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もう毎日毎日トランプ漬けでうんざりしますが、トランプが高市氏に電話で自制を求めたという情報がメディアを駆けめぐりました。
元ネタはウォールストリートジャーナル(WSJ)北京支局です。
「米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(電子版)は26日、トランプ米大統領が先に行った高市早苗首相との電話会談で、首相に台湾有事を巡る発言に関して抑制するよう求めたと報じた。米国が重視する米中通商交渉への影響を回避する狙いとみられる。
報道によると、トランプ氏は台湾問題に関して中国を刺激しないよう首相に助言したものの、発言の撤回までは求めなかったという。日米両関係者の話として伝えた」
(時事11月27日)
台湾有事発言、高市首相に抑制要求か トランプ氏、日米電話会談で―報道:時事ドットコム
日本のメディアが日米離反だ、ヤーイヤーイ、米中は日本の頭越しで手を握っているのだ、という調子で報じたために、政府は直ちにこれを否定しています。
そもそもこのトランプの電話は、習近平が突如予定にない電話をトランプにかけたことから始まっています。
予告が来たのが午前3時ですぜ。
トランプは日本が疑問を持たないように、習の電話を切るとそのまま折り返し高市氏に電話したようです。
このへんの機微を産経はこう伝えています。
「トランプ氏が電話をしたいと言っている」。米側からの要請を伝える外務省幹部への電話が鳴ったのは、25日午前3時だった。
この申し出まで日本側には、日中対立と距離を置くトランプ氏の態度に気をもむ向きがあった。米側はグラス駐日大使が自身のX(旧ツイッター)に「同盟国である日本を支えていく」と投稿するなど日本支持を打ち出していたが、肝心のトランプ氏は日中対立をほぼ静観していたからだ。
加えて、この直前の24日にはトランプ氏が中国の習近平国家主席と電話会談を実施し、日本側の危機感は一層強まった。
だが、申し出から約7時間後に行われた電話会談は、両首脳のケミストリー(相性)の良さを内外に発信した10月の会談を彷彿(ほうふつ)とさせる友好ムードが漂うものだった。トランプ氏は「久しぶりだ」と声をかけ、自らが参加を見送った南アフリカでの20カ国・地域首脳会議(G20サミット)について「俺は行かなかったが、どうだった?」とたずねたという」
(産経11月27日)
日米首脳電話会談の内幕 「トランプ氏が電話したいと言っている」深夜の連絡、政府は安堵 - 産経ニュース
では、ひるがえってなぜ習が恥を忍んでトランプに電話をしたのか、そこから考えていきましょう。
理由は自ずと明らかです。
北京は高市氏の「存立危機事態」発言に過剰に反応しさまざまな嫌がらせ(彼らの言葉で言えば「懲戒」)措置を発動していたのですが、これがまったく効かない。
一番効くだろうとと思っていた訪日制限も一部の中国系旅行会社には効いたものの、全体としてはまったく訪日客は減少していない有り様です。
海産物などとっくに中国市場を当てにする構造から脱却しているために涼しい顔。
むしろこんな「懲戒」は、やればやるほど中国の醜悪さを世界に喧伝しているようなものとなりました。
中国は焦ったのでしょうね。中華帝国が怒れば周辺国は恐れおののいてひれ伏す、歴代の自民党政権だってすぐに公明党あたりが飛んできてペコペコ平身低頭したのに、サナエめ、まったくビビらない、政権支持率はむしろ上がりっぱなし、驚異的な70%以上をキープしています。
中国はなんなんだこれは、オレ様が怖くないのか、と頭を掻きむしったのでしょうな。
それでとうとう日本のボスだと思っている米国に叱りつけてもらおうと思ったようです。情けない話です。
内容は首脳間の電話会談など明らかにするわけがありませんから内容は不明ですが、もしWSJのいうような「自制を要求する」ようなものなら、日本政府もなんらかの対応を迫られたでしょう。
高市氏は電話を受けたこと自体は認め、トランプが「いつでも電話してくるのを歓迎する」と笑いながら言ったと明かしたそうです。
そして木原官房長官はWSJの記事自体を否定しました。
テレ朝
「ウォール・ストリート・ジャーナル
「トランプ大統領は、台湾を巡る摩擦で中国との貿易交渉に影響が出ることを避けたいと考えている」
木原稔官房長官は、この報道内容について明確に否定しました。
「トランプ大統領から台湾の主権に関する問題で『中国政府を挑発しないよう助言』との記述がありますが、そのような事実はない点は明確にしておきます。ウォール・ストリート・ジャーナル側に対して、すでに申し入れは行ったところ」
(テレ朝11月28日)
「中国を刺激しないように」高市総理にトランプ大統領助言か WSJ報道 木原長官否定(テレビ朝日系(ANN)) - Yahoo!ニュース
ちょっと考えれば分かるのですが、このWSJ記事は北京支局の発信です。
署名はWSJの中国支局長リンリン・ウェイですが、なぜ北京支局がワシントンのホワイトハウスの機密性が高い首脳間電話の内容が分かったのでしょうか。
そこからして不思議ですが、それを元記事の「tone volumeを下げるよう advise した」という表現を、最初に扼した時事通信が「抑制するよう求めた」と訳してしまいました。
そして元記事の「アドバイスした」が、日本のメディアの中では一人歩きし「米国、高市政権に抑制要求」、さらには「高市政権、米国と離反」という具合に増殖していきます。
ですから、別に日本に中国から圧力を受けて叱ったなんてもんじゃないのです。
もちろん答弁の撤回などする気などさらさらありません。
そもそもトランプも分かっているように「存立危機事態」を宣言し集団的自衛権を発動する対象は米軍に対してなのですよ。
想定している事態は、東アジアの紛争で米艦が攻撃を受けた場合に日米が共同で防衛することと、米軍に対する後方支援です。
これって米国にとってこれほどありがたいことはないんじゃありませんかね。
米国が東アジアで敗北する唯一の可能性は、日本が基地使用を拒否するなどの非協力的対応をとったケースだけですから。
だからこの習の電話がトランプへの圧力依頼ならばまったくの空振りでした。
むしろこんなマネをしたことによって、今の米中貿易交渉で借りを作ってしまうことになり、おまけに対日カードすら払底したということを世界に向けてバラしてしまったのです。馬鹿ですね。
また、トランプ電話会談の後にも懲りもせず今度は王毅外相がフランスに泣きついています。
「 中国の王毅外相は27日、フランスのエマニュエル・ボンヌ大統領外交顧問と電話会談を行った。会談で王氏は、高市早苗首相による台湾に関する最近の「挑発的」な発言は中国の主権と領土保全を侵害するものだと述べた。中国外務省が会談の内容を発表した。
王氏はまた、中国の核心的利益に関わる問題についてフランスの支持を求め、同国が引き続き「一つの中国」の原則を順守することへの期待を表明した」
(ブルームバーク11月27日)
中国外相、台湾問題でフランスに支持要請-高市氏への圧力継続(Bloomberg) - Yahoo!ファイナンス
まさに恥の上塗り。
今回の戦狼領事の暴言から発する外交部の度重なる失態を挽回しようとしてかえって墓穴を掘ってしまったようです。
台湾問題は一貫して「中国の国内」問題であるはずが、これを米仏にクチバシを入れることができる国際問題にまで格上げしてしまったのですからなんともかとも。
トランプのロシア寄り和平案、いやロシア案そのものの和平案の舞台裏が暴露されました。
ウィトコフはロシアとこのトランプ和平案を作っていたのです。
ソースは、ブルームバークが流出させた会議録音です。
ブルームバーグが入手し、書き起こして記事にした音声録音
ウィトコフはロシア高官との接触を頻繁に行ってこの和平案を作りました。
時系列で並べると
ドミトリエフとウィトコフ(右)
読売新聞
①2025年8月6日、クレムリンでのプーチン大統領との会談。この会談は、トランプ大統領が求めるウクライナとの停戦合意の期限が迫る中で行われた。
②2025年10月14日、ロシアのユーリー・ウシャコフ大統領補佐官(外交担当)との電話会談し、和平に向けた計画で協力することを確認した。
③2025年10月下旬。ウィトコフはドミトリエフを米国に招き、マイアミで数日間缶詰となって共同作業している。この時点でトランプ案は出来上がっていた。
不動産開発業者であるウィトコフと娘婿のクシュナーは、ロシア側と共同で和平案を作っていました。
本来この和平案は、外交トップである国務長官であるルビオが主導権を握るべきでしたが、この民間人でしかない両人によってはずされました。
「一方、ルビオ氏は当初、案の作成過程から外されていたという。共和党上院議員として外交に関わってきたルビオ氏は、中国やロシアに強硬な立場を取る「タカ派」だ。和平案がつぶされることをクシュナー氏らが懸念した可能性がある」
(読売11月25日)
「タカ派」ルビオ国務長官、ウクライナ合意優先派と溝…和平仲介巡り政権内に足並みの乱れ : 読売新聞
そしてロシアは自らの原案を米側に示し、米国案として公表させました。
「米ブルームバーグ通信は25日、ウクライナの和平案を巡り、ロシアのキリル・ドミトリエフ大統領特別代表とユーリー・ウシャコフ大統領補佐官が、ロシアが起草した草案を非公式に米国に提供し、米国が作成した案として公表させることを画策したと伝えた。米露がとりまとめたと報じられた28項目の和平案の原案だった可能性がある」
(読売11月27日)
ロシア起草のウクライナ和平案、米国案として公表画策か…大統領特別代表「近い内容になるだろう」 : 読売新聞「文字起こしによると、ドミトリエフ氏はウシャコフ氏に、「我々の立場からこの文書を作るだけだ。そして私が非公式に渡す。すべてが非公式であることを明確にしながら。そして、向こうには自分たちのやり方でやらせる」と述べている」
(BBC11月27日)
ウィトコフ米特使がロシア高官に助言か 音声記録流出、トランプ氏は擁護 - BBCニュース「同通信が両氏の10月29日の通話記録を入手したという。記録によると、ウシャコフ氏が「最大限(の条件を)要求すべきだろうか」と相談。ドミトリエフ氏は、露側が作った文書を米国に提供することを提案し、「そのまま採用されるとは思わないが、非常に近い内容になるだろう」と応じた」
(読売前掲)
このような原案作りをウィトコフはドニトリエフと進めながら、プーチンにトランプに対してこう言えと演技指導までしていました。
「ウィトコフは通話の中で、「ロシアはもともと和平を望んでいた」とトランプに伝えたことを明かし、ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領の訪米前にプーチンとトランプが話す機会を設けるべきだと提案した。
「こんな展開はどうだろう」とウィトコフは話す。「プーチンがトランプにこう言うんだ。"スティーブとユーリが和平案を議論した。われわれも前向きに捉えている"と。そうすれば和平交渉も進展するはずだ」
この通話は数日後に実際に行われ、トランプはプーチンとの会話を「非常に生産的だった」と評している」
(ニューズウィーク11月27日)
ウクライナ降伏にも等しい「28項目の和平案」の裏にウィトコフ特使とロシア――音声記録で判明(ニューズウィーク日本版) - Yahoo!ニュース
つまりウィトコフは、ロシア側原案をドミトリエフからもらい、数日間マイアミで合宿してトランプ案なるものを作り出し、プーチンには演技指導までした上で米露電話会談をやらせていたようです。
トランプ案がロシア語の翻訳のようだというのも当然です。作ったのがロシアですから。
このような「和平特使」を直ちに解任しなければ、トランプ自身の問題に発展するでしょう。
ルビオは共和党議員らにこの和平案はロシアが書いた「願望リスト」だと説明したようです。
後に否定しますが、それが真実のようです。
ウクライナ和平案について、ヨーロッパが新たに対抗提案を出したようです。
「ウクライナ政府は25日、ロシアとの戦争終結を目指す和平合意について、アメリカとの間で「共通の理解」に達したと明らかにした。ドナルド・トランプ米大統領は同日、スティーヴ・ウィトコフ特使にモスクワでロシアのウラジーミル・プーチン大統領と会談するよう指示したほか、米陸軍長官が同時にウクライナ側と会談する予定だと述べた。
ウクライナがアメリカと「共通の理解」に達したという和平案は、アメリカが提示した28項目の計画に基づくもので、アメリカとウクライナの当局者が週末にかけてスイス・ジュネーヴで協議した。
トランプ大統領はソーシャルメディアで、当初の計画に「双方の追加意見を取り入れて、微調整した」と書いた。さらに「私はスティーヴ・ウィトコフ特使にモスクワでプーチン大統領と会談するよう指示した。同時にダン・ドリスコル陸軍長官がウクライナ側と会談する」と付け加えた」
(BBC11月26日)
ウクライナ、和平案めぐり米国と「理解」達したと トランプ氏は特使がプーチン氏と会う予定と発表 - BBCニュース
トランプ大統領は「双方の追加意見を取り入れて、微調整した」と書いていますが、「微調整」どころか根本的な書き換えのようです。
EUが提示したとされる「24項目の新和平案」は、2025年11月26日現在、確認できる情報は少ないのですが、BOGDAN in UkraineというSNSのサイトがこのような情報を上げています。
ロシア寄りの“降伏案”提示からわずか数日──まさかの米国が訂正を公式発表!極端すぎる28項目案が崩壊し、欧州の新対案がウクライナ支持を獲得して和平主導権を奪取!
