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2025年9月12日 (金)

地球温暖化と太陽黒点増減

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考えてみればあたりまえの話ですが、地球は太陽のエネルギーを吸収していますから、その多寡が地球の温度の収支に影響するのは当然です。
太陽の活動が増加すれば地球は温まり、不活発になれば地球は冷えていく、ある意味、たいへんに単純な話です。

さて、太陽の表面には周囲よりも温度が低いため黒く見える黒点があります。

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「京」の中で太陽黒点の11年周期が見えてきた | 計算科学の世界 (riken.jp)

この太陽黒点の増減は、太陽活動と大きな関係を持っています。
1600年から2000年までの太陽黒点400年の動きを見るとこうなります。

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ISAS | 46億年の太陽史 / 宇宙科学の最前線
太陽黒点 - Wikipedia

1790年から1820年はダルトン極小期、1645年から1715年はマウンダー極小期と呼ばれています。
ダルトン極小期やマウンダー極小期は、地球気温が平均より低かった時期に当たっています
ダルトン極小期 - Wikipedia

1645~1715年の70年間にわたって黒点がほとんど観測されないマウンダー極小期は、全地球的な寒冷期(小氷期)をもたらしました。
この時期、ロンドンのテムズ川が凍りつくなどの気候の寒冷化を示唆する記録が残されています。
下の絵は1677年に描かれたロンドンで、氷の張ったテムズ川の情景です。
イギリスではテムズ川が凍結し、アメリカではニューヨーク湾が凍結しました。

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“17世紀の危機”の原因は小氷期 | ナショナル ジオグラフィック日本版サイト (nikkeibp.co.jp)

また1810年前後に活動の低下があり、「ダルトン極小期」と呼ばれています。
この時期、日本では天明の飢饉が起きており、1816年は夏のない年とされています。
アイスランドは海氷に取り囲まれ、食糧不足で人口が半減し、日本でもこの時代には飢饉が頻発し、百姓一揆が起き、社会不安が生まれています。

このマウンダー小氷期の襲来で農業生産が縮小した結果、社会が大きく変動しました。
デービッド・チャン(香港大学)はこう述べています。

「産業革命以前、ヨーロッパ諸国の主幹産業は農業だった。気候は農産物の生育状態を決定するため、経済も気候に左右された。(略)
分析の結果、小氷期が最も過酷だった1560~1660年に、食料不足や健康状態の悪化などの“結果”が端的に表れたと判明した。この時代、農産物の生育期は短くなり、耕地も縮小している。
 また、ヨーロッパ人自身の体格も小さくなったという。平均身長は気温を追うように下がり続け、栄養失調の拡大とともに1500年代末にはおよそ2センチも低くなった。再び身長が伸び始めたのは、気温が上昇傾向に転じた1650年以降である」
(ナショナルジォグラフィック 2011年10月3日)

「マウンダー極小期は中世における小氷期中頃の寒冷期の遠因と目され、この時期のヨーロッパ北米大陸、その他の温帯地域において冬は著しい酷寒に震え、暦の上では夏至であっても夏らしさが訪れない年が続いた。北半球平均気温は極小期の前後と比べて0.1 - 0.2度低下したのではないかとされている」
マウンダー極小期 - Wikipedia

大枠では太陽黒点の増減と寒冷化は因果関係があるようにに見えますが、千葉大学掘田秀之氏によれば、黒点が多い極大期と少ない極小期で、光の放射量は0.1%しか変動しないことが確かめられおり、マウンダー極小期と寒冷化の因果関係は完全に解明されたわけではありません。

また地球寒冷化には太陽黒点だけではなく、他の要因も重なっています。
たとえば地球気象に大きな影響を与えるのが、火山の大爆発です。
1815年に起きたインドネシアのタンボラ山が大爆発を起こしており、これが寒冷化に大きな影響を与えました。
噴き上げられた大量の火山灰は、上空11キロより上の「成層圏」に達した後、全世界へ拡散していき、全地球的気象変動を引き起こしました。

「この噴火は世界的な気候変動を起こした歴史上の事件としても知られている。というのは、噴火の翌年から北米と欧州では夏が来なかったからである。
北米東岸の平均気温は例年より4度も低く、6月に襲来した寒波によって雪が降ったほか、池には氷も張った。また8月には霜が降りたため主要作物のトウモロコシが全滅した。こうした異常低温は翌年の1817年まで続き、米国北東部の農民の多くが西部へ移住していった。すなわち、インドネシアの巨大噴火によって発生した異常気象が、米国西部の開拓を促したとも考えられているれ

