果的に米国に花を持たせた事になったようですが、こういう甘やかせは今のトランプ政権のような質の悪い連中には味をしめた経験にしかならんでしょ。

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

« 日曜写真館 石南花にやさしかりけり朝の風 | トップページ | パキスタンの影の支配者・中国 »