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2026年1月20日 (火)

「希望の党」の二番煎じです

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首相が正式に解散宣言しました。
いかにも首相らしいきっぱりとした男前のものでした。
これに対抗して立憲と公明は「中革連」を作るつもりらしいですね。
これもこれであの人たちらしい。

これはよく思われているように両党の「合併」ではありません。
立憲、公明という政党はそれぞれ存続します。ええっという声が上がりそうですが、両党の「衆議院議員のみの党」です。
ですから近日中にいま中革連は新たな「綱領」(なのか?)を出すと言っていますが、これも有効範囲は衆院のみでということになります。
負けたら責任なすり合って、元のサヨク政党と宗教政党に戻るつもりでしょうが、ムシのいいことです。

しかも内容は公明が言う通りに「安保法制容認・原発容認」が基準だそうで、これが賛同する者のみが加盟するということのようです。
ここだけ見ていると、かつて安保法制白紙化法案まで出した立憲は180度転換ですし、原発ゼロという公約はどうなっちまったんだいと思いますが。

そもそも肝心要の憲法改正はどうでしょうか。
9条に関して公明党は自衛隊を憲法上に位置付ける「加憲」方針ですが、立民は9条改正そのものに強く反対し続けています。
エネルギー政策についても、原発に対して立憲は「原子力エネルギーに依存しない原発ゼロ社会」という幻想的公約をしてきていますが、公明は、安全性が確認されれば再稼働を容認するとしています。
沖縄では、辺野古移設に公明は容認でしたが、立憲は断固阻止でした。沖縄の立憲はどうするんでしょうか。
これでオール沖縄は粉々ですが、今年の知事選、どーするんでしょうか。知ったこっちゃないけど。
もう水と油。まがりなりとも与党だった公明の現実主義路線に対して、立憲は無責任な左派路線をあたふたと一緒にするというんですから大笑いですが、でも大丈夫。

今回の衆院選の手足となるべき参院と地方議会議員は別枠で、いままでどおりですから党がふたつに分解するわけです。
つまり純粋に「衆院選だけのための党」で、こういうのを選挙互助会というんじゃないですかね。
朝日の世論調査でも7割が期待しないですから、推して知るべしです。

「朝日新聞社が1月17、18の両日に実施した全国世論調査で、立憲民主党公明党が立ち上げた新党「中道改革連合」(中道)が高市早苗政権に対抗できる勢力になると思うかどうか質問した。対抗できる勢力に「ならない」が69%を占め、「なる」は20%だった」
(朝日1月19日)
新党は政権に対抗できる勢力に「ならない」69% 朝日世論調査 [中道改革連合][衆院選(衆議院選挙)2026]:朝日新聞

実はこれと同じ合併方法は2017年に民進党が衆院選を前に、小池百合子・東京都知事が設立した「希望の党」への抱き着きを図ったときにすでに実践済みです。
あのときも、参院や地方組織などは民進党という組織を残したまま、衆議院議員のみが「希望の党」に移籍するという方式を取りました。
ただし、抱きつかれた「希望の党」の小池氏は、これではダメだと踏み絵をだしました。
これがいわゆる「排除の理論」です。

当時の状況を2017年10月20日にアップした記事を見てみましょう。

                                              ~~~

9月28日宣言と共に前原民進党代表は、「希望」に合流を申し出ました。
前代未聞です。聞いたことがありません。
大が小に向かって、自分は解体するからどうぞ合併させてくれないか、なんて申し出をしたなんて聞いたことがありません。 

Photo_2朝日新聞http://www.asahi.com/articles/DA3S13179146.html 

まがいなりとも衆参100を越える議席を擁し、100億円超といわれる豊富な政治資金を持つかつて政権党だった野党第1党が、まだ出来て3日目の新党というのもおこがましい「希望」に合流を申し出たのですから、日本全国がたまげました。 
なんせ、「希望」には公約も党執行部も決まっておらず、地方組織もないというないない状態で、あるのは小池女史のカリスマ性だけというていたらくでしたから、ぶっ飛んでいるというかナンと言うか。 
前原氏としては、小池女史と日本新党当時の同窓という気安さもあって、合流してしまえば、数でも経験でも一枚上の民進で乗っ取りができるという読みでもあったのでしょうか。 
そしてジャンヌ小池を神輿に担いで、都議会議院選挙のミラクルがもう一回再現できたら政権交替も夢ではない、まぁ、こんなことが前原氏の腹の中にあっても不思議ではありません。

