玉木氏の「みっともなさ」とは
国民民主は限界をさらけ出してしまいました。
いえ、メディアから「首相になる覚悟がない」と迫られたことじゃありません。
あんなことは野党野合政権を作りたいだけですから、言わしておけばよいのです。
維新は思い切った飛躍を遂げて、一気に政権に参画の道を選択しました。
それに対して玉木氏は嫉妬に近い感情で怒りをぶつけて、立憲にこうなだめられる始末です。
産経
「2つの協議をてんびんにかけたような維新側の行動に対し、玉木氏は15日のYouTube番組で、「つい数時間前まで(維新の)藤田(文武)共同代表と野党の統一候補を目指して真剣に議論していた」と振り返り、「二枚舌みたいな感じで扱われて残念だ」と、恨み節のような言葉を口にした。
泉氏は、Xで「玉木さん、維新に愚痴を言うのはやめよう」と呼びかけ、「『二枚舌』だと文句を言っても、どの党も様々な選択肢を天秤に、勝負をかけていたはず。主導権を握れなくても、それは自分の責任です。私はそう思う。でも今後も努力は続ける。ガソリン暫定税率廃止や政治改革の実現へ」と、なだめるようにつづった」
(日刊スポーツ10月16日)
立民幹部が「二枚舌」発言いさめる 国民・玉木雄一郎代表の恨み節に「愚痴を言うのはやめよう」(日刊スポーツ) - Yahoo!ニュース
維新の吉村氏からもアホかといわんばかりです。
「自民党と連立を見据えた政策協議に入る日本維新の会を「二枚舌」と批判した国民民主党の玉木雄一郎代表に対し、維新の吉村洋文代表(大阪府知事)は16日、「他党を批判するよりは、自党の政策をどうやって実現するのかに注力された方がいいんじゃないか」と苦言を呈した。府庁で記者団の取材に語った」
(産経10月16日)
「自党の政策実現に注力されたら」吉村氏苦言 「二枚舌」と維新批判の国民・玉木氏に - 産経ニュース
ああ、みっともない。玉木さん、男を落したね。
政治的修羅場の役者じゃないってことがバレちゃいました。
立憲に政策の原則をつきつけたところまでは玉木氏の対応は正解です。
たとえば立憲沖縄は「オール沖縄」の中心に居て、共産党と共闘してしつこい反基地・反自衛隊活動をし続けています。
自衛隊のエイサー大会出場すら反対したような狂奔ぶりです。
こんな立憲と組めるはずがない。しかしそんなこと、とっくにわかってたんじゃない。
彼らと政権を組んでも、安全保障政策が破綻するのは目に見えています。
玉木さんにとって立憲はかつての民主党政権を作った「同志」ですから、民主党政権でその眼でイヤというほど見たでしょう。
その総括から国民民主は生まれたはずです。
安全保障とエネルギー政策は政権の脊椎なのです。
だからこう言うのはわかる。
「一応、継続協議になっている。最後までいろんな可能性を探るが、立民は(「違憲部分の廃止」を主張している)安全保障関連法と憲法の整合性についてきちんと結論を出すべきだ。旧民主党政権では沖縄県の米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設を巡り、社民党が連立を離脱し、政権が不安定化した。安全保障は国家や国民を守ることであり、寸分のすきも許されない。根っことなる法体系が憲法に違反していると言っていては政権は担えない」
(産経10月16日)
国民・玉木代表「自維連立驚いた」「政策一致要求は綺麗ごとでない」 インタビュー詳報 - 産経ニュース
ならば、いまさら立憲と政権協議なんぞやっている暇はなかった。
玉木さんを首班にするなんて安住センセが言おうと、本音は玉木と呼び捨てにして、政権さえ取っちまえば、多数で言うがままにするということなんて分かりきったことでしょうに。
高市氏は非常に率直に政権参画を要請しているのです。いままでの自民にありがちな寝業もなにもない。
たぶん財務大臣くらいのポストは得られたはずです。
ならば受ける側は、政策実現を目指して維新のように政権参入するか、閣外協力するかの2択しかなかったはずでした。
しかしそれもできないで、維新に恨み言を言ってそこをぼやかしてしまっている。
結局、ここにきて国民民主の本質である「労組政治部」である弱みがでたのです。
支持母体である連合は国民民主の政権入りに反対しています。
連合・芳野会長
読売
「連合は、支援する国民民主党が自民党との連立政権に入らないようけん制を強めている。3期目の続投が決まった芳野友子会長は8日の記者会見で、国民民主の連立入りについて「容認できないスタンスに変わりはない」と強調した。
連合では、今月1日にとりまとめた参院選の総括文書でも、国民民主の連立入りは「看過できない」とクギを刺した。連合幹部は「連立入りなら組織内議員を引きあげることも議論しないといけない」と語る」
(読売10月9日)
連合、国民民主党の連立政権入りをけん制…芳野会長「容認できない」:写真 : 読売新聞
連合は、自治労、日教組を中心とする総評系(旧社会党系)と、自動車総連、電力総連、電機連合、UAゼンセン(サービス業)を中心とした旧同盟系(旧民社党系)で、ひとつの団体とも思えないほど体質も考え方も違っています。