ヨーロッパ側修正案
①米国がウクライナに提示した当初の28項目の和平案に対し、ウクライナと欧州が修正を求め、欧州側が対案を提示した。
②ウクライナ領土の割譲を前提としない。領土割譲は憲法上の案件であるので国民が審議せねばならない。
③領土割譲は停戦後に協議する。
④交渉は州境ではなく、 「接触線」(現在の戦線)を起点である。
⑤ウクライナ軍の縮小は拒否し、現行の兵力のままとする。
⑥NATO加盟を含む同盟選択はウクライナの主権である。
⑦外国軍の受け入れもウクライナが自由に判断する。
産経もこのような記事を配信しています。
「ゼレンスキー氏は24日のビデオ声明で、ロシアとの和平案を巡る米国との協議の結果、「条項は減少し、もはや28項目ではない。多くの適切な内容も盛り込まれた」と述べ、和平案が修正されたことを明らかにした。修正された和平案が「実効性のあるものになる可能性がある」とも評価した。
米ブルームバーグ通信は24日、消息筋の話として、和平案が19項目に修正されたと伝えた。ロシアの凍結資産のうち1千億ドル(約15兆6千億円)を米国主導のウクライナ再建・投資に活用し米国が利益の5割を得ると定める条項などが削除されたという」
(産経11月26日)
ウクライナ側「基本合意」と報道 米提案の和平案 最重要部分は米との首脳会談で協議 - 産経ニュース
なお、トランプ提案があまりにもプーチンの意のままであるために、SNSではあれはAIが作ったものだとか、ロシアのエージェトが作ったもだという情報が英国紙から出たためにそれが流布しています。
さもありなんですが、現在それを確かめる方法はありません。
そろそろナニをしていいのかわからなくなっているような中国のご様子です。
こんどはなんと国連憲章の「旧敵国条項」を引っ張りだして、戦勝国であるわが国は旧敵国に自由に攻撃を仕掛けていいんだゾと言い始めました。
「在日本中国大使館は21日、X(旧ツイッター)で、日本など第二次大戦時の敗戦国を対象とした国連憲章の「旧敵国条項」を挙げて「安全保障理事会の許可を要することなく、直接軍事行動を取る権利を有すると規定している」と投稿した。これに対し、外務省は23日、Xで「死文化した規定がいまだ有効であるかのような発信は、国連において既に行われた判断と相いれない」と反論した」
(産経11月24日)
「旧敵国条項」挙げ、中国大使館「直接軍事行動取る権利」とX 外務省反論「死文化した」 - 産経ニュース
大丈夫ですか、お熱ありませんか?と体温計をくわえさせたいような言い草です。
日本の外務省が言っているとおりこんな旧敵国条項はとっくのとおに死文化して、残骸が残っているだけです。
第53条
安全保障理事会は、その権威の下における強制行動のために、適当な場合には、前記の地域的取極又は地域的機関を利用する。但し、いかなる強制行動も、安全保障理事会の許可がなければ、地域的取極に基いて又は地域的機関によってとられてはならない。もっとも、本条2に定める敵国のいずれかに対する措置で、第107条に従って規定されるもの又はこの敵国における侵略政策の再現に備える地域的取極において規定されるものは、関係政府の要請に基いてこの機構がこの敵国による新たな侵略を防止する責任を負うときまで例外とする。
本条1で用いる敵国という語は、第二次世界戦争中にこの憲章のいずれかの署名国の敵国であった国に適用される。
第107条
この憲章のいかなる規定も、第二次世界大戦中にこの憲章の署名国の敵であった国に関する行動でその行動について責任を有する政府がこの戦争の結果としてとり又は許可したものを無効にし、又は排除するものではない。
まさに「国連」がその名のとおりUnited Nations、つまり「連合国」を意味した名称がついた1945年という戦争直後に出来た条項です。
どういう時期かといえば、当時の戦勝国(米英仏ソ中)が、日独が再び戦争を起こすことを強く警戒していた時期です。
平和条約が締結されるまでのつなぎで作ったのです。
ちなみにここでいう「中国」とは中華民国、すなわち台湾のことですから念のため。
当時、中華人民共和国などという国は影も形もなかったからです。
それが台湾問題で日本を攻撃できるのは創設国たる中国様の権利であるぞよ、と仰せなのですから苦笑しますね。
創設国というなら台湾のほうです。
それはともかく、旧敵国と名指しされた国々は1955年から56年にかけて国連に加盟しました。
この段階で旧敵国扱いは終了し、国連憲章が定める「すべての加盟国は主権平等」の地位となったのです。
ここでいう「加盟国の主権平等」とはこういう意味です。
基盤としての主権平等 国連憲章第2条第1項には、「この機構は、そのすべての加盟国の主権平等の原則に基礎をおいている」と明記されています。
・義務の誠実な履行 すべての加盟国は、その地位から生じる権利と利益を確保するために、憲章に定められた義務を誠実に履行することが求められます。
・平和的解決と武力行使の禁止 加盟国は国際紛争を平和的な手段で解決し、国際の平和と安全を脅かさないように努めなければなりません。また、いかなる国に対しても武力による威嚇や武力の行使を慎むことが憲章で義務付けられています。
国際連合 - Wikipedia
ね、当然ですが、戦勝国が勝手に「旧敵国」に「直接軍事行動をとっていい」なんて書かれてはいませんよね。
あたりまえだつうの。
中国が主張する「旧敵国条項」は1945年から日本が国連に加盟した1956年12月18日までの11年間に限定されて有効だった特殊な条項にすぎないのです。
こんな旧敵国条項が死文化したとはいえまだ残骸をさらしているのは、国連憲章の改定が大変だからです。
簡単にいえば、常任理事国の一部の国が反対しているからです。
「一部の国」ってわかりますね、いま戦争をしかけられると叫んでいるこの国と、現に侵略を続行中のあの国です。(あえて名を秘す)
いちばん物騒で戦争好きな国が反対しているために、旧敵国条項は消滅しません。
どうしたらいいんでしょうね、こういう国に対しては。
私は淡々と役人調で対応するのがいいんじゃないかと思います。
ほら、2019年に日本が半導体材料の韓国向け輸出管理を強化したことに怒り狂って韓国がワーワーギャーギャー騒いだことがありましたね。
あの時日本に押しかけた韓国の経済資源省の役人に対して、日本側がやったのが「説明会」です。
「日本が半導体材料の韓国向け輸出管理を強化したことを受け、日韓両政府による事務レベル会合が12日、経済産業省内で開かれた。会合は日本が4日に輸出管理を見直してから初めて。
日本は今回の措置が韓国側に「輸出管理上の不適切な事案があった」ため、「安全保障を目的に日本国内の運用を見直した」と説明。これに対し韓国側は自国の輸出管理は適正であると訴えたもようだが、日本側は「韓国の輸出管理には脆弱(ぜいじゃく)性がある」と指摘し、主張はかみ合わなかった。
日本は「不適切な事案」については「第三国への横流しを意味するものではない」と説明した。韓国産業通商資源省は会合後、「北朝鮮をはじめとした第三国への戦略物資の輸出を意味するものではない」(産経2019年7月12日)
「韓国の輸出管理脆弱」日韓事務会合 次回の予定「ない」(1/2ページ) - 産経ニュース
この記事の見出しは「「韓国の輸出管理脆弱」日韓事務会合 次回の予定ない」 ですから、 いいかげん韓国も気がついたらよさそうなものです。
上の時事の写真をみただけで、日本のスタンスがわかります。
韓国は局長級対応の「協議」を望んだのに対して、日本はにべもなくワイシャツ姿の課長が対応に出て「説明ならしてもいいが」、という態度で、わざわざホワイトボードに「事務的説明会」と大書して、お茶も出しません(笑)。
いかんなぁ、無礼だなァ。遠来の客人なんですから、いっそ食堂でやったら、出がらし茶くらい出せたのに。
結局、日本は1時間でさっさと終わりにしたかったのですが、粘られて6時間も「協議」する羽目になったようです。
もちろんわが国には、この段階で「協議」なんぞする気はこれっぽっちもありません。
だってこれはただの優遇措置(特恵)を止めて、一般国にした省令変更に伴う事務措置でしかないからです。
メディアがワーワー言っているような「徴用工」判決に対しての「報復」ではなく、ましてや「禁輸」でもありませんしね。
経済産業相が言っているように、韓国はEUからも「ホワイト国」認定を受けていませんから、別に国際標準に戻しただけのことです。
同じ「説明会」を外務省が中国相手にしたらいいのです。
局長レベルではなく、ペーペーの課長クラスが大使館なり、なんなら外交部相手にしてやりましょう。
トランプの「新提案」なるものの概要が分かってきました。
トランプ大統領のウクライナ和平案、「力による現状変更」容認へ - KWP News/九州と世界のニュース
これをプーチンが書いたロシア案だと言って見せられれば、そうとしか思えない内容です。
一つずつ見ていきます。
①ウクライナの主権を確認する。
最初の項目は醜悪な内容を隠す美しい包装紙にすぎません。
主権を守るといいながら、正当な領土の割譲をウクライナに要求するという矛盾をどう説明するのでしょうか。
②ロシア、ウクライナ、欧州(関係国)間で包括的不侵略協定を結ぶ。過去30年のあいまいさを清算する。
これこそ「あいまいな不可侵協定」そのものです。
いかにその「不可侵」を、誰がどうやって保証するのか何ら書かれていません。
そしてこの「不可侵」とやらを成立させるために、後に出てくるロシアの戦争犯罪に対して一切触れることなく、戦争中の行動に対して全面恩赦を与え、将来的な請求を行わないとしています。
③ロシアは隣国侵攻をしない見込み、NATOの拡大を停止することを想定。
なんという寝ぼけぶり。侵略行為をすでに引き起こし、さらに他国に対して牙を向いているロシアがそこにいるというのに。
ポーランドやフィンランド、エストニアなどの「隣国」になんの保証も与えていません。
その上でNATOを駆け込み寺として加盟してくる未加盟諸国には諦めてロシアの属国になれとでも言いたいようです。
④米国仲介のもとロシアとNATOが対話を行い、安全保障問題の緩和や将来的な経済協力を探る。
ロシアとNATO諸国の「対話」とは恐れ入ります。
そのテーブルを作るためには、ロシアがウクライナ戦争の責任を認め謝罪し、撤退することが大前提です。
「安全保障の緩和」とは、いまのNATOがやっている5%国防費などの対抗抑止を止めろという意味のようです。
「経済協力」に至っては大笑いで、これは経済制裁すら止めろということです。
軍事力による対抗抑止も経済制裁も禁止されるなら、ヨーロッパはロシアに対して丸腰になれということに等しい。
⑤ウクライナに確実な安全保障を提供。
「安全保障の提供」の担保と実態がありません。
NATO有志国のウクライナへの保証駐屯もできず、ほとんと敗戦国のように扱われる協定を強要しておきながら、なにを言っているのでしょうか。
⑥ウクライナ軍の規模を最大60万人に制限。
これだけは絶対に呑めません。主権国家はその時の状況に応じての常備軍の規模を決定できます。
現在のウクライナ軍の規模は約88万ですから28万もの大削減となります。
これまでも協定にしばられるなら、もはやこれは主権を失った敗戦国扱いです。
⑦ウクライナ憲法に「将来的にNATOに加盟しない」ことを明記。NATOも「将来ウクライナを加盟させない」規定を制定。
そもそも安全保障上の政策を憲法に書くべきではありません。9条がいかに日本を苦しめたか見ればわかるはずです。
今のウクライナのNATO加盟に未加盟なのは、いま交戦国だからにすぎません。
交戦状態でなければ、いずれは加盟もありえるというのがNATOの考えです。
こんな協定を結べば、未来永劫NATO加盟は不可能になります。
⑧NATOはウクライナ国内に部隊を配備しない。
これが唯一の和平の担保でしたが、これも否定されています。
⑨欧州の戦闘機をポーランドに配備する。
そんなことはポーランドが決めることです。ポーランドは既に拒否しています。
⑩米国による安全保障保証の詳細(例:ウクライナがロシアを攻撃した場合、保証を失うなどの条件)がある。
これは一見ウクライナにたいする安全保障供与に見えますが正反対で、ウクライナがロシアを攻撃した場合に米国が責任を持って懲罰しますよ、という意味です。ドッチの味方なんだ、トラ。
⑪ウクライナはEU市場への短期の優先アクセスを得る。
おそらく鉱物資源がらみのアクセスではないかと思われます。
⑫ロシアをG8に復帰させる構想。
おいおい、どのツラ下げてプーチンをG7に迎えるんだよ。あんまり笑わせないで下さい。
⑬米露共同の投資メカニズムを設け、経済協力を進める。
トランプはロシアに支援し、さらにプーチンと商売をしたいようです。
ロシアに対する制裁の段階的な解除し、凍結されたロシア資産から1000億ドル規模をウクライナ復興に使う一方、残余資金を米露共同投資ファンドに回す案という説もあります。
⑭安全保障共同作業グループを設立。
たぶんロシアを含んだ協議体を作るつもりなのでしょう。
こんな全欧的枠組みはなんどとなく作っては潰れました。ただの空論です。
⑮核軍縮や非拡散の枠組みに関わる条項を含む(たとえば既存の条約延長など)。
2023年2月にはロシアが履行停止を発表している 「新START」の復活を指しているようです。
⑯領土問題に関して、クリミアおよびドンバス(ルハンシク、ドネツク)を含めた地位取り扱いを規定。
これが核心です。いままで散々論評してきましたので参照してください。
⑰ドネツク州の一部地域からウクライナ軍を撤退させ、中立化した緩衝地帯(非武装地帯demilitarised buffer zone)を設ける。(右図赤い部分)
「中立化した緩衝地帯」とは下図の赤く塗った部分で、現況はウクライナ軍が実効支配しています。
⑱ウクライナとロシアが将来の領土を武力で変更しないという合意。
一回この協定を呑んだら変更することはできないということです。
⑲ドニエプル川(Dnieper River,Dnipro)を商業利用できるようにし、黒海経由の穀物輸送を自由化。
当然です。どこの国が黒海に機雷を撒いたり、艦船で商業を妨害したり、穀物貯蔵施設を攻撃したのか、はっきりさせて下さい。
⑳人道委員会を設け、捕虜や拘束者、遺体、家族の再統合などを扱う。
子供の大量拉致を忘れてはいませんか。いや拉致被害者はいまやロシア国民でしたけね。
人道委員会と言うなら、多くの民間人虐殺はどこに置き忘れたのでしょうか。
㉑ウクライナで100日以内に選挙を実施。
そんなことはウクライナ自身が決定することです。ゼレンスキーを辞めさせたいのでしょう。
㉑戦争中の行動に対する全面恩赦。すべての当事者が将来的な請求を行わない。
呆れてものが言えない。ここまで下劣なことを言うか、トランプ。
㉒合意は法的拘束力を持ち、「平和評議会」(Peace Council)を設け、トランプ大統領が議長となり実施を監視。違反時には制裁を科す。
なにが「平和評議会」だ。トランプのような親ロシアが議長になれるはずがありません。
㉓停戦は合意とともに即時発効。ただし、両者が合意した地点まで撤退してから。
「両者の合意した地点」とは上図の赤い完勝地帯からウクライナ軍が撤退することです。
㉔教育プログラムの実施、文化的多様性・寛容性の推進。学校などで異文化理解や偏見の解消を図る。
なにが寛容性だ、笑わせる。
㉕ウクライナとロシア両国が差別的措置を撤廃し、言語・メディアの権利を保障。
どうでもいいような項目ですが、全体主義国家にまずそれを言いなさい。
㉖ネオナチなど極端なイデオロギーの拒否と禁止。
これはプーチンの侵略の口実をそのままなぞっているだけです。
㉗合意の実施をめぐる監視と、違反時のペナルティを明確にする。
はいはい、なんの担保も与えずにペナルティもないもんです。
以上、吐き気のするような内容ばかりでした。
こんな公然たる裏切りをする大統領を戴く国と同盟を結んでいて大丈夫なのか、と思った国も多いのではないでしょうか。
うちの国も独自核とか考えねばならんのかな。ああ、憂鬱。
トランプがウクライナ戦争和平あいを出してきました。回答期限は27日だそうです。
「アメリカのトランプ大統領は、ウクライナとロシアの戦争終結に向けた新たな和平案について、ウクライナ側に27日までに合意するよう迫りました。
アメリカメディアによりますと、和平案は28項目からなり、ウクライナに対しNATO非加盟の受け入れ、東部ドンバス地域の割譲、軍の規模削減などを求める内容となっています。
トランプ大統領は、ゼレンスキー大統領に「和平案を受け入れるしかない」と合意を促し、出演したFOXニュースの番組では期限を27日とする考えを表明しています。
ゼレンスキー大統領は国民に向けた演説で「歴史上、最も困難な局面にある」「尊厳を失うか、パートナー(米国)を失うリスクを負うか」と難しい選択に直面していることを示唆しています。
一方、ロシアのプーチン大統領は21日の安全保障会議で、アメリカから和平案を受け取った事を明らかにしました」
(KHB11月23日)
トランプ大統領 ウクライナに新和平案の合意迫る“期限は27日” | khb東日本放送
内容的な詳細はまだわかっていませんが、どうせ2番煎じ、3番煎じに違いないでしょう。
また詳細がわかったらアップしますが、どうやら20項目以上あって、その中にはウクライナ軍の規模の制限とか、NATO部隊のウクライナ駐留禁止やなどが入っているようで、こりゃプーが作ったシロモノのようで話になりません。
ウクライナ和平と称してゼレンスキーを武器支援をしないぞと恫喝し、プーチンにはもっと長射程の武器を渡すぞとゆさぶりをかけ、結局は4州を割譲するということでしょう。
要は、ウクライナに負けろと言っているようなものです。
今回も「変更の余地がある」とは言っていますが、どんなものですか。
プーチンは乗り気のようですから、トランプは「プーチンの親友」であったようです。
そしてウクライナに負けを認めさせ、資源は頂くということです。
「トランプ米大統領は22日、ウクライナに示したロシアとの和平案について最終案ではないとの認識を示し、修正に含みを持たせた。米メディアによると、米国とウクライナ、欧州の当局者が23日にスイスで米国主導の和平案を巡って協議する。
米政治サイトのポリティコは22日、米国とロシアは近く会合を開き、和平協定を巡って意見を交わすと報じた。ロシアとの協議先立ち、米国のルビオ国務長官、ウィットコフ中東担当特使、ドリスコル陸軍長官がウクライナの担当者と会談する。
ロイターによると、米国とウクライナが協議するスイス・ジュネーブに英国、フランス、ドイツ、イタリアも担当者を派遣する計画だ。ウクライナとしては欧州と足並みをそろえ、自らの主張をロシア寄りの和平案に反映させるよう米国に迫るとみられる」
(日経11月23日)
トランプ氏、ウクライナ和平案修正も 欧州含め23日にスイスで協議 - 日本経済新聞
今回は中東特使のウィットコフにドリスコル陸軍長官をつけて、ウクライナとヨーロッパに圧力をかけるようです。
気をつけて頂きたいのは、「現時点で銃を置く」、つまり現在の戦闘ラインで休戦するというのと、「4州の割譲」とはまったく意味が違うことです。
ロシア軍は大損害をかえりみずに人海戦術を繰り返していますが、それはドンバス州を完全支配していないからです。
いま激戦が行われており、ロシアが占領したと報じているいるシヴェルシクはドニエプロ近郊ですが、この位置を見れば完全支配はほど遠いのがわかるはずです。
Google Earth
ゲラシモフ参謀総長はプーチンへ、「ピシュチェインを解放した」とか「ロシア軍がサドベを解放した」、あるいは 「西部隊集団の部隊がクピャンスク市を解放した」などと報告していますが、ロシア人ブロガーが運営するRYBARにさえ「達成もしていない成功を報告することは裏目に出る可能性が高い」と皮肉られています。
ロシア軍が全力を上げてドンバスの完全占領を目指しているのは確かですが、完全占領までどれだけの屍を曝さねばならないのか見当もつきません。
奪ったとしてもウクライナ国土の0.69%、つまり日本でいうと石川県や徳島県の面積ていどを奪ったにすぎません。
「ロシアは2024年、これらの戦果を得るためにおびただしい数の損害を出した。ウクライナ国防省はロシア軍の昨年2024年の人的損失が43万790人に上ると発表した。これはロシア軍の自動車化歩兵師団36個分に相当する数だ。ウクライナ国防省は2022年2月の開戦から2024年12月31日時点までのロシア軍の人的損失を79万人と報告しており、2022年、2023年を合わせた損失よりも2024年の損失が大きい事を意味する」
(ミリレポ2025年1月6日)
ロシア軍は2024年に43万人の兵士と3000両以上の戦車を失った | ミリレポ|ミリタリー関係の総合メディア
一方、経済の崩壊は確実に進んでいます。
プーチンは今年9月に、経済の現状について議論する生放送のテレビ番組に出演し、ロシアが景気後退に向かっているとの外国の報道を否定し、「物価上昇を抑制するために政府が意図的に経済を減速させているのだ」と苦しい説明をしています。
経済誌フォーブスはこう述べています。
「国際通貨基金(IMF)は、2025年のロシアのGDP成長率はわずか0.9%にとどまると予測。昨年の成長率4.1%と比較すると、今年の予測値は大幅な後退となる。IMFは26年の同国の経済成長率も1%と控えめに見積もっている。世界銀行も25年と26年のロシア経済に関する独自の評価で同様の予測を出している。
