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2025年7月 8日 (火)

石破さん、ならばNATO会議を欠席しなさんな

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ゲル氏は、元々は国防族でした。しかもビンビンの理論派。
今のうすぼんやりしたイメージとはだいぶ違いますが、若い頃は言っていることは先鋭で、たぶん自分が自民党で一番ツンツンだと思っていたはずです。
国防族としては集団的自衛権を肯定し、中国への警戒を唱えていました。
ですから壮年期には、安倍氏もひょっとしてこの男は同志ではないかと錯覚したようです。
ちなみに農政にも詳しく、こちらも自由化派でした。
ですから、山下一仁氏の本の愛読者だったとか。

改憲についても9条2項の削除という原理主義を貫いて、そこから現実主義の安倍氏を批判していたくらいです。
ですから総裁選では、中谷氏、小野寺氏といった防衛大臣経験者や、ヒゲの隊長こと佐藤氏など国防族が支持に走ったようです。
この人たちは、皆それぞれ石破政権で要職に就きます。

このように考えると、石破さんにはそれなりにやりたいことはあったのでしょうな。
しかし、この人物は政治家として致命的欠陥がありました。
大きくは歴史観や国家観がうすら甘いリベラルだったということです。
また陰キャラヒッキーで、語り合える友や同志が不在です。
その結果、当然のこととして党内泡沫派閥に甘んじていました。
だから気楽な評論家をして、メディアの中で「なってほしい首相候補1位」でいればよかったのです。
それが激変したのは、岸田氏が後継を「国民的人気ナンバーワン」にして反安倍の石破氏に定めたことです。

かくてゲル氏の実行力が問われることになってしまいました。

ところで今、参院選の真っ最中ですが、政党選択について最低限クリアしておかねばならないハードルのようなものが3ツあります。

①台湾防衛を日本の安全保障を一体のものとして考える。
②ウクライナ支援を日本の安全保障と一体のものとして考える。
③エネルギー問題をリアリズムで考える。

台湾、ウクライナ、そして原発で綿菓子のようなことを言っている政党は国政政党たりえませんから、ご自分の支持政党がなんと主張しているか調べてみて下さい。
自民は腐っても鯛とはよく言ったもんで、3点ともになんとか低いレベルでクリアしています。
ただし、どれもこれも安倍氏の遺産がまだ残っているからで、実態は口先だけのお題目といった場合が多々あります。

ゲル氏がその典型で、最近旗色が悪いのを知ってか.保守層目当てにこんなことを言っています。

「石破茂首相は6日、参院選の応援で入った横浜市での街頭演説で、覇権主義的行動を強める中国に関し「ものすごい勢いで軍拡を進めている。台湾の辺りに航空母艦を配置している」と訴え、危機感を示した。ウクライナに侵攻するロシアを支えているのは中国だとして批判した。
ウクライナ侵攻や中東情勢がアジアの安全保障に連動していると認識しなければいけないと強調。「安全保障に取り組み、日本の独立と平和を守るのが自民党の役割だ」と述べた」
(共同7月7日)
石破首相、中国軍拡に危機感 街頭演説「台湾周辺に空母配置」

たぶん、頭ではこの人わかっているのです。
しかしリベラルの岸田氏の雇われマダムの哀しさで、主導権を党内頑固派親中派に支配されていて、手も足も出ません。
いえ、少しは頑張ってはいることを見てやらにゃ気の毒です。
東南アジア外交、特にフィリピンと準同盟関係を強化したのは評価できます。

フィリピンはほとんど海軍なき国ですから、いままで南太平洋海域で中国に浸食されっぱなしでした。
ですから中古護衛艦である「もがみ」型を順次供与するというのはパチパチです。

「日本とフィリピン両政府が、海上自衛隊の中古護衛艦を輸出する方向で一致していたことが、わかった。中古護衛艦の輸出が実現すれば、初の事例になるとみられる。護衛艦の輸出を通じて比軍との相互運用性の向上を図り、一方的な海洋進出を進める中国への抑止力・対処力を共同で強化していく狙いがある。
複数の日本政府関係者が明らかにした。中谷防衛相とギルベルト・テオドロ比国防相が6月上旬にシンガポールで会談した際に中古護衛艦の輸出について確認した。輸出は海自の「あぶくま型」護衛艦6隻が想定されている。「あぶくま型」は就役から30年以上が経過し、自衛隊員のなり手不足から省人化した新型艦に切り替える必要があるため、順次退役する方向となっていた」
(読売7月6日)
フィリピンに護衛艦を輸出へ、中国への抑止力強化に初の事例…中古の「あぶくま型」全6隻 : 読売新聞

「もがみ」型は本来は輸出禁止にひっかかるようですが(くだらん)、レーダーを「共同開発」したことにしてクリアするとか。
褒められた方法ではありませんが、法解釈で乗り越えるという方法ですね。
ゲル氏が在野だったなら、得意のしたり顔でチクリチクリと説教を垂れたことでしょう。
こういう現実対応は練れてきた、といっていいんでしょうね。(たぶん)

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「何もしないと言ってない」石破首相、誕生日にイラっ…予算委で注意受ける | カナロコ by 神奈川新聞

