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2026年4月

2026年4月18日 (土)

米国自動車産業でも武器製造

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米国が武器の大増産に踏み切りました。

「2026年の現代に再現されるかもしれない。そんな事態が現実のものとなりつつある。
ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)によると、トランプ政権はゼネラル・モーターズ(GM)やフォードといった自動車大手、さらにGEエアロスペースのような産業界の大手企業に対し、自動車の組み立てラインを武器・弾薬の生産に転換する準備を整えるよう要請を行っている。
この動きは、世界中の軍事専門家を動揺させた。多くの戦略アナリストが即座に思い浮かべたのは、第二次世界大戦時代の古典的な概念、すなわち「民主主義の兵器廠」という言葉だ」
(エポックタイムズ4月17日)
米軍需産業が戦時体制レベルに増産か | 壮絶な怒り作戦 | 大紀元 エポックタイムズ

もちろん自動車産業は米国の本気度を示すもので、本業の軍事産業との協議はとっくに済んでいます。

「トランプ米大統領6日、自身のSNSで米防衛大手など7社の最高経営責任者(CEO)と協議したと発表した。高度な兵器の生産を4倍に増やすことで合意したという。兵器増産はすでに3カ月前から開始し、米国内での生産拠点を拡大している途中だと説明した。2カ月後に再び協議する。
米航空・防衛大手のロッキード・マーチンノースロップ・グラマンボーイングや英BAEシステムズなど計7社のCEOと協議した。
ロッキードは1月、地対空誘導弾パトリオット(PAC3)の年間生産数を今後7年間で2000発まで増やすことで米国防総省と合意した。防衛大手の米RTXも2月、巡航ミサイル「トマホーク」などの増産に向けて合意した。
米国とイスラエルによるイランへの軍事行動を受け、米株式市場では防衛銘柄の買いが広がった。ロッキードの株価は年初来で4割近く上昇した」
(時事3月7日)
トランプ氏、防衛大手7社のCEOと協議 「兵器生産4倍に」 - 日本経済新聞

大戦中の自動車産業の軍事物資生産とは、元々巨大だった自動車産業が戦車、軍用トラック、航空機エンジンなど大量の軍需物資を生産し、「生産力」が戦争の勝敗を左右したことを指します。
たとえば、フォード・モーターのウィローラン工場で大量生産されたB-24は1942年11月に太平洋戦線のオーストラリアに配備され、それまで使われてきたB-17に代わり主力爆撃機として定着し、それは後継機のB-29が投入されるまで、太平洋戦線の主力として活躍しました。
下写真はその生産風景ですが、一見航空機工場のようにみえますが、れっきとした自動車工場です。
ここでフォードは1時間に1機というハイペースで爆撃機を製造していたといわれています。
自動車産業が今と違って貧弱だった当時の日本は比較にならず、航空機の生産量において桁違いの差をつけられました。

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1時間に1機の爆撃機:フォードのウィローランB24リベレーター工場 : r/aviation

実は今、米軍は弾薬・ミサイル不足に直面しています。

「米紙ワシントン・ポストは26日、米国防総省が、ウクライナ向けに供与している防空迎撃ミサイルなどの兵器について、中東への転用の可否を検討していると報じた。イランとの戦闘の長期化に伴い米軍の弾薬不足が深刻化しているためで、ウクライナへの供給量に影響が出る可能性がある。
イランとの戦闘にあたる米中央軍は弾薬の確保が課題となっている。トランプ大統領は26日の閣議で、「ある場所の備蓄を別の場所で使うことはある」と語った」
(読売3月28日)
米軍の弾薬不足が深刻化、ウクライナに供与する防空迎撃ミサイルなどの中東への転用検討 : 読売新聞

米国の打撃力の主力であるはずのトマホークは、対イラン攻撃開始から4週間で850発以上を消費しました。
このような速い消費ペースが続くとたちまち在庫は枯渇します。
トマホークのような精密誘導兵器は生産量が限られることから、国防総省では在庫不足を警戒する声が上がっているそうですす。
またイランが開戦当初、めくら滅法数撃ちゃ当たるとばかりにドローンやミサイルをぶっ放したために、米国のみならず中東諸国全体でも防空ミサイルの在庫が激減しました。
正直、一発数十万円のドローンをパトリオットのような400万ドル(6億2千万)で対抗してはソロバンに合わないのです。
まぁそれはそれとして、今後安価なドローン対策をかんがえるとして、今は米軍も備蓄を補うため海外に置く戦力からの移転でお茶を濁しています。

今後、いかにイラン戦争が早期に終了しようと、武器弾薬のサプライチェーンを大幅に強化せねばならないのです。

 

2026年4月17日 (金)

イラン金融封鎖

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このイラン戦争は形を変えた対中圧力です。
よく中東に目が行ってアジアはがら空きじゃないかという人がいますが、とんでもない。
今回のイラン戦争でも一部を除けば、米国は中央軍(CENTCOM)と呼ばれる中東地域専門の部隊だけしか使っていません。

アジア地域を守備範囲とするインド太平洋軍は、一部の海兵隊を除けばそのまま温存していますし、そもそも海兵隊は即応用の遊軍です。
ですから中国主敵の構図にはいささかの変化もありません。
まぁといっても、常にさぁ戦争だ戦争だと行っているわけじゃなくて緩急をつけてなぐったりなだめたりするのがトランプの流儀なんですがね。

さてその中国ですが、イラン戦争が始まってどうも顔色が優れません。
中国にとってイランはロシアと並ぶそりゃ大事な同盟国、というかお得意さんだったはずなのに、国連でぶつくさ言う以外ナニもしようとしません。
大枚のカネで売りつけた防空ミサイルシステムは、ベネズエラに続いてまったく米軍機に歯がたたないことがバレ、対艦ミサイルもごっそり売ったはずなのにその影すら見えません。
これじゃあ発展途上国を中心にして、「早い・安い・そこそこの性能」をうたい文句にして巨額なカネを稼いできた武器輸出も、今後不景気になっちゃいますね。

さて、いままで何回かふれてきましたが、中国のイランとのビジネスモデルは、武器を大量に売りさばき、その見返りにイランから格安の闇原油を買うというものでした。
だからイランは中国のタンカーだけは、見えません見えませんとホルムズ海峡を素通りさせてきたのです。
それを見て、高市、米国への支持を止めて中国様のようにカネ出して通してもらえ、というウスラが現れたのでびっくりしました。
なにを言ってんだか、イランは日本を友好国だなんて思ったことは一度もありませんよ。
そういう幻想を持たしておく方が有利だから、日本の幻想につきあうふりをしてきただけです。
イランは日本より百倍以上中国が好きですからから。

それはさておき、米国はイランとイランへの入港船舶の海上封鎖を開始しました。
中央軍は、「許可なく封鎖海域に出入り‌する⁠船舶は、臨検、進路変更、拿捕の対象となる」としましたから、イラン船籍及びイランに入港しようとする船舶はすべて無条件でこの封鎖の対象になります。
ルートは2つあります。
下図の赤線が通常ルートですが、イランは青線ルートを通るように命じています。
というのはふたつの大小の島がイラン領だからで、ここがイランの関所になっています。

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ホルムズ海峡封鎖への対処法は「時間稼ぎ」のみか 代替案も穴埋めには不十分 | Forbes JAPAN 公式サイト(フォーブス ジャパン)

この米軍の封鎖により、イランは石油輸出が不可能となりました。
そのほんとうの影響は油井使用不能という形で1カ月以内にでることでしょう。

それと同時に中国からの軍事支援物資の搬入も不可能になりました。
特にイーグルを落して有名になった肩撃ち式対空ミサイルやミサイル燃料も止まります。

「[11日 ロイター] - 米CNNテレビは10日、中国が数週間以内にイラン‌へ防空システムを供与する⁠準備を進めていると報じた。関係者3人の話として伝​えたもので、中国は輸出元を隠すため、第三‌国経由での輸送を模索している兆候があるという。軍事産品などの輸入ができなくなった。また、中国が肩掛け型対空ミサイルやミサイル燃料などを輸出しようとしていたと報じられているが、これも困難になる。トランプはイランに軍事産品を輸出したことが確認されれば、50%の追加関税をかけるとしており、これは中国を視野に入れたものとなる」
(ロイター4月11日)
中国がイランに防空ミサイル、供与を準備とCNN報道(ロイター) - Yahoo!ニュース

中国は公称中東依存割合は40%としていますが、実際にはイランの闇石油を大いに買いまくってきたために、実際の中東依存割合は50%程度と見込まれています。

なおイランは、人民元国際決済システムや暗号資産により、米国の監視を逃れる形で資金決済を行ってきましたが、これも石油というブツがあってのことです。
ブツがなくなれば無意味ですが、そのブツは厳しい監視下に入りました。
そして米国財務省は、イラン産原油を購入する国に2次制裁をかけることを発表しました。
イラン石油購入のためだとわかれば、その金融機関にも2次制裁がかかることになります。

 [ワシントン 15日 ロイター] - ベセント米財務長官は15日、イラン産原油を購入する国に制裁を科​すと警告した。また、イランに対する米‌国の海上封鎖により、中国がこうした購入を一時停止するとの見方を示した。
ホワイトハウスで記者団に対し「​われわれは各国に対し、イラン産​原油を購入している場合、あるいはイラ⁠ンの資金が自国の銀行にある場合、二次制裁​を適用する用意があると伝えた」と述べた。
米​国によ「るイランへの海上封鎖は13日に始まった。中国はこれまで、イランが輸出する原油の8割以上を購入してい​た。
ベセント氏は「この封鎖により、中国の購​入が一時停止されると考えている」と述べた。
また、財務省‌が中⁠国の銀行2行に書簡を送り、両行の口座を通じてイランの資金が流れていることを証明できれば、二次制裁を発動する用意があると伝えた​と明らかにし​た。
財務省⁠は同日、イランの石油輸送インフラを標的に20以上の個人、企業、船舶を​対象とした制裁を発動したことも発​表し⁠た」
(ロイター4月16日)
米、イラン産原油購入者に制裁警告 海上封鎖で中国が購入停止と予想 | ロイター

いやー、くどいくらいに十重二十重だな。
軍事的には締め上げられ、経済の根幹の原油輸出は止められ、さらに持久戦に持ち込もうにも油井が余命2週間、そして金融制裁ですから泣き面に蜂です。

2026年4月16日 (木)

イランは油井の封鎖に耐えられない

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イラン戦争は、いよいよ大詰めに近づいています。
2週間の停戦期間の終了に合わせて2回目が設定されようとしています。

「アメリカとイランの代表団は11日、パキスタンの首都イスラマバードで戦闘終結に向けた交渉を実施しましたが、合意に至らず終了しました。 CNNは13日、トランプ政権の関係者の話として、イランの代表団と2回目の交渉を実施する可能性が政権内で協議されていると伝えました。
イランや仲介国との協議が進展した場合に向けて次回の交渉の日時と場所を検討していて、スイスのジュネーブとパキスタンのイスラマバードが候補地としてあがっているということです。
また、ニュースサイト「アクシオス」によりますと、11日の交渉で、アメリカの代表団はイランにウラン濃縮の20年間の停止を提案したということです。
一方のイランの代表団は最長で5年間停止との対案を示したとニューヨーク・タイムズは報じています」
(テレ朝4月14日
米政権がイランと2回目の交渉検討 候補地にジュネーブとイスラマバード 米CNN(テレビ朝日系(ANN)) - Yahoo!ニュース