これらの評価に基づくと、ロシアはウクライナ侵攻や制裁による経済的影響を認識し始めているようだ。こうした経済不振が続けば、同国は侵攻を継続する方法を変更するかもしれない」
(フォーブス2025年9月24日)
ロシアは「景気後退の瀬戸際」、経済発展相 25年のGDP成長率予測は1%未満 | Forbes JAPAN 公式サイト(フォーブス ジャパン)
経済制裁のために、ロシアの大手銀行が国際的な資金決済網「国際銀行間通信協会(SWIFT)」から排除され、1000社を超える外資系企業がロシアから撤退しました。
さらに欧州諸国を中心としたロシア産の石油や天然ガスの輸入国は、同国への依存から脱却すると表明し、これらの制裁により、ロシアは4500億ドル(約66兆5000億円)以上の収入を失ったと推定されています。
にもかかわらず、ロシアが戦争を継続できるのは、西側の制裁に協力していない中国やインドがロシア産原油を買い続けているのが主原因です。
ロシア産原油は第三国で精製され、世界各国に出荷されています。
また南米やアフリカ、アジアの企業や銀行が制裁に加わらず、ロシアとの取引を継続しており、同国の経済を下支えしています。
さらに彼らは仲介業者として、ロシアへの輸出が禁止されている欧米の商品やサービスを同国へ横流しする企業すら出現しています。
戦争とはともかくカネがかかるものなのは、古今東西同じです。
戦争はなにも産み出さない戦場に何十万という若者を拘束し、しかも殺します。
大砲や戦車といったハード以外にも、戦場で兵士にメシを食わせ、装備を与え、死ねば弔慰金のひとつも支払わねばなりません。
たとえばロシアは、あまりに多くの兵士を戦死させたために、極東を中心として大規模な募兵をしています。
「英国防省は29日、ウクライナに侵攻するロシア兵の給与水準をめぐり、下級兵士でもロシアの全国平均の2・7倍以上の月給が支払われていると指摘した。英国防省は、こうした好条件が同国の貧困地域の出身者を引きつけている可能性が高いと分析している。
英国防省によると、ロシアでは侵攻以来、兵士への金銭的待遇の向上が続いている。現在ウクライナで従軍する下級兵の多くは月給20万ルーブル(約30万円)を超えているが、ロシアの全国平均は7万2851ルーブル(約11万円)だという。
これについて英国防省は「特に貧困地域出身者が入隊する強い動機になっている可能性が高い」としつつ、「ロシアが兵士の採用目標を達成する可能性は依然として低い」と指摘した」
(朝日2023年8月29日)
ウクライナ侵攻のロシア兵、平均月給の2.7倍支給 待遇向上続く:朝日新聞
国内賃金の3倍近い高給を支払って、極東地域から貧困層を駆りだし、北朝鮮からろくに訓練もできていない兵隊をもらっても勝てない。
侵攻軍の大砲の弾丸すら北朝鮮に売ってもらって凌ぐ有り様です。
これだけで大変な国庫負担ですから、ロシアが高価なミサイルを控えて安物のドローンばかりで攻撃してくるのは、金欠という懐事情もあるのです。元々、ロシアのGDPは世界11位で、世界全体のわずか1.7%弱でしかないのですからつらい。
かくて財政支出の4割以上が軍事支出となってしまいました。
戦時経済とは財政が火の車になることを前提とする大規模赤字財政のことなんですから。
だからルーブルを印刷機でジャカジャカと刷って軍需産業という大きなストーブにくべてやらないと、戦争機械は直ちに停止してしまいます。
そしてこの財政赤字が、2023年1月の収支でマイナス1 兆7610 億ルーブル(3 兆1874億円)です。
そしてヨーロッパの政治地図は完全に塗り替えられ、ロシアは犯罪国家指定となってしまいました。
いままで中立を保ってきたフィンランドやノルウェイ、スウェーデンは揃ってNATOに加盟してしまい、そのNATOも冷戦終了時の完ボケから急速に正気に戻ってしまいました。
それもプーチンがウクライナの1%に足らない領土を欲しがったからです。
だから、プーチンも本音では止めたいはずです。
そこに降って湧いた第2次トランプ政権は、当初、「オレになったら24時間で解決だ」というふざけた言い方で自信満々でしたが、プーチンはここで旗を巻いたら一切を失うと思っていますから、頑として譲らない。
だから弱い立場のウクライナに土下座させて、「平和」を取り戻したいのでしょう。
安青錦というウクライナ青年が大相撲で優勝しました。
ウクライナ人の強さに改めて脱帽しました。
中国様がお怒りになっておられます。
世界注視の中で、拳を握りしめてたかだかと振り上げ、ああ馬鹿だね、そんなポーズしちゃったら引っ込みがつかないでしょうに。
定期局長級会議で訪中した日本の局長に両手をポケットに突っ込んで、頭を下げたかに見える日本の局長を鼻先でせせら笑うような表情の写真まで公開して見せました。
日中対立で深まる溝 局長会談で異例の一幕 “ポケット”映像に中国側の思惑 関西の企業にも影響 - YouTube
このある種「衝撃的」な写真に日本を見て、そらみたことか高市め、早く謝ってしまえという声が起きました。
その典型が橋下氏です。
「元大阪府知事で弁護士の橋下徹氏が2025年11月17日にXで、外務省の局長が訪中し、高市早苗首相の台湾有事をめぐる答弁について中国側と協議するとの報道に関し、「結局、日本から中国にご説明に伺うのが、今の日本と中国の力関係」などと指摘した。
橋下氏は、外務省の金井正彰アジア大洋州局長が訪中し中国側と協議するとの記事を引用。「結局、日本から中国にご説明に伺うのが、今の日本と中国の力関係」とし、「このような実態を無視して、口だけ番長で威勢よく言えるのは、無責任な国会議員、コメンテーター、学者など。力を持つまではキャンキャン騒ぐべからず」と、中国を批判するコメンテーターらを批判した」
(Jキャストニュース11月17日)
橋下徹氏「日本の完敗」 台湾有事答弁めぐる外務省局長訪中で指摘「中国に怒られてご説明に伺った日本と見られる」(J-CASTニュース) - Yahoo!ニュース
橋下さん、この金井局長が中国が怒ったので大慌てで中国に駆けつけて謝ったと思ったんでしょう。
それはかつての公明が連立にいた時の外務省のセンスです。今は違う。
ハズレ、これは定期局長級会議で、相互に開催するもので、今回は中国の番で、たまたまあの「存立危機事態」事件の後だっただけのこと。
中国が流すといわないから行っただけの話。赤っ恥。
橋下氏は茂木外相が2日後にこう述べているのを聞いてから言えばよかったのです。
「茂木敏充外相は18日の記者会見で、中国・北京で外務省の金井正彰アジア大洋州局長が同日臨んだ中国外務省の劉勁松アジア局長との協議について、台湾有事が「存立危機事態」になり得ると答弁した高市早苗首相の発言を受けて設定した協議の場ではないと説明した。「定期的に相互に実施しており、前回は日本で行い、今回は中国で開催することは決まっていた」と明かした」
(産経11月19日)
北京の日中局長協議は「定期。前回日本で今回中国」外相 橋下氏「怒られて説明に伺った」 - 産経ニュース
別に日本側は謝りに行ったわけではなく、会議の席上でも戦狼領事の「殺人予告発言」を厳重に抗議し、高市発言の撤回は拒んでいます。
「発表によると、金井局長は在大阪中国総領事の薛剣氏が行った「極めて不適切な発信」をあらためて強く抗議し、早急に適切な対応を取ることを要求。また、中国政府による訪日自粛の呼び掛けに関して、日本国内の治安は悪化していないと反論した。中国に滞在している法人の安全確保も併せて申し入れた。
一方、中国側は高市早苗首相の台湾有事を巡る発言の撤回をあらためて要求したが、金井氏は拒否したと、共同通信が外務省関係者の情報として報じた」
(ブルームバーク11月8日)
日中局長が会談、日本側は在大阪中国総領事の発信を再度抗議(Bloomberg) - Yahoo!ニュース
それに対して、中国側は日本を威嚇する写真を掲載し、あたかも中国側が主導権を握ってマウントしているかのような写真を撮らせて演出したわけです。
その北京の謀略宣伝にまんまとハマったのが、橋下氏だったというわけです。
しかもこの北京はこの後、訪日客の制限や日本製水産物の輸入を停止させるという小技を次々と繰り出しています。
これにまた日本のメディアは大喜びして、訪日客のインバウンドの喪失で1.7兆円の損失と騒ぎたてるもんだから、もうハチャメチャ。
ただし、世論は動じていませんね。至って平静です。
だって陳腐だもん。いつも同じテだもん。あの国が処置なしのオレ様国家だって知ってるもん。
今回の中国の措置は、ビザ発給停止や団体旅行の禁止といった訪日観光禁止じゃありませんからお間違いなく。
中国政府が打ち出したのは、あくまでも禁止の前段である「日本で中国人を狙った犯罪が多発しているから、当面、日本行きは控えるように」という「注意喚起」です。
もちろん日本側の出方次第ではエスカレーションして全面渡航禁止になるかもしれませんが、こちらはエスカレートの階段を登る気はありません。
ここが重要です。
次に、水産物対中輸出は、前回の時のことを踏み台にして中国への依存を大きく減らしているのです。
ある意味もっともチャイナ・デカップリングが進んだ市場が水産物なのです。
いまや前回痛手を被ったホタテは北米市場に順調に売れていますから、いまさら停止されても痛くも痒くもありません。
「2024年1月〜12月の水産物の輸出額は、中国向けの減少を受け前年比▲292億円となったものの、全体では対前年比+3.7%の成長を達成し、過去最高を更新しました。
中国による水産物の輸入停止により、日本の農林水産物・食品の輸出全体は輸出相手国として中国への依存度を低く抑える構造へと変化したことがわかります。
この成長を牽引したのは、中国および香港以外の国・地域への輸出で、対前年比+15.4%と大きく伸びています」
(LIMO11月19日)
中国による「輸入停止」により水産物輸出「89.9%減」だった…でも輸出全体では過去最高を記録した理由とは?(LIMO) - Yahoo!ニュース
また、日本産牛肉の輸入交渉も停止されましたが、そもそも中国には牛肉を出していないんですよ。
輸入実績がゼロ、あるのは香港経由のアンダーグランドの非公式な輸出だけですから、困るも困らないもありません。
さぁ、どうしましょう、中国さん。困るのはそちらですよ。
我々日本は挑発には乗りませんからね。
一部の脳が軽いコメンテーターはマンマとそちらにのって恥をかきました。
いったん振り上げた拳は、上げるのは簡単ですが、降ろすのは大変です。
それはウクライナ戦争でのロシアを見ればわかります。
日本は戦狼領事にペルソナ・ノングラータを言い渡さなかったことで、これ以上の状況のエスカレートは望んでいないと告げているのです。
淡々といままでどおりと言っているだけで、やればやるほどひとり相撲であることがバレるだけのことです。
東南ジアジ諸国も見てますよ。恥ずかしいですね。
そっと戦狼領事を交代の時期だからということで、本国召還したらいかがでしょうか。
自民党には二つの派閥があります。表向きのなんとか会という派閥とは違って派閥横断的なもので、財政金融政策をめぐるものです。
積極的に財政支出を政府が増やすことで総需要を増やしいき、景気を良くしていく中で税収を増やし、PB(プライマリーバランス)を健全化していく、という積極財政派がひとつ。
いわゆるリフレ派とも呼ばれています。
そしてもう一方には、景気もなにも真っ先にPB健全化を命懸けで達成し、そのために財政支出を押さえ込み、税収を増やすために国民にはさらなる税を課していく、という財務省の別動隊の財政再建派でした。
こちらはいわゆる緊縮派です。別名は財務省のZ。まるでロシア軍みたいです。
この両派は、野党との対立以上に激しいつばぜり合いを自民党内で演じており、予算編成では常にコノコノクヌクヌの関係でした。
数的には財政緊縮派のほうが圧倒的に多いようです。
安倍氏はもちろんリフレ派の旗頭で、元来リベラルの経済政策であったリフレ経済学の考え方を、自民党に持ち込んだのが安倍氏でした。
首相を辞めた後も、安倍氏は積極財政派の議連で最高顧問を務めてい、その指導者的立場でした。
安倍氏は自身の政治的影響力をフルに行使して、ともすれば財務省寄りに流れる岸田政権をくい止めていたようです。
ところで安倍氏がやった大きな業績で歴史に残るアベノミクスについて、簡単に振り返っておきましょう。
※参考文献 松尾匡『この経済政策が民主主義を救う』飯田泰之『マクロ経済学の核心』
ちなみに松尾氏は、実は思想的にはマルクス主義経済学者なのですが、真面目に分析するとアベノミクスは間違っていないというのが氏の結論です。
飯田氏はリフレ派の論客で、私がいちばん影響を受けた経済学者です。
このふたりがアベノミクスについて、結論づけていることを列記していきます。
●アベノミクスの成果の政権発足時と5年後
①日経平均株価:1万230円(2012年12月25日現在) → 2万118円(2017年7月14日現在)
日経株価平均推移
②経常利益 48.5兆(2012年度) → 68.2兆(2015年度)
③有効求人倍率:0.8倍(2012/12)→ 1.49倍(2017/5)
有効求人倍率推移
③失業率:4.5%(2012/1) → 3.0%(2017)
失業率推移
④自殺者と完全失業率の相関
自殺者と完全失業率の相関
⑤大卒就職率 65%(2012/4) → 70%(2015/4)
⑥25歳〜64歳正社員比率 40%(2013/2) → 42%(2015/7)
⑦名目雇用者報酬総額 245兆円(2012/10-12) → 255兆円(2015/4-6)
⑧企業倒産件数 950件/(2013/1) → 742件/(2015/10)
企業倒産年次推移
⑨設備投資額 66兆円(2012/4-6) → 70兆円(2015/4-6)
⑩対ドル為替レート 79円(2012年平均) → 119円(2017年平均)
これらの指標、特に失業率の劇的改善と大学就職率の改善などが、若年層に強く支持され、いまや自民党の強力な支持層になっています。
この成果は、アベノミクスのもう一方のエンジンである金融政策を、黒田氏を日銀総裁に大抜擢したことによる大胆な人事によるものです。
もし白川氏のような総裁を、財務省に押し込まれていたなら、このような成果は望めないどころか永久デフレのトンネルにいたはずです。
しかし、安倍氏をしても財政エンジンを吹かしきることができずに、民主党が置き土産で残していった消費増税の地雷を受けていったんは失速の憂き目を見ています。
2013年スタートした日銀の黒田総裁、岩田規久男副総裁体制の目標は2015年に2%のインフレターゲット達成でしたが、それはいまだ未達成のままの課題となっています。
そして今回、安倍氏がやり残したデフレからの完全脱却を目指して高市首相は戦いを挑んでいます。
昨日の続きになりますが、二つ目の財務省の奇習は、国債「60年償還ルール」です。
この償還のためだけに「債務償還費」として一般会計のなんと17.5%も使っています。
財務省の広報紙である日経はこんなことを書いています。
「財務省が2023年度予算案をもとに歳出や歳入の見通しを推計する「後年度影響試算」が17日分かった。国債の元利払いに充てる国債費は26年度に29.8兆円と、23年度予算案から4.5兆円ほど膨らむ。足元の長期金利を加味し利払い費の見積もりに使う10年債の想定金利を1.6%と前回試算から引き上げた」
(日経2023年1月17日)
国債費、26年度に4.5兆円増 財務省が想定金利1.6%に: 日本経済新聞 (nikkei.com)「防衛費増額の財源を巡る自民党の特命委員会が16日に始まった。歳出改革や税外収入など増税以外の財源を模索する。国債の「60年償還ルール」見直しで財源を捻出すべきだとの案も浮上する。償還期間を延長・廃止しても、浮いた国債費を防衛費に使えば借金は膨らむ。借金返済の担保が消えれば、市場の信認を失う恐れもある」
(日経2023年1月16日)
防衛財源確保、「国債60年償還」延長論も 自民が本格議論: 日本経済新聞 (nikkei.com)
ふーん、「国債の償還ルールを守らねば、借金は膨らむ」ですかー。
想定金利も1.6% だそうで、なにが根拠かしりませんが、目一杯上振れしています。
ここで日経が「4.5兆円膨らむ」と書いているのは、財務省が債務償還費まで含んで計算しているからです。
この債務償還費は、ただ積んでおくだけの予算で、なににも使い道がありません。
もちろん例によって、これも法律の定めでもなければ、論理的根拠も怪しいもので、勝手に財務省が前例踏襲しているだけの因習にすぎません。
この国債の「60年償還ルール」ができたのは戦前も戦前、はるか日露戦争の頃のことで、当時戦費が枯渇していた日本が、国債市場で国債の信任をとりつけるために作った苦肉の策だったのが始まりです。
そんなものを1世紀も後生大事に持っている財務省はなんと物持ちがいいんでしょうか。
「国債は10年などの満期が来ると、返済する必要があるが、一度に現金で償還することは難しい。このため、大部分は借換債と呼ばれる国債を出して借り換えた上で、毎年の現金償還を国債残高の約60分の1(1・6%)とするのが「60年償還ルール」だ。1966年度に建設国債の発行開始と同時に始まった日本の減債制度で、道路などの平均的な耐用年数から60年とした。戦後の日本の財政制度の根幹をなすルールだ」
(朝日2023年1月11日
国債の返済ルール見直し検討へ 防衛費の財源確保狙い、財務省は警戒 [自民]:朝日新聞デジタル (asahi.com)
この60年償還ルールという奇習に、日本で最初に気がついたのはエコノミストの会田卓司氏でした。
会田氏は高市政権の経済司令塔である日本成長戦略本部に、元日銀審議委員の片岡剛士氏と共にメンバー入りしています。
次期日銀審議委員には会田氏がなるかもしれません。
ちなみにこの日本成長戦略本部を仕切るのは 城内実経済財政相で、城内氏は自民党の「責任ある積極財政を推進する議員連盟」の主要メンバーです。
石破政権では考えられもしなかった経済成長の司令塔です。
21世紀政策研究所より政策提言報告書「中間層復活に向けた経済財政運営の大転換
【第120回】ワニハンターが徹底解説! 緊縮論者の倒し方(会田卓司×森永康平)
この提言の中で会田氏は、1990年以降、一般会計の歳入と歳出のギャップが拡大しているという財政危機を煽るメディアが必ず使う図を引き合いにだして説明しています。
上のグラフだけ見ていると、財務省 の言うように収入と支出の差がどんどん開いているように見えてしまいます。
この開いた口が歳入と歳出のギャップで、俗に「ワニの口」と呼ばれているものです。
なんだか日本がワニに呑み込まれそうでコワイですね。
さて、ここで会田氏が指摘しているのは、こんな「ワニの口」ができる原因についてです。
会田氏はこれが日本の財政運営における「60年償還ルール」にあると喝破しました。
実は、日本の予算(一般会計歳出)には国債の償還費が含まれているのです。
なんと財務省は、現在の負債を60年後までに完済することができるようにせっせと毎年国債の元本を積み立てています。
ヘンな話です。60年というのは減価償却の発想から生まれています。
償却客する年数を定めで、積み立てていくわけです。
まるでサラリーマンの住宅ローンみたいな発想です。
しかしよく考えて見てください、庶民は60年後には死んだりリタイアするかもしれませんが、国家はなくなりません(あたりまえだ)。
だから国家が発行する国債は、60年たったら借り換えして先延ばしていけばいいのです。
世界中の国はそうやっています。
いまや世界でこんなヘンなルールで国債償還を運用しているのはわが国だけ。まさに奇習です。
すると日本の予算には「債務償還費」という世界でも稀な(というか日本にしかない)項目が堂々と記されることになります。
「日本政府は国債残高の数%を毎年償還(形式上は返済)してほぼ同額を国債発行(形式上は借入)によって賄う--つまりは債務の借り換えを行っています.どうせ借り換えをしている,さらに別に満期がきたわけではないのだなら借換をする必要もないのに,償還の部分は歳出(=出費)扱いをして,一方の借り換えの部分は歳入(=収入)として取り扱わない.この不可思議な慣習が生んだのが「ワニの口」なのです.
ちなみに米国の予算ではこのような不思議な取り扱いは行われません.景気過熱を防ぐために積極的に債務償還が必要……といった場合以外では歳出として扱われるのは利払い部分のみです.つまりは下図の赤色部分だけ日本の一般会計歳出は「盛られ」ている」
(飯田泰之2022年6月3日 )
ですから、このおかしな積み立てを止めれば、歳入と歳出のバランスは至って健全なものに変わります。
あら、不思議。ワニの口などどこかに消えてしまいましたね。
あるていどの経済成長がされれば、歳入と歳出の差は縮まっていくもので、コロナで大盤振る舞いした米国ですら景気がよいので財政環境は持ち直しています。
だからこの不思議な「60年償還ルール」をやめれば、1兆円など簡単にでてきます。
飯田氏はいみじくもこう述べています。
「ここからも,そもそもこれらのルールは「何か論理的な意味があって存在する」わけではなく,「なんとなくそれっぽい数字を並べて権威付けしているだけ」というのがわかります.