自治労、日教組は極左、民間労組系は自民党支持です。
芳野氏はUAゼンセン出身ですが、反共の闘士であると同時に、この産別特有のイオン岡田一族の影響下にあるといわれています。イオンは立憲岡田氏の実家ですね。
そしてもちろん旧総評系も自民との連立に大反対です。
ですから、ここで国民民主が自民党と連立を組むと連合が持たないのです。
こんな御家の事情に左右されて、玉木ハムレットを演じるはめになったのでしょう。
「支持団体」というスポンサーに支配されている国民民主の泣きどころです。
こんな状態で連立を組んでみても、公明党が創価学会会長の「高市とは組むな」のひとことで連立離脱に至ったように、不安定で見ていられません。
コメントが入りにくくなっているようです。すいません。
ニフティがへんなアルゴリズム使っているようで、なんとこの私さえ弾きます。気長に入れて見てください。
« 維新と連携、これで政局はお終い | トップページ | 維新政権合流決定・政界再編始まる »




この「バックにいる団体の、そのトップにいる爺さん(婆さん)のご意向に従わざるを得ない」国民民主(と立民)の状況、結局共産党(中国共産党のご意向を受けた共産党長老会のご意向)や公明党(創価学会のご意向)と変わらんのですよね。
と言うと、自民党だって麻生長老のご意向ガーとか果ては統一教会のご意向ガーとかとさ壺ガーとか騒ぐ人がいるんですが。
投稿: ねこねこ | 2025年10月17日 (金) 09時03分
国民民主としては、トリガー条項、暫定税率、年収の壁と何度自民党と約束しても、尽く裏切ラれて来たわけですし、例え総裁が高市さんになったと言え、そう簡単に連立というわけにはいかなのかな?と思いますよ。去年の3党幹事長合意がきちんと履行されて、ガソリン、軽油が値下がりし、控除額が上がることで、手取りが増えて、初めて高市政権と連立がくめるのではないでしょうか?暫定税率については、現在、全ての党派が引き下げに賛成していますので、問題ないでしょうが、控除額引き上げについては、高市さんも首をなかなか縦には振らなかったみたいですし、そうなれば、ホイホイと連立話にのれないのではないでしょうか?立民、維新との2党会談は、玉木さん自身も、本気で連携するつもりはなかったと思います。ただ、支持母体である連合の顔を立てただけではないでしょうか?維新については、石破政権の時に、もう少しで暫定税率と控除額引き上げが実現か?となっとき、維新の高校無償化という、裏技にしてやられた記憶があるんで、今回もまた、煮え湯飲まされた感があるのではないでしょうかね?いずれにしても、玉木さんは政策の人で、政局の人ではないのが良くわかりました。
投稿: 一宮崎人 | 2025年10月17日 (金) 14時14分
玉木さんはここにきて、公明党と政策面を含め連携強化なんて発言してしまいました。
自民から離れて国民民主を支持した者としては、ガッカリです。
何が悲しくて公明党と組むのか、ならば高市自民へ戻ろう。
公明党が離れた今、支持者が戻りつつある。
維新もまだハッキリしませんが、自維参(じいさん連立)で過半数は取れる。
公明党となんて言うから国民民主は相手にしなくてもいいやとなりますよ。
玉木さん、失敗したと思う。
投稿: 多摩っこ | 2025年10月17日 (金) 15時31分
維新は維新で「議員定数の削減が連立の絶対条件」と駄々をこねて早くも自民との連立の雲行きが怪しくなっています。維新の言う「身を切る改革」が何をもたらしたかは大阪や奈良の前例で明らかなのに、それを省みる事も無く国政でも同じ過ちを繰り返すのでしょうか?実際は国会議員は多過ぎるどころか人手不足で、1人で複数の委員を兼務する事が多く、負担の重さが問題になっています。そして官僚との力関係も、現状でも不利なのに、これ以上議員定数が減れば、ますます官僚に有利な力関係になってしまいますが維新がそこまで読んでいるかどうか、怪しいものです。所詮は維新もオールドメディアに依拠するタイプの政党なのでしょうか?
投稿: 珊瑚は大切に | 2025年10月17日 (金) 15時58分
国民「、公明の政策連携は以前から政治献金の件で連携していただけであり、急に自民党と別れたから云々はなしかと思います。国民民主が政策本位で行動するのが基本なだけで、右とか左とかでもないので、国民の為に良いと思う政策には協力するということだと思います。公明の大学奨学金返済についての控除案とか政府ファンドによる税金以外の政府収入案とか、国民にとって利益になる政策について連携しようと言うだけです。
自分も公明党は好きではありませんが、その政策自体は良いものもあるかな?と思っています。
投稿: 一宮崎人 | 2025年10月17日 (金) 16時56分
玉木は言ってる事を実現するなら、政権に入るべきなんですよ。
外野にいて、言うだけ番長に甘んじているとしか言えません。
投稿: 山路 敬介 | 2025年10月17日 (金) 23時28分