しかしやはりやっちまった大失敗は、せっかく招待にあずかったNATO首脳会議を欠席したことです。
それも今の世界の政治的関心事のど真ん中であるイランの核開発についての欠席ですから、傷は大きい。

「石破総理大臣はNATO=北大西洋条約機構の首脳会議に出席するため24日から3日間の日程でオランダ・ハーグを訪れる予定でした。
複数の政府関係者によりますと、石破総理大臣はアメリカがイランの核施設を攻撃するなど中東情勢が緊迫していることなどを踏まえ、会議への出席を取りやめオランダ訪問を見送る方向で調整に入りました。
岩屋外務大臣が会議に代理出席することを検討しているということです。
アメリカのトランプ大統領も欠席する可能性があるほか、日本と同様にパートナー国として招待されていた韓国のイ・ジェミョン大統領も欠席するということで、こうした状況も勘案し判断したものとみられます」
(NHK6月23日)
石破首相 NATO首脳会議への出席取りやめる方向で調整 | NHK | NATO

なにが「勘案して」だ。NHKは韓国のイ・ジェミョンが欠席するからなんて馬鹿なことを言っていますが、あんな極左大統領と一緒の判断をしてどーする。
原因は例の「伝統的な友好国イラン」に配慮するあまり、イスラエルの原子力施設攻撃を最大級の表現を使って非難してしまったからです。
しかもこの基調はゲル氏直々の指示だったとか。

石破茂首相は13日夜、首相官邸で記者団に「平和的解決に向けた外交努力が継続している中、軍事的手段が用いられたことは到底許容できない」と指摘。「極めて遺憾で強く非難する」と強調した。
イランによる報復攻撃については「事態をエスカレートさせる、いかなる行動も慎まねばならない。強く非難する」と述べ、関係各国に自制を強く求めた。「G7で日本の立場を明確に述べ、沈静化に向け、関係国で連携して対応する」と語った」
(時事6月13日)
日本政府、イスラエルを非難 中東不安定化を懸念:時事ドットコム

いつもは旗幟を鮮明にせずにモゴモゴ言っているわが国らしくもなく、「強く非難」しちゃったのです。
しかし、国際社会の受け取り方は真逆でした。
IAEAはイランが6回も協議を蹴り、トランプが設定した2カ月間の猶予期間が切れた翌日に核施設での作業を開始し、フォルドゥの核施設の遠心分離機の新型との交換と増設も行ったことを強く非難決議を可決していたのです。
ですからイスラエルのライジング・ライオン作戦にも、日本の論調のように国連憲章の字面だけ読んで国際法違反だという非難はまったくなく、その直後のG7サミットの共同声明でも支持の姿勢を鮮明にしました。

では、ゲル首相は「G7で明確に日本の立場を述べ」たのかというと、単に黙っていた「だけ」です。
会議の間は沈黙して署名し、帰国してドッチが日本の姿勢なんだと共産党に問われると、最初の岩屋外相が出した非難声明のほうですとおずおずと答えています。
国際社会を欺いたわけで、相当に恥ずかしい。

これで済めばまだ傷は浅かったのですが、なんと米国までもがまさかのだめ押し空爆をしてしまったのですから、さぁ困った。
従来からの「イランは日本の伝統的友好国」というスットコドッコイの外交方針と、日米同盟命の国是が真正面からぶつかってしまったのです。
さらには、NATO首脳会合ではイラン空爆の支持を打ち出されるのは必至ですから、もうゲル氏は恐怖に縮み上がってしまったようです。
本来は予定されていたトランプ大魔神と関税でトップ交渉をすべきなのにこちらからキャンセル。
だってやればまず間違いなくこのいちばん触れられたくない空爆問題がテーブルに乗ってしまうからでしょう。
で、いっそ全部欠席。あんた子供か。

とまぁ、こういうわけでNATO首脳会議というまたとない席で、「アジアは第2のウクライナである」、「台湾防衛を西側全体のテーマとしよう」という主張をしてくることができませんでしたとさ。
おまけに、事前の日程調整もしないで送り出してきた赤沢氏の関税交渉はなんの成果もなく大失敗。
トップ交渉もできないまま、昨日25%かけるという通告を受けてしまいました。
無為無策を地で行ったようなものでした。
だいぶくたびれておいでのようですから、参院選で楽になっちゃいなさい。

 

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コメント

岸田はウクライナ支援を頑張ったけど、石破になってまた宗男ら親露派が出てきそう。まずは石破は自分とこの一水会が親露姿勢を隠そうとしないのを何とかしろ。
対イランにしても安倍さんがロウハニと仲良くて何回も会談して仲良しだった関係を崩していないだけかな。

安倍さんの対露外交はありもしない二島返還論を信じてロシアに嵌められた黒歴史でしょ

 石破も馬鹿じゃないから「(頭では)分かっては、いる」のです。
外交の失策が目立つのは、岩屋の責任に負うところも多い。幹事長から始まって、組閣人事そのものが最悪でした。
後がない中でようやく保守派寄りの政策を繰り出していますが、時すでに遅しです。

それでも私は地方区では自民党候補に入れるし、全国比例でも意中の保守派自民党候補に投票します。
なぜかと言えば、保守をかたる政党に入れたい人物など皆無だからです。消費税減税など喧しいが、それで国力が上がるのだと考え違いをしている向きが多すぎます。

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