米国はホルムズ海峡を武器化したイランに対して、逆封鎖という奇手で応じました。
実はこれがいちばん効くのです。
革命防衛隊は威勢のいいことを叫んでいますが、資金源はなんでしょうか。
もちろん原油です。
数字は時期や制裁の強さでかなり変動しますが、最近の傾向としては輸出量は日量で数十万〜百数十万バレル程度になることが多いとされています。
原油価格を1バレルあたり数十ドルとすると、年間で数百億ドル規模の収入といったところです。
推定で、輸出により得られる利益は日額4億ドル、月額130億ドルくらいと推測されています。
これが革命防衛隊の資金源で、これを彼らは産軍複合体の原資としているわけです。
ですからカネの成る樹である原油収入が枯れたら、いっさいが砂上の楼閣に還ります。

ところがイランの油井には根本的な欠陥があります。
ちょうどベネズエラの油田が重質油油田であって扱いが困難であるように、イラン油田もまた大きな弱点を持っているのです。
それは中東でも20世紀初頭から開発されてきたために油井が老朽化していることです。
多くの油田では自然に噴き出す力だけに頼る一次回収の段階はとうに終わり、貯留層の圧力低下が進んでいることを意味します。

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イスラエルがイランのガス油田攻撃:イランは反撃でカタールの世界最大級油田攻撃 2026.3.19 – オリーブ山通信

ではどうしているのかといえば、元々油で満たされていた空間から油を取り出すと、空間と圧力のバランスが崩れるので、そこに水やガスを入れて、地下の圧力や流体の配置をコントロールするわけです。
いわば水やガスを注入して無理やり油を絞り出しているのです。
だから原油が制裁で輸出できないからコックを捻って減産できずに、水をいれては汲み出すことを半永久的に続けていなければなりません。
さもないと、この油井の汲み出し圧力のバランスが崩れて油井自体が使い物にならなくなるからです。
だからイランは経済制裁下でも、中国やインドに割安で叩き売ってでも汲み出してきたのです。
Elise Vanessaはこう言っています。

「米軍によるホルムズ海峡封鎖の裏で、イランが直面しているのは技術的な絶望です。
油井を長期間停止(Shut-in)すると、地底の圧力バランスが崩れ、パラフィンや砂が通路を塞ぎます。
再開しても生産量は激減し、古い設備は腐食で全滅。
老朽化したイランの油田にとって、停止は「永久的な損傷」を意味します。
再稼働には高度な技術と専門機材が必要ですが、制裁でそれらは手に入りません。
トランプ大統領によるホルムズ海峡封鎖が、単なる「一時的な輸出停止」ではなく、イランの将来的な産油能力そのものを破壊する「息の根を止める一撃」になる理由がここにあります」
Xユーザーの21@Ru-minoさん X

では、他の中東諸国のように新しい油田を開発すればよさそうなものですが、この国は政治が極めて不安定で常に政情不安を抱えていました。
古代神権支配を今に実現し、世界全体もイスラム原理主義で一色化しようというのですからまともではない。
国の絶対的支配者がイスラム坊主ですから、技術テクノクラートが育ちません。
油なんか掘れば出るくらいにしか理解していないために、外資を入れようともしないのですから困ったもんです。

このような国で中国とインドも含めていっさいの原油輸出がストップしたらどうなるでしょうか。
わかりきったことですが、たちまち原油を絞り出していた油井のバランスが崩れて二度と使い物にならなくなります。
今、イランが米国の海上封鎖によって迎えている状況がまさにこれです。
時間的余裕はあまりありません。おそらく2週間ほどではないかと言われています。
だからイランには、コケ脅かしを言っている余裕は実はあまりないのです。
日本のメディアでは、イランは泥沼の長期戦に引きずり込みたいのだ、その罠にトランプはかかった、なんてヨタ言っている人がいますが、海上封鎖されてできるならおやりなさい。

 

 

2026年4月15日 (水)

米海軍の封鎖作戦詳報

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米海軍によるホルムズ海峡逆封鎖作戦が始まりました。
どうやら米国はこの封鎖のエリアをペルシャ湾外にも拡大するようです。

イランとの戦争開始から6週間後、米国のトランプ大統領は海軍に対し、この紛争において最も困難な任務を与えた。それはイランの港湾の封鎖と、戦略的に重要なホルムズ海峡から同国製の機雷を除去することだ。
米中央軍(CENTCOM)によると、封鎖命令は13日午前10時(米東部時間)から、海峡内外のイランのすべての港湾に適用される。イランは戦争勃発以来、世界のエネルギー貿易にとって極めて重要な航路であるホルムズ海峡を支配下に置いている。
トランプ氏はこの任務の範囲がさらに拡大し、ペルシャ湾外にも及ぶ可能性があることを示唆した。
「私はまた、イランに通航料を支払った国際水域内のすべての船舶を捜索し、拿捕(だほ)するよう海軍に指示した。違法な通航料を支払う者は、公海を安全に航行することはできない」。トランプ氏は12日にそう述べ、イランが船舶に通航料を課す措置に言及した」
(CNN4月14日)
イランの港湾封鎖とホルムズ海峡からの機雷除去、米海軍に実行可能な方法とは(1/3) - CNN.co.jp

戦争研究所(ISW)はこのように述べています。

米中央軍(CENTCOM)は同時にイランの港や船舶に封鎖を課す一方で、ホルムズ海峡を通る非イラン港への船舶の公式通過ルートの開放に向けて措置を講じている。CENTCOMは4月13日午前10時(東部標準時)にイランの港と船舶に対する封鎖を実施した。
 
CENTCOMは4月13日、ペルシャ湾およびオマーン湾の港を含むイランの港および沿岸地域に出入りするすべての国の船舶に対して封鎖を実施すると発表しました。
CENTCOMは、ホルムズ海峡を通過する船舶の航行の自由を妨げないと指摘した。

 英国海上貿易作戦局(UKMTO)は3月13日に、米軍がペルシャ湾、オマーン湾、アラビア海の一部にあるイランの港および沿岸地域に対して「海上アクセス制限」を実施していると報告した。
 UKMTOは、CENTCOMが現在イランの港に停泊中の「中立艦艇」に対し、出港のための限定的な猶予期間を与えたと報告した。ただし、UKMTOは「限定的な猶予期間」の長さを明示しなかった。
UKMTOは、CENTCOMの封鎖はイラン以外の港への交通を妨げるものではないが、船舶が海峡を通過する際に米国の「軍事的存在、指示された通信、または訪問権手続き」に遭遇する可能性があると付け加えた」(太字原文)
イランアップデート特別報告、2026年4月13日 |ISW

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ISW

その米海軍の陣容もわかってきました。

「 4月13日、ウォール・ストリート・ジャーナルの上級米当局者は、15隻以上の米海軍艦艇が封鎖を支援していると語った。
 当局者は封鎖を実施している艦艇を明示しませんでしたが、CENTCOMは現在、航空母艦、複数のミサイル駆逐艦、強襲揚陸艦、その他複数の軍艦を海峡付近に展開させています。
4月11日には2隻の米ミサイル駆逐艦もホルムズ海峡経由でペルシャ湾に展開した。 CENTCOMは封鎖執行のためにどのような手順を用いるつもりかを明示しなかったが、米軍はこれまでに海軍艦艇から展開したヘリコプターによる小規模な乗り込みチームを使ってベネズエラやロシアの石油タンカーを阻止したことがある」
イランアップデート特別報告、2026年4月13日 |ISW

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米海軍VBSSチーム・海上船舶臨検 - US Navy VBSS Team (Visit, Board, Search, and Seizure) - YouTube

この封鎖作戦には、機雷除去には協力した中東諸国も参加していないようで、米海軍が単独でおこなっています。

「アメリカ大統領ドナルド・トランプは4月13日、イランの港や船舶の封鎖において、CENTCOMを支援するために未特定の国々が支援することを期待していると述べた。
トランプ大統領は以前、4月12日に一部の湾岸諸国が米国の海軍機雷除去努力を支援していると述べたが、彼らが封鎖の執行に協力するかどうかは不明である。 イギリスとフランスは封鎖に参加しないと表明した」
イランアップデート特別報告、2026年4月13日 |ISW

イランのビジネスモデルは、イラン近海の安全地域を利用し、中国やインドなどの船舶に対して、通行料を払う代わりに石油を供給するというものでした。
通行料は、暗号資産やCIPS(人民元国際決済システム)で支払われており、この方法で欧米の制裁逃れをしてきました。
また武器の補給もこのルートを使い、中国から新たな兵器やミサイルの部品が搬入されてきました。
今回の封鎖作戦でこれらの裏ルートは完全に壊滅することになります。
これはイラン経済の首根っこを押さえただけではなく、イラン原油に頼ってきた中国にとってとてつもない痛手となるでしょう。

なお、イランはこれを海賊行為だと行っていぇすが、自分が勝手に国際海峡を封鎖しておいてよー言うよ、ですが、今回はトランプは国際法を遵守しています。
トランプが大嫌いなCNNはややくやしげにこう報じています。

「海戦法に関するニューポート・マニュアル」は、封鎖を「海上における密輸品の拿捕、および敵国の財産の拿捕または破壊」と定義している。
同マニュアルは、「これらの手段を通じ、敵国から輸出による経済的収入や輸入による利益を得る機会を奪う。こうした収入や利益は敵国の戦争遂行の支えとなる」と述べている。
封鎖を合法的に実施するには、以下の規則に従わなければならない。
・封鎖は宣言、通知されなければならない。つまり、影響を受ける可能性のある船舶に警告を発する必要がある。
・封鎖は効果的でなければならない。つまり、米国は封鎖を実施するための艦船と航空機を保有していなければならない。
・封鎖は公平でなければならない。つまり、どの国の船舶にも影響を与える必要がある。
・封鎖は民間人だけを標的にしてはならないが、民間人への被害は許容される。
・中立港へのアクセスを妨害してはならず、ホルムズ海峡のような海峡を封鎖してはならない。トランプ氏はイランと無関係の国際船舶の航行については同海峡は開放されていると述べている」
(CNN前掲)

つまり正当な「封鎖」に該当する行為であって、まったくの合法です。

 

2026年4月14日 (火)

米国、逆封鎖始める

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私が「媚米」ですか、生まれて初めて言われたな。(苦笑)言葉使いに気をつけなさいよ。
こういうレッテリングをすると、見えるものも見えなくなりますよ。
相手を貶めた表現をする者との議論は無意味です。

さて、米国が意外な荒技を繰り出してきました。なんとホルムズ海峡逆封鎖と、イラン港湾の封鎖です。
いままでイランがやってきたことを、そのまま逆手にとった形です。


米軍、ホルムズ海峡で機雷除去作戦開始



フロリダ州タンパ — アメリカ中央軍(CENTCOM)部隊は4月11日、ホルムズ海峡の機雷除去の条件を設定し始め、米海軍の2隻のミサイル駆逐艦が作戦を実施した。

USSフランク・E・ピーターソン(DDG 121)とUSSマイケル・マーフィー(DDG 112)はホルムズ海峡を通過し、イランのイスラム革命防衛隊が以前に敷設した海雷を完全に除去するという広範な任務の一環としてアラビア湾で活動しました。

「本日、私たちは新しい航路の確立プロセスを開始し、この安全な道を海事業界と間もなく共有し、商取引の自由な流れを促進するつもりです」とCENTCOM司令官のブラッド・クーパー提督は述べました。

