自民の勝負勘のなさは致命的です
見ませんでしたが、石破さんが辞めないということを改めてテレビで言ったそうです。
恥の上塗りですな。
「21日午後2時から東京・永田町の自民本部で行われた記者会見。石破首相は冒頭、「自民党総裁として深くおわび申し上げる」と静かな口調で切り出し、頭を下げた。
その後、進退や責任論に質疑が集まったが、「喫緊の課題がたくさんあり、責任をもって対応しなければならない」と重ねて強調。党役員人事や内閣改造の可能性も否定し、約30分後、うっすらと笑みを浮かべて会見を終えた」
(読売7月21日)
「政権維持しても次大敗するだけ」「死に体なるのは目に見えている」…首相続投表明に市民や党内から批判の声(読売新聞オンライン) - Yahoo!ニュース
読売
それにしてもこわばった蝋人形のようになってしまった菅さん、大丈夫かしら。
鋼鉄の官房長官、コロナ五輪を乗り切った強靱な首相から一転、充分に晩節を汚したのですから、静にご静養ください。
ゲル氏の言い分に反論するのもばかばかしいのですが、関税交渉か「喫緊の課題 」と言っているなら、それは真逆です。
石破さん、あなたの存在自身が障害なんです。
そもそも超死に体のあなたなんか、誰も交渉相手だとは思っていませんから。
トランプ政権は、この数カ月ポイントをハズしまくっている石破政権にイライラしていました。
いままでも書いてきましたが、関税交渉のポイントは、①自動車②コメ③消費税の三つです。
トランプは米国製品や農産物を買わせたいのですから、①はトヨタが助け船を出してくれたように、米国工場で作って日本に逆輸入し、国内のディラーでアメ車を流すていどの目に見えるパーフォーマンスをしなければ納得しないでしょう。
②コメは自由化するしかありません。せっかくトランプが自分がヒールになるからと言っているのですから、コメ自由化に踏み切る時期です。
JAも今回のコメ騒動で、はからずもJAが悪者扱いにされることに業腹のはずです。
よくテレビは5反歩ていどの農家に意見を聞いて自由化したらコメは壊滅だぁなどと言わしていますが、アレは全部兼業農家です。
コメは村のおつきあいでやっているだけ。
聞くなら最低でも数十ヘクタール以上の主業コメ農家に聞いてくることです。
たぶんいま自由化されたら困るとは言うでしょうが、将来的に外国産のコメと対決しなければならないことは理解しているはずです。
国はコメの大胆な集約化、大規模化を支援すべきです。
③の消費税が関税外障壁だというのはトランプの持論です。
日本の消費者の購買力がまだまだ弱くてインフレに追いついていないのですから、社会保険の負担を軽減して手取りを増やすなり、減税するなり、やり方はいくらでもあるはずです。
それを全部ネグってしまったあげく、結局ショボイ給付金2万円ポッチを配ってお茶を濁そうとするような腐れ根性だからどーしようもありません。
しかも減税には財源がないの一点張りのくせに、はしたカネを配る余裕だけはあるという二枚舌。
思えば、この「年収の壁」の攻防こそが、今回の参院選の前哨戦でした。
国民民主は所得税が上がり始める「年収103万の壁」を撤廃し、178万にすることを自民に強く求めて予算案を盾にして食い下がっていたのですが、自公に裏切られました。
おそらく玉木氏としては、この政策を自民が呑めば自公と閣外協力する選択もアリだと内心思っていたはずです。
この時に国民民主と歩調を合わせることができるていどに自民が柔軟ならば、いま頃は同じ負けでもまだ光明は残っていたはずなのに自らオジャンにしてしまいました。
「自民党の森山裕幹事長は8日、熊本市内で講演し、所得課税の最低ライン「103万円の壁」の引き上げに関して「財源の裏付けのない政治は国をおかしくする」と訴えた。国民民主党が求める178万円への引き上げに消極的な姿勢を示した形だ。
自民・公明両党は昨年の税制改正協議で、178万円に引き上げれば7兆~8兆円の税収減になると主張。政府与党は、いったん123万円でまとめた経緯がある」
(朝日2025年1月8日)
「財源の裏付けない政治、国おかしくする」自民幹事長、年収の壁巡り [自由民主党(自民党)][年収の壁]:朝日新聞
このふたりが選んだのは、維新の主張する高校無償化で、これで予算案を通してしまったのです。
勝負勘がないんですね、石破-森山のご両所は。
この国民民主の減税案は国民の多くに支持されていただけに、石破政権の人気はガタガタ、一時は自民に肉薄していた支持率も雲散霧消してしまいました。