財政関連ってこの手の「無駄な作法」がやたら多いんです.例えば,徳川幕府では会計を米方(米の収支)と金方(金銀の収支)にわけていましたが,両者の間には謎の繰り入れルールが入り乱れ・・・。
この手の「お作法」って何のためにあるのか.正直,ルールを複雑化して政治家(江戸期なら将軍・老中)が官僚の仕事に口出しできないようにするために存在するんじゃないかしら.いわば実務官僚の「お仕事の知恵」「処世術」と言ってよいのかもしれない」
(飯田前掲)
まったくそのとおりです。
岸田氏の防衛増税議論は不毛そのものでしたが、こういう財務省の因習が分かったのだけは、よかったかもしれません。
財務省はたかだか1兆円を騒ぎ立てたために、とんだ藪蛇でした。
このような奇習を止めれば、なにか必要な財政出動が登場するごとに「財源を示せ」と財務省から言われる筋合いがなくなります。
財務省が変われば日本が変わるのです。
日本には財務上の奇習があります。
1番目が税収弾性値、2番目が国防予算を国債にいれないルール、3番目が国債60年償還ルールですが、今日は初めの税収弾性値だけにします。
維新の会の柳ケ瀬裕文議員がこのような質問をしました。
「7日、参議院決算委員会において、日本維新の会の柳ケ瀬裕文議員が加藤金融担当大臣と税収について議論した。
柳ケ瀬議員は「直近3年間の令和3年度予算策定時における『後年度影響試算時の税収』当該年度『当初予算策定時における税収』『決算の税収』を示す。ここで『後年度影響試算』と『決算』の違いに注目してほしい。毎年10兆円近くずれている。22年度は11.7兆円、23年度10.7兆円、24年度はまだ出ていないが9.9兆円ぐらいだろう」と指摘。(略)
「令和3年度に財務省が試算した税収の予測値と実際の決算との差を見ると、毎年約10兆円も税収を少なく見積もっていた。『結果として税収が多かったからいいじゃないか』と思う方もいるかもしれないがそうではない。
税収を10兆円も少なく見積もると『税収が足りないからさらなる増税が必要だ』であるとか『税収が足りないから減税なんかできない』というような誤った財政運営に繋がっていく。また、税収を少なく見積もると国債を多く発行する必要があるかのように見せてしまうことになり、それはあたかも我が国の財政状況が悪化しているかのような虚偽の情報を国内外に示すことになる。
また、決算剰余金を原資に審査が甘い莫大な補正予算を組むことにつながり、不必要な事業を行うなど、財政運営そのものを誤らせてしまうことになるのではないか。それだけこの後年度影響試算というのは、妥当な理屈を持って妥当な数値を示さなければいけないものと認識している」
(アベマニュース4月7日)
財務省の“数字のカラクリ”を理詰めで追及?「毎年10兆円近くずれている」「全く論外」「つじつまを合わせた?」「財源が足りないという虚像の証左」(ABEMA TIMES) - Yahoo!ニュース
よくぞ言った。まさにそのとおり。
こんな10兆も当初予算の税収見込みが狂う原因はひとつです。
税収弾性値を1.1~1.2などと過剰に低く見積もっているから、税収が年間10兆円も上振れするのです。
そりゃ補正予算なんか楽勝ですよね。なにが財政危機だつうの。
税収弾性値が1.1とは、要は税収はゼロ成長を大前提するということです。
日本経済はゼッタイに成長しない、しないといったらしない、なぜならオレラ財務省が成長しそうになるとしっかり潰すからだ、ということのようです。
いつも景気が回復しそうになると、増税派が消費増税をしかけて成長の芽をつぶしてきていたのでヘンだとは思っていたのです。
案の定、彼らには彼らしか通用しないロジックがありました。それが前述したように「税収弾性値が1.1」ということでした。
税収弾性値とは、「名目GDPが増えた時に税収がどの程度増えるか」という予測値のことですから、財務省の1.1とはゼロ成長で経済を考えていたわけです。
経済を回復させれば税収が増える、という子供にも分かるこの理屈が、東大法学部出身のエリート官僚の皆さんには理解できないようです。
ですから彼らは経済はずっとデフレでけっこうと思っていますから、景気をよくする、雇用を増大させる、収入を増やして個人消費を伸ばすという平々凡々たる経済の道筋が見えません。
仮に景気が上振れして税収が伸びたとしても、そんなことは一時的なこと、税率を高く設定せねば財政は健全化しないぞ、だから税率を高くせねばならないのだ、ありとあらゆる機会を逃さずに増税を、くらいに盲進しています。
与野党を問わず、議員の大半もこの信徒だから困ったもんです。
これが、財務省や自民税制部会がよく口にする「恒久的財源」論です。
もちろん現実には、税収の伸びが1.1なんてことはありえません。
下図は90年代後半に消費税増税をして以後の、過去15年間の一般会計税収ですが、名目GDPが増えれば税収は1.1どころか3倍ちかくに増大することがわかっています。
一般会計税収の推移
ですから経済に冷や水を掛けなければ、1兆円ていどの税収不足など軽く自然の税収増だけで得られてしまいます。
2021年度の一般会計決算概要によると、国の税収は67兆378億8500万円と過去最高だった20年度の税収(60兆8216億400万円)を更新しました。
しかもこのコロナ不況の真っ最中で個人消費がメタメタであったにもかかわらず、予想を3.1兆円も上回りました。しかも2年連続です。
普通に考えれば景気が回復すれば税収は今回の3.1兆円上振れしたようなことが起きるはずですが、彼らの税収弾性値では1.1しか成長しないはずなので、常に財政危機なのです。
経済学者の飯田泰之氏が言っていますが、「何か論理的な意味があって存在するわけではなく、なんとなくそれっぽい数字を並べて権威付けしているだけ」のこけ脅かしにすぎないのです。
財務省のことを書こうかとおもいましたがやーめた。シンキ臭いんで。
高市さんの2回目の世論調査が出ました。
朝日が歯ぎしりせんばかりにこう書いています。
「朝日新聞社は11月15、16の両日、全国世論調査(電話)を実施した。高市早苗内閣の支持率は69%(10月の発足直後調査は68%)と、歴代屈指の高さを維持している。内閣不支持率は19%だったのが17%になった。
内閣支持率は、発足直後の調査から2回目で下がるのが一般的で、「ご祝儀相場」が終わることなどが要因とされる。
首相の物価高対応については今のインフレ局面で、岸田文雄氏や石破茂氏が首相の当時は「評価する」という割合が1割台に低迷することが多く、政権浮揚の妨げになってきた。それが今回、高市首相については「評価する」が44%と半数に迫る多さとなった。「評価しない」は35%だ」
(朝日2025年11月16日)
高市内閣支持69% 歴代屈指の高さ維持 物価高対応評価 朝日世論 [高市早苗首相 自民党総裁]:朝日新聞
朝日の仰せのとおり、初回は期待と祝儀でゲル政権ですら40%台後半だったものが、2回目でいっきに10%近く下がって30%の中央を割り込みました。
たぶん朝日は高市政権が10%くらい落とすと読んでいたんじゃないですか、悔しいのう。愚民の心は読めんのう。
そのうえ年齢補正していないと思われますが、若年層での支持率が8割以下ということはないはずです。
若年層は一斉に自民党へと回帰しています。
「政党支持率では自民党は先月から1.0ポイントの上昇、新たに連立に加わった日本維新の会は0.3ポイントの微増にとどまるが、年齢別に分析すると7月の参院選直後に参政党や国民民主党に流れた若者世代(30代未満)の有権者、とくに無党派層が自民党に“回帰”しているという結果もわかった」
(TBS 2025年11月8日)
“歴代2位”支持率82%の高市内閣に死角は?若者世代・無党派層の自民“回帰”の兆しも・・・「有権者の期待」に応えられるか【JNN世論調査解説】 | TBS NEWS DIG (1ページ)
高市ディスりに最終兵器レンホーまで使って責めたのに支持を落したのは立憲のほうでした。
誰しも指摘しているようにキーキーと態度と声だけデカイくせに中身なし、はては今年が何年かもまちがえるという椿事が手伝ったのでしょう。
まぁ批判だけの党がその批判すらこんな低調じゃあ、もうこんな野党なら要らないということになるでしょうね。
モンスタークレーマーの党なんか要りませんからね。
維新が上がり、参政党が落ちたのは健全なことです。
参政党のバケの皮は急速に剥がれつつあります。あれは日本のQアノンにすぎません。
あまりに自民がひどかったためにストレス解消の受け皿となっただけのことです。
自民がシャッキリすれば、こんなパッチモンは静かに消滅するはずです。
国民民主は気の毒でした。たぶんそう遠くない将来に衆院解散があるでしょうから、次は迷わないことです。
維新はどこまでついてこれるか見物です。
なんといってもこのような高市政権の高い支持率を叩き出した原動力は、中国です。
戦狼領事が試合開始早々「汚い首を叩き切ってやる」という痛快なオウンゴールを決めたんですから。
「中国政府は14日、国民に対し日本への渡航を控えるよう呼びかけた。両国関係の悪化と、中国国民が日本に渡航する際に直面する「重大なリスク」を理由とした。さらに、日本が台湾問題に武力介入すれば「壊滅的な」軍事的敗北を招くとも警告した。
高市早苗首相の台湾有事を巡る国会答弁が波紋を広げている。
駐日中国大使の呉江浩氏は14日、高市早苗首相の台湾に関する発言に対し「強く抗議」した。中国大使館が発表した声明で明らかになった。声明によると、同大使は日本の外務省高官と会談し、高市氏の発言は「中国の内政に著しく干渉し、中国の越えてはならない一線を越えた」と述べた」
(ロイター2025年11月15日)
中国、日本への渡航自粛呼びかけ 高市首相の台湾巡る発言が波紋 | ロイター
「中国外務省は14日、当面、日本への渡航を控えるよう注意喚起を行いました。高市総理の台湾有事をめぐる答弁への対抗措置の一環とみられます。
中国外務省は公式SNSで中国の国民に対し、「当面、日本への渡航を控えるよう厳重に注意喚起する」と呼びかけました。
高市総理が台湾有事をめぐり「存立危機事態になり得る」と答弁したことについて、「日本の指導者が台湾問題で挑発的な発言を行い、両国の人的交流の雰囲気を著しく悪化させ、日本にいる中国人の安全に重大なリスクが生じている」と主張」
(TBS11月15日)
中国 日本への渡航自粛を呼びかけ 高市総理の「台湾有事」答弁めぐる対抗措置の一環か 渡航自粛広がれば日本観光業への打撃懸念 | TBS NEWS DIG (1ページ)
「グラス大使は英語と日本語で投稿。15日の更新で「さながら一足早くクリスマスを迎えた気分です」とクリスマスカードの画像を添付しつつ書き出し、「呉江浩駐日中国大使、薛剣駐大阪中国総領事におかれましては、揺るぎない日米の絆を一層深めるためのご尽力、まことにお疲れさまでございます。心からの感謝を」と皮肉たっぷりにつづった」
(日刊スポーツ11月16日)
駐日米国大使、「首斬ってやる」発言の中国総領事らに“痛烈皮肉”炸裂させ反響「センスに脱帽」(日刊スポーツ) - Yahoo!ニュース
ご承知のように、高市政権はほとんどすべての省で、大きな変革を起こしています。
官僚の牙城であった財務省においてすら、片山さつき大臣がこのようなことをさらっと言ってのけています。
国民民主の浜野喜史議員の11月13日の参院予算委員会における、「変動相場制のもと円という自国通貨建てで発行されている日本国債の債務不履行は考えられない」という質問に対して、片山財相はこのように答えています。
「(国債の発行通貨は)円建てでございまして、今でも当時でも保有者は圧倒的に国内が多いということもあリ、通常考えにくいというのはその通りでございます」
わー、言っちゃった、その通り!
国債がデフォルト(債務不履行)する、とは国が債務を返済できなくなる状況を指します。
金融におけるデフォルトとは、債券の元利払いや償還といった契約上の義務が果たされないことです。
では 国債デフォルトの3要件とはなんでしょうか。
国債がデフォルトするためには、以下の3つの条件が同時に満たされる必要があります。
①国内投資家が国債を買わない 国債の主な買い手である国内の投資家が購入を停止する状況です。
②海外投資家が国債を買わない 国内だけでなく、海外の投資家も国債を購入しなくなる状況です。
③中央銀行が国債を買わない 自国通貨を発行できる中央銀行が、国債の買い入れを停止する状況です。
日本の国債はすべて円建てです。
つまり国家が通貨発行権を持っている貨幣で国債を発行しているわけです。
ところが世界では、外貨建てまたは共通通貨建ての国債でデフォールトが発生していますが、自国通貨建て国債のデフォールトは非常に少ないのです。
このような国が無計画に通貨や債権を発行し続けると、ハイパーインフレーションを招いたり、通貨の信用が失われたり経済が崩壊したりする危険性があります。
かつて財務省が無知な政治家に使った「ギリシアのような財政破綻国家になる」という脅し文句がコレです。
また国債の大口購入者は日本の機関投資家であり、彼らがかわなくなるということは考えられません。
日銀も国債の買い入れの意味を承知しており、いま手控えているのはインフレだからです。
日本国債が自国通貨建てで発行されており、政府には無制限の支払い能力があるので財政赤字や債務の拡大は問題ありません。
中央銀行が国債を買い入れればよいのであり、長期金利が低い水準で推移していることから、財政破綻の可能性はかぎりなくゼロです。
金融市場には、信用の崩壊に備えたCDS(クレジット・デフォールト・スワップ)というものがあります。
企業などが債務不履行(デフォルト)に陥るリスクに対する「保険」のようなものです。
CDSには「買い手」と「売り手」がいます。
CDSの買い手・クレジットリスクをヘッジしたい投資家などで、CDSの売り手に対し定期的にプレミアム(保険料)を支払います。
CDSの売り手・CDSの買い手からプレミアムを受け取り、対象となる企業が債務不履行になった場合に、元本に相当する金額を買い手に支払うことを約束します。
もし、対象企業が破綻せずに満期を迎えた場合、売り手は受け取ったプレミアムが利益となります。
わかりやすい用語集 解説:CDS(しーでぃーえす) | 三井住友DSアセットマネジメント
CDSでみたG7国債の5年以内のデフォルト確率を比較すると、日本は0.33%とG7諸国中ドイツに次いで2番目に低い率となっています。
積極財政派の高市氏が首相となるや、すぐに英国のトラスのように短期政権で終わるゾ、という合いの手が入りました。
トラス政権時のCDSは0.70%と日本の2倍以上の水準に達していて、イタリアに次いで二番目に高いことがわかります。
こんな国が積極財政を取ったために金融市場が大混乱したのです。
英国と大きく異なる日本の財政状況 ~英国の財政リスクはG7ワースト2に対して日本はベスト2~ | 永濱 利廣 | 第一生命経済研究所
第1生命経済研究所の永濱利廣氏はこう結論づけています。
「このようにデフォルト確率が低いのは、日本国債に対する信認が高いからである。これは、各国国債の信認を左右するとされる4つの指標について国際比較をするとその理由がわかる。具体的には、G7諸国における2021年時点での「政府純債務/GDP」「経常収支/GDP」「対外純資産/GDP」「政府債務対外債務比率」の四指標をリスクの度合いで並べ替えた。
結果は、日本は政府純債務/GDPだけでは最もリスクが高くなるが、それ以外の3指標で見れば、対外純資産/GDPと政府債務対外債務比率が断トツ一位、経常収支がドイツに次いで2位と圧倒的にリスクが低く、相対的に財政リスクが高い国ではないということになる」
永濱 利廣 | 第一生命経済研究所
このように強い経済を持つわが国経済の処方箋に、長年に渡って財政の健全化を金科玉条のように緊縮財政と増税を企業と国民に強いてきたのが財務省でした。
この論拠がいわゆるプライマリーバランス黒字論でしたが、長くなりましたので次回に。
とまれ財務省が変われば日本は変わるのです。
デニー知事2題。
まずひとつめ、デニーさんが件のワシントン事務所の閉鎖に追い込まれました。
「沖縄県は14日、設立手続きの瑕疵が指摘され閉鎖した米ワシントン事務所を巡り、手続きの適法性に関する事前の検討が不十分だったとする報告書を公表した。これを受け、玉城デニー知事は自身の給与を減額する意向を表明。議案を11月定例県議会に提出する方向で調整する。関係職員6人について13日付で訓告処分とした」
(共同11月14日)
沖縄県、米事務所閉鎖で報告書 適法性の事前検討が不十分(共同通信) - Yahoo!ニュース
沖縄県、米事務所閉鎖で報告書 適法性の事前検討が不十分 (共同通信) - Yahoo!ニュース
ただし、未練がましいことには再開することにも意欲を見せているそうです。
百条委員会まで開かれた案件で大恥をかいたのに、まだやるんですか。
「報告書は、県庁内の情報共有が不足していたとも指摘。再発防止策として意思決定に関わる文書の適切な保存などを挙げた。玉城氏は記者会見で「行政の長として申し訳ない。県民の信頼回復に努める」と強調。玉城氏は事務所再開に意欲を示しているが、時期について問われ「検討を進める」と述べるにとどめた」
(共同前掲)
なにを言っているのか、「県庁内の情報共有不足」が失敗した原因じゃないでしょうに。
先代知事のいわば思いつきから始まって巨額の税金を投入しながら、違法行為を繰り返しながら、なんの実りもなかった。
2人の県職員が駐在しており、沖縄県は、毎年予算に事務所家賃や弁護士・会計士費用、コンサルティング業者への委託料として約7千万円、駐在職員の給与など人件費の約3千万円、〆て1億円を「ワシントン事務所」というドブに捨てています。なにが最貧県だ。
それは知事が無意味なことを強引に始めたからではなかったのでしょうか。
しかも米国事務所といいながら当該国の法律もろくに研究しないから設置すらできず失敗した、違いますか。
そしてこの過程を一切封印しようとした。
作られた経緯や経過を透明化していなかったのですから、もはや公金詐取です。
県民は百条委員会が開かれるまで蚊帳の外だったわけで、それこそが民主主義のルールに反するのです。
つまりデニー氏は、なにかと政府には「民意だ。民意だ」と言いつつ、終始県民は視野に入っていなかったのです。