ホルムズ海峡は国際的な海上通路であり、地域および世界経済の繁栄を支える重要な貿易回廊です。今後数日で、水中ドローンを含む追加の米軍部隊が撤去作業に加わる予定です。
XユーザーのU.S. Central Command

米海軍はホルムズ海峡手前ですべての船舶に臨検を行い、イランに通行料を支払った船舶は足止めされます。
さてさて、「高市、イランに土下座してカネはらって通してもらえ」と叫んでいた皆さん、そんな近視眼的なことをしていたらどえらいことになっていましたね。
「即時発効で、世界最強の米海軍はホルムズ海峡に出​入りしようとするあらゆる船舶を封鎖するプロセスを開始する。イランに通航料を支払った全ての船舶を公​海上で捜索し、拿捕するよう海軍に指示した。違法な通航料を支払う者に、公海上の⁠安全な通航はない」と記した」
(ブルームバーク4月12日)

一方、米海軍はすでに駆逐艦2隻を使って掃海作業をおこなっています。
下の写真は、米国中央軍がアップしたホルムズ海峡を通過する駆逐艦です。
イランは「警告したら引き返した」なんて言っていますが、もちろんウソです。

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米国中央軍
掃海艇がいないのにどうやって掃海するかといえば、水中ドローン(EMD)です。
日本でも開発が進んでおり、護衛艦(FFM)の指揮所から、遠方の機雷処分用水上無人機を遠隔操縦しての機雷処分に世界で初めて成功しました。
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水中ドローンは、人が危険水域に入らずに済むため安全性が高く、長時間の監視や広範囲の反復調査が可能きなり、小型で展開が容易なため、港湾や沿岸部など狭いエリアにも投入しやすいというメリットがあります。
今回、米海軍はさらにアジア海域から、掃海作業を得意とする沿海域戦闘艦(LCS)を追加投入するようです。

なお、かつて湾岸戦争時に、イラク軍がクウエート沖に1200個もの機雷を敷設し、海自も派遣されました。
これは敷設船で撒いたために大型で、てこずったのですが、これに較べてイランの機雷敷設能力はかなり劣るようで、すでに敷設用ボートは一隻もなく、やるとすればミサイルを使った投下だと思われます。
ただし、船とは違って大型機雷を敷設することはできませんから、脅威は限定的です。

 

 

2026年4月13日 (月)

わずか1日の協議で決裂

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まぁ、おどろくような結果ではありません。むしろ予定調和です。
イランと米国がわずか1日の協議で決裂しました。

初めから障壁がありすぎました。
米国側の要求はこうです。

●米国側要求
①核施設の解体: ナタンズ、イスファハン、フォルドゥにある核施設の解体。

②ウラン濃縮の恒久的な停止: 国内でのウラン濃縮活動を完全に終了する。
③濃縮物質の引き渡し: すでに保有している濃縮ウラン等の物質を国際原子力機関(IAEA)へ譲渡する。
④武装組織への支援停止: ヒズボラやフーシ派など、親イラン武装組織に対する軍事・財政的支援の全面停止。
⑤ミサイル開発の制限: 弾道ミサイルの保有数や射程距離に制限を設ける。

この米国側提案を見るとわかりますが、焦点はあくまでもイランの核武装です。
よくメディアはホルムズ海峡が交渉の胆だと言っていますが、間違いです。
米国は現時点でホルムズ海峡の軍事的実効支配を完成しつつあり、あとはイランがゲリラ的なタンカー襲撃をしないと確約すれば海上保険屋も安心することでしょう。
イランラバーたちは、ホルムズ海峡を通過する船舶にミサイルの飽和攻撃をしかけてくるぞ、早く高市はイランに土下座して通してもらえ、なんて言っていますが、ただのプロパガンダです。

イランはミサイルをしこたま持っていましたが、今その大部分は使えません。
だって深い洞窟か地下にあり、あいにくその入り口は瓦礫で塞がれている状態だからです。

もちろん瓦礫を撤去して死ぬ気で撃ってくる革命防衛隊もいるでしょうが、「飽和」するほどありゃしません。
だからただの大ぼらですが、一発でも飛んで来れば、当たろうと当たるまいと保険屋が騒ぐので、その可能性がゼロにならないかぎり慎重にならざるをえないのです。

したがって、米国にとってプライオリティはあくまでも核開発放棄です。
イランはあれこれ言っていますが、ゼッタイに米国が呑めないのはこの4点です。

●米国が呑めないイランの要求
①戦争賠償金の支払い、 今回の紛争による損害に対する賠償。

②ウラン濃縮権利の容認: 平和的利用を名目とした濃縮権利の承認。
③中東からの米軍撤退、地域内にある米軍戦闘部隊の完全撤退。
④ホルムズ海峡の主権認容: 海峡の管理権がイランにあることの承認と、通行料徴収の権利。

で、どうなったのか。20時間協議をしたみたいですが、合意できたら奇跡です。

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【速報】バンス米副大統領が帰国 米国とイランの停戦協議「合意に至らず」 - YouTube

「米国とイランの代表団による戦闘終結に向けた対面の直接協議が4月11日から、パキスタンの首都イスラマバードで行われた。12日、記者会見に臨んだ米国側代表のバンス副大統領は、「悪い知らせは合意に至らなかったこと。合意のないまま帰国する」と述べた。
米国が求めた核兵器保有を可能にする手段の放棄について、イラン側から明確な確認が得られなかったと説明。さらに、「米国のレッドラインと譲歩可能な範囲を提示したが、イラン側は条件を受け入れなかった」と明らかにした。一方、この発表に先立ち、トランプ大統領は「合意しようがしまいが、どうでもいい」「我々が軍事的に勝利した」と述べ、強硬姿勢を強調していた。イランのタスニム通信も、「イランと米国の協議は終わり、交渉は成立しなかった」と報じた」
(メーテレ4月12日)
【合意至らずバンス氏帰国】米イラン協議“20時間交渉も不調”核放棄巡る相違が鮮明- 名古屋テレビ【メ~テレ】

イランが代表団に「ミナブ168」と名付け、団長にガリバフを選んだ時点で、妥結する気はないのは見え見えでした。
「ミナブ168」とは、2026年2月28日にイラン南部ミナブの学校で爆発があり、生徒や教師など168人が殺害された事態を指しています。
これは米軍・イスラエル軍の残虐さの現れとして大きく喧伝されましたが、後に検証されたBBCの衛星画像ではこの革命防衛隊基地と学校は同一の敷地にありました。

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【検証】イランの学校と近隣の軍事施設は攻撃を複数回受けていた……人工衛星画像から明らかに - BBCニュース

つまり、ハマスがガザで常習していたように学校と隣接して軍事拠点を作っていたのです。
いわゆる人間の盾です。
こういう所業をする革命防衛隊のガリバフという大幹部が和平交渉団を率いてきた時点で、イランにはいささかも和平に応じる気はないということです。
ガリバフは革命防衛隊空軍司令官、警察軍司令官だった男ですからね。
モハンマド・バーゲル・ガーリーバーフ - Wikipedia

日本のメディアはこの男のこんな台詞をそのまま伝えてしまっています。

「アメリカとの停戦協議でイランの代表団を率いたガリバフ国会議長はアメリカはイランの信頼を得るのに失敗したと批判しました。
パキスタンでのアメリカとイランとの協議は合意に至らず終了しました。
イラン側を率いたガリバフ国会議長は12日、「イランの代表団は前向きな提案を示したが、最終的にアメリカはイランの信頼を得ることができなかった」と自身のSNSに投稿しました。
アメリカ側の対応に問題があったこと示唆しています」
(テレ朝4月13日)
「米がイランの信頼得るのに失敗」 停戦協議めぐりイラン代表団のガリバフ氏が批判(テレビ朝日系(ANN)) - Yahoo!ニュース

なにが「米国はイランの信用をえられなかった」だ。ばかか。
こんなテロリストの親方の捨て台詞を伝えて協議を代弁させる、実に低劣です。

今後米国は、ホルムズ海峡の掃海作戦を本格化させる一方、2週間の停戦終了と共に攻撃を再開するでしょう。

 

 

2026年4月12日 (日)

日曜写真館 遠き遠き遠き青春さくら散る

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ときをりの風のつめたき桜かな  久保田万太郎

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この先も斯うした花の日和あれ  随笑

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来年も又来ておくれ花の鳥  燕音

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ゆとりより生るゝものに花の風  燕音 

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朝桜みどり児に言ふさやうなら 中村草田男

 

 

 

2026年4月11日 (土)

中東は千夜一夜物語の世界のままです

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日本人の通弊として、世界どこでもじぶんの国と同じようなもんだという美しい誤解があります。
だから中東世界がわからない。
うちの国は世界的に見て、極めて特殊な地勢学的特徴があるのです。
なんといっても四方を海で囲まれた自然国境が存在し、その中にほぼ同一の人種が暮し、強烈な宗教支配がなく、国家と国を分離しないでも自然にひとつだと思える、こんな国世界でもあんまりないですよ。

では、中東はどうかというと、アリババと30人の盗賊の千夜一夜物語の世界のまま止まっています。
国はあっても国家はないのです。
たとえば今イランが停戦協定破りだと騒いでいるレバノンは、表向きは国家という体裁ですが、私たち日本人が考える「国」とはまったくちがいます。
なんとレバノンという国家の中にヒズボラというテロ集団が国を作って、勝手にやっているのです。
こういう状態を国家内国家(二重国家)と呼びますが、様々な勢力が代表を送って政権をつくって国家の顔を整えています。
こんな国だから日産を食い潰した大悪人であるカルロス・ゴーンが逃げこんでも匿ってもらえるというわけです。ま、カネさえあればですがね。

で、ヒズボラはなんでレバノンにしがみついているかといえばレバノン南部から地続きでイスラエル北部に浸透できるからです。
かつてこの国境地域にはアラファトのPLOが陣取って、イスラエルに連日ロケット攻撃を仕掛けていました。
いまは役者が替わって、イランが武器を与えて訓練した育成したヒズボラです。

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産経

イスラエルはこのレバノン南部の国境地帯に、国境からリタニ川まで緩衝地帯を作りたいと考えています。

「イスラエルのカッツ国防相は24日、イランと連携する民兵組織ヒズボラを標的に行っているレバノンへの軍事攻撃を巡り、「自衛のための緩衝地帯」を設けるとしてレバノン南部を広範囲に占領する意向を示した。トランプ米政権がイラン側との停戦協議でレバノンの戦闘を扱うかは不明だ。
ロイター通信によると、カッツ氏はイスラエル軍幹部との会合で、北部国境に隣接するレバノン南部の防衛線をリタニ川流域まで北上させ、一帯を支配下に置くとの見通しを示した。リタニ川以南のレバノン領は全国土の10%近くに相当。
イスラエルがこれほど広い地域の占領方針を示したのは初めてだという」
(産経2026年3月25日)
イスラエル、レバノン南部を占領の意向「自衛のための緩衝地帯」 レバノン政府は苦慮 - 産経ニュース

ネタニヤフはテロ禍の根絶を期しており、ガザと西岸を支配下に置くまでは枕を高くして寝られないとかんがえていますし、レバノン南部にも緩衝地帯を設けるまでは戦いを止めないつもりです。
中途半端なところで妥協すれば、必ず再びテロの温床となるからです。

