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2025年12月12日 (金)

空母「遼寧」ポンコツ艦隊の意図

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12月5日、中国初の空母「遼寧」が、東シナ海に姿を現しました。
そして翌6日午後に今回のレーダー照射事件を引き起こします。
この水域は既に日米によって国際手続きに則って訓練・試験区域(NOTAM)を設定されてあった水域(空域)でした。
下図の薄い紫色の部分が日米が訓練していた水域です。

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まこ、このようなこのような水路航行危険情報が公表されていました。

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このようなエリアに意図的に空母艦隊を進出させ、100回を越える離発着訓練をしていたわけです。
中国側は事前通告したと主張し、音声を公開しました。時間は
12月6日午後2時10分と28分です。

中国軍側
「こちらは中国の101艦です。私たちの編隊は計画通り艦載機の飛行訓練を行います」
自衛隊側
「中国の101艦へ。こちらは日本の116艦です。メッセージを受け取りました」

日本の海自はDD116「てるづき」です。

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DD-116 Teruzuki Right - てるづき (護衛艦・2代) - Wikipedia

ここで海自とされる女性の音声はCopyと言っていますが、これは「受信した」という通信の末尾によくつけられる用語で、「了解した」という意味ではありません。
中国はこれを事前通告といっていますが、事前通告は最低でも数日前の衆知期間を置くもので、また地図上で北緯東経を告知し、かつ訓練期間も公表して危険を回避するのが国際ルールです。
この海自艦艇からのCopy という返答を、中国はねじ曲げて「了解した」と言っています。
例の「ひとつの中国」と同じで、中国の言うことを「聞きました」と「同意します」をあえて混同してミスリードさせています。


事前通告されたこの日本の訓練領域に、中国側はあえて入ってきて艦載機訓練をすれば日本側は警戒監視をするのは当然です。
またこの艦隊が異常に日本沿岸に接近しているのは今日もアップした地図でわかるでしょう。
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朝鮮日報
おそらく今回の「遼寧」艦隊の目的は、太平洋に進出し沖縄と奄美をいつでも狙うことができるというデモンストレーションでしょう。 
いうまでもなく、高市氏の発言に対する軍事的ゼスチャーです。

ではこの危険をゲームを誰がやらせたのでしょうか。
福島詩織氏はズバリ習近平だとみています。
「今の解放軍は中央軍事委員会7人中、制服組3人が失脚によって欠けて補充されていない機能不全状況です。つまり習近平中央軍事委員会主席の決断がそのまま良識ある軍人の意見や検討なしに末端に降りてくる状況です。ですから、末端の人員が、習近平への忠誠アピールに、かなりチキンレース的な挑発をやる可能性があると思います。
軍部へのホットラインに誰も応答しなかった、そうですが、今の解放軍が大粛清の真っただ中であると考えれば、それも当然かと。ホットラインに習近平の不興を買ってでも応答できる立場、良識のある軍官がいないんじゃないでしょうかね」
(福島香織 中国趣味聞12月12日)

もちろん習その人が自衛隊機をロックオンしてビビらせてやれ、と言ったかどうかは定かではありませんが、今の中国軍の指導部は粛清されまくったために習に異論を唱える者がいません。
だから通常なら、軍の官僚組織で誰かが危機感をもって待ったをかける案件でも、末端は習に忖度して過激な行動に走る可能性があります。

ただし、同時にこれは中国の弱みをさらけ出していることです。
「遼寧」を軍事ツールとして見た場合、空母というより、「空母もどき」と言ってかまわないからです。
中国は例によってこれを「国産空母」と呼んでいますが、呼びたい見栄心は痛いほどわかりますが、ご承知のように、入手経過自体がパッチモンです。

1998年の冬、厳冬のウクライナに怪しげな自称実業家を名乗る中国人が訪れ、「ねぇ、オレ、鉄くず商人なんだけど、あんたの国の空母ワリヤーグを売らない」と持ちかけました。
ウクライナ政府の担当官と、中国人が持参したという62度のパイチュー(白酒)をグビグビやりながら、結局、アルコールの濃い霧に包まれたままウクライナの言い値の40億ドルを2000万ドルに買いたたいてしまったそうです。
やりよりますなぁ。空母一隻2000万ドルとは!(爆笑)

ちなみに、米空母はだいたい50億ドルくらいです。 

当時ウクライナは慢性的な国庫カラの状態で、国家ぐるみでロシアのEU向け天然ガスを盗んでいたくらいですから、足元を見たのでしょうが、それにしてもエグイ。 
中古空母というのは、インドやオージー、ブラジルなどが運用していますが、さすが、クズ鉄再生「空母」は世界にこれ一隻という貴重な存在です。 
しかしなにぶん2000万ドルで買いたたいたクズ鉄再生「空母」ですから、様々な問題を抱えていました。