ふたつめ。デニー氏に県民の安全に関心がないということは、これでもわかります。
「沖縄県の玉城デニー知事は24日の定例記者会見で、尖閣諸島(同県石垣市)周辺で操業する日本漁船について、「ぜひ安全・安心な領域で漁を行うことを選択した方がよろしいのでは」と述べた。尖閣周辺の領海外側にある接続水域で中国海警船の連続航行が19日、過去最長の335日に達したことに対しては「領土・領海など国の主権にかかわる問題は、一義的には政府において解決されるべきものだ」と述べ、中国側に抗議しない考えを改めて示した」
(産経2025/10/24 )
沖縄・玉城デニー知事、尖閣で操業の日本漁船に「安全・安心な領域での漁を選択して」 - 産経ニュース
これもおいおいです。
「領土・領海は政府が解決する」ですって、なんとつごうのいい変わり身。
ならば国と国との約束ごとで移転を決めた辺野古問題には乱訴をしまくり、相手国のワシントンにまで押しかけて事務所を作って反対運動していたこととどう整合性がとれるんでしょうか。
いうまでもなく、尖閣水域はまがう事なき沖縄県の管轄下にある水域です。
そこで沖縄県の漁船が漁業をする、これに知事が「ぜひ安全・安心な領域で漁をしろ」とはどういうことでしょうか。
安全・安心を言うなら、中国に対して「安全・安心な漁業をさせろ」と言うのが大前提です。
それを米軍には飛行機から部品が落ちてきたということくらいで目の色を変えて抗議するのに、県民が他国の海警に追い回されても抗議ひとつしないのですからダブスタも極まれりです。
尖閣諸島周辺で領海侵入を繰り返す中国海警の船が、付近で操業していた日本漁船に異常接近し、長時間追尾するケースが目立っています。
海警局の武器使用権限を明記した海警法が施行された2021年2月以降、顕著に彼らの「取り締まり」行為が続発しています。
これはもちろん、中国が尖閣における領有権を誇示し、実効支配する意図があるからです。
尖閣諸島で中国海警局が日本漁船を「煽りまくり」4時間 | Smart FLASH/スマフラ[光文社週刊誌]
いまの尖閣水域について読売がレポしています。
「沖縄県石垣市の尖閣諸島が国有化され、11日で13年となる。中国海警局の船が同諸島周辺の接続水域(領海の外側約22キロ)を航行した日数は9日までに連続295日に上り、国有化以降、最長を更新。尖閣周辺では、操業する日本漁船に近づき、領海内に侵入する動きも常態化しており、海上保安庁は大型巡視船や無人機を投入するなどして警備体制の強化を加速させている」
(読売9月10日)
尖閣諸島の国有化13年、離れぬ中国海警局船…領海侵入も常態化「警備なければ怖くて漁できない」 : 読売新聞「目視できる範囲で常に海警船が2~4隻航行していた。進行方向を遮られたり、5キロほどの距離まで迫られたりした」
同諸島の魚釣島と大正島の沖合で8月2~4日、高級魚アカマチ(ハマダイ)を狙って漁に取り組んだ同県与那国町の男性(57)は振り返った。 管轄する第11管区海上保安本部(那覇市)と男性によると、同2日未明、男性の漁船(6・6総トン)が魚釣島沖で漁を開始。機関砲を搭載した3000トン級とみられる海警船「2305」と「2302」2隻が領海に侵入し、漁船に接近してきた」
(読売前掲)
中国海警が公船を大型化・武装化した結果、昨年の航行は355日で過去最多を更新。今年は接続水域を離れた日はなく、9日現在、連続252日、昨年11月19日から続く航行は過去最長の295日に上ります。
海保もこれに対抗して健闘しています。
「海保は尖閣周辺の警備能力の増強を図っており、来年度予算の概算要求では、今年度の3倍以上となる376億円を計上し、大型巡視船(1500~6000トン級)の新造や運用費などにあてる。このほか、尖閣上空の監視も念頭に、すでに運用を始めている無人機4機の追加配備も盛り込んだ」
(読売前掲)
このような状況でありながら、県民の声を代表すべき県知事が安全・安心な場所で漁をしろ」とはいったいどういうことです。
言う方角が逆。
中国に対して毅然として「沖縄県の水域から出て行け」と言いなさい。
一切はそれからです。
今の日本経済はデフレではないものの完全に脱却してはいません。
家計費を見れば分かるように、インフレの主因には円安による食品価格の上昇、エネルギー価格の上昇があります。
エネルギーはドル建てで取引されており、そこに再生可能エネルギー(再エネ)関連の負担が加わることで、さらなる問題を引き起こしています。
これでは望ましいデマンドプル型インフレ(Demand-Pull Inflation・需要牽引型インフレ)に辿りつけません。
デマンドプル型インフレとは、正常な景気の拡大によって人々の購買意欲が高まり、需要が増加することで物価が上昇するインフレのことです。
いまの日本経済はコストプッシュ型インフレに分類され、原材料価格の高騰や人手不足による賃金上昇など、供給サイドのコスト増が原因でインフレが進んでいます。
製品の原価は、原材料(国際価格)+人件費(為替の影響)+エネルギー価格(為替の影響)で構成されていますが、エネルギー価格は原価の大きい部分を占めています。
これらの原価のなかで為替の影響、つまり円安は日本製品の国際競争力を強めるというポジティブな働きもしますがますが、エネルギー価格の上昇も被るというネガティブな働きもします。
特に行き過ぎた脱CO2により過度な再エネ導入がエネルギーコストの上昇を招いています。
これは企業にとってマイナスなばかりか、家庭の電気代高騰によって可処分所得を減らす原因となっています。
目に見えない「増税」である再エネ賦課金です。
企業と家計を楽にさせ、デマンドプル型(需要主導型)に転換するのに一番効く薬は、電気料金とガソリン代の値下げです。
ガソリンはリッター160円を切るまで、いまガソリンにかけられている二重課税を凍結し、電気代は再エネ賦課金の徴集をストップします。
ついでに電気の供給量を原発の再稼働を認めて適時稼働させれば、大幅に電力料金は下落します。
高市政権はエネルギー基本法を改定しようとしています。
2025年2月17日に第7次エネルギー基本計画が閣議決定されましたが、この計画では2040年度の発電量において、再生可能エネルギーの占める割合を最大5割程度とする方向で策定されています。
このようなことを実際に行えば、日本のエネルギーは高止まりし、企業と家計を苦しめ続けます。
高市首相が環境大臣から防衛大臣に小泉氏をシフトし、本来防衛の専門家である青山繁晴氏を環境副大臣に抜擢したのは、この改定をにらんでの人事だと思っています。
改定すると、また復活した後ろからのスナイパーがゴチャゴチャ言うだろうな。
それにしても本当に反省がない男。
戦狼領事の「汚い首を引っこ抜いてやる」発言が飛び出したのは、この高市首相の答弁がきっかけでした。
「高市早苗首相は11日の衆院予算委員会で、来年を目指す安全保障関連3文書の改定を巡り、非核三原則を堅持するかどうかを問われ、明言を避けた。「3文書はこれから見直し作業が始まる。書きぶりを私から申し上げる段階ではない」と述べた。台湾有事が集団的自衛権の行使を認める「存立危機事態」に該当する可能性に触れた自身の国会答弁については「政府の従来の立場を変えるものではない」として、重ねて撤回を否定した。
非核三原則は、核兵器を「持たず」「つくらず」「持ち込ませず」とした日本政府の基本的な核政策。首相は昨年の自民党総裁選時に「持ち込ませず」に関しては議論が必要だと主張していた」
(共同11月11日)
首相、非核三原則堅持明言せず 安保3文書改定巡り(共同通信) - Yahoo!ニュース
立憲の大串博志議員は、戦狼領事に呼応するかのように、先週の高市総理の国会答弁に対する異常なまでの執着を見せた。
繰り返し同じことを20分ですよ。この暇人め。
大串氏が問題としたのは、11月7日の衆議院予算委員会で高市首相が示した、「台湾有事において、艦船を使って武力の行使が伴うものであれば、どう考えても存立危機事態になりうるケースであると私は考えます」という認識です。
どこがまちがっているのでしょうか、「そこにある危機」を危機と呼んだだけではないですか。
ところが立憲は、高市首相が「国名、地域名、事態、状況を具体的に」挙げて存立危機事態に言及したことを「異例かつ極めて重い」として食い下がり、答弁の撤回と取り消しを迫ったわけです。
なぜ取り消さねばならないのか、さっぱりわかりません。
大串氏が上げる理由は、この判断が「国民を戦争に巻き込む」と言うことのようですが、防衛の準備をすることが戦争の準備なら、実際に台湾海峡で台湾を包囲するような軍事演習を繰り返しているのはどこの国ですか。
「戦争を誘発している」のはどちらか、言うなら中国に向けて言え。
野党の皆さんはいまからヒステリックに「軍拡政権だ」「日本が戦争ができる国になる」といった幻視幻聴症状を呈していますが、小泉大臣は別人になったような受け答えをしました。
カンペも見ないし、毅然と前向いて立派。パチパチ、この調子でやって下さい。
「11日の衆議院予算委員会で、共産党・田村智子委員長は、高市早苗首相が10月24日の国会演説で、防衛費のGDP比2%を今年度中に前倒しで達成すると表明したことを取り上げ、「数字ありきだ」「軍拡そのものだ」と批判したことに、小泉進次郎防衛相は強い口調で反論した。
小泉氏は「先ほどから、まるで日本が自制が効かず、軍拡を進めているかのような前提に立ってお話をされてますが、正直理解に苦しみます」と述べ、「空調設備の整っていない隊舎の改善やドローン対処・災害対処器材の整備など、現場の課題を挙げ、「世界の安全保障状況はめまぐるしく動いている。丁寧に説明すれば国民の理解は得られる」と続けた」
(THE PAGE11月11日)
小泉防衛相「理解に苦しみます」「まるで日本が軍拡を進めているかのよう」 防衛費をめぐる共産党・田村委員長の指摘に反論(2025年11月11日) - YouTube
なぜかヒダリの人たちは揃って小泉氏の言い方を借りれば「日本が自制が効かず、軍拡を進めているかのような前提に」に立っています。
下写真の中核派など「中国侵略戦争反対」といっていますが、コレ、「中国の侵略戦争」じゃなくて「中国への侵略戦争」ですから念のため。
【写真速報】11・2全国労働者総決起集会 中国侵略戦争阻止・高市政権打倒へ号砲 – ZNN.JP
なんか多元宇宙にでも来たような気分ですが、ヒダリの人たちの脳内では中国が侵略を準備していて周辺に軍事的圧力をかけ続けているのではなく、中国は可哀相にも日本から侵略を受けようとしているのだそうです、ぶ、はは。(爆笑)
どこどうーしたらそういう認識になるのか、もはや精神分析の世界ですな。伊良部先生にでも診察を受けなさい。
しかし共産党も立憲も一緒で、あくまでも中国の安全を脅かし、侵略の意図を隠さないのはこちらなのですからたまげます。
あー、頭がクラクラする。
私はなんどとなく書いてきていますが、極東における危機のレベルはマックスに達しつつあると考えています。
北朝鮮は核を使うことにためらいがない男によって核武装化が完了してしまいましたし、中国は台湾侵攻を現実のものとして考えて準備しています
いつなにが起きても不思議ではありません。
だから妙な出来心を起こさないような対抗抑止が必要なのです。
トランプがイランの核施設を攻撃できたのは、まだ完成しておらず核報復の可能性がなかったからです。
しかしもう遅い。北は核を99%完成させてしまいました。
核施設を攻撃するなら、第1次トランプ政権の時に決断すべきだった。
首脳間ディールに持ち込もうとして、バイデンに代わってしまい失敗しました。
もう3回目はありえないか、あるとしても撃つなよという念押しです。

韓国聯合
朝鮮中央通信は「朝鮮人民軍戦略軍火星砲兵部隊による、日本駐屯米帝侵略軍基地への攻撃」が目的であると宣言しました。
また2015年2月の朝鮮労働党政治局会議の決定書には、「現代戦の要求に即した精密化、軽量化、無人化、知能化されたわれわれ式の威力ある先端武力装備をより多く開発する」としています。
しかも、「昨年9月の第5回核実験の際に「核兵器研究所」は核弾頭の「標準化・規格化」に触れ、核弾頭の量産化を示唆していた」(倉田 同)とされます。
北朝鮮弾道ミサイルは「実験」から「訓練」へと移行した: 農と島のありんくりん
北朝鮮の核は、「軍事作戦に組み込まれた装備」による核先制打撃を目指したものなのです。
いうまでもありませんが、中国はとっくに小型化、精密化、多弾頭化、そして核兵器の増強を続けています。
にもかかわらず、わが国は65年前の佐藤内閣が決めた非核3原則に足をとらわれ身動きができない。
その足かせとなっているのは、チューカク派から立憲共産党にまで共通した「わが国が自制心なく軍拡に走っている」という思い込みなのです。
そして彼らの拠り所は、いまや非核3原則だけです。こんなものは閣議一発で廃止できるのにね。
現実の危機は進行するばかりなのに、あいもかわらず昭和の亡霊のような野党は非核3原則を金科玉条にして、議論を前に進ませないのだから困ったものです。

国家間関係とは、結局は人間関係のようなものです。
というか、そもそも国際法というのは、近代国内法を敷衍したものなのです。
人と人が争う「種」をあらかじめ抜いておくために法律があるなら、同じように国際法は国と国の紛争の「種」をなくすことが目的で作られた、様々な国際条約や国際組織における合意事項の総称です。
ですからどこかにポンっと「国際法法典」があるわけではなく、その都度作られる国際的なコモンセンス(良識・常識)です。
人と人の関係でも、「この家にはレイプ魔がいますよぉ」なんてことを大声で喚いて、相手の家の前にディスるような看板や、ましてや「この子がレイプの被害者の少女ですよぉ」なんて銅像を建てたら、絶対に喧嘩になりますよね。
まぁ国家規模で実際にこれをやったのが韓国なんですがね。
これと同じように、国と国もまた相手国のディグニティ(尊厳)を保護しなければ国家間喧嘩、つまり戦争になりかねません。
戦争になれば沢山の人が死にます。
ですから、韓国がやったように接受国が大使館を受け入れた国の国旗を侮辱する掲示をしたり、相手国が嫌がって撤去を要請している慰安婦像といった違法設置物を建てたりすることは、そもそも文明国ではありえないことなのです。
その逆に一国の代表であり、その国の威厳の象徴たる外交使節が、接受国の首相に対して「汚い首を引っこ抜いてやる」なんてヤクザのような暴言を吐いていいわけがありません。
そこで外交の前提として、接受国は相手国の外交官に対する特権を認めたり、外交施設を保護しているのですから、それに見合わないことをする外交使節にはペルソナ・ノングラータ(Persona non grata 好ましからぬ人物)として国外に退去していただくしかないのです。
ちなみに理由も開示する必要がないので、黙ってこの領事に「お前はペルソナノングラータに指定されたので出て行け」で済みます。
ペルソナ・ノン・グラータ - Wikipedia
それにしても中国という国が「力の信奉者」であることがリアルに伝わってきました。
そのためには上品な外交的配慮など吹き飛んだこのテの発言は逆説的にすんばらしい。
今後もビシビシとこのような戦狼的台詞を吐いて啓蒙して下さい。期待しています。
百田党政調会長の島田洋一氏が、先日のNHK日曜討論で突如「島田無双」になったそうです。なんだかなぁ。
どんなことを言っているのかと思えばあんがい古臭い独自核武装論です。
「現在では、極超音速で変速軌道をとる核ミサイルが飛んできた場合、迎撃不可能だ。通常ミサイルであっても飽和攻撃をされれば全部を打ち落とすのは不可能だ。
その中で二度と広島、長崎の惨禍を日本の地にもたらさない為には、日本独自の核抑止力を持たねばならないと考えている。具体的には同じ島国のイギリスが採用している様な原潜四隻からなる抑止力。仮にイギリス本土が核攻撃で壊滅状態になっても海上から反撃できる態勢を持つ事によって相手の核攻撃を抑止する。因みにフランスも原潜四隻からなる核抑止システムを持っている。こういう物を持つ事によって初めて核保有国との間で核軍縮交渉もできる。
こっちが持たずに、持っている国に「無くせ」と言っても聞く訳が無い。お互いに平時に於いても相手国を照準から外すといった軍備管理交渉も可能になる。こういった現実的な政策を考えるべきだと思っている」
特に驚くに値しない古典的な自主核武装論で、半世紀前からあったよなぁ。
小泉大臣が原潜を匂わせたので、冬眠から醒めて一気に現実味を帯びて再登場です。
かならずこのテの議論で引き合いに出されるのはフランスで、おいおいゴーリズム(ドゴール主義)にありたいのかよと思っちゃいます。
日本はゴーリズムにどうやってもなれないのです。
だってフランスにとって米国はしょせん大西洋の向こうの国ですが、日本にとっては「世界で唯一日本を軍事支配可能な国」なのです。
だから米国と正面切って大戦争をして大敗し、米国の核の傘に収まったのです。
それなのにそれなのに、島田さんは巧みに米国という巨大な存在を隠してしゃべっています。あんた米国政治の研究者でしょうが。
日本が核武装すること、それは米国の核の傘(拡大抑止)から出て行くこととイコールですから、米国の敵に回ると解釈されます。
米国と戦争する気なら独自核武装でもなんでもしなさい。
いうまでもなく、それは亡国の道ですよ。
お互いが核を持っていても戦争は起きます。
それはインドとパキスタン、あるいはイスラエルとイランを見ればわかるように、核をもっていても攻撃されます。
核さえあればなんとかなるというのはロマンチックな夢にすぎません。
仮に日本が島田氏がいうように英仏のように戦略原潜4隻分の核ミサイルを保有できたとしても、中国は核軍縮のテーブルにすらつかないでしょう。
ましてや核の照準からはずすなんてご冗談を。
抑止力となるような核とは、世界全体を滅亡させる規模のものなのです。
「伊藤氏は「中国海軍の行動範囲が海自の予想を超える勢いでどんどん広がっている今、日本も原潜の保有を真剣に検討しなければならない時代になりました」と語ります。今年6月には中国空母「遼寧」と「山東」の2隻が、九州から沖縄、台湾などを経て南シナ海を囲むように延びる第1列島線を越え、初めて同じ時期に太平洋に進出しました。その後、遼寧は、小笠原諸島からグアム、パラオを経てパプアニューギニアに向けて延びる第2列島線を初めて越えました。伊藤氏は「中国空母を抑止できるのは、航空機と潜水艦しかありません」と語ります」