中央アジアから中東の砂漠地帯には、海や川のような自然国境は皆無です。
だからアラビア半島の国境線は不自然に一直線ですよね。
ここで通用するのは「力」です。有体にいえば軍事力。
軍事力で支配した地域が領土です。その意味で、レバノンという国家があってもそんなもんは芝居の書き割りみたいなもんで、ヒズボラにとっては自らが支配する土地は「国」なわけです。
そしてここで通用する唯一の「法」は、国家が定めた近代法ではなくシャリフ法だけなのです。
国際法ですか、もちろん話の外です。

ヒズボラは、人間の楯を使って学校施設や民家の下のトンネルから執拗なロケット弾攻撃を仕掛けたりしていますが、彼らの「イスラエルを地中海に追い落す」という反ユダヤのスローガンは、言い換えれば「力による国境の拡張」なのです。
そうはさせじとイスラエルは押し返すといわけですが、イスラエルはいままでこうやって自国の四方に緩衝地帯を作ってきたのです。

ですから今回イラン戦争停戦条件で絡まってしまいましたが、イスラエルからすれば冗談ではない、アレはアレ、コレはコレだといいたいのでしょう。

 

2026年4月10日 (金)

高市氏イラン大統領と電話会談

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高市首相がなかなか味なことをしました。イラン大統領のペゼシュキュアンに電話会談したのです。
外務省HPによれば
日・イラン首脳電話会談|外務省

4月8日、午後4時から約25分間、高市早苗内閣総理大臣は、マスウード・ペゼシュキアン・イラン・イスラム共和国大統領(H.E. Dr. Masoud Pezeshkian, President of the Islamic Republic of Iran)と電話会談を行いましたところ、概要は以下のとおりです。
冒頭、高市総理大臣から、事態の沈静化が何より重要であることを始めとする、我が国の立場について改めて伝えました。
1その上で、高市総理大臣から、今般の米国・イラン双方の発表を前向きな動きとして歓迎しているとした上で、最も重要なことは、今後、ホルムズ海峡の航行の安全確保を含む事態の沈静化が実際に図られることであり、外交を通じて、最終的な合意に早期に至ることを期待している旨述べました。
2さらに、高市総理大臣から、ホルムズ海峡は世界の物流の要衝、そして国際公共財である旨強調し、日本関係船舶を含むすべての国の船舶の航行の安全確保を求めました。
3また、高市総理大臣から、4月6日に保釈された邦人1名をめぐる問題の早期解決を要請しました。
4これに対し、ペゼシュキアン大統領からは、イラン側の立場について説明がありました。
5両首脳は、引き続き意思疎通を継続していくことで一致しました。


よくメディアや野党は念仏のように「イランは世界一の親日国だから、日本は米国と仲介しろ」みたいなことを言っていますが、それを具体的に今やるとこういうことになるというわけです。
なるほどね、高市氏の目のつけどころが正確です。ペゼシュキアンはイラン政権内でほぼ唯一まともな話ができる対話者足り得る人物です。
高市氏が使った「ホルムズ海峡は国際的公共財」という新鮮にして絶妙な表現を理解できるのは、この男しかいないでしょう。
だってこれは国連海洋法条約(UNCLOS)では、ホルムズ海峡は「国際航行に使用されている海峡」である、という事実認識を指摘したのみならず、通行料支払いを拒否しているからです。
しかもそう言わずに、そう通告したのも同然という憎い表現です。
たぶん西欧諸国はほーという思いで高市外交を見ていたことでしょう。
驚嘆したのか、NATOは大部分の国が大使を日本参りさせるようです。
「NATO北大西洋条約機構)に加盟する約30カ国の大使が4月中旬に日本を訪れる方向で調整していることがわかりました。異例の規模での訪問です。
政府関係者によりますと、日本を訪れる方向で調整しているのはベルギーの首都ブリュッセルにあるNATO本部に駐在する約30カ国の大使です。
加盟国のほとんどが訪問団に参加しています。
アメリカのトランプ大統領がイランでの軍事作戦にNATOが非協力的だとして不満を強め、脱退も示唆するなど関係が悪化していて、政府関係者は「日本がどのように良好な日米関係を築いているのかもテーマになるだろう」と話しています」
(テレ朝4月10日)
約30カ国のNATO大使が4月中旬訪日へ 一度に訪れる人数として異例の規模(テレビ朝日系(ANN)) - Yahoo!ニュース
それはさておき、政権強硬派は脳が神様しちゃって受け付けないのがわかっているから、ペゼシュキュアンを選ぶのもよい。



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イラン大統領選 改革派ペゼシュキアン氏が当選 - BBCニュース

ペゼシュキアンは医師で、内政においてはヘジャブの着用を強制して死者まで出した道徳警察(なんてもんまであるんですよ、イランには)に批判的で、反米反西欧的だった従来の姿勢の変革を呼びかけて当選しました。


「ペゼシュキアン医師は71歳の心臓外科医で、イランの国会議員。イランの悪名高い道徳警察に批判的で、イランの世界からの「孤立」解消と「団結と結束」を約束し、波紋を呼んだ。
ペゼシュキアン氏はさらに、イランの核開発をめぐり西側諸国と「建設的な交渉」を呼びかけた。イランと西側諸国は2015年、西側の制裁緩和を条件にイランが核開発計画で譲歩すると合意したものの、3年後に米トランプ政権が一方的に離脱して対イラン制裁を再開したことから、この合意枠組みは停滞している。ペゼシュキアン氏は枠組みの再建を目指すとしている。
対抗馬のジャリリ氏は強硬な反欧米姿勢で知られ、核合意再建に反対し、現状維持を呼び掛けていた。同氏は、宗教関係者の支持を得ていた」
(BBC2024年7月7日)
 BBCニュース

 当然、保守頑固派で占められているかれの政権内の立場は微妙で、実際の権限はミニマムであろうと思われます。
しかし、であってもよいのです。
なぜなら、高市氏の目的は現実的にイランを動かすのではなく、イラン政権の裂け目に手を突っ込んで揺るがすことだからです。
そもそも今西側の首脳でイラン政権内の要人に電話できるのは高市氏ただひとりでしょうし、その相手はペゼシュキアン しかいないのです。

では、ペゼシュキュアンはなにと対立しているのか、言わずと知れた革命防衛隊です。
たとえば、今注目されているホルムズ海峡を明けるの、締めるのと言っているのは誰か、革命防衛隊です。
彼らは好むと好まざるとに関わらず、昔の村上海賊よろしく現在ホルムズ海峡のラクク島に関所を作り、「通行料」を払えば通航を許可しています。
支払いは人民元だそうです。
ここを米国が制圧しないかぎり、実効支配権はイランが握っていることになります。
現実には革命防衛隊にタンカーを撃つ能力がなくても、保険屋はゆるさないですからね。

ペゼシュキアンには革命防衛隊を指揮する権限がありません。
それを持つのは国家治安委員会であって、そことアクセスするのは不可能です。
ならば、誰が今イランを危機に陥れているのか、誰が世界経済のパブリック・エネミーとなっているのか、それを白日に曝すしかないでしょう。

今のイラン政権はモザイクのよう分裂しているようです。
独立系のイラン・インターナショナルはこう述べています。

「親政府派のISNA通信は、議会議長モハンマド・バゲル・ガリバフが金曜日にパキスタン・イスラマバードで開始予定の会談にイラン代表団を率いると報じた。30分以内に、IRGC系のタスニム通信は報告に反論し、「関係機関」によって代表団の構成がまだ確定していないと述べた。
相反する報道は、代表団のリーダーが誰になるかの不確実性を浮き彫りにし、テヘランの意思決定をしばしば形作る対立を浮き彫りにした」
(イランインターナショナル4月9日)
脆弱な停戦が進む中、テヘランの各派閥が功績を争う|イラン・インターナショナル

つまり、イラン政権は交渉団すら決められないで二転三転しているのです。
気に食わない奴がイスラマバードに行って、気に食わない妥協でもされたらたまらん、なんて互いに言って足を引っ張りあっているために神輿が進まないのです。
かといって最強硬派の革命防衛隊にでも行かせれば、そんな人選した段階で米国は相手にしない、かといってペゼシュキアン なんかに行かせたらどえらいことを呑んできかねない、ワイワイガヤガヤというわけです。
あげく、でてきたのは革命防衛隊幹部だったガリバフ国会議長殿です。

意思決定する者がいないから、戦争を終わらせる解決能力が欠落しているのです。

ならばこのバラバラなイラン政権に楔を撃ち込むしかないでしょう。
高市さんはそれをやったのです。

 

2026年4月 9日 (木)

イラン20日間停戦案受諾

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まぁ、今日はこれしかテーマはありませんね。
トランプが「テメーの国の文明は終わりだぁ」とか「石器時代にもどしてやる」といった野蛮人みたいなことを叫んでいた成果のようなものがでました。
大向こうからは、これも得意のTACO(トランプはいつも日和る)じゃんという声も聞こえますが、いいじゃないですか、とりあえず戦争は回避できる可能性ができたんだからさ。

「アメリカのドナルド・トランプ大統領は7日夜、自分のソーシャルメディア「トゥルース・ソーシャル」で、イランがホルムズ海峡の航行を認めれば、アメリカとイランの間で2週間の停戦が実現すると発表した。その後、イランの最高国家安全保障会議(SNSC)も声明で、アメリカとの合意を認め、詳細を「最終確定」させるため、最大15日以内に、パキスタンの首都イスラマバードで交渉を行うと明らかにした」
(BBC4月8日)
アメリカとイランが停戦で合意、条件付きで2週間 ホルムズ海峡開放へ - BBCニュース

これにより原油価格は急落し、市場全体は安堵感が生まれました。
株価も急上昇していますが、これから毎日が原油・株価、為替のジェットコースター市場を見ることになることでしょう。

停戦問題は、これをきちんとイラン側が守れるかに尽きます。
守れなければこれは短い停戦でしかなく終戦にはなりません。

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米・イランが2週間の停戦合意、ホルムズ海峡の航行可能に…イラン外相が声明 : 読売新聞

米国は6日に、イランが出してきた停戦条件10項目を、検討可能だとして、一時停戦に合意し、イランへの攻撃を停止したと表明しました。
ちなみに、イランの10項目提案とはこんなものです。

勝手なこと言っていやがるとおもいますが、ま、あくまで初めの球は高めと決まっていますから。

イラン10項目の内容
イラク、レバノン、イエメンにおける戦争の完全停止

期限を設けない、イランに対する戦争の完全かつ恒久的な停止
湾岸地域におけるすべての紛争の全面的な終結
ホルムズ海峡の再開
ホルムズ海峡における航行の自由と安全を確保するための協定および条件の確立
イランに対する復興費用の補償金の全額支払い
イランへの制裁解除の完全な履行
アメリカが保有するイランの資金および凍結資産の解放
イランがいかなる核兵器の保有も求めないことへの全面的な確約
上記条件が承認され次第、すべての戦線で即時に停戦を発効すること

そして期限切れ90分前のアラグチ外相がXにツイートして、とりあえず2週間の和平とあいなりました。

「シャリフ首相のツイートによる友好的な要請に応え、また米国が15項目の提案に基づく交渉を要請したこと、さらに米国大統領がイランの10項目の提案の枠組みを交渉の基礎として受け入れると発表したことを考慮し、イラン最高国家安全保障会議を代表してここに宣言する。イランに対する攻撃が停止されれば、我が強力な国軍は防衛作戦を停止するだろう。2週間の間、イラン国軍との連携と技術的な制約を十分に考慮した上で、ホルムズ海峡の安全な航行が可能となるだろう」
XユーザーのSeyed Abbas AraghchiさんX