こんな重大事はもう少し熟考して周囲に諮ってから決めたらよさそうなものを、前原氏は思い立ったら吉日の人なのです。政治評論家の誰かが言っていましたが「タメがない」。
これを前原氏が言った瞬間、民進党は自己解体したと認知されました。 

ここで皮肉にも前原氏の解体・合流構想に立ちはだかったのは、8月に既に民進党を見限って離党していた細野氏でした。 

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細野氏は仮執行部の若狭氏と諮って、解散当日の9月28日に「三権の長を経験した方々は(希望の党への合流を)遠慮してもらいたい」と述べています。
三権の長とは首相職にあった者を指しますから、直接には菅、野田両氏を指すものですが、言いたいことは「こちらで選ばしてもらう」ということです。
選ぶのは「希望」、合流したければ土下座して踏み絵を踏みなさい、というわけです。 
先に逃げた者と、逃げ損なったその他大勢の間の近親憎悪ほどコワイものはありません。 

そしてこの細野発言は、小池女史の考えでもあったことがすぐに分かります。翌29日朝、いまや有名となってしまった小池女史のあの排除宣言が飛び出します。

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小池女史の「排除」宣言それ自体は正論にすぎず、政党が初めから民進党のような左右のチャンコ鍋でいいわけはありません。
「様々な観点から絞り込みたい。全員受け入れるようなことはさらさらない」というのは受け入れ側としてしごくもっとも言い分なのですが、いままで「百合子、イケイケ、ドンドン」をしていたメディアが一斉に青ざめました。 
なぜなら小池女史は直ちに、民進党の合流希望者に「政策協定書」へのサインを義務づけたからです。 

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この協定書は結局後に実施されたものはハードルが落ちていましたが、当時は改憲・安全保障法制の容認・外国人参政権反対など、左派としてはとうてい呑めないものが含まれているとみられていました。 
その上ご丁寧にも、この協定書には「公認候補となるに当たり、党に資金提供をする」と、明確に持参金を持ってこないと入れてやらないとする条項つきですから、信条を捨てた上に大枚な金(一説1500万)むしられるというエグサです。 
当時、小池女史自身は国政に出馬する気ムンムンでした。
「希望の党」というネーミングは既に春から登録されていたそうで、そもそも彼女は都知事はただの腰掛けにすぎないと考えていたふしがあります。 
それはこの一年間の知事としてやってきたことは、ひたすら「小池百合子」の売り出しだけで、内実はただの都政の停滞だったことを振り返ればお分かりになるでしょう。 
彼女は都政に専念する気はまったくなかったし、自分さえ売り込めれば、さっさと知事など辞めたかったはずです。
ですから、秘かに都知事の後任探しや、衆院選後の知事選の日程も想定していたようです。 
後任には、今になると失笑しますが、小泉進次郎氏をあてこんでいたようです。 

ところが、その進次郎氏に小泉女史は力一杯批判されてしまいます。 

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進次郎氏は、10月1日に街頭演説で、「小池さんは選挙に出ても無責任、出なくても無責任のジレンマに陥った。どちらの無責任か取りましょうよ」と演説しました。
いやー、父親譲りの天才的アジテーターの素質を感じますね。これで財務省のティーチャーズペットでなければほんとうに素晴らしいのに。
この発言ひとつで風向きは180度変わります。選挙戦は短い期間に風を読み、風をつけた者が勝つと政治の訳知りはいいますが、その通りのようです。 
よせばいいのに小池女史は2日後の10月3日の記者会見で、「進次郎さんがキャンキャンはやし立てているが、お父さん(小泉純一郎元首相)と約束しているので出馬はありません」などとやってしまいました。 
そして即座にそのパパ小泉からも、「私は進次郎に投票するに決まっているじゃないですか」と突きはなされる始末。 
小池氏を焚きつけたひとりと目されるパパ小泉から、こう冷たくあしらわれてしまっては立つ瀬がありません。

そしてこの空気を敏感に読んだメディアは、一斉に見事なまでの掌返しをします。 
「安倍退陣 小池氏首相に」と連日囃し立てていたメディアは、一夜で小池女史の敵に回ります。 私も予測していましたが、これほどまでとは思いませんでした。