日本が原子力潜水艦を保有する日は来るのか? 廃絶論VS抑止論を超えた議論が必要な時代が到来も
ここでご注意願いたいのは、前々回でも書きましたが、伊藤氏がここで論じている「原潜」とは、核ミサイルを積んだ戦略原潜ではなく、原子炉を動力とした攻撃型原潜を指します。
ここをゴッチャにして、島田氏は一気に戦略原潜の保有を主張しているのです。
まったく次元が違いますから。
原潜なら水中速度30ノット(時速約55キロ)以上の高速で何の制限もなく長時間連続航走できます。
これに対し、海自が保有する通常型潜水艦は、水中速度20ノット(時速約37キロ)程度で、リチウム電池に充電するため、たびたび海面の上にシュノーケル(吸気筒)を出してディーゼル発電機を使う必要があります。
現代戦では、わずかな時間でも海面上にシュノーケルを出せば、たちまち発見されてしまいます。
通常型潜水艦は遅いので、空母を長時間追尾することに限界がありますし、仮に中国の攻撃原潜が魚雷を発射しても回避するには限界があります。
だからマイクロ炉や小型モジュール炉を搭載した攻撃型原潜保有は現実性があります。
ただしこれも一隻あたりの建造コストが通常動力型の10倍もすることや、そのための要員の教育訓練、設備に膨大な時間と費用がかかることがあるために、実現は非常に難しいことは頭に入れておいて下さい。
さて今日は、日本が中国や北朝鮮、さらにはロシアの核搭載弾道ミサイルの脅威に対して対抗抑止を持つために、どのようなことが可能なのか、今日はもう少し踏み込んでみることにします。
米ハドソン研究所の村野将氏が優れた論考を書いています。
※村野将・岩間陽子 『日本の「抑止力」とアジアの安定と日本に欠けている戦略的コミュニケーション』)
日本の「抑止力」とアジアの安定 | 政策シンクタンクPHP総研
村野氏による
一見してお分かりのように、中国軍の弾道ミサイル基地の大半は沿岸部に集中して配置されています。
大陸奥深く配備されているのは、彼らが全面戦争に備えた大陸間弾道ミサイルだけですからわが国はこれを無視してよいでしょう。
また同様に、航空基地、海軍基地、潜水艦基地、陸軍基地なども捨象します。
わが国にはそこまで広範囲を攻撃する力はないし、その必要もないからです。
私たちは中国と全面戦争するのではなく、私たちの頭上の刃を取り除くだけに集中すればよいのです。
長距離弾道ミサイルは米国に届くが故に、米軍の領域と割り切りましょう。
したがって、わが国が対抗せねばならないのは、この中国の軍事施設・重要拠点5万箇所のうち約70%が集中する沿岸から400km地点以内の弾道ミサイル発射基地群です。
具体的にはこれらは、日本から2000㎞以内に納まっています。
仮に九州に射程2000kmの準中距離弾道ミサイルを配備すれば、中国沿岸から約1000km以内の弾道ミサイル基地を13分以内に攻撃することが可能となります。
まず日本は、この沿岸部の中国ミサイル基地を攻撃可能な準中距離弾道ミサイルを保有すべきです。
先週、イ.ジェミョンが米国と原潜建造の承認をもらったことにふれて、小泉大臣も原潜を欲しがっていると批判しました。
そしてこの小泉氏の発言を紹介しました。
「小泉進次郎防衛相は6日のTBS番組で、原子力潜水艦導入について、トランプ米大統領による韓国の原潜建造承認に触れた上で「まわりの国々は皆、原潜を持つ」と述べ、前向きに検討する姿勢をにじませた。潜水艦の動力について「今までのようにディーゼルか、それとも原子力かを議論していかなければいけないくらい日本を取り巻く環境は厳しくなっている」と述べた」
(産経11月6日)
小泉防衛相、原子力潜水艦「まわりの国々はみんな持っている」 安保環境厳しく、議論必要(産経新聞) - Yahoo!ニュース
この小泉大臣の意図を、どうやら短絡して解釈した可能性があるので修正しておきます。
ことの起こりは、防衛省が設置した防衛力の抜本的強化に関する有識者会議でこのような提言があったことが発端です。
有識者会議提言は今年9月19日に公表されたもので、この最終章にこうあります。
「防衛力の抜本的強化に関する有識者会議」 報告書 令和7年
siryo06_02.pdf
提言① 防衛力抜本的強化の7本柱の推進と戦略装備の導入による抑止力・対処力の一層の強化
●VLS(垂直発射装置)搭載潜水艦
潜水艦は隠密裏に展開できる戦略アセットである。スタンド・オフ防衛能力を具備させれば抑止力の大幅な強化につながるため、重視して整備を進めていくべきである。長射程のミサイルを搭載し、長距離・長期間の移動や潜航を行うことができるようにすることが望ましく、これを実現するため、従来の例にとらわれることなく、次世代の動力を活用することの検討も含め、必要な研究を進め、技術開発を行っていくべきである。
この有識者会議の提言は非常に多岐にわたっており、一読に値します。
これを読まないで小泉氏発言だけを切り取ると、唐突の感がしますが、非常に大きな全体の一部にすぎません。
「防衛省が設けた「防衛力の抜本的強化に関する有識者会議」は9月、原子力潜水艦を念頭に「次世代の動力」を活用した潜水艦の導入検討を提言しました。海上自衛隊の潜水艦はやしお艦長を務めた伊藤俊幸元海将(金沢工業大学虎ノ門大学院教授)によれば、会議では「原潜」という言葉も出ていたそうです。
ただ、2011年3月の東日本大震災に伴う福島第一原子力発電所の放射能漏れ事故から、日本国内で「反核アレルギー」が更に強まったと判断し、「次世代の動力」という表現にとどまったそうです」
日本が原子力潜水艦を保有する日は来るのか? 廃絶論VS抑止論を超えた議論が必要な時代が到来も
まず私に誤解があったのは、小泉氏が既存の原潜の技術移転を望んだように解釈したことです。
どうやら私の間違いのようです。
GDEB、バージニア級潜水艦の建造で米海軍と契約 – 旅行業界・航空業界 最新情報 − 航空新聞社
米海軍のヴァージニア級原潜(SSN)は、建造計画は前世紀から始まっており 2000年から建造が始まり、2023年10月14日には21隻目の「ハイマン・G・リッコーヴァー」が就役しました。
この特徴は、そのVLSの多さです。
弾道ミサイルを搭載しないタイプながら、対艦・対地攻撃や特殊部隊の輸送など多様な任務に対応できます。
魚雷発射管に加え、巡航ミサイル「トマホーク」の垂直発射機(VLS)モジュールも備えており、ブロックIVまでは12基のトマホーク発射モジュールを搭載していますが、ブロックVでは船体を延長し、40基まで増強されています。
バージニア級原子力潜水艦 - Wikipedia
搭載されている原子炉はジェネラルエレクトリックの「S9G」と呼ばれ、練れた潜水艦向け原子炉ですが、開発されたのは前世紀であってとうてい「次世代動力」とは呼べないでしょう。
S9G (原子炉) - Wikipedia
ところで日本が今後導入すべき潜水艦にVLS(垂直発射機)は必須ですが、現在の最新鋭潜水艦の「たいげい」ですらVLSを搭載することは事実上無理があります。
「海自は、2022年12月に策定された安保3文書に基づき、長射程巡航ミサイル「スタンド・オフ・ミサイル」を発射できる垂直発射型ミサイル搭載潜水艦(SSG)の開発と取得を目指している。
たいげい型は原潜に比べて船体が小さく、電力供給も限られているため、垂直発射装置(VLS)を搭載するのは依然として困難だ。
日本が水中から長射程ミサイルを発射できるVLSを搭載した新型潜水艦を建造する場合、新型潜水艦の船体を現在よりも大型化し、追加の電力供給能力を確保する必要がある」
(高橋浩祐 10月14日)
高橋浩祐 - エキスパート - Yahoo!ニュース
海自の最新潜水艦たいげい型6番艦「そうげい」が命名・進水 漢字では「蒼鯨」 旧海軍での命名実績なし(高橋浩祐) - エキスパート - Yahoo!ニュース
海自は、2022年12月に策定された安保3文書に基づき、長射程巡航ミサイルであるスタンド・オフ・ミサイルを発射できる垂直発射型ミサイル搭載潜水艦(SSG)の開発を目指しています。
しかしこれですらVLSは3基です。
垂直発射型ミサイル搭載潜水艦(SSG)
「防衛省は、この新型潜水艦発射型ミサイルの開発を三菱重工業が契約者となって2023年度から始めた。2027年度に開発を完了する予定だ。2025年度予算では、その研究費として297億円を計上した。2025年度から2029年度まで研究試作を実施する。
一方、12式地対艦誘導弾能力向上型(艦発型)は、陸上自衛隊の12式地対艦誘導弾をベースとした、12式地対艦誘導弾能力向上型で最大射程は約1500キロメートル。今回は水上艦向けのものだが、将来はSSGのVLSでの発射を視野に入れている。ただし、潜水艦への装備には時間がかかるとみられる」
(高橋前掲)
このような垂直発射型ミサイル搭載潜水艦(SSG) が実戦配備されるのは、2029年度計画艦からで2034年ごろの就役になると高橋氏はみています。
また動力も、今の段階では新型の超小型原子炉(マイクロ炉)や小型モジュール炉(SMR)ではなく、全固体電池と燃料電池ではないかと見られます。
それでもなお小型であるために拡張性に難があり、搭載可能なVLSには限界があります。
新型原子炉を初めから視野の外に置いてSSGを構想してよいのか、というのが小泉氏の発言の真意のようです。
この新型原子炉は既存の原発のリプレイス(置き換え)問題も含めてもっと大きな議論が必要です。
常日頃の軽薄な発言に引きづられて、ついこれを矮小化したことはごめんなさい。
ニューヨークが民主党極左派市長を選出しました。
「投票終了はアメリカ東部時間2025年12月4日20時(日本時間11月5日午前10時)であったが、11月4日21時30分に CBS NEWSが[投票総数2,055,921票、 得票率ゾフラーン50.4%,クオモ 41.6%,スリワ 7.1%]でゾフラーンの当選確定の速報を流した。
5日0時51分にはニューヨーク市選挙管理委員会が、ゾフラーンが得票率50.4%で当選確定と発表した」
(ベストタイムス11月6日)
【ニューヨーク市長】急進左派のゾフラーン・マムダーニーが当選。しかしそれはMAGAトランプ派の敗北を意味するわけではない!【中田考】 |BEST TiMES(ベストタイムズ)
得票率で接戦を映じていたのは同じく民主党のクオモだったわけですから、リベラルの分裂選挙だったわけです。
共和党候補スリワは惨敗が予想されたために、トランプはクオモに入れるように呼びかけています。
ゾーラン・マムダニ氏 日経
「4日に予定されているアメリカ・ニューヨーク市長選をめぐり、ドナルド・トランプ大統領は3日、アンドリュー・クオモ前ニューヨーク州知事(無所属)を支持すると表明した。そのうえでトランプ氏は、優勢の左派候補ゾーラン・マムダニ氏(民主党)を選ばないよう有権者に呼びかけた」
(BBC11月4日)
米NY市長選、トランプ氏がクオモ氏支持を表明 民主党候補が勝てば補助金削減と脅す - BBCニュース
マムダニの勝利演説はこのようなものです。
「The future is in our hands(未来は私たちの手にある)、This is a mandate for change(「これは変化を求める委任状だ)」とし、「未来は私たちの手中にある、皆さん、私たちは政治的王朝を打ち倒した。権力は富裕層だけのものではないと証明した。それは倉庫で働く人々、配達員、介護ヘルパーのものであり、この都市を動かしているのは、所有している者ではなく、働いている者たちだ」
(ベストタイムス前掲)
高揚した階級史観ですが、民主党はいまや労働者の日常から離れてLGBTなとのリベラルインテリの党になったことに対してのアンチでもあります。
現在34歳の彼は、ニューヨーク市史上1世紀以上ぶりの若さで市長に就任します。
初のイスラム教徒市長、初の南アジア人市長、そしておそらく国内で最も影響力のある民主社会主義者など、数々の歴史的な「偉業」を成し遂げた人物ということになります。
マムダニが勝ったのは、今の猛烈なインフレによる生活苦の救済をメーンに打ち出したからです。
「マムダニ氏は生活費の高騰への対策や富裕層への課税を強調した。「トランプのような億万長者が課税を逃れることを許してきた腐敗文化に終止符を打つ」と主張した。そのうえで「200万人以上の賃貸住宅の値上げ制限、バスを高速かつ無料にし、保育援助を提供する計画だ」と表明した。
市長選では生活費高騰や治安対策が主要な争点となった。
マムダニ氏は物価高騰が続くなかで市民生活を直接支援する政策が評価された。賃貸住宅の値上げ凍結や市営バスの無料化、高所得者層への増税などを公約として掲げ、生活環境の悪化に不満を持つ若年層や労働者層からの支持を広げた」
(日経11月5日)
ニューヨーク市長選挙、急進左派マムダニ氏が当選 生活支援に支持 - 日本経済新聞
無料のバス、家賃の値上げ禁止、子育てなど無償のサービスなどを掲げるのはいいとして(インフレの解決にはまったくなりませんが)、一緒に警察の廃止縮小、刑務所の廃止などを唱え、富裕層へのさらなる高率税を掲げています。
市長には予算権限があるので治安予算を削減してしまえば、警察を縮小することはできます。
また、刑務所も予算をカットすれば運営できません。
民主党が地方自治体の政権をにぎると、ほとんど例外なくやるのがこの警察予算の大幅カットです。
BLMの乱の時期、彼らはシアトルに銃による武装解放区をつくろうとしました。
この解放区の中にあった警察署の署長は黒人女性でしたが、撤収命令に強く抗議をしましたが、民主党系市長は握りつぶします。
トランプ陽性判定とシアトル自治区の「愛の夏」の結末: 農と島のありんくりん (cocolog-nifty.com)
このコンミューンはわずか一カ月で殺人事件を引き起こして内部分裂を起こして崩壊しますが、民主党市長はこれを放置したどころか強く支援しました。
ニューヨークでこの二番煎じがなければいいと思いますが、やりかねません。
今回のニューヨークの場合、火種は不法移民です。
マムダニは各種無料化の話で移民など貧困層を味方につけたわけですが、連邦政府の支援を打ち切られてどうやってこの大盤振る舞いをするのでしょうか。
また、富裕層を敵視し富裕税をかけると言っていますが、彼らは一斉にNYから脱出してしまうでしょうから、どうやって実現するでしょうか。
今回の市長選でもクオモが連邦法的には違法な氏名のないIDカードを大量発行していたといわれており、その多くが不法移民が手にし、これがマグダニの当選の力となったとも言われているようです。
よもやとは思いたいのですが、マグダニは「刑務所の解放」なんてオッソロしいことを言っています。
ほんとうにやれば、警官減らして刑務所まで開けようというのですからまるでバットマンの世界です。ブルブル。
冗談のような話ですが、韓国が原潜を作ることの承認をトランプからもらって有頂天です。
「韓国訪問中のトランプ米大統領は30日、自身のSNSへの投稿で、韓国が原子力潜水艦を建造することを承認したと明らかにした。核兵器ではなく通常兵器を備えた原潜になる見通しで、米韓両政府は米国内での建造に向けた協議を本格化させる。トランプ氏は別の投稿で、韓国の原潜が米ペンシルベニア州フィラデルフィアで建造されるとの見通しを示した。
韓国は現在、原潜を保有しておらず、29日の米韓首脳会談で韓国李在明大統領が原潜開発への支援を要請していた」
(読売10月30日)
トランプ氏、韓国の原子力潜水艦建造を承認…「フィラデルフィアの造船所で建造」と投稿 : 読売新聞
おもわず飲んでいたお茶をプっと吹き出しそうになりました。
だって朝鮮半島の周りは一番深い所で深度200mほどの浅海ですから、深く潜れません。
そんな浅海に、常に冷却水を循環させるためにガラガラと大きな音をたてる原子炉を持つ原潜を沈めていたら、優秀な対潜能力を持つ国にここですよ、と教えているようなもんです。
ちなみに中国も同じように大陸棚に囲まれているせいで、潜水艦を運用するには宮古海峡を抜けて太平洋の大海原まで進出せねばなりませんから、大多数が途中で海自に捕捉されてしまいます。
いったいナニをしたいんでしょう。
そもそも一括りで「原潜」と言っていますが、よもや戦略原潜じゃないでしょうね。
戦略原潜は、通常の潜水艦(攻撃型原潜と呼びますが)と本質的に別の存在です。
ひとことで言えば戦略原潜は、核ミサイルのプラットホームです。
陸上からの大陸間弾道ミサイル(ICBM)、空からの戦略爆撃機と並び、海中からの核ミサイル発射基地です。、
核保有国は、これら三つを核兵器の3本柱(トライアド)として位置づけていますが、このうちもっとも秘匿性が高く、隠密性が高いのがこの戦略原潜です。
この戦略原潜は海中をうろうろすることは稀で、通常は本国のそばの海底にジっとしています。おお陰険なこと。
ちなみに北朝鮮が技術的に可能どうかわかりませんが、この戦略原潜を保有しようとしているのは知られた事実です。
ただし北朝鮮の潜水艦建造能力は初歩的段階で幼稚なものしか作れません。
ですから、イ・ジェミョンがトランプにこう説明したという内容はウソ八百です。
「李大統領は会談の席上、「ディーゼル動力の潜水艦は潜航能力が低く、北朝鮮や中国の潜水艦に対する追跡活動に制限がある」と述べ、「原子力潜水艦で使用する燃料の供給が認められれば、韓国の技術で通常兵器を搭載した潜水艦を複数隻建造する。
それらを朝鮮半島の周辺海域で活動させれば、アメリカ軍の負担もかなり減らせる」とメリットを強調し、アメリカ側の理解を求めていました。また、ウラン濃縮や使用済み核燃料の再処理に制限がかかっていた米韓原子力協定の改定も要請しています」
(読売前掲)
北朝鮮の原始的潜水艦の「追跡活動に制限がある」ような情けない国は攻撃型原潜を保有しても使いこなせないでしょう。
いやところがギッチョン、KSS-IIIは高度な性能と強力な攻撃力を備えた潜水艦を作ってはいます。
韓国の潜水艦「島山安昌浩」の進水式(大宇造船海洋のウェブサイトから)
臆測呼ぶ、韓国が強力な最新潜水艦を開発する理由:朝日新聞GLOBE+
そしてこのKSS-III bach-1のVLS(垂直ミサイル発射装置)は発射管数が6本あって対地攻撃用長距離巡航ミサイルや弾道ミサイルまで装備する予定です。
いったいなんのために、どこの国に対して?
「北朝鮮もミサイル潜水艦を開発しているが、北朝鮮海軍相手ならば外洋での作戦を想定した3500トンといった大型潜水艦の必要性は低い。また韓国と中国との昨今の関係からすると、韓国海軍が東シナ海や南シナ海などに潜水艦を展開させ、中国海軍に対抗しようという作戦構想を持っているとは思えない。同様に、潜水艦に搭載した巡航ミサイルや弾道ミサイルで中国に反撃するシナリオなども想定され得ない。
となると、「日本海や場合によっては西太平洋から、日本をミサイル攻撃する能力を持つ強力な潜水艦を開発しているのではないか?」という推測が米海軍関係者らの間で浮かび上がらざるを得ないのである」
(北村淳 朝日グローブプラス2019年4月5日)
臆測呼ぶ、韓国が強力な最新潜水艦を開発する理由:朝日新聞GLOBE+
たぶん北村氏の憶測は当たっているでしょう。
原始的潜水艦しかない北朝鮮のはずはないし、「三不」政策を清算しきれないような対中恐怖症の韓国が中国相手の攻撃装備を持つはずがありません。
まちがいなくわが国が標的だと考えるのが素直です。
攻撃型原潜が欲しいならあえて原潜である必要はありません。
攻撃型原潜は原子炉を動力として使用するため、理論的には長期間の連続潜航が可能ですが、実際は潜水艦の任務は乗員の志気がダダ下がりするため60~70日が適切とされていて通常型とそう大きく変わりません。
高速での水中移動も可能ですが、原子炉の宿命でうるさいので実際的ではありません。
第一、調達コストがバカ高い。
米各軍の次期攻撃型原潜(SSN(X))は、調達コストが1隻1兆円を超える可能性があると言われています。
そのうえに最後に用廃する場合、原潜の解体は地上の原子炉以上にカネがかかり、技術的にも資金的にも米海軍でさえ壁につきあたっている始末です。
ロシア海軍みたいに、軍港近くにそのまま捨てる気なら別ですが。
そしてもうひとつの大問題は、韓国は米国エネルギー省によって「センシティブ国」に指定されているのをどうするつもりなんでしょうか。
「米エネルギー省傘下の研究機関など国の安全保障に関わる施設について、2025年度米国防権限法(NDAA)に「センシティブ(微妙な、慎重に扱うべき)国」に対するセキュリティー強化に向けた新たな規定が設けられたことが20日までに分かった。
米国務省のルビオ長官が昨年、米議会上院情報委員会副委員長だった当時「米国の技術優位を維持するため情報セキュリティー対策が必要」として超党派の支持を受け法案を成立させたという。
米エネルギー省が今年1月にセキュリティー国リストを更新した際の韓国の追加指定も、国防権限法におけるこの新たなセキュリティー強化関連条項に伴うものとみられる」
(朝鮮日報2025年3月21日)
米国、国防権限法に「センシティブ国」に対する保安強化規定を新設-Chosun online 朝鮮日報
こっ恥ずかしい話ですが、要するに韓国は米国の原子炉技術情報を盗もうとしてバレて出禁処分されていたんです。
韓国に流れたら最後、必ず北朝鮮にまで行きます。
それでエネルギー省の監視対象に置かれたというわけです。
こういう国に米国がすんなり最大の機密情報を含む原潜をそのまま進呈するわけはありません。
ですからこの会談、よくわからないことだらけなのです。
「トランプ氏は投稿で、「我々の軍事同盟はかつてないほど強力で、彼らが現在持っているディーゼル潜水艦ではなく、原子力潜水艦を建造することを承認した」と表明した。別の投稿では、「韓国は自分たちの原潜をフィラデルフィアの造船所で建造するだろう」とし、「我が国に『古き良きアメリカの造船業』が間もなく大きな復活を果たす」とアピールした」
(読売前掲)
う~ん、韓国が米国の造船所にカネ出して、自分で作るっことでしょうか。
多少の技術供与はあるでしょうが、軍事機密の塊の原潜技術をそう易々とは渡すほどお人好しじゃありませんぜ、韓国さん。
米国の造船所に資金ださせたところで終了にするくらいトラならやりそうです。
まちがいなく同床異夢となるはずです。
蛇足ながら、小泉防衛大臣も攻撃型原潜欲しそうで、困ったもんです。
「小泉進次郎防衛相は6日のTBS番組で、原子力潜水艦導入について、トランプ米大統領による韓国の原潜建造承認に触れた上で「まわりの国々は皆、原潜を持つ」と述べ、前向きに検討する姿勢をにじませた。潜水艦の動力について「今までのようにディーゼルか、それとも原子力かを議論していかなければいけないくらい日本を取り巻く環境は厳しくなっている」と述べた」
(産経11月6日)
小泉防衛相、原子力潜水艦「まわりの国々はみんな持っている」 安保環境厳しく、議論必要 - 産経ニュース
あいかわらず頭軽いなぁ。通常動力の潜水艦をとことん進化させるのがウチの国の流儀。
そもそもバカ高くて、1隻で通常型なら10隻できるのに、どうしてこんなややっこしいものを欲しがるのか理解できましぇん。
イジェミョンといいジュニアといいほんとにもう。馬鹿は響きあうのか。
大きな河をせき止めていた塵芥が一気に崩れて、日本が本来もっていたエネルギーを放出し始めたようです。
その牽引役を努めているのが株価です。
昨日11月5日の日経平均は50,200.39 (5日 15:21)です。
日経平均株価:リアルタイム推移・最新ニュース - 日本経済新聞
株価は、石破氏が辞任を表明する気配で上がり始め、高市氏が首相に就任するやいなや、あれよあれよ問いうま煮5万円を突破し、連日史上最高値を更新しています。
高市氏が就任早々に取った経済政策は①懸案だったインフレ対策としての家計支援(給付金付き減税、ガソリン・軽油引取税の暫定税率の廃止)を実行に移し始めました。
暫定税率の廃止など、いったい前政権はなにを昼寝していたんだ、といいたくなる猛スピードで与野党が合意し、本年内に廃止されることでしょう。
これでガソリンは一気に25円ほど安くなるはずです。
株式市場が高市氏の経済政策を好感しているのは、このサナエノミクスが石破政権において否定されてしまったアベノミックスを復活させ、さらにインフレ局面を考慮したアップデート版だからです。
第1生命研究所永濱利廣氏はこう述べています。
つまり雇用と所得を増やすことによって個人消費の消費マインドを刺激します。
これがいまやっている家計応援政策、たとえば暫定税率の廃止ですが、このことによっていまネックとなっている供給力を底上げして経済成長を促し、同時にそれによる税収増を意図しています。
この循環が軌道に乗れば、増税しなくとも税収が増えますから防衛費などの必要な分野に予算投入が可能なはずです。
国会論戦を始まるや立憲の野田氏が「家計応援に即効性がない」とか言っていましたが、思わず失笑してしまいました。あんたの時はどーだったんだいといいたくなりますね。
野田氏が率いた民主党政権時の株価はこうです。
グラフ中央の大きくへこんだ時期がそれです。
政権と株価の関係 ~コロナ下に求められる政権とは?~ | 永濱 利廣 | 第一生命経済研究所
ブハハハ、今の株価の7分の1ていどの8000円台あたりを低迷していたのですよね。(爆笑)
株式関係者はこの時期を「失われた4年」と言っています。
その原因は、経済成長をまるで悪と考えているかのような反資本主義思想にかぶれていたからです。
日銀審議委員をされていた原田泰氏の『反資本主義の亡霊』という面白い本があるのですが、左翼に根強くある資本主義は格差・貧困・戦争をもたらすという歪んだ思想が根底にあるのです。
そのうちゆっくりふれてみたいですが、この反資本主義とはなんのこたぁないニュールックのコミュニズムにすぎません。
政権さえとらなければ、世田谷に住んでオーガニックが好き、朝日を読んで反原発を叫んでいる無害な連中にすぎませんが、間違って政権をとったのが悲劇でした。
彼らは「コンクリートからヒトへ」という訳の分からないスローガンを唱えて、意気揚々と首相官邸に乗り込んだのです。
建前だけで解決策なしの反資本主義思想は、経済合理性など初めから無視していました。
政権を率いる連中が、ゼロ成長こそユートピア、足るを知る、里山資本主義こそ理想なんて気取っているんですから話になりません。
もっともそれじゃあ選挙に勝てないんで国民には小銭をばらまくんです。13000円ていどの子供手当て、高校授業料無償化、そして悪名高き農家個別所得補償といったやつです。
当然、財政は「強い財政」と称して緊縮財政ですから、同時にやったのが、レンホー氏と枝野氏が率いる「事業仕分け」ショーです。
これは財務省が青写真を書いて資料を渡してやらせたもので、基礎研究に対する国庫支出を削ろうとして、ノーベル賞学者たちから抗議されたのはこの時期です。
そして当時の日銀白川総裁がデフレ容認の金融政策をとりましたから悲惨でした。
白川総裁は970年代の「狂乱インフレ」の最大の原因は、金融緩和から引き締めへの転換が遅れたことだと総括して金融政策を否定し、財政規律が重要視しました。
いわゆる財政規律主義とか財政再建主義と呼ばれる財務省路線です。
政権を始動すく政治家は反資本主義にかぶれ、金融当局は金融引き締め、財政当局である財務省は財政再建主義の三拍子ですから、日本経済は本格的デフレに突入しました。
テレビでは価格破壊をスーパーが連呼し、主婦は1円でも安いものを求めて走りました。
そして増税です。消費増税は野田政権が決めたことを、当の野田さんはお忘れのようですが。
企業投資は低調になり、個人消費は激減し、若年層は就職ができず、株価は1万円以下を低迷するという日本列島デフレの冬景色の惨状をたっぷり味わいました。
この時期学校を卒業した若者は20数社の面接を受け、それでも決まらず派遣社員で一生を過ごすなんて珍しくありませんでした。
これで結婚などできるはずもありませんから、当然少子化に拍車がかかります。
いやー、いま思い出してもゾっとするヒドイ時期でした。ノーモア民主党と多くの国民は思ったはずです。
これが安倍氏が政権を奪還して一気に春を迎えます。
日銀総裁には黒田バズーカを指名し、史上かってない金融緩和政策を開始します。
「まず、第二次安倍政権下で株価が大幅上昇した最大の要因は、何といっても金融政策のレジームチェンジだろう。というのも、それまで先進国ではグローバルスタンダードだったインフレ目標2%をようやく日本政府・日銀も導入し、リーマンショック以降に欧米諸国が実施した大胆な量的緩和政策を遅ればせながら日銀でも黒田新日銀総裁のもとで実施したからである。
これにより、それまで金融緩和に消極的な日銀のスタンスなどにより日本株に見向きもしていなかった外国人投資家が日本株を持たないリスクを意識し、日本株を保有するようになった。これによって極端な円高・株安が是正され、日本株が海外の株価と連動性を高めるようになった」
政権と株価の関係 ~コロナ下に求められる政権とは?~ | 永濱 利廣 | 第一生命経済研究所 。
このアベノミクスによる経済と社会の春の芽生えは失業率に現れました。
第2次安倍政権発足前は5%を越える高失業率が就業者、特に若年層を苦しめてきましたが、アベノミクス開始と共に一気に花が咲いたように見る見るうちに低下し理論的最低値の2%に近づいています。
これがいまだ青年層が安倍氏を慕う大きな理由です。
「ねこねこ」さんから「結局、台湾の話題を出さなかったのは何故で、台湾の出さなくてもトランプの勝ちなのは何故なんでしょう…?」という質問を頂戴しております。
なかなか難しい質問で、私もあの記事の末尾は「どちらが「勝った」かは明白でしょう」と「勝利」にカッコをつけておきました。
ただし、トラも部下のヘグゼス国防長官にはカウンターパートである董軍国防相にこう言わしてはいるのです。
「ヘグセス米国防長官と中国の董軍国防相は31日、訪問先のマレーシアで会談した。ヘグセス氏が台湾周辺での中国軍の活動に懸念を表明した一方、董氏は台湾の独立に反対するよう米側に求めた。トランプ米大統領は10月30日に韓国で行われた米中首脳会談で台湾問題は議題に上らなかったと説明したが、国防相会談では台湾を巡り双方の立場を主張した。
ヘグセス氏は会談後、自身のX(旧ツイッター)で「南シナ海、台湾周辺における中国の活動に米国の懸念を伝えた」と投稿。中国側と対話を継続する重要性も強調した。
(産経2025年10月31日)
米中国防相会談、台湾めぐり応酬 「周辺における活動に懸念」「独立に反対すべきだ」 - 産経ニュース
当人は勝った勝ったというが、別の方角から見れば中国の勝ちじゃんというふうにも見えます。
実際、ヨーロンパ系メディアはトラの負けと宣告しています。
こういう玉虫をやるのがあの男なのです。
ウクライナで、イヤというほどそれを知りました。
ある時はゼレンスキーに「お前の国は勝てない。お前の国が侵略したんだろう。負けだから領土を割譲してやれ」といったそばから、「トマホークを供与してもいいぞ。プーチンは信用ならん」と言ってのけるのですから、フツーじゃありません。
前言撤回など平気の平左。今日と明日、別のことを言っているのです。
すくなくともいままでの米国大統領の類型にはありませんでした。
マイク・ポンペオや、今のマルコ・ルビオとは根本的に違うのです。
いわゆる共和党系「保守」だと思うと、彼を見誤ります。
キリスト教福音派的な理念は強烈にあるでしょうが、民主党的自由主義陣営の指導者の自覚にはなはだ欠けています。
ただまったくないかと言うと、そうでもない。
力関係が有利だと見れば、明日にでも台湾承認を言い出すかもしれません。
たとえばそのチャンスは眼前にあるのです。
米台間の関税合意で文書に、「米国大統領トランプ」「中華民国総統・頼清徳」にサインすればよいだけです。
これをもって米台間の正式共同文書となりますから、国家承認と同義です。
こういう「危ない球」を密かにころがすのもトランプなのです。
さぁ、どちらなのでしょう。
トラは親台派なのか、親中派なのか?
設問が間違っているのです。
どちらでもない。
一見複雑に見えますが、実は単純です。
実は彼は子供のようにしたたかに自分の国と己の利害だけしか考えないから強靱です。
そう思ってつきあうしかない「危ない帝王」なのです。
まぁ首脳会談はトラからすれば、いま米中で問題となっているのは台湾じゃないだろう、むしろレアアースだろ、ということのようです。
米国の中国産レアアースに対する依存度は非常に強いのです。
ネオジム磁石の米国の中国依存度は84%、スカンジウム、イットリウムなどのレアアースの中国依存度は78%、その他のレアアース酸化物、塩化物の依存度は75%です。
そしてレアアースは、自動車、エネルギー、防衛産業などに不可欠な存在であり、供給途絶のリスクは産業界に大きな混乱をもたらす可能性があります。
中国はレアアースの採掘だけでなく、精製においても独占的な地位を確立しており、世界の化学精製の90%を支配しています。
中国はいかにして「レアアース大国」となったのか。苦汁をなめた時代からはい上がってきた執念。だが、レアアース輸出規制は両刃の剣 | 特集 | 東洋経済オンライン
このため、米国はレアアースに関して中国なしでは動きが取れない状況にあると言えます。
実際に米国はレアアースを戦略的重要物資として位置づけているにもかかわらず、中国に市場支配されていることを認めています。
このようなレアアースの首根っこを押さえられている状況があるために、米国は中国に煮え切らない態度をするほかにないのです。
日米首脳会談でもレアアースが議題に上ったように、今は中国と真正面から対決するのは不利とみているようです。
そりゃそうでしょう、実力で対決となった場合、中国はレアアースの100%禁輸に走るでしょうから、そうなれば日米が受ける打撃はハンパではありません。
だから、今はだましだまし時間をかけてでもレアアースのデカップリングをするほうがいいと判断したのでしょう。
安全保障においても、日本が本格的な同盟軍として戦えるようになるまでまだ時間が必要だと考えているはずです。
特に日本は法的な制約があまりに多すぎます。
これをひとつひとつ解消するまでいましばらくかかるはずで、その間はこの微妙なバランスを崩したくないというのが本音のはずです。
だから、今は中国とは不要な摩擦を避けたいと思っていても不思議ではありません。
一方、中国も軍部の腐敗と幹部の大量更迭が進んでいます。
習近平は反腐敗闘争の名目で他の派閥を徹底的に弾圧しまくったために、常に暗殺の恐怖に怯えています。
長老たちも含めて習の指導力に対する不安と憎悪は増すばかりです。
彼らもまた今日明日に台湾侵攻などできる状況にありません。
ただし、内部矛盾で外部に向けるという伝統的な手段があるので警戒を怠ってはなりませんが。
このようなわけで、米中首脳会談は互いにとって一種の痛み分け、休戦といったところが正確なところでしょう。
ですからその意味で、トランプにとっては「勝利」なのです。おわかりいただけたでしょうか。
あ~あ、やっちゃった。
やるとは思っていましたが、なにも始まらない内にちゃぶ台返しですか。
「韓日両国が防衛協力強化のために推進した自衛隊基地での韓国空軍への給油計画が日本側の一方的な中止で実現しなかった。韓国空軍特殊飛行チーム「ブラックイーグルス」が最近、独島(ドクト、日本名・竹島)上空を飛行した事実を問題にしたという。
読売新聞は2日、韓国空軍が今月中旬にアラブ首長国連邦(UAE)ドバイで開催される国際エアショー参加のために移動する過程で沖縄県那覇基地で給油を受ける計画を韓日が協議中だったが中止になったと報じた」
(中央日報11月3日)
日本、韓国空軍特殊飛行チーム「ブラックイーグルス」に給油拒否…「竹島上空を飛行した」 - ライブドアニュース
先日、首脳会談で「未来指向」したばかりなのにね。
「韓国の李在明(イ・ジェミョン)大統領は8月23日、東京都内で開催された日韓首脳会談で、「両国は社会、文化、環境などの多様な分野で、相互に有益で共助し合える最適なパートナー関係にある」と強調した。また、「1965年の韓日国交正常化以降、韓国の大統領が就任後、最初の2国間訪問先が日本となることは今回が初めてだ」とした。
両国首脳は同日の首脳会談で、(1)首脳間の交流と戦略認識の共有の強化、(2)未来産業分野の協力拡大と共通の課題への対応、(3)人的交流の拡大、(4)朝鮮半島の平和と北朝鮮問題での協力、(5)域内およびグローバル協力の強化について協議した」
(ジェトロ短信2025年8月25日)
日韓首脳会談、日韓関係を未来志向で安定的に発展させていくことで一致(韓国、日本) | ビジネス短信 ―ジェトロの海外ニュース - ジェトロ
なんでも韓国空軍のアクロチームが中東の航空ショーに行くのに、途中で空自の那覇基地で給油できないか、というのが起きたのが話のはじまりでした。
「日韓両政府が防衛協力の一環として、史上初となる自衛隊基地での韓国空軍機への給油支援を計画していたことがわかった。11月上旬に那覇基地で実施予定だったが、支援対象の空軍機が島根県・竹島周辺を飛んでいたことが10月末に判明し、日本側は急きょ受け入れを中止する方針を固めた」
(読売2025年11月2日)
史上初の韓国空軍機への給油支援、竹島周辺の飛行で白紙に…高市首相が実現に強くこだわった計画|Infoseekニュース
ところがこの韓国空軍のアクロチームは、実は直前に竹島上空で訓練したことがあることが分かってしまったのだそうです。
そもそも二国間関係で「軍」を使ってはいけません。