なお、この停戦合意には、レバノンのヒズボラとの停戦も含まれています。
米国はイスラエルもこれに合意していると発表しましたが、ネタニヤフはイランとの停戦には合意をしたが、ヒズボラについては別だと言っているようです。

「イスラエル首相府は8日、トランプ米大統領がイランとの2週間停戦を表明したことを受けて声明を出し、米政権を支持するとした。ただ、停戦にレバノンは「含まれていない」としており、早くも停戦内容について齟齬が表面化した。
イスラエル軍は8日、レバノン南部ティルスの住民に北方に退避するよう警告し、親イラン民兵組織ヒズボラを標的に攻撃を続ける方針を明確にした。イスラエルのネタニヤフ首相は米国に従う姿勢を示しながらも、レバノンへの攻撃を強化する可能性がある」
(産経4月8日)
イスラエル、米政権を支持もレバノン攻撃に集中か イラン攻撃の恒久停止は見通せず - 産経ニュース

選挙を控え、ガザ戦争ですっかり信用をなくしたネタニヤフにとってこの宿敵イランとの戦争で人気が回復しています。
正直、この際足腰立たないくらい叩きたいはずですし、ついでにズボラなどのイランの眷属も一掃したいはずです。
果たしてネタニヤフが、この2週間の間おとなしくしているかはなはだ不安です。

一方さらに大きな不安は、イランがこの2週間の停戦を遵守するかどうかです。
この受諾宣言がアラグチというイランの権力構造の下っぱである外相名で出てきているのが不自然だ、という指摘もあります。

「2月28日以前、イランのシステムは複数の権力拠点を均衡させていた。
選挙で選ばれた政府は、大統領、議会、地方議会で構成され、日常的な統治は行われ、選挙で選ばれていない宗教組織――最高指導者、後見人評議会、専門家会議――が最終的な権威を持っていました」
(テレグラフ4月5日)
How Trump is turning Iran into a full military dictatorship

アラグチは宗教的権力がなくただの実務者にすぎない、アラグチは「最高国家安全保障会議」を代表できないという見方もあるようです。
つまり、この2週間の停戦をなんとか外交実務者は説得したが、冗談ではない、「大悪魔米国」との戦争はこれからだという神州不滅派も大勢残っているはずなのです。
だからこのイスラマバード和平会議が不調に陥ったり、あるいはその間にドンパチが再燃したりすれば、上層部の神州不滅派は全部悪いのはアラグチに押しつけてひっくり返すことが可能なのです。

このようには考えばきりがないほど不安要因はあるですが、とりあえずの焦点はなんといっても世界経済に深刻な打撃を与えているホルムズ海峡を無事に通航できるか、イランに不当な通行料を支払わずに済むのかでしょう。

 

 

 

2026年4月 8日 (水)

天皇なきイランの悲劇

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米軍が予告していたカーグ島の攻撃に踏み切りました。

「CNNなど欧米メディアによると、米軍は7日、イラン最大の原油積み出し拠点があるペルシャ湾のカーグ島にある軍事拠点を再度攻撃した。これに先立ち、ヘグセス国防長官は6日の記者会見で、軍事作戦の開始以来、最大規模の攻撃を行うと述べていた。
米軍は3月にカーグ島で爆撃を実施。ミサイル貯蔵施設など90以上の標的を破壊したが、エネルギー施設は攻撃対象から除外した。イラン労働通信は7日、今回も軍事施設のみが攻撃され、原油施設は標的になっていないと報じた」
(読売4月8日)
アメリカ軍、イラン・カーグ島の軍事拠点を攻撃…トランプ氏「一つの文明が滅び二度と復活することはないだろう」 : 読売新聞

ただし、これもまだ「予告」の段階だそうで、こうもトランプは言っています。

「トランプ米大統領は7日、イランが戦争終結に向けた米国の条件に応じない場合、数時間以内にイランに対する大規模な爆撃を実施すると改めて威嚇した。
これに先立ち、米国はイランの原油積み出し拠点であるカーグ島の軍事目標を攻撃した。ただ、エネルギー関連インフラは標的にしなかった。  トランプ氏はカーグ島への攻撃後、「一つの文明全体が今夜滅び、二度と戻ることはないだろう」とSNSに投稿
その上で「そうなってほしくはないが、おそらくそうなる」と述べた。
一方で、より賢明で、それほど過激ではない新たなイラン指導部であれば、自身が設定した米東部時間7日午後8時(日本時間8日午前9時)の期限までに合意に至る可能性があるとも述べた」
(ブルームバーク4月7日)
トランプ氏「一つの文明が今夜滅ぶ」、期限控えイラン攻撃を再警告 - Bloomberg

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CNN カーグ島石油ターミナル施設群

石油施設の攻撃には違いありませんが、どうやら今回攻撃施設本体ではなく送油パイプライン、防空施設などへのピンポイントに限定されてとり、あえて施設本体への攻撃をはずした威嚇爆撃のようです。
なおイスラエルも、かねてから予告し一般市民は鉄道の傍に寄るなと警告していたイラン全土の鉄道への爆撃を開始しました。
このような攻撃は、今やっている最終和平交渉に乗ってこなければ、次はわかってんなということです。

トランプはこれまでに3回最後通牒の期限を延期していて、またまたTACO(Trump Always Chickens Out・トランプはいつも怖じ気づいて止める)といわれかけていました。
「タコ」って言っても日本語じゃないよ、米語のスラングですよ。
この言い方はトランプが、自分で仕掛けた関税戦争で何度となく言っていることを変えたからですが、今回のイランもそうなるんじゃないの、という米国メディアは皮肉な視線を送り、日本のメディアはそれを口移しして得々とテレビでしゃべっています。

では、今回もトランプは「怖じ気づいて止める」ことになるのでしょうか。
たぶんメディアのご期待に反してそうはならないでしょう。
相手が相手だからです。

ちなみにパキスタンの仲介案はそれなりによくできていて、互いに呑み込みやすいと思うのですが、やはり不調のようです。

「米ニュースサイト「アクシオス」は5日、米国とイラン、仲介国が45日間の停戦を協議していると報じた。2段階を検討しており、第1段階で45日間の停戦が実現すれば、その間に第2段階として戦闘終結を話し合う」
(時事4月6日)
時事通信ニュース

米国はホルムズ海峡の安全さえ確保できれば、この仲介案を飲む可能性がなきにしもあらずだったのですが、イランは歯牙にもかけない態度を貫いています。
トランプとしてはパキスタン案の第1段階が決まれば、これで勝利宣言を発して深追いはしたくないのが本音だったはずです。

「[ドバイ 6日 ロイター] - イラン外務省の報道官は6日、仲介国を通じて提示された最新の停​戦提案に対する見解と要求をま‌とめたと述べた。その上で交渉は「最後通牒や戦争犯罪を犯すとの脅迫とは相容​れない」と指摘した。
関係者によるとイラ​ン紛争停止に向けた枠組み案を⁠パキスタンがとりまとめ、イランと​米国に提示された」
(ロイター4月6日)
イラン外務省報道官、停戦案への回答を仲介国に伝達 | ロイター

イランの脳味噌は煮え煮えですな。
状況は、大戦中の日本にたとえれば硫黄島も沖縄も陥落して本土爆撃を受け、原爆投下直前の1945年夏のような状況です。
勝機はゼロで、あとは原爆投下が残っているだけ。
いや待て、本土決戦があるぜ、一億火の玉、総特攻だなんて頭のネジが飛んだことを叫ぶ一部将校がいました。
この本土決戦派が起こしたのが「宮城事件」です。

畑中中佐を中心とする軍の過激派が、1945年8月14日深夜から15日未明にかけて宮城を占拠し、天皇の終戦の詔書放送(玉音放送)を阻止して戦争継続を図ろうとした未遂クーデター事件です。
偽の命令書を作って近衛第2連隊を使って玉員放送原盤を奪おうとしましたが、失敗して自決に追い込まれました。

このクーデターの失敗の最大の原因は、天皇陛下の和平の意志が強固だったことです。
天皇陛下の意志が変わらない以上、仮に玉音放送の原盤奪取に成功したとしても、後が続かなかったはずです。
それこそ陛下に銃をつきつけて松代第2大本営にお移りいただくしかありません。
あるいは陛下を彼らの意図に従う他の宮様にすげ替えるか、いずれにしても宮城に銃を向けた段階で彼らは「朝敵」なのです。

いまのイランにはこの天皇陛下に当たる存在がいません。
あえていえばモジタパですが、かれはどうも瀕死のようです。

「タイムズによると、モジタバ師は、イスラム教シーア派聖地のコムで治療を受けている。父アリ・ハメネイ師が死亡した2月28日の米イスラエルによる攻撃で負傷した。メモにはモジタバ師が「体制の意思決定に関与できない深刻な状態にある」と書かれていた」
(産経4月7日)
イラン指導者モジタバ師、意識不明の重体か 「米攻撃で負傷」「国を統治できず」と英紙 - 産経ニュース 

革命防衛隊はまた2名の将官を失い、完全に統制のとれないゲリラと化そうとしています。
先日の大救出作戦の動画でパイロットの捕獲に走る革命防衛隊の姿がチラリと出てきましたが、統一された軍服もなくカラシニコフ一丁を持ったどう見ても民兵でした。
無傷の部隊もあるのかもしれませんが、指揮系統はとうに寸断された烏合の衆が大部分ではないのかな。
西側のリベラルメディアがあまり革命防衛隊を「精鋭だ。精鋭だ」と褒めそやすので、その気になって本土決戦をする気になっていたら地獄です。
なんせ天皇陛下という最大の平和主義者なきイランですからね。

 

 

2026年4月 7日 (火)

F15乗員救出作戦がわかってきました

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昨日からの続きとなります。F15乗員救出作戦の詳細がわかってきました。
すごいね。そのうちハリウッドがコレをネタにして映画の一本も作るね。

まずは、いつも氷のように冷静なISW(国際戦争研究所)の記事から。

「米中央軍(CENTCOM)は、4月4日にイランが戦闘任務中にF-15Eの航空機を撃墜した後、米軍が4月4日に両機の救助を成功裏に完了したことを確認した。
 CENTCOMはこれまで、4月3日に行われたF-15Eパイロットの救助を認めていませんでしたが、 米特殊作戦部隊は4月4日にF-15E兵器システム担当官(WSO)を無事確保した。
 米当局は西側メディアに対し、WSOは36時間の捕獲を逃れて生存したが、彼は重傷を負い、現在クウェートで治療を受けていると伝えた。
救出作戦により、イラン側の犠牲者は不明である。
 米軍は救出作戦後にイランから回収できなかった輸送機2機とMH-6リトルバード機数機を破壊した」
(ISW4月6日)
イラン更新、2026年4月5日 |ISW

続いてトランプの天敵CNNはこう報じています。もう少し「文学的」です。

「(CNN) 敵の前線の背後で切り立った岩の裂け目にひとりで身を隠した米軍士官。負傷しながらも、やるべきことは分かっていた。生き延びて、敵の捜索をかわすこと。
搭乗していた米軍の戦闘機F15E「ストライク・イーグル」がイラン上空で撃墜されてから1日以上、兵装システム士官(WSO)は森林に潜んでイラン軍の追跡をかわし続けた。切り立った崖をよじ登り、標高2000メートルを超す尾根に到達したときもあった。所持していたのは拳銃と通信機器、発信機のみだった。
米軍特殊部隊が高山地帯を捜索して将校を発見し、無事救出するまでの間、米空軍機はイラン軍を寄せ付けないよう、この一帯に爆弾を投下した」
(CNN4月6日)
イランで撃墜された米軍機、高山に潜伏した乗員の発見に総力を賭けた米軍とCIAの救出作戦 - CNN.co.jp

このパイロット(正確には兵器管制士官・WSO)がはなんと2100mの高山に負傷しながらよじ登ったようです。見上げた根性。
平地で所持していた居場所を発信する機器を使うと居所がバレるのを恐れたからで、できるだけ高い場所で短い通信を送ることを考えたのでしょう。

意外なことに朝鮮日報が詳しく伝えています。

「敵中の真っただ中に一人残されたこの将校は、護身用拳銃一丁にのみ頼り、イラン軍の綿密な捜索網を丸一日かわし続けたとされる。イラン当局は米軍将校を生け捕りにするため、6万ドル(約9,000万ウォン)に達する懸賞金まで掲げ、大規模な兵力を投入して捜索を行った。
ニューヨーク・タイムズ(NYT)は、墜落地点が平素からイランのイスラム体制に対する反感が強い地域である点を指摘し、「現地住民が米軍将校に密かに避難所を提供した可能性が高い」と述べた。イラン南西部一帯は、長年にわたり中央政府の統制に抵抗してきた少数民族や反政府勢力が多く居住する地域である」
(朝鮮日報4月5日)
米軍がイランでF-15搭乗大佐救出作戦成功 - ChosunBiz

「この米兵は当初、山の裂け目に身を隠し、居場所は米側にもイラン側にも把握されていなかった。その後、24時間にわたりイラン側の追跡をかわし続け、一時は標高およそ2100メートルの山の尾根を登った。
米軍と通信できる機器を所持していたが、イラン側に探知される恐れを考慮し、使用は制限した。米中央情報局(CIA)はイラン側を混乱させるために、米兵がすでに救出され、陸路から移動するとの偽装作戦も実行したという」
(日経4月6日)
米兵救出、CIA偽装作戦 トランプ氏「史上最も大胆」 「陸路で移動」イラン混乱させる 拳銃1丁で敵陣へ潜伏 - 日本経済新聞

ふーん、CIAも噛んでいたんだね。情報提供と欺瞞工作を担当したみたいです。
このCSAR(Combat Search And Rescue ・戦闘捜索救難)はオールアメリカンだったよです。
 HC-130N コンバット・キング、HH-60ペイブホークといったメーンの救出機、そしてA10で上空からの援護は空軍から、降下して捜索し救出するのは海軍のシールズ、作戦機だけで十数機、関わった人員は数百名だったようです。
A10はこのF15のもうひとりのパイロット救出作戦時に尾翼を被弾して基地まで辿りつけずイラン領外でベイルアウト(脱出)したとのこと。

ウォーモニターというOSINTアカウントの投稿はこう概括しています。

「撃墜された航空兵が撃墜後にタルフンチェ近郊に着陸し、直ちに緊急GPSを起動、捕獲を回避するため2000メートル級の山を24時間かけて5マイル登り、そこで12時間隠れ続ける。
米特殊部隊が彼の位置を特定し、イラン軍の車列が迫っているのを察知、大規模な空軍パワーでこれらの車列に交戦を開始する一方、米特殊部隊のMH-6ヘリコプターとC-130が展開され、彼の南東10km地点に着陸して即席飛行場を構築。
その直後、数機のMH-6が山頂に成功裏に飛来、小火器の銃撃下で彼を回収し、即席飛行場に到達。典型的なことに、Delta隊と負傷した航空兵を避難させるはずの2機のC-130Jが泥にはまり込む。
米空軍が近隣のイラン部隊に対する大規模制圧作戦を開始する中、特殊部隊チームは3時間にわたり陣地を固め、最終的に3機のAFSOC ダッシュ8機により救出される。その間、捕獲を避けるため残存のC-130JとMH-6機を爆破した。
XユーザーのWarMonitor🇺🇦🇬🇧 X

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WarMonitor🇺🇦🇬🇧 X

米軍はこの救出作戦のために飛行場まで作ったようです。
しかし残念ながら、機首の車輪が砂に埋まってしまい身動きがとれなくなり、イランの手に渡らないように2機を爆破したようです。
これが唯一の損害で、戦死傷者なし、要救助者は保護と百点満点のような結果に終わりました。

さて4月17日に新月の夜が近づいています。
米軍がことを起こすのは新月と決まっていますが、月の出が遅れればそれでよしとするかどうか。
米軍はこの救出作戦の大成功でダダ上がった戦意をそのまま流し込むのでしょうか。
いずれにしても、内容的にも、物量的にも1名の人間を救助するだけにこれだけのものを投入できるのが米国です。
普段は馬鹿みたいな顔をしていますが、いざとなった時のあの国を甘くみないほうがいい。

 

2026年4月 6日 (月)

猛然と救助する米軍

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米軍のF-15EとA-10の2機が同時に落とされたので、日本のメディアはなんかうれしそうです。
とくに乗員1名の救出が遅れていたためにF15のほうは、「撃墜ゼロ記録が崩れたぞ」「ヤーイ、革命防衛隊に捕まったらどうすんだぁ」という野次が外野席から飛んでいました。
しかし、大規模な米軍の救出作戦が実施され、特殊部隊が残り1名まで保護したようです。
鼻高々のトランプ。

「米国のトランプ大統領は5日、SNSの投稿で、イランに撃墜された米軍のF15戦闘機の乗員2人のうち、イラン領内で行方不明になっていた乗員1人を救出したと明らかにした。乗員について「けがをしたが、大丈夫だろう」と述べ、救出作戦で米軍に死傷者は出なかったとしている。 トランプ氏によると、乗員は「イランの険しい山岳地帯で敵陣深くに孤立し、刻一刻と迫りくる敵に追われていた」が、米軍が位置を監視し、綿密な救出作戦を策定して救出に成功した。イラン側は軍が報奨金を設けて乗員の拘束に動いていた。トランプ氏は「我々は決して米国の戦士を見捨てはしない」と強調した」
(読売4月5日)
救出された米軍F15戦闘機乗員、トランプ氏「敵陣深くに孤立し迫りくる敵に追われていた」(読売新聞オンライン) - Yahoo!ニュース

えー、イーグルの被撃墜記録はこれで破れたわけですが、だからなんだって言うの。
同じイーグルでも迎撃を目的とする空自のF-15と違って、こちらは地上攻撃を目的とした複座のE型です。

ですから、CAS(Close Air Support・近接航空支援)やCAP(Combat Air Patrol・戦闘空中哨戒)をするために低空をしかも低速で飛行しますから、地上からの格好の標的となります。
CASもCAPも戦闘機が特定空域をパトロール飛行し、ミサイルやドローンの発射拠点を早期に発見し潰すのが任務です。
大変に危険な任務で、高空からスタンドオフミサイルで攻撃するのと違って、地上から目視できるような低空を、しかも低速で飛行せねばならないために損害が増えます。

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テヘランタイムズ

よく訳知りのメディアが「マッハ2以上で飛行する高性能のF15が撃墜されたぜ、ざまぁ」なんて馬鹿言っていますが、CASの時には、地上部隊のすぐ近くにいる敵を攻撃するための航空支援ですから、戦闘機は「敵に当てやすく、味方を誤爆しない」速度と高度で動く必要があります。
だいたい400㎞から700㎞といったところです。
いくら最高速度がマッハ2出ようと出まいと、地上攻撃の時にはプロペラ機とドッコイなのです。

今回、イラン側は肩撃ち対空ミサイル(MANPADS )を発射したようで、人が肩に担いで発射する小型の地対空ミサイルです。
「携帯式地対空ミサイル」や「携行SAM」とも呼ばれます。
歩兵や民兵が発射車両を使わずに気軽に持ち運べるために、低空で飛ぶ戦闘機にとっては天敵です。
イランはこれをたぶん数千のオーダーで保有しているはずです。
携帯式防空ミサイルシステム - Wikipedia

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スティンガー

米軍は指向性赤外線妨害装置を使って防いでいますが、低空低速だと反応時間にかぎりがあり、しかも複数発射された場合避けきれない場合が出ます。

落とされた乗員は射出座席で脱出しましたが、米軍はCSAR(Combat Search And Rescue ・戦闘捜索救難)を実施し、イラン領空に特殊作戦輸送機と捜索救難ヘリコプターを投入しました。

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アメリカ軍のF-15E戦闘機をイランが撃墜、脱出した2名の乗員を回収すべく戦闘捜索救難を実施(JSF) - エキスパート - Yahoo!ニュース

米軍に驚嘆するのは、この手厚い乗員救出チームの重厚さです。
最精鋭が集められています。今回はパイロットにイラン軍が接近し、民兵まで駆りだして賞金をかけて捜索しようとしたために、レスキューチームだけではなく特殊部隊まで投入されたようです。
これは戦友を絶対に見殺しにしないという米軍の鉄の掟であると同時に、仮にパイロットが捕虜となった場合、間違いなく取引のカードに使われるからです。
ま、ひとまずは無事でようござんした。

 

2026年4月 5日 (日)

日曜写真館 ひそやかに子がぬすみたる花菜かな

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べたべたに田も菜の花も照りみだる 水原秋櫻子

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ふらふらと行けば菜の花はや見ゆる 政岡子規 

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人愛しめ花菜は蝶を肯へる 石塚友二

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息せるや菜の花明り片頬に 西東三鬼

 

 

2026年4月 4日 (土)

イランは長期戦に持ち込むですって?

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昨今はインフルエンサーという社会寸評家になっている、ひろゆき氏がこんなことを言っています。

「緊迫する中東情勢。あるユーザーが、第二次世界大戦時の日本と同じ状況で、イランは無条件降伏以外に選択肢はないと投稿した。
これを受けて、ひろゆき氏は戦時下の日本と違い、アメリカ軍はイランに地上部隊を投入できず、原爆も落とせないと主張。ロシアによるウクライナ侵攻と同じ耐久戦になると指摘した。
軍事衝突終結の条件について、ひろゆき氏は「短期では、2026年11月の中間選挙。長期では、2029年のトランプ大統領の任期終了。ここまで耐えればアメリカが折れる確率が上がるので、イランに選択肢はあります」と私見をつづった」
(サンスポ3月8日)
ひろゆき氏が指摘…第二次世界大戦時の日本とイランの違い - サンスポ

ひろゆき氏がこれを発信してもう1カ月ほどになるので、どうかな、まだ同じことが言えまますかな。
1カ月前は陸上戦力の集結がまだ終わっていなかっただけなのですよ。
「米国はイランに陸上部隊を入れられない」という見立てはいまや時間の問題で崩れるはずです。
たぶんこの1週間以内になんらかの陸上戦力の限定的投入を図るはずです。

昨日も書きましたが、増援している海兵隊や第82空挺、あるいはさまざまな特殊部隊を使ってペルシャ湾のカーグ島の石油輸出ターミナルや、ホルムズ海峡に面したバンダラ・アッバス港とララク島を占領するかもしれません。
なぜ地上軍を限定的に使うのでしょうか。
イランのやり口を米国は熟知しているからです。なんせ煮え湯をなんどとなく飲まされていますからね。

イランは嘘つきです。好意的表現でいえば外交が巧みです。
たぶんイランはひろゆき氏の言うようなグチャグチャあーでもない、こーでもないと引き延ばしてトランプの任期切れまで引っ張る気でしょうが、そそうは問屋が卸しません。

