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2026年5月13日 (水)

イランがIAEAの査察を受け入れると回答すれば交渉は終了です

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イランが回答を寄こしましたが、トランプが一蹴したことでわかるように到底折り合えるものではないようです。

(CNN) 米国の戦争終結に向けた計画に対してイランが示した提案には、封鎖されているホルムズ海峡の主権承認と賠償要求が含まれている。イラン国営メディアが伝えた。
国営イラン放送(IRIB)は11日、提案は凍結されているイラン資産の解放と制裁解除を求めていると報じた。
ロイター通信がイラン国営テレビの報道を引用して伝えたところによると、イランはレバノンを含むすべての戦線での戦闘終結も求めている。
イラン国営メディアのこれまでの報道によれば、対案はイランの核開発計画について一切触れていない。
トランプ米大統領は、パキスタン経由で提出されたイランの対案について「到底受け入れられない」と却下した。
ウォルツ米国連大使は10日、FOXニュースの番組で、米国は最新の提案で「非常に明確なレッドライン(越えてはならない一線)」を示したと述べた。「トランプ大統領は、イランが核兵器を保有することは決してなく、世界経済を人質に取ることもできないと明言している」
(CNN5月11日)
イラン、米国の提案に対しホルムズ海峡の主権承認と賠償を要求、核開発には言及せず 国営メディア - CNN.co.jp

イランは賠償金を出せとか、レバノンがどーしたこーしたなどとグダグダ言っていますが、交渉はあくまでも核保有の放棄をイランがするか否かにかかっています。
なにかホルムズ海峡封鎖が前面に押し出されたので勘違いする向きもあるようですが、イランがここはオレ様の主権だと言おうとどうしようと、封鎖する実効支配能力なんぞないのですから意味がありません。

イランの回答の詳細は明らかになっていないのですが、核開発問題について米国は60%の高濃度ウランはすべて引き渡し、今後20年間はウランの濃縮は行わない、そして核施設の解体も求めていたようです。
一方、イランは戦闘の完全な終結、つまり攻撃の停止が実現してから核協議に入るとすると答えたようです。
つまりは回答の先のばしです。

先のばしするというのはさんざんイランが使ってきた戦術で、日本のメディアが大好きな「話あい」というヤツです。
ホルムズ海峡封鎖でも、すぐにイランに土下座しないとナフサが止まって「日本経済は6月に詰む」という境野氏の風評がTBSから大量に流されました。
映画館で火事だぁと叫ぶような煽り行為で実に悪質です。

あるいは、保守を自称する識者の中にも、いきなりハメネイを殺してしまったのは失敗だ、これによって話し合いの相手がいなくなってしまった、ハメネイ親子がいたら革命防衛隊もなだめられたのに、と主張する人が出ました。
おいおい、ハメネイこそが「核合意」路線の下に、イランと米国の「話し合い」と「外交」「対話」を延々と続けて,結局その間に核濃縮を兵器級一歩手前まで進めてしまったのではありませんか。
ハメネイになにを期待しているのか知りませんが、それは「対話」という先のばし欺瞞戦術にまた戻ることを意味するだけのことです。
ですから、トランプが緒戦でハメネイの斬首作戦をしたのは、このようなあいまいな「話合い」には戻らないという強烈な意志表示でした。

核開発については、WSJが伝えたところによると、イランは高濃度ウランについて一部は希釈してイランが保有し、それ以外は第三国に移送するとしたらしいようです。
これもイランがよくやる便法です。IAEAはイランが60%濃縮ウランを440㎏持っているとしています。
このうち半分の200㎏はