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2025年11月 7日 (金)

韓国が原潜作るってさ

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冗談のような話ですが、韓国が原潜を作ることの承認をトランプからもらって有頂天です。

「韓国訪問中のトランプ米大統領は30日、自身のSNSへの投稿で、韓国が原子力潜水艦を建造することを承認したと明らかにした。核兵器ではなく通常兵器を備えた原潜になる見通しで、米韓両政府は米国内での建造に向けた協議を本格化させる。トランプ氏は別の投稿で、韓国の原潜が米ペンシルベニア州フィラデルフィアで建造されるとの見通しを示した。
韓国は現在、原潜を保有しておらず、29日の米韓首脳会談で韓国李在明大統領が原潜開発への支援を要請していた」
(読売10月30日)
トランプ氏、韓国の原子力潜水艦建造を承認…「フィラデルフィアの造船所で建造」と投稿 : 読売新聞

おもわず飲んでいたお茶をプっと吹き出しそうになりました。
だって朝鮮半島の周りは一番深い所で深度200mほどの浅海ですから、深く潜れません。
そんな浅海に、常に冷却水を循環させるためにガラガラと大きな音をたてる原子炉を持つ原潜を沈めていたら、優秀な対潜能力を持つ国にここですよ、と教えているようなもんです。
ちなみに中国も同じように大陸棚に囲まれているせいで、潜水艦を運用するには宮古海峡を抜けて太平洋の大海原まで進出せねばなりませんから、大多数が途中で海自に捕捉されてしまいます。
いったいナニをしたいんでしょう。

そもそも一括りで「原潜」と言っていますが、よもや戦略原潜じゃないでしょうね。
戦略原潜は、通常の潜水艦(攻撃型原潜と呼びますが)と本質的に別の存在です。
ひとことで言えば戦略原潜は、核ミサイルのプラットホームです。
陸上からの大陸間弾道ミサイル(ICBM)、空からの戦略爆撃機と並び、海中からの核ミサイル発射基地です。、
核保有国は、これら三つを核兵器の3本柱(トライアド)として位置づけていますが、このうちもっとも秘匿性が高く、隠密性が高いのがこの戦略原潜です。
この戦略原潜は海中をうろうろすることは稀で、通常は本国のそばの海底にジっとしています。おお陰険なこと。

ちなみに北朝鮮が技術的に可能どうかわかりませんが、この戦略原潜を保有しようとしているのは知られた事実です。
ただし北朝鮮の潜水艦建造能力は初歩的段階で幼稚なものしか作れません。

ですから、イ・ジェミョンがトランプにこう説明したという内容はウソ八百です。

「李大統領は会談の席上、「ディーゼル動力の潜水艦は潜航能力が低く、北朝鮮や中国の潜水艦に対する追跡活動に制限がある」と述べ、「原子力潜水艦で使用する燃料の供給が認められれば、韓国の技術で通常兵器を搭載した潜水艦を複数隻建造する。
それらを朝鮮半島の周辺海域で活動させれば、アメリカ軍の負担もかなり減らせる」とメリットを強調し、アメリカ側の理解を求めていました。また、ウラン濃縮や使用済み核燃料の再処理に制限がかかっていた米韓原子力協定の改定も要請しています」
(読売前掲)

北朝鮮の原始的潜水艦の「追跡活動に制限がある」ような情けない国は攻撃型原潜を保有しても使いこなせないでしょう。
いやところがギッチョン、KSS-IIIは高度な性能と強力な攻撃力を備えた潜水艦を作ってはいます。

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韓国の潜水艦「島山安昌浩」の進水式(大宇造船海洋のウェブサイトから)
臆測呼ぶ、韓国が強力な最新潜水艦を開発する理由:朝日新聞GLOBE+

そしてこのKSS-III bach-1のVLS(垂直ミサイル発射装置)は発射管数が6本あって対地攻撃用長距離巡航ミサイルや弾道ミサイルまで装備する予定です。
いったいなんのために、どこの国に対して?

「北朝鮮もミサイル潜水艦を開発しているが、北朝鮮海軍相手ならば外洋での作戦を想定した3500トンといった大型潜水艦の必要性は低い。また韓国と中国との昨今の関係からすると、韓国海軍が東シナ海や南シナ海などに潜水艦を展開させ、中国海軍に対抗しようという作戦構想を持っているとは思えない。同様に、潜水艦に搭載した巡航ミサイルや弾道ミサイルで中国に反撃するシナリオなども想定され得ない。
となると、「日本海や場合によっては西太平洋から、日本をミサイル攻撃する能力を持つ強力な潜水艦を開発しているのではないか?」という推測が米海軍関係者らの間で浮かび上がらざるを得ないのである」
(北村淳 朝日グローブプラス2019年4月5日)
臆測呼ぶ、韓国が強力な最新潜水艦を開発する理由:朝日新聞GLOBE+

たぶん北村氏の憶測は当たっているでしょう。
原始的潜水艦しかない北朝鮮のはずはないし、「三不」政策を清算しきれないような対中恐怖症の韓国が中国相手の攻撃装備を持つはずがありません。
まちがいなくわが国が標的だと考えるのが素直です。

攻撃型原潜が欲しいならあえて原潜である必要はありません。
攻撃型原潜は原子炉を動力として使用するため、理論的には長期間の連続潜航が可能ですが、実際は潜水艦の任務は乗員の志気がダダ下がりするため60~70日が適切とされていて通常型とそう大きく変わりません。
高速での水中移動も可能ですが、原子炉の宿命でうるさいので実際的ではありません。

第一、調達コストがバカ高い。
米各軍の次期攻撃型原潜(SSN(X))は、調達コストが1隻1兆円を超える可能性があると言われています。
そのうえに最後に用廃する場合、原潜の解体は地上の原子炉以上にカネがかかり、技術的にも資金的にも米海軍でさえ壁につきあたっている始末です。
ロシア海軍みたいに、軍港近くにそのまま捨てる気なら別ですが。

そしてもうひとつの大問題は、韓国は米国エネルギー省によって「センシティブ国」に指定されているのをどうするつもりなんでしょうか。

「米エネルギー省傘下の研究機関など国の安全保障に関わる施設について、2025年度米国防権限法(NDAA)に「センシティブ(微妙な、慎重に扱うべき)国」に対するセキュリティー強化に向けた新たな規定が設けられたことが20日までに分かった。
米国務省のルビオ長官が昨年、米議会上院情報委員会副委員長だった当時「米国の技術優位を維持するため情報セキュリティー対策が必要」として超党派の支持を受け法案を成立させたという。
米エネルギー省が今年1月にセキュリティー国リストを更新した際の韓国の追加指定も、国防権限法におけるこの新たなセキュリティー強化関連条項に伴うものとみられる」
(朝鮮日報2025年3月21日)
米国、国防権限法に「センシティブ国」に対する保安強化規定を新設-Chosun online 朝鮮日報

こっ恥ずかしい話ですが、要するに韓国は米国の原子炉技術情報を盗もうとしてバレて出禁処分されていたんです。
韓国に流れたら最後、必ず北朝鮮にまで行きます。
それでエネルギー省の監視対象に置かれたというわけです。
こういう国に米国がすんなり最大の機密情報を含む原潜をそのまま進呈するわけはありません。

ですからこの会談、よくわからないことだらけなのです。

「トランプ氏は投稿で、「我々の軍事同盟はかつてないほど強力で、彼らが現在持っているディーゼル潜水艦ではなく、原子力潜水艦を建造することを承認した」と表明した。別の投稿では、「韓国は自分たちの原潜をフィラデルフィアの造船所で建造するだろう」とし、「我が国に『古き良きアメリカの造船業』が間もなく大きな復活を果たす」とアピールした」
(読売前掲)

う~ん、韓国が米国の造船所にカネ出して、自分で作るっことでしょうか。
多少の技術供与はあるでしょうが、軍事機密の塊の原潜技術をそう易々とは渡すほどお人好しじゃありませんぜ、韓国さん。
米国の造船所に資金ださせたところで終了にするくらいトラならやりそうです。
まちがいなく同床異夢となるはずです。

蛇足ながら、小泉防衛大臣も攻撃型原潜欲しそうで、困ったもんです。

「小泉進次郎防衛相は6日のTBS番組で、原子力潜水艦導入について、トランプ米大統領による韓国の原潜建造承認に触れた上で「まわりの国々は皆、原潜を持つ」と述べ、前向きに検討する姿勢をにじませた。潜水艦の動力について「今までのようにディーゼルか、それとも原子力かを議論していかなければいけないくらい日本を取り巻く環境は厳しくなっている」と述べた」
(産経11月6日)
小泉防衛相、原子力潜水艦「まわりの国々はみんな持っている」 安保環境厳しく、議論必要 - 産経ニュース 

あいかわらず頭軽いなぁ。通常動力の潜水艦をとことん進化させるのがウチの国の流儀。
そもそもバカ高くて、1隻で通常型なら10隻できるのに、どうしてこんなややっこしいものを欲しがるのか理解できましぇん。
イジェミョンといいジュニアといいほんとにもう。馬鹿は響きあうのか。

 

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コメント

全く、原潜なんぞどこで何に使うのか?と。しかもVLS付きって。

中朝の潜水艦を追尾出来ない?
ただ技術的に相当に劣ってるだけで、対抗するなら原子力である必要は無いですね。
半島からどこの外洋まで行く気なんだか。潜航時間はともかく深度なら関係無いし、VLSなんか構造的に邪魔なだけ。

進次郎にしても原作は古いけど「沈黙の艦隊」の実写版続編公開されて「面白かったー!」というガキのような。

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