イランはいわゆる「イラン核合意」で核開発を行わないと約束しましたし、中長距離のミサイルを保有していないと言っていました。
この辺は北朝鮮にそっくりですが、オバマが強く出られない足元を見てペルシャ商人したのです。
そうそうイランは、したたかで世界のその名を馳せたペルシャ商人の国なんですよ。
相手が弱いとみたら買い叩き、強ければ被害者づらでウソ泣きのひとつもしてみせる、嘘八百並べて煙に巻くなんてお手の物です。
オバマやバイデンのような欧米のインテリはすぐに騙されましたが、海千山千の不動産屋のオヤジはそれをとっくに見破っていました。

だから容赦なくプレスをかけ続けたところ、イランは60%の濃縮ウランを保有していることがばれ、2週間で兵器レベルにすることができると言いだしました。
長距離ミサイルを持っていないとも言っていましたが、2週間後にはディエゴガルシアに向けて2発のミサイルを撃ち、欧州のすべての主要都市を攻撃できる能力を持っていることを証明しました。
たぶん今は持っていませんが、遠くない時期に米本土に届く長距離ミサイルも完成したことでしょう。
それにポンコツでも核弾頭をくくりつけて米本土を狙うなんてことも、あながちトランプのホラとばかりはいえないのです。

こんな状況になってしまったら初期的な相互確証破壊のようなもんですから、もう手が出せません。
だから国際法違反の予防戦争だと言われようといまこの芽を摘んでおく、という判断です。

日本のインテリはおおむねそうですが、ひろゆき氏もイランを過大に評価しています。
いまイランで戦う力がかろうじて残っているのは例のイスラム革命防衛隊だけですが、こんな状況だとイランウォッチャーは推察しています。

「イランのミサイル発射要員は50%以上の死亡リスクに直面しています!
政権自身も認めたテヘラン国会議員アミホセイン・サベティは、ミサイル発射要員が死亡する確率が50%を超えると述べ、この部隊内の極度の危険性を痛感させた。
「エダラト・エ・アリ」が入手したIRGC航空宇宙軍のリーク文書は、発射場の分類、コードシステム、そして司令部から作戦部隊に至るまでの指揮系統を含む政権のミサイル運用システム全体が暴露されていることを明らかにしている。
命をかけた人物が届けたとされるこの文書は、この部隊で勤務する人々の家族への明確な警告となっています。
場所、手続き、責任がもはや秘密ではなくなり、人員やポジションが脆弱で特定可能になったことを明確にしています。
これはイスラム共和国のミサイル計画の中核における作戦上の安全保障の崩壊です」
The Iran Watcher 🇮🇷(@TheIranWatcher)さん / X

この推定ではもはや革命防衛隊もミサイルやドローンを発射する能力を喪失していることになります。
米国とイスラエルは作戦当初から、イランが中東の米軍の基地やイスラエルの国土を攻撃するミサイルや自爆型無人機の基地を爆撃し続けてきました。
イスラエル軍は開戦劈頭の3月1日までの2日間でイランが保有するミサイルの約半数を破壊したと発表し、その後も営々と発射基地の破壊を継続しています。
この結果は明らかです。イランはミサイルとドローンを撃てなくなってきたのです。
元情報本部分析官の西村金一一佐はこのように述べています。

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西村氏

「イランがUAE(アラブ首長国連邦)、サウジアラビア、クウェート、バーレーンに行ったミサイルと自爆型無人機攻撃の推移は、下図で示したように、当初の2日間だけは特別に多かったものの、その後は急激に減少した。
具体的には、2月28日と3月1日の2日間のミサイル攻撃が約510発、自爆型無人機攻撃が約670機であり、3月21日・22日と当初の2日間を比較すると、ミサイルは約95%、自爆型無人機は約90%減少している」
(西村金一3月30日)
検証:米国とイスラエルはイランの軍事施設をどの程度破壊したのか 海空軍能力はほぼ壊滅、残るは地上軍とドローン生産拠点(2/3) | JBpress (ジェイビープレス) 

また革命防衛隊とバシージは戦前は15万から19万任と言われていましたが、指揮官クラスはほぼ全員が戦死。
兵員もすでに15%に当たる5千人が戦死傷しているといわれていますから、ほぼ戦闘力を喪失しかかっていると判定できます。
あとはヤケパチでやられること覚悟で洞窟からミサイルを引っ張りだして1発撃てるのが精一杯、気の毒ですが撃った瞬間に衛星に察知されてボコボコにやられて全滅です。
日本では無責任にホルムズ海峡にミサイルの飽和攻撃が来るぞなんて人がいますが、そんな力があったのは開戦3日間だけです。
まるで戦中の南方戦線のようですが、とても持久戦に引きづり込むなどはむりでしょう。

いやベトナムは長期戦を戦いぬいたぞ、と勇ましいことを言う人がいますが、それは強力な後ろ楯があってのことです。
たとえばベトナム。

「ベトナム戦争におけるベトナム、朝鮮戦争における北朝鮮が典型例。どちらも、ソ聯や中国がバックについて軍需品や人員をドンドコ供給したのが効いている。朝鮮戦争のごときは、頭数だけで見ると「韓国 vs 北朝鮮」というより「アメリカ vs 中国」の戦争というのが実情。
アフガニスタンでも、ムジャヒディンに西側諸国が武器を供給していた影響は無視できない (特にスティンガー SAM)。逆に、OEF (Operation Enduring Freedom) でタリバンが潰滅したのは、強力な後ろ盾がなかった上に、攻撃側が最新ハイテク兵器と空からの支援を受けていたため、装備や情報面の差が、地理的条件の有利さと防御側の利を上回ったためと考えられる。
正規軍だけでなく、ゲリラ戦といえども人員・物資・資金面での支援は必要で、それには外部からの支援が必須。本当に独力で政権をひっくり返したり外敵を追い返したりしたゲリラは、案外と少数派のはず。
もし、経済面・物資面での後ろ盾が得られなければ、短期決戦で決定的な打撃を与えて、相手の継戦意思を挫いて追い返すしかない。それに失敗すれば、敗北する」
(井上孝司)
Kojii.net - 井上孝司の週刊連載コラム

いま、この条件がイランにあるでしょうか。馬鹿な全方位攻撃を仕掛けたために、中東諸国のすべてから敵国認定されてしまいました。
ロシア、中国があてにならないのはご承知のとおりです。
だからむしろ短期決戦したいのはイランの側なのです。
イランは勝利できる条件のすべてを自分で破壊してしまいました。

 

 

2026年4月 3日 (金)

トランプ演説が終わりました

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予告されていたトランプの国民向け演説が終わりました。
感想としては、この人らしくもなく思いの外おとなしかったというかんじでしょうか。
「NATOは辞めてやる」といったモノ騒がせな台詞は飛びださず、「オレはここまでやったんだからあとは任せたぜ」というところでしょうか。

いまや天敵関係となったBBCの報道ではこうです。

「アメリカのドナルド・トランプ大統領は1日午後9時(日本時間2日午前10時)ごろから、イラン情勢をめぐり国民向けに演説を行った。
その中でトランプ氏は、イランのミサイルやドローンの発射能力が劇的に低下したとし、イスラエルと共に進めている対イラン攻撃における「核心的な戦略目標は完遂間近」だとの考えを示した。これに先立ちトランプ氏は、「イラン新政権の大統領」がアメリカに停戦を求めてきたと、自分のソーシャルメディア「トゥルース・ソーシャル」に投稿。これに対してイラン側は「虚偽で根拠がない」と否定した。
約19分にわたる演説は、米・イスラエルのイランに対する「エピック・フューリー(壮絶な怒り)」作戦の開始から1カ月が経過したタイミングで行われた。
トランプ氏は、この作戦がなぜアメリカと世界の安全のために必要なのかを説明すると述べた。
また、「今夜、イラン海軍は消滅し、空軍は壊滅状態にある。彼らの指導者の大半は(中略)すでに死んでいる」と、作戦の成果を強調。
そして、イランのミサイルやドローンの発射能力は劇的に低下したとも付け加えた」
(BBC4月2日)
トランプ氏、イランでの目標は「完遂間近」とテレビ演説 「停戦を求められた」との主張は虚偽とイラン - BBCニュース

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President Trump Delivers an Address to the Nation, Apr. 1, 2026 / X

ここで初めてトランプは戦争目的を明らかにしました。
いままでそれをしなかったために「出口が見えない」という批判を受けていたのですが、初めてどうだ、これこそ「エピック・フューリー作戦5の目的であるぞと明言しました。
ちなみにこのEpic Fury の意味は「壮絶な怒り」なんて訳すより、もっと自己陶酔的な言い回しで「天に代わってお仕置きだぁ」というニュアンスらしいですが。
戦争目的は、「イラン政権がアメリカを脅かしたり、国境を越えて影響力を及ぼしたりする能力を、組織的に解体していくこと」だそうで、たぶん革命防衛隊の周辺諸国への悪行工作について言っているのでしょう。

つまり、過去45年間にわたりイランは度重なる悪事の数々を積み上げて、もはや容認できない危険な政権だ、ということのようです。
ついでに大嫌いなあの青瓢箪のオバマが、甘やかしくさったためにイランの核武装が進んでしまったと周辺爆撃し、それを正すのがこの作戦である、とのことです。

そこでオレ様は「天に代わってのお仕置き作戦」を発動し、イランに対し「迅速かつ決定的、圧倒的な勝利」を収め、こてんぱんにしてイラン海軍・空軍は「消え去った」、「核心的な戦略目標はほぼ完遂しつつある」だそうです。
その結果、「次の2、3週間で徹底的に打ちのめす」として、短期で「お仕置き」を終了すると述べました。

この「天に代わってのお仕置き作戦」の前段である去年のミットナイトハンマー作戦でイランの核施設をぞんぶんに壊してやったぜとブイブイ言わせています。
このミッドナイトハンマーという言い回しもナルシズム感満載で、真夜中悪漢の巣窟を襲い鉄槌でめった叩きにしてやったというニュアンスです。
ま、たしかに大部分の核施設は破壊されましたが、肝心の核物質はいまだ捕捉されていません。
深い穴の中にねむったままになっていて、それを瓦礫が塞いでいる状態です。
完全回収するには地上部隊を送るしかありませんが、そのためかどうか例のデルタチームが送られたという噂もあります。
ただイランの奥深く密かに部隊を浸透させ、攻撃して回収するという極めて危険かつ困難な作戦なのはわかりきっているために最終判断はしていないようです。
デルタは大昔人質奪還作戦の失敗で煮え湯を飲まされているので、雪辱を期してやりたいかもしれませんが、捕まりでもしたら一大事です。
ただ核物質を大量の瓦礫が蓋をしている状態なので、衛星やドローンで監視し続けて、イランが地上に出して移送しようというそぶりをしたら空爆というやり方もないわけではありません。

また多くのメディアは、集結している海兵隊や第82空挺を使ってペルシャ湾のカーグ島にあるイランの重要な石油輸出ターミナルの支配権を掌握するだろうとか、ホルムズ海峡に面した重要なバンダラ・アッバス港やその近くにあるララク島を占領してホルムズ海峡を安全化するだろうという情報もあり,トランプがなにを選択するのかは見えません。