この時期に、いままでは市議会にすら議員を送れなかった党と、国民民主の支持率が入れ替わります。
「朝日新聞と大阪大の三浦麻子教授(社会心理学)と共同でおこなったネット意識調査で、参院選比例区は国民民主党に投票するつもりだと答えていた人の2割が、5月以降に投票先を参政党に変えていたことが分かった」
(朝日7月20日)
国民民主は、例の山尾女史を擁立するという大チョンボで評判を落としたところに、この「所得の壁」の攻防に失敗したことから、支持利率を参政党に奪われることになります。
「投票先に国民民主を選んだ人は、2~3月には13.7%おり、4~5月には15.0%まで上昇して自民党に肉薄したが、今月18日には10.1%まで減っていた。(略)
ネット意識調査では、4~5月に国民民主だった人の2割はその後、投票先を参政に変えていた。そのほかの党に流れた人も合わせ、国民民主は結局、3分の1を失っていた。
一方、参政に投票するとしていた人は、2~3月には1.2%、4~5月でも1.4%だけだったが、今月18日には7.4%と急増。数カ月で5.3倍になり、政党別の順位も8番から4番になった。増えた分の半数は国民民主からの流入だった」
(朝日前掲)
参政の急伸、半数は国民民主から流入 比例区投票先、ネット意識調査 [参院選(参議院選挙)2025]:朝日新聞 。
国民民主は惜しいことをしましたね。
石破-森山などというコンクリートの増税脳が相手でなければ、もう少し違った展開になったでしょうに。
政治家という商売は「勘」が命です。
あるいは「状況を見通す眼」といってもいいかもしれない。
石破氏にもっとも欠けるのはこの勘です。
彼が生涯一番輝いていたのは、野党転落した後の自民幹事長だった時です。
追及は鋭く、堂々と理路整然、かつ揺るぎませんでした。
彼を幹事長に据えたのは誰でしたか?
残念ですが、ウチの国の政治家は身内政治に馴れすぎました。
ムラ内のつきあいがうまければ、なんとか身過すぎ世すぎができてしまう。
これを一概に悪いとは思いませんが、これを長く続けると木は見えるが森が見えない連中がはびこることになります。
いまの自民を見ていると、まさにコレです。
その意味で、「地球儀外交」と宣言した漢、つまり石破氏を幹事長に抜擢した人は偉大でした。
日本の歴史を世界史の中に置く、外交を地球儀の中で見る、見るばかりではなくイニシャチブをとる。
彼が非業の死を遂げた後、それを理解しない連中によって再び自民はかつてのオールド自民党に先祖返りしてしまいました。
今回の参院選を、泉下の安倍氏がどのように見ているか知りたいものです。
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政党を問わず、当選者や党首や応援者の人気不人気を見ていると、ヒトはルッキズムから逃れられないのだなぁと思う。主張の中身通りが外見に現れる人もあれば、中身ゼロでも外見で得をする人もあり。
それはともかく、大躍進したのに連立入りは考えないという国民民主党や参政党は、支出削減無しで減税したらどういうことになるかわかっているから、責任政党になりたくないのでは?しかし現実に有権者は両者に責任ある立場を与えたわけだが。
減税を掲げる、給付ばら撒きを掲げる、減税を否定する、どの立場にあっても、インフレ対策として減税や給付を実行した場合に起きる副作用なりデメリットなりを説明した者は誰ひとりなく、新聞・テレビもネットのショート動画なども、そこは詰めなかった。
政治もきっと、見るとやるとでは大違いなもののひとつと思うが、現行政権、そして国民民主、参政党が、選挙や勢力拡大のために方便を使う確信犯か、リアルに読解力や計算力が足りないビリーヴァーか、実際にどんな優先順位でどんな法案を出してくるかで見どころがある、そこはこれからのお楽しみ。
投稿: 宜野湾より | 2025年7月22日 (火) 10時06分
参政党は分かりませんが、国民民主の政策はかなりしっかりしていると思いますし、財政的裏付けもしっかりしていると思いますが。今の物価高はコストプッシュ型の物価高であり、いわゆるインフレとは少し違っていると思いますが?物価高対策としての減税、特にガソリンの暫定税率廃止や、消費税の一律5%への減税は有効ではないでしょうか?
食料品限定の消費税0%は逆に危険です。だって食料品を作ったり運送したり梱包したりする物、サービスには依然として消費税が掛かるわけですから。
投稿: 一宮崎人 | 2025年7月23日 (水) 16時48分