韓国空軍は6年前のムンジェイン政権時には、ムン閣下の命令で「領空守護」をしていたことを堂々と公表して日韓関係はどっぷりと氷河期に入りました。
竹島上空に韓国軍機 「領空守護」のデモ飛行(19/10/01)
わかっているのかな、イ・ジェミン閣下。
竹島を「守護」しているのは韓国沿岸警備隊ですね。これが韓国軍でないというのがミソです。
これは領土紛争に「軍」が介在すると、なにか偶発的衝突があった時に軍対軍の衝突、すなわち戦争となってしまうからです。
ですから韓国も海の警察である沿岸警備隊を置いているわけです。いちおう理性的対応ではあります。
にもかかわらず、いきなり「領土守護」の名目でその上空や近海に空軍や海軍を入れたらどうなります。
軍を使った挑発行為そのものになります。
国際社会の理解では、「領土紛争地に軍を入れる」という行為は次は戦争だぞという意思表示ですからね。
だから反日バリバリのムンジェインでさえも、さすがこれ一回だけしかやれなかったのです。
米国から売ってやったばかりの新鋭機をこんなことに使うんじゃねぇ、と怒られましたしね。
それをイジェミンさん、政権とってすぐに空軍機を竹島の上に飛ばしましたか。
一気に対米関係も悪化しますよ。
イ政権を占う試金石は、ひとえに例の「三不」外交を放棄できるかどうかです。
何度か書いてきていますが、くだんの「三不」(3NO)とはこういう内容です。
改めて「3つのノー」とは
①韓国はTHAAD(地上配備型ミサイル迎撃システム)の追加配備を米国に対して拒否する。
②MD(ミサイル防衛網)を米国と構築しない。
③米日3国軍事同盟などの中国包囲網に参加しない。
韓国は中国に対し、日米韓の軍事同盟を結成しないと約束しただけではありません。
軍事協力が同盟に至ることはない、とも確約したのです。
え、今の米韓同盟って軍事同盟じゃなかったの、と言われた米国も驚いたでしょうね。
つまり、3国が実施する共同訓練が同盟に発展するものと中国が見なせば「3NO違反」と認定されて駄目だしを食らってしまうという恐ろしく劣位の合意なのです。
しかもあいまい、かつ中国様がそう思ったらダメという類です。
今回の韓国アクロ機に自衛隊が給油するということは、モロに「3不」に引っかかるでしょうね。
イ・ジェミョンは、先日の米韓首脳会談でトランプから、しっかりと日本と協力していけとネジを巻かれたはずです。
イからすれば不本意でしょうが、なにぶん関税問題がかかっています。
いまでも最悪の淵にひっかかっている韓国経済にとって、ここでトランプ関税と米国投資を強いられたらどうなるかわかりきっています。
「アメリカのドナルド・トランプ大統領は29日午前、日本を出発し、アジア歴訪の最終目的地である韓国に到着した。この日は李在明(イ・ジェミョン)大統領と会談し、貿易や北朝鮮をめぐる問題などについて協議した。双方はその後、包括的な貿易合意に達したと発表した。
韓国大統領府の金容範(キム・ヨンボム)政策室長は、両国が相互関税を25%から15%に引き下げることで合意したと説明。また、韓国はアメリカに対して総額3500億ドル(約53兆円)を投資するとした。うち現金投資が2000億ドル、造船分野への投資が1500億ドルとなるという」
(BBC10月29日)
アメリカと韓国が首脳会談、「包括的な貿易合意」に達したと トランプ氏は習氏との会談見据える - BBCニュース
たぶん韓国空軍機をドーハの航空祭に飛ばす途中で空自那覇基地で給油させるというのは、イからすれば象徴的な日韓友好のジェスチャーをしてみせるというトランプへのアピールもあったはずです。
両国はまだ物品役務相互提供協定(ACSA)を締結していませんから、日本政府も気を効かせて自衛隊法上の無償貸与規定を根拠に燃料を提供する方針でお出迎えしようとしていたら、こうです。
小泉ジュニアなど、この給油計画を契機に今後ACSA締結など両国間の防衛協力が本格化だなんて考えていたはずです。
それが直前に竹島上空で訓練していたことが分かって一気にチャラとなったわけです。
おいおい竹島上空の訓練なんて、空軍の勝手じゃできないことです。
一体誰が命じたんでしょうね。ああ、ほんと困った国だ。
イ・ジェミョンはいうまでもなく反日反米です。
それはいままでの彼の野党党首としての言動でわかります。
したがって、ほんとうは親中・従北政権なのですが、あいにく中国は韓国(という朝鮮半島に)に関心を失っているうえに、なんと北朝鮮に至っては「北朝鮮と韓国はまったく別の国であり、韓国は敵国である」という立場になってしまったためにとりつくシマすらありません。
かつてのムン時代のような、南北統一という「民族の悲願」というドリームすら許してもらえないのですから、つらい。
そして食料難すらささやかれる経済不況ですから、もはや伝来の趣味の反日反米ゴッコなどやる余裕はないのです。
だから空軍アクロチームという衛生無害なものに燃料補給を要請してと思ったのでしょうし、それはそれで高市氏はここで一気に韓国と間合いを詰めるいい機会だと思ったのでしょうね。
それが一瞬にしてパーです。やれやれ、これでまた振り出しですか。
いや~、先週はワールドシリーズ漬けで、もうフラフラです。
よもやドジャースが勝てるとは思いもしなかったし(だって総合力は攻守共にブルージェイズのほうが上だと思っていましたから)、ましてや山本が中0日でまた登板するなんてありえないっしょ。
ですから大谷が冒頭でノックアウトされた時には、ゼッタイにドジャースはここまでだ、よくやったと確信しておりました。
それが9回表に9番(9番ですぞ)ロハスがホームランなんてウソでしょう。トロント市民は死の沈黙をしていましたね。
鹿島スタジアムでも何回も経験しているのですが、敵がゴールを決めた瞬間、観客席はシーンとなります。
これがサウンド・オブ・サイレンス(沈黙の音)という恐怖です。
その後、山本が気迫の投球で延長11回まで投げ抜くなんて、もう凄過ぎて声も出ず。
こんなくたびれた野球観戦は初めてです。(別な意味で第3戦の18回の時もクタクタだったけど)
もう当分いいや。
さて、気を取り直して本題に入ります。
トランプと習が首脳会談をしました。
BBC
「トランプ米大統領と中国の習近平国家主席は30日、韓国で会談した。世界市場を揺るがしてきた広範な貿易摩擦の沈静化を目指す両首脳による対面での協議は、約1時間半で終了した。
会談終了時には、両首脳が握手を交わし、韓国・釜山の空軍基地で行われた会談会場から並んで歩み出る様子が見られた。会談はアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議の合間に行われ、トランプ氏はこの後、首都ワシントンに戻る予定。習氏はそのままAPEC首脳会議に出席する。
トランプ氏は会談冒頭で、「大成功の会談となるだろう」との期待感を示した。
両首脳は、週末にマレーシアで交渉された枠組み合意の詳細を詰めたとみられる。合意案では、中国が少なくとも1年間にわたりレアアース(希土類)輸出を巡る規制を停止し、米国産大豆の輸入を再開する代わりに、米国が関税を引き下げる内容が盛り込まれている」
(ブルームバーグ10月30日)
米中首脳会談が終了、約1時間半にわたり協議-会談終了後に握手 - Bloomberg
世間では台湾にまったく言及しなかったトランプの負けと言う人もいます。
福島香織氏はフランス人ジャーナリストのアスキー氏がこう言っていることを紹介しています。
「アスキは米中が暗黙の了解を持つ敏感な話題——台湾の将来の運命について、「習近平にとって、名目上の独立を除けば中国と何ら変わらないこの島を再統合することは、歴史的課題である」。
「しかし、トランプにとって台湾はいったいどのくらい重要なのか」「バイデン大統領は公開の場で言っていたことだが、もし中国が台湾に対して武力侵攻を開始すれば、バイデンは干渉するだろう」「だがトランプは感情的な人間ではない。台湾の民主主義は、特に台湾が生産する半導体製造を考慮すると、彼にとってほとんど魅力的ではない」
(福島香織note)
福島氏はこの見方を否定しているのですが、同感です。
トランプは会談直後、核実験を命じています。
「トランプ米大統領は30日、他の核保有国と「対等な立場」の核兵器実験を開始するよう国防総省に指示したと自身のSNSで明らかにした。トランプ氏は同日の米中首脳会談で核軍縮を協議すると事前に表明しており、核軍縮に消極的な中国に対し、米国が核戦力を強化する可能性を示唆して対応を促した可能性がある」
(産経10月30日)
【動画】トランプ米大統領、他国と「対等」な核実験を指示 中国との軍縮交渉に持ち込む狙いか - 産経ニュース
この核兵器実験が、バイデン政権も4年回で3回やった核爆発を伴わない臨界前核実験なのか、それとも違うのか、さらにどこの国を意識したものなのかは不明です。
しかし難しく考えないでも、対象は中国に決まっています。
おそらく核軍縮も非公開の首脳会談で出たのでしょう。
米露間では核軍縮が協議のテーブルに乗って久しいですが、中国だけは頑として核軍縮協議に加わるそぶりも見せないからです。
いや、正確に言えばそのそぶりだけはアピールし続けています。
たとえば核実験の全面禁止は常々主張したり、包括的核実験禁止条約(CTBT)の交渉にも積極的に参加しています。
その他、兵器用核分裂性物質生産禁止条約(FMCT) 軍縮会議での合意に基づき、FMCTの早期締結を支持していたり、核不拡散条約(NPT)の締約国でもあります。
外形的に見れば核軍縮に積極的に参加しているように見えますが、果たしてそうでしょうか。
中国が言う核軍縮とは、最大の核保有国である米国が核兵器の削減を行うべきだという大前提から始まっています。
だから自国の核保有は「自衛を目的とした最小限の核保有」であって、他国を脅かしたり、核兵器の先制使用はしない、国外にも持ち出さないなどと言っています。
う~ん、いつもながら言葉だけはキレイですな。これで日本の左翼脳の人たちはコロリとダマされています。
実態はまるで違います。
中国ほど顕著に核戦力を強化している国はありません。
近年において核弾頭数を増加させているのは、核兵器国の中で中国だけです。
[コトバとデータ]中国の核 30年までに1000発保有か | 沖縄タイムス+プラス
「近年、中国は通常戦力の近代化と並行して、核戦力の増強も進めていることが明らかになった。2010年代までは200発程度とみられていた中国が保有する核弾頭数は、今や500発にまで増加し、2030年代には米国やロシアと並ぶ1000発以上にまで増えると米国防省はみている。さらに中国は、核弾頭の数だけでなく、それらを搭載する核の3本柱と呼ばれる運搬システムについても、その能力向上に向けた開発を進めている」
(防衛研究所 新垣拓 2024年5月24日)
NIDSコメンタリー 第323号 - 防衛省防衛研究所
また、核兵器を投射する手段も増強し続けています
「保有する核弾頭数の増加と並行して、中国は弾道ミサイルの発射台も大幅に増設している。専門家によれば、2020年から2022年までの間に、西部戦区に2カ所、北部戦区に1カ所の弾道ミサイル発射区域を新たに整備し、合わせて320の大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射サイロを建設したとされる。
さらに中国は、ICBMや潜水艦発射型弾道ミサイル(SLBM)といった運搬システムの近代化も進めている。2019年頃から新たに配備された固体燃料型ICBMのDF-41は、移動式/固定式発射台で運用可能であり、12,000~15,000kmという世界最長を誇る射程は米国本土全土を攻撃することが可能である」
(防衛研究所前掲)
これらの核戦力増強は秘匿されており、透明性を欠いています。
「米国防総省は18日、中国の軍事力に関する年次報告書を公表した。2024年半ば時点で中国が保有する運用可能な核弾頭数が600発を超えたと推計した。1年で100発ほど増えた。かつての想定を上回るペースでの軍備拡張が続いている。30年までに1000発を超えると推定した」
(日経2024年12月19日)
中国の核弾頭600発に、想定超える拡大 アメリカ防総省分析 - 日本経済新聞
米露間では成立している核軍備管理対話へ参加することは拒み続けています。
トランプが、ロシアに次ぐ3位の核保有国である中国が「5年以内に追いつく」と主張しているのは当然のことです。
ですからトランプが、習氏との会談直後に「他の国が核兵器実験をするなら米国もせざるを得ない」と言ったのは、明らかに中国に対しての揺さぶりなのです。
習には余裕がありません。
習との首脳会談の直前に高市・トランプ首脳会談で対中政策できっちりタッグを組むことを宣言され、レアアースなどの経済安全保障問題についても日米協力を強化することを言われてしまいました。
そのうえにインド・太平洋における海軍力強化を目指す造船の協力も確認されています。
中国にとって痛いことばかりです。
「石破政権時代は心配する必要のなかった日米タッグに対して、中国は警戒せざるをえなくなった。米中首脳会談、そして日中首脳会談の実現は、その流れの中で習近平政権が選択せざるをえなかった妥協だと思います。習近平側の妥協もけっして小さくはないのです。
今の習近平政権は先週の四中全会を見てもわかるように、大粛清継続中の恐怖政治のさなか。一種の混乱期です。子の混乱期を乗り越えて、2027年の第21回党大会までに、党中央と解放軍を立て直さなければならない、というのが習近平の最大の関心事だと思います。
そのために、外部環境は安定させ、経済をすこしでも回復基調にしたいのですが、そのために米国との妥協はいずれ必要なのです。レアアースカードは確かに今のところ強烈ですが、日米がレアアース対策の協力強化、経済安全保障協力強化を打ち出してくると、この方面の中国依存脱却スピードは加速してくるでしょう」
(福島前掲)
だから習はトランプと握手せねばならなかったし、高市氏とも会談を持たざるをえなかったのです。
どちらが「勝った」かは明白でしょう。
日中首脳会談はいいかんじで「こわばって」終了しました。
「私は信念と実行力を政治信条としてきた。習主席と率直に対話を重ねて、お互いの関係を良くしていきたい」、首相は会談の冒頭、習氏と意思疎通を図っていく考えを強調した。(略)
だが、首相就任後は対話重視にかじを切った。念頭にあるのが、安倍晋三元首相の対中外交だ。安倍氏は「地球儀を俯瞰(ふかん)する外交」を戦略的に展開。中国の包囲網を築きつつも、対話の窓口を閉ざさず中国の抑止に一定の成功を収めた。首相は会談後、記者団に「懸念があるからこそよく話をし、双方が利益となる協力は進めるという姿勢で習氏との対話を重ねていきたい」と語った」
(産経10月31日)
首相、中国抑止に問われる真価 対話路線で一定成果も台湾有事への懸念は払拭できず - 産経ニュース
中国、米との対立長期化見越し対日姿勢をひとまず微修正 高市「タカ派」政権への警戒も - 産経ニュース
パチパチ、これでいいのです。
背筋を伸ばしてスックと立って握手する。いい「男っぷり」です。
日本は安倍氏亡き後長らく失っていた世界のプレイヤーの位置に復活を遂げました。
ニタニタするのは厳禁。下を向くのもダメ。誰かのようにカンペは見るな。言うことは言え、しかし決して声を荒らげるな、対話の姿勢は絶対に崩さない、実は今回の高市氏のスタイルは安倍流の対中姿勢でした。
高市氏首相は、習との会談の前からわが国のスタンスをはっきりさせていました。
それが自維合意協定です。あれは他ならぬ対中政策そのものなんです。
戦略3文書の前倒しアプグレードにより、反撃能力の保有、防衛費の2025年度までに防衛費と関連経費を合わせた予算水準を国内総生産(GDP)比2%に増額する方針が掲げました。
防衛費の増額ばかりに眼がいきますが、質の飛躍がスゴイ。
防衛装備移転5類型の撤廃は武器輸出禁止を金科玉条にしてきた戦後日本の貿易政策でしたが、これでは同志国に対する義務を果たせなくなっています。
日本は同志国と共に必要な装備を国際共同開発したり、その生産や修理等の役務提供、部品移転をしていきます。
そのために日本ができる国際貢献の最たるものは、世界最高水準にある日本の造船能力、修理能力を同志国に提供することです。
そのために国が大胆に造船業に投資することが必要です。
国が造船などを防衛関連国営工廠(こうしょう)として位置づけて国費を投じて国有施設化し、それを民間が操業していく仕組みを作ろうとしています。
国内のみならず、たとえば斜陽の米国造船業などにも資金と技術を提供していくはずです。
USスチールと同じです。
こういう日本の決断に対して、米や豪州、カナダ、ASEAN諸国は、おおっと思ったはずです。
いままで9条を護符のようにしていた孤立主義の日本が、やっと本気になったのかと思うでしょうね。
そして日本はオーカス(AUKUS)、つまり、オーストラリア(Australia)、英国(United Kingdom)、米国(United States)の3カ国による安全保障協力の枠組みに加わっていくことでしょう。
いわばJAUKUS(ジャーカス)です。
AUKUSはすでに米英ががオーストラリアの原潜開発と配備を支援していますが、日本もまた新型フリゲート艦の導入計画に加わっています。
海自の護衛艦「もがみ型」をもとにした最大11隻もの新型フリゲート艦を輸出する計画で、おおよそ1兆円規模になるはずです。
その他、先端技術分野での協力も進みます。
AIや極超音速ミサイルの共同開発を含む、サイバー、AIなど8分野での技術協力が行われるでしょう。
2024年9月には、海洋無人機システムの分野で日本との協力を開始することが発表されました。
このようにオーストラリア、カナダ、ニュージーランドとの防衛協力を積み重ねていきます。
つまり、これが同志国です。
本来ならこれにインドと韓国が参加すべきですが、なにぶんイ・ジェミンは左翼日和見なので、今の段階では様子見です。
インドはFOIP(自由で開かれたインド・太平洋)にまでは安倍氏の尽力で参加したものの、トランプと大衝突したために微妙ですが、ぜひこの枠組みに加わってもらえればインド・太平洋版NATOの原型ができていきます。
そのためには密接な情報共有が大前提です。
同志国からすれば、提供した機密情報がダダ漏れになるような国とはおつきあいできませんからね。
日本には情けないことに対外情報庁がありません。
外国スパイを処罰する防止法すらない有り様ですから、これを作るのは急務です。
このようなことが一斉に始まれば、ようやく念願の集団安保体制に一歩近づいたことになります。
最後の最後、憲法が壁となるはずですが、その時に改憲を訴えたほうが理解を得られやすいはずです。
単に保守の伝統的理念で改憲を訴えるのではなく、現実の要請で改憲するのです。
個々バラバラに見ていたのでは分かりませんよ。
これらは、対中シフトの一点に収束するのです。
米空母でジャンプしながら蜜月をアピールしたのは大正解でした。
フェミの皆さんや野党は腐すのに必死ですが、日米会談が不発だったらどうなっていたでしょうか。
結果は容易に想像がつきますね。
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