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まずは、肝心要の動力が使い物になりませんでした。 
ウクライナも武器に再生されるのを避けるために、蒸気タービンの配管を切断し、重要部品を取り外していたからです。 
もちろんいっさいの資料文書は付けなかったために、さすがコピー大国中国も手こずったようです。 

この「遼寧」も2000万ドルで買いたたいたのはいいのですが、蒸気タービンがうまく再生できないために一時はお蔵入りかと言われた時期もありましたが、なんとか海に浮くことはできました。 
しかし、空母が艦載機を射出するに足る速度をだすことが難しい上に、射出用カタパルトがありません。
なんといってもこれが致命的でした。

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おそらくペイロード(最大積算量)一杯の燃料やミサイル類を搭載して発艦することは相当に困難だと言われています。
まぁ、カタパルトという現代空母に必須のシステムがなかったのが問題でした。
現代のジェット戦闘機はともかく重い。J-15なら全備重量で27トンもあります。

これを甲板からはじき出すんですからハンパじゃありません。
だから英国はハリアーなどというSTOVLという垂直離陸も、短距離離陸も可能な特殊な戦闘機を開発したのです。

ところがカタパルト技術を持っているのは世界でも米国だけですから、中国やロシアが歯噛みしてもどーにもならなかったのです。
しかし空母が欲しい、カッコよくアジアを地回りして近隣諸国をおどして回りたい、そのような地域覇権国への渇望が止まらずに手を出したのがクズ鉄空母ワリヤーグだったわけです。

で、手に入れました。天にものぼる心地だったことでありましょう。
しかし乗せたロシア製スホーイSU-33のパクリのJ-15にはSTOL性能などありません。
代わりになる機体はない。で、どうするのか。
いや、なんの燃料搭載を減らして、爆弾やミサイルをギリギリしか積まなきゃいいんです。
これでなんとか飛ばせる、キャホーというわけでした。航続距離は激減するし、攻撃力は限定的ですがカッコは一人前。
アジア諸国あたりを相手にするぶんにはこれで十分だ、なにか言われたら訓練中ですって言っておけ、というわけです。

しかしだからといって、ギリギリのミサイルを積んで航空機を飛ばすだけはできますから、脅威であることはまちがいありません。
このように今のところ「遼寧」は兵器というより、近隣諸国を威嚇するための心理的・政治的ツールと呼ぶほうがよい存在です。

また艦載機のJ-15もエンジンに致命的欠陥を抱えており、頻繁に墜落事故を起こすしろものです。
いままで少なくとも4回の墜落事故が確認されています。2016年4月27日には、空母着陸訓練中にJ-15が墜落し、パイロットが死亡する事故も起きています。この事故の原因は飛行操縦制御装置の故障とされています。

着艦装置回りも耐久性が危ぶまれています。

搭載しているWS-15ジェットエンジンの推力損失の問題は解決されていないうえに、艦載機であるにもかかわらずエンジンブレードが塩害に弱く脆いと言われています。
これらは初飛行から10年もたつというのに改善されたとは聞きません。
つまり飛び立って正常に飛行し、降りてくるという基本的なことがアブナイ機体のようです。

おまけにパイロットの質が上等とはいえません。
自分が火器管制レーダーで愛敵をロックオンすることが、どれほど恐ろしいことなのかわかってやっているとは思えません。
前回のP3Cへの異常接近でも、プロフェショナル意識を持ったパイロットなら、命令されてもやらないことです。
それを安易にやってしまう。それが勇気だと勘違いしている。しょーもないクズパイロットたちです。
未熟傲慢無知。
自衛隊機の沈着冷静な対応の爪の垢でも煎じて飲みなさい。

このような「空母打撃群」の使い道は、張り子の虎として使うしかないじゃありませんか。

 

 

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コメント

俺様ルールを拳骨振り上げ押し付けたり他国の世論操作まで行う迷惑国家。
眼中無人で横行闊歩。傲岸不遜で気随気儘。
香港の火災ではボランティア活動をしていた人まで逮捕するなんて、まさに苛政猛於虎也。
自身の地位を自身の行動で貶めているのですから、稀有な思考をお持ちのようです。

タイトルで笑った台湾メディアの記事
雷達門!解放軍反控日戰機跟監滋擾 「作賊喊捉賊」誤導輿論
https://www.setn.com/News.aspx?NewsID=1762246
記事によると中国国防省は「賊喊捉賊、倒打一耙」と述べたとあります。
「賊喊捉賊、倒打一耙」=泥棒が泥棒を止めろと叫び、責任転嫁している。

なお、中国の主張の後に中国海軍艦隊がオーストラリア北方海域に侵入した事が記されていて、専門家の推測ではオーストラリアを周回航行している可能性があるとの事。
加えて、オーストラリアの海自改良型FFM導入にも触れていました。

これは記事中の中国側の「日本が安全保障分野で軽率で挑戦的な行動を強めている真意は?」との問いに対するブーメランになっていますね。

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