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各種の世論調査でも都知事を放棄することを批判する結果が多く、小池女史は遂に国政進出を断念しました。 
すると、今度は政党代表が不出馬ということになり別な問題が生じます。 
まずは自分が「希望」を立ち上げた時の「政権選択選挙」という目標を否定することになったうえに、憲法67条「内閣総理大臣は国会議員の中から国会の議決で指名する」という条項に抵触することが明らかになったのです。

関連記事http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2017/10/post-34c7.html 

これは既に書きましたが、仮に「希望」が首尾よく政権党になった場合、国会の「外」にもうひとつ司令部がある状態を意味します。 
小池女史が「選挙後に決める」と言うならば、執行部すら満足に作られていない「希望」の現況では、国会議員でもない小池女史が「ひとりで決める」という意味となってしまいます。
一国の首相を国会の外の人物が少数の者と諮って決めてしまうわけですから、おいおいこれでは民主主義の根幹を否定しかねない密室政治ではありませんか。 
しかも彼女は一度も党代表選という手続きを踏んでいないのですから、二重に民主的手続を無視しています。
ここで一気に「希望」は地表に向けて急降下を始め、寄り合い所帯すら固まっていない「希望」は、選挙結果が出る前に既に空中分解を開始します。 

メディアバッシングが始まると、なまじキャスター上がりでメディアを自在に操ってきた自信があった小池女史はこれに危機感を感じて、今度は左にブレます。
10月6日、野党と一緒になって選挙後も「モリカケを追及する」と言い出したのですからまったくやれやれです。
これでこの1年間都政の惨状を「小池さんも保守なんだから」と忍び、半年間のやくたいもないモリカケ騒動に耐えてきた保守世論が小池女史を見放しました。
かくして「排除」で左から、「モリカケ」で右から、まんべんなく嫌われてしまったことになります。
空気を読む勝負勘が命のバクチ打ちとは思えません。右顧左眄(うこうさべん)するからです。
ま、失礼ながら政治家としての芯になる政策がないんですから仕方がない。
百合子姐さん、これだけブレると今回ばかりはちっと挽回は厳しいでしょう。

さて最後はひとつ、今回の選挙戦の立役者だった進次郎氏に締めていただきましょう。
沖縄県南風原での10月18日の演説です。これは聞く価値があります。
https://www.youtube.com/watch?v=uqhEaOb53tQ


「自民党が優勢に戦いを進めているという報道もあるが、仮にそうだとしても、それは、野党が分裂して、お互い食い合っているだけであって、私たち自民党が皆さんから完全に信頼を回復できたわけでもない。
8年前に失った私たち自民党の信頼は、まだまだ回復の道半ばにある。決して私たち自民党が、得点を挙げてきたわけではなく、野党があまりにもひどすぎた。ものごとに反対することは簡単で、言うことも簡単だ。しかし、それを形にするのはそう簡単なことではない。」

「自民党は信頼を回復していない」「野党がひどすぎる」、「反対することは簡単だ、形にするのは簡単ではない」。
翁長氏は県庁で苦虫を噛み潰して、進次郎氏の演説を聞いていたことでしょう。
自民党がもし仮に今回の衆院選に勝つことがあれば、それは「野党がひどすぎた」たために他なりません。
こうして野党は小池女史の野望に引っかき回されて分断されたあげく、野党同士で食い合う結果になりました。
小池が作り、小池が壊した反安倍政局だったようです。

 

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コメント

もともとこの二党の合併に興味が無かったというのもありますが、恥ずかしながらこちらを拝見するまで「衆議院議員のみの党」ということを知りませんでした。なるほどあのぐだぐだな記者会見にも納得です。

小池女史の踏み絵事件は確かに大きな分水嶺となったわけですが、でも言ってることは至ってまっとうで叩かれるような所はないはずですが、メディアのてのひら返しは凄かった。

前原氏の当時の弁明も大概酷いですね。安倍さんの暴走を止めたいだけっていつから日本は独裁国家になったのって話です。節目の選挙で信任を得ていることを全く無視しているわけで、詰まるところこの人たち、国民が馬鹿で騙されているとでも思ってるんでしょうね。

その前原氏、今維新にいるんですよねえ。
ハァー、ジョーカー感半端ないすわ。

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