さて、中東の同盟国であるイスラエル、サウジアラビア、カタール、UAE、クウェート、バーレーンなどはグレートで協力的なので米国は彼らを守ると言っています。
この演説では、日頃言いまくっているイラン攻撃に基地をつかわせなかった英国の労働党政権やフランスに対する呪詛は口にしなかったようです。
NATOなんか辞めてやる定番の悪態も喉元まで出ていたんでしょうが、今回は抑えました。
ただしやはり腹が煮え煮えのようで、「イラン問題の一番難しい部分は解決したので、ペルシャ湾の石油が欲しい国は自分で取りに行け」ということを言い出しています。

ま、とまれ「戦争はあと2〜3週間で終わらせられる。戦争が終わればガソリン価格は急落し、株価は爆上げするだろう。この後非常に短期間で最後の仕上げをする。2⁻3週間の間非常に激しい攻撃をするだろう。イランを石器時代に戻すぐらいの」なんてことも締めくくりで言っています。
かつて「石器時代にもどされた」経験を持つわが国としてはじつに不愉快な表現で、こいつにはデリカシーがあるかと思いますが、イランの残存指導部を脅しあげたいんでしょうな。

 

 

 

 

2026年4月 2日 (木)

デニー県政と同志社国際をつなぐ闇、東武トップツアーズ

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同志社国際の校長の事故処理は見るも無惨なもので、事故自体の発生は2026年3月16日金曜日の午前でしたが、父兄への説明会はなんと8日後の24日火曜日夜でした。
修学旅行生が18名も遭難し、死亡者さえでているとは思えない遅さです。
一般の民間企業が死亡事故を起こした場合、その日のうちに対応するのが常識です。

事故直後の19日、西田喜久夫校長 が父兄への説明もせずに真っ先に駆けつけたのが沖縄でした。
それも現場の辺野古に駆けつけて事故処理を視察した、あるいは亡くなった女生徒の霊に献花したというならまだしも、事故そのものとはなんの関係も見えないデニー知事と面談していたのですから驚きます。
なぜこれほどまで急いでデニー知事と面談せねばならなかったのでしょうか。

一般的にこう言う場合真っ先に疑われるのは、同志社国際とデニー知事県政との関係を隠蔽するための口裏合わせです。
両者が口をつぐんでいるために内容はわかりませんが、ひとつ考えられのはこの研修旅行に沖縄県から多額の助成金が入っていることです。

沖縄県は知事公室における随意契約の実績を四半期ごとに公開していますが、令和7年度(2025年度)第1四半期分のPDFにはこうあります。

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(知事公室R7-1)02 様式

●知事公室における随意契約の実績  
①契約名「沖縄平和啓発プロモーション事業」。担当課は知事公室・平和地域外交推進課。契約日は令和7年6月4日。契約金額は24,269,000円。契約相手は「東武トップツアーズ株式会社沖縄支店・株式会社ホット沖縄総合研究所共同企業体」
②契約名「令和7年度平和関連施設ネットワーク構築事業業務委託」。同じく平和地域外交推進課。契約日は令和7年6月13日。契約金額は10,620,000円。契約相手は「東武トップツアーズ株式会社・株式会社アドップ共同企業体」
2件の合計・・・34,889,00円

発注元は知事公室という特殊な部署で知事直轄の部署です。
また一般的に行われる競争入札と異なり随意契約だということにも注目下さい。
随意契約とは、入札を行わずに、発注者が特定の相手方を選んで直接契約を結ぶ方法を指します。
随意契約は、主に国や自治体などの公的機関が契約するときに使われ、公的機関と業者の癒着に走り易いのであまり使われていない方法です。
ただし、公的機関が目的を持って業者を選択する場合、随意契約は意のままになる業者を発注側が選択できるメリットがあります。

ここに2025年6月に、大手旅行会社である東武トップツアーズに3500万円ものおいしい仕事を、しかも随意契約という名指しで発注しているわけです。
そして1年もたたない今年3月に死亡事故を引き起こしたわけです。
事故後、東急トップツアーズはこのようなお詫びを公表しています。

「事故について「船舶乗船プログラムは学校が直接選定・手配したものだった」とした一方で、「旅行全体の行程を管理する立場として、適切な助言や注意喚起を行なうなど、旅程管理という大切な本来の役割において万全を期すことができなかったことを真摯に受け止めております」とし、再発防止に全力を尽くす考えを示した」
(産経3月27日)
辺野古沖転覆事故で東武トップツアーズがお詫び文掲載「乗船プログラムは学校が直接手配」(産経新聞) - Yahoo!ニュース

つまり、この事故は学校側が直接手配したもので、当社は関知しない、したがって無関係であるということです。
しかし東武トップツアーズは30年ちかく同校の研修旅行を担当してきており、今回、この辺野古の部分だけ関知しないというのはいかにも不自然です。
また東武トップツアーズは沖縄県知事公室が企画した「平和関連施設ネットワーク構築事業」のバスツアーの事実上の事務局をしていました。

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沖縄県平和関連施設をめぐるバスツアー 第1弾(8/23(土曜日)開催)|沖縄県公式ホームページ

上記の「平和関連施設ネットワーク構築事業運営事務局」の電話050-9001-9778は東武トップツアーズ沖縄支店の電話番号と同一であることから、事実上の事務局を県から丸投げされていたことがわかります。
まだ状況証拠にすぎませんし、真実の一端が見えてきた段階ですが、東武トップツアーズは沖縄県の公金チューチューするストロー役をしていた可能性があります。
でなければ、ああも泡を食らって西田校長がデニー知事に駆けつける理由が分からないのです。







2026年4月 1日 (水)

日本基督教団、まるで左翼

今回の辺野古抗議船転覆死亡事故のもうひとりの主役が、同志社国際高校と船長で死亡した金井氏をつなぐ日本基督教団の存在であることはだれの目にも明らかです。
これに東急トップツアーズが受託した、知事公室から受託した平和啓発の約3500万円という公金というもう一本の糸が絡まりますが、とりあえずこれは次の機会に置きます。

さて、同志社という大学は極めて宗教色が強い大学です。
学長は牧師の資格を有しており、大学自体が同志社教会と呼ばれていた時期もあり、いまでも日本基督教団京都教区に属しています。 。
多くのミッション(宣教師)系大学ではキリスト教色は薄まっていますが、同志社は新島襄の「会衆派」自主独立系の流れを汲んで、いまも強くキリスト教を建学精神が護持されているようです。

ただし、成人の判断力をもつとされる青年相手ならまだしも、系列の中高では授業の中で6年間に渡ってキリスト教教育を注入されることになります。
だからいい子ほど強烈な「キリスト教友愛精神」を持つことになります。
亡くなった女子高校生がまさにこの典型で、非常に真面目で積極的にこの「研修旅行」をリードしていた存在だったと聞くとやるせなくなります。

ではこの同志社が属する日本基督教団のいう「キリスト教的友愛」とはなんでしょうか。
短絡した物言いを承知で言えば、それは一種の宗教的左翼思想です。
教団と共産党が親和性を持った友好関係なことは知られた事実です。

20260401-073627

宗教者九条の和、キリスト者平和ネットなど 12万人大行動に続く集会への参加呼び掛け : 社会 : クリスチャントゥデイ

安保法制や辺野古などで常に共に行動しています。
赤旗はこう書いています。

「日本基督教団は、常議員会で14日可決した声明「戦後70年にあたって平和を求める祈り」の中で、戦争法案が憲法違反と指摘され、多くの国民が懸念していることに言及。「剣を打ち直して鋤(すき)とし、槍(やり)を打ち直して鎌とする」との聖書の言葉をひき、「平和の実現を願い、為政者が謙遜になり、国民の思いに心を寄せ」るよう祈るとしています。
同教団の長崎哲夫総幹事は、「若者が武器を持って人の命をあやめることは神様の御心(みこころ)ではありません。法案の廃案を願っています」と話しています。
「安倍内閣は、独裁と独善に溺れる自らを反省し、速やかに退陣すべきです」との抗議声明を15日に発表した日本バプテスト連盟の吉高叶(かのう)常務理事はいいます。「私たちは信仰を心の問題だけに限らず、政治的な課題に対してもコメントすべきだと考えています。聖書に基づき、たたかうこと、殺すことは許されておらず、できません」」
(2015年7月26日)
キリスト者 次々抗議/教団・団体声明 殺すこと許されない

日本基督教団の主張は、共産党とほぼ一緒です。たとえば天皇については。

「本年5月、天皇の代替わりに伴い、改元が実施されました。しかし、国民が主権者であるべき日本において、社会生活の時間が天皇の交替に支配されることに強い疑念を覚えます。また、天皇の交替にともなって一連の行事が神道の装いのもとに行われています。とくに秋に予定されている大嘗祭は、神道行事そのものにほかなりません。これらが公の行事として行われることは、憲法の定める政教分離原則に違背し、基本的人権である信教の自由を侵害するものです」
2019年 日本基督教団・在日大韓基督教会 平和メッセージ | 日本基督教団公式サイト

天皇崩御に伴う祭祀を、を神道の祭祀を司るものとして国家行事が行うな、という主張は当時共産党が言って国民から浮き上がっていたものですが、基督教団も神道憎しから同様の主張を展開しています。
また天皇の戦争責任については

「明仁前天皇は、沖縄をはじめ太平洋諸島への「追悼の旅」を繰り返してきました。そこに平和を願う意思は表されたものの、かつての戦争と植民地支配にかかわった昭和天皇の責任が表明されることはありませんでした。戦後74年間、日本の国民と政府が、天皇と日本国家の歴史責任を不問に付してきた姿勢がそこに現れているともいえます」
(平和メッセージ前掲)

これまた共産党とまったく同一の主張で、天皇の戦争責任を問題視するという姿勢です。
当然このような左傾化した歴史認識からは9条護憲となります。

「安倍政権は、北朝鮮や中国の脅威を過度に強調し対決姿勢をあらわにしながら、武器輸出三原則見直し(2014年4月)、集団的自衛権行使容認(同年7月)、安保関連法制(2015年9月)に続き、憲法第9条への自衛隊明記を主張し、戦争のできる国への道を突き進もうとしています。
しかし、永久の戦争放棄と戦力不保持を定め交戦権を否定した現行憲法第9条は、世界平和の象徴であり、また世界への約束です。わたしたちは、キリストの平和の福音に基づき、憲法第9条改定に断固反対するとともに、日本と朝鮮半島の非核・平和の道の構築を宣教の使命として、目指します」
(平和メッセージ前掲)

この文章を共産党が書いたというなら、そのまま信じてしまいそうなほど酷似しています。
退屈なのであとは省略しますが、原子力政策、ヘイトスピーチ、憲法問題、朝鮮学校無償化などこれでもかというほどヒダリに傾いた主張を繰り返し聞かされてうんざりします。

日本基督教団はプロテスタント諸会派の連合体のはずですで、政党と異なり個別教会、会派の意見に濃淡があるのは承知していますが、すくなくとも執行部はこのような堅牢たる反日思想をお持ちと見えます。
これては信徒が増えなくて当然です。だってただの手垢のついた左翼だもん。

とうぜんのこととして共産党が老人政党となったように、日本基督教団も牧師のなり手が枯渇しており、韓国から呼び寄せることになります。
ですから先の平和メッセージでも在日韓国基督教会と連名で出すほど組織が一体化しています。
東日本大震災時には、「神を信じない日本人への天罰」と言ってはばからない韓流牧師が出ました。
この在日韓国基督教会を通して北朝鮮基督教連盟のチュチェ思想すら流入しています。

このような流れの中に辺野古事故を置くと、また別のものも見えてくるでしょう。

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