鎌田浩毅の役に立つ地学:世界に夏が来なくなった19世紀のインドネシア・タンボラ火山大噴火=鎌田浩毅 | 週刊エコノミスト Online (mainichi.jp)

スペクティは火山の活動についての配信を行っていますが、2021年5月ころから急増しているのが気になります。

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2021年、気になる火山噴火の増加 | スペクティ(株式会社Spectee)

「配信数が多かったトップ10の火山を世界地図上にプロットしました。「~倍」の数字は、「2021年3月& 4月の月平均配信数」が「2020年5月~2021年2月までの月平均配信数」から何倍に増えたかを表しています。アイスランドのファグラダルスフィヤル火山は4月に入るまで噴火がなかったため、「-倍」としていますが、どの火山も軒並み活動を活発化させていることがわかります」
(スペクティ2021年5月12日)

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スペクティ

これもお断りすれば、成層圏にまで火山灰が到達するような大爆発でないと地球気象に影響を与えませんので、念のため。
とまれこのように地球気温の変動は、太陽黒点の増減、火山の活動、海流の変化などいくつもの要因によって決定されるのです。

ところで太陽黒点観測は、1755年から始まる活動の山をサイクル1として、2011年からはサイクル24に入った時期にあたります。
太陽活動はほぼ11年の周期で変動していて、「サイクル24」とは、1755年から数えて24番目のサイクル(周期)だという意味です。
サイクル24は、太陽の活動が「穏やか」になり始めているのではないかと見られています。

上図で水色の折れ線グラフは黒点相対数を表しており、黒点相対数が多いときは太陽活動が盛んです。
そしてこの増減には一定のサイクルがあり、黒点相対数は約11年周期で増減しています。
一方、相対数のピークには長周期変動があることもわかります。
それを見るために区間を11年(132ヶ月)にして移動平均をとってみたのが赤い折れ線グラフです。

皮肉にも地球温暖化を協議する2013年のCOP19に合わせたように、太陽表面は「穏やかな状態」が続いており、黒点数が20世紀のどの時期よりも少なくなっています。 
2022年の太陽黒点活動は、このようなものとなっています。
現況・トレンド | 太陽黒点 | 宇宙天気予報 (nict.go.jp)

サイクル24(第24太陽活動周期)は、過去250年間で観測された最弱なものです。
下図をみていただくとNOAA(米国海洋気象庁)の観測データでも、11年から再度活発化トレンドに向かうかと思われた黒点数が、また13年を境にして下降に戻ったことが分かります。

Photo NOAA・ アメリカ海洋気象庁の太陽活動の予測と実際の太陽活動の相違

情報通信研究機構)http://www.nict.go.jp/glossary/4otfsk000000k85f.html太陽黒点相対数のグラフ           

上のグラフを見れば2002年から低下の一途をたどり、09年には最低の時期を迎えているのが分かります。
むしろ2011年以降緩やかに回復基調ですが、やっと回復している微弱な動きが太陽表面で見られています。

「国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT )「宇宙天気予報センター」が公表した太陽黒点相対数の推定値によると、低調だった「太陽黒点相対数(SSN=サンスポットナンバー)」が2か月弱ぶりに「100超え」を記録。5日前の12月9日(木)から11日(土)の3日間は「0」を記録していたため、この5日間で急上昇したことになる。久しぶりに太陽活動の活発化の兆しが見えてきた。コンディション上昇に期待が膨らむ」
<太陽活動、活発化の兆しか?> 太陽黒点相対数(SSN=サンスポットナンバー)が急上昇、5日前まで「0」が12月16日に「100超え」 | hamlife.jp

そして現在、この太陽黒点周期は2008年1月から減少期間となったと考えられています。 
サイクル24の活動は、世界の温暖化対策を嘲笑うかのように長期に渡って黒点が観測できない状況が続いていました。

上のグラフを見れば2002年から低下の一途をたどり、09年には最低の時期を迎えているのが分かります。むしろ、11年以降緩やかに回復基調ですらあります。
今後太陽黒点がどのような動きを見せるのかは、今後の観測によらねばなりませんが、二酸化炭素だけが主原因で、それが右肩上がりで増え続け地球が温暖化し続けるというのが、いかに短絡した説がおわかりいただければ幸いです。

 

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