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2026年1月23日 (金)

ヨーロッパと米国、グリーンランド問題で初期合意

S-134

グリーンランドをめぐる問題で、一定の合意がなされたようです。
ただとっかかりができたていどの話のようで、解決にはまだ時間がかかるでしょう。


「アメリカのドナルド・トランプ大統領は21日、領有に意欲を示しているデンマーク自治領グリーンランドに関して合意を模索しているとし、アメリカの野望に反対してきた欧州諸国に対する関税の脅しを引っ込めた。
トランプ氏はこの日、北大西洋条約機構(NATO)のマルク・ルッテ事務総長と会談。終了後、「非常に生産的な会談」をし、「グリーンランド、そして実際のところ、北極圏地域全体に関して、将来の合意の枠組みを形成した」と、自らのソーシャルメディアのトゥルース・ソーシャルで説明した。
そして、「この解決策が実現すれば、アメリカ合衆国、そしてすべてのNATO加盟国にとって、素晴らしいものになる」とした」
(BBC2026年1月22日)
トランプ氏、グリーンランドに関し「合意の枠組み」を協議と 関税の脅し引っ込める - BBCニュース

内容的には明らかにされていませんが、NATOと米国が戦うという最悪の事態は避けられたようです。
まぁ、あたりまえだといえばあたりまえなんですが、NATOの拠出金の約3分の2は米国が出していますし、現実の軍事力も大部分は米軍に依存しています。
米国あってのNATOなのですが、それをいいことに今回のような横車を兵器でおすのがトランプのタチの悪さです。

そのうえ悪いことには、ヨーロッパにおいて常に仏独の間に入ってなんとかまとめている英国が、労働党政権になって弱体化しているといわれています。
ですから、いきなりガチンコでヨーロッパと米国が真正面から衝突するというありえない光景を見せられたわけです。

トランプの要求は、島を丸ごと寄こせというメチャクチャを置けば、要はゴールデンドームミサイル防衛システムとレアアース鉱脈への米企業参加のようです。
おいおいトランプよ、こんなていどのことでいちいち世界一巨大な米軍を動かすかね、あんたにとっての軍隊ってディールのダシなのかい、といいたくもなります。

そもそもこのゴールデンドームミサイル防衛システムを構築するのにグリーンランドは必須ではありません。

「ゴールデン・ドーム」計画は新しいミサイル防衛システムの構築ですが、その中核となるのは宇宙配備迎撃システムです。低軌道の衛星軌道上に数千から万単位の迎撃ミサイル衛星を配備して、敵の弾道ミサイルを上昇段階で撃墜します。
上昇段階では極超音速兵器も弾道ミサイルに類似した挙動をするので一緒に纏めて対処できます。つまり宇宙配備が主体のゴールデンドーム構想にとってグリーンランドはまったく重要ではありません」
(JSF1月18日)
トランプ大統領の主張「ゴールデンドーム計画の為にグリーンランドが必要だ」が全て嘘である根拠(JSF) - エキスパート - Yahoo!ニュース

ですから、資源利権からの中国の排除と米国企業の参入が最大目的のはずです。
ただし米国の資源会社は、世界どこにでも利権があるところに首を突っ込み、実力で利権を守ろうとして紛争をおこす存在です。
エクソン・モービルは、石油メジャー「セブンシスターズ」の一角だったエクソンとモービルが合併して誕生した企業で、エネルギーセクターの時価総額で首位に立っており、石油・ガスの探査から生産、輸送、精製、販売まで一貫して手掛けています。
シェブロンも同様にカリフォルニア州に本社を置く国際的な石油会社で、スーパーメジャーの一角として知られています。
また米国の資源メジャーには、ニューモント・マイニング(金)、フリーポート・マクモラン(銅)、アルコア(アルミニウム)などがあります。これらの企業は、地中や海中に存在するエネルギーや鉱物資源を探索し、権益を確保する資源開発を行っています。

天然ガス生産会社EQTは、天然ガス資源の発掘だけでなく、パイプライン・貯蔵・処理などの関連業務も手広く展開しています。
サザンウエスタン・エナジーも、1929年創業の天然ガス関連企業です。
【米国株:銘柄発掘】S&P500エネルギーセクター、トップ3はエネルギー産業を支える石油のスーパーメジャー企業 | 米国株、業界動向と銘柄解説 | マネクリ マネックス証券の投資情報とお金に役立つメディア

これらの資源会社が国外の危険地帯で採掘をする場合、自前の民間軍事会社(PMC)を持つことがあります。
PMCとは俗にいう傭兵ですが、元特殊部隊出身の猛者が銃器を所持しているというモノ騒がせな存在で、米国内でも問題視されています。
また米国は自国の権益が犯されれば、米軍を派遣することを厭いません。
つまりグリーンランドが米国の資源会社を受け入れるということは、このようなことなのです。

なお、このグリーンランド領有をそそのかしたのは、億万長者のロナルド・ローダーだったようです。
あの大手化粧品会社のエスティローダーのオーナーで、トランプの友人のようです。
第1期の安全保障大統領補佐官だったボルトンはガーディアンにこう言っています。

20260123-011418

XユーザーのTsuyoshi Gorokuさん X

「ボルトンが知ったところによると、その実業家はロナルド・ローダーだった。彼はメイクアップ財産である世界的な化粧品ブランド、エスティローダーの相続人であり、同じく裕福なニューヨーカーであるトランプと60年以上の付き合いがあった。
ボルトンはローダーとグリーンランド案について話し合ったと述べた。億万長者の介入後、ホワイトハウスのチームはデンマークが支配する広大な北極圏におけるアメリカの影響力拡大の方法を模索し始めました。
ボルトンは、トランプが2期目中にローダーのアイデアを再び追求したのは、大統領の典型的なやり方だと述べた。「友達から聞いた断片的な情報は、彼はそれを真実として受け取っていて、その意見は変わらないんだ。」
(ガーディアン1月15日)
グリーンランドに利害関係を持つ億万長者がトランプに領土取得を促した方法 |ドナルド・トランプ |ガーディアン

こういう億万長者同士の内輪のおもいつきが現実の世界に衝撃を与えているというのも、いかにもいかにもです。
トランプは悪ふざけのようなAI画像をアップするのが好きですが、こんな悪趣味な画像も自分のSNSに投稿しています。
金ピカのトランプタワーをグリーンランドにぶっ建てようというものです。(笑)
ガザでも似たことをやってたよね。

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ここではやらないと言っていますが、どんなもんですか。なんせ思いつきの人ですから。

 

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コメント

武力に依らない方法、と言うのなら、かつてアラスカを手に入れた時のように「買収」するのか、あるいは英国が香港を「租借」した手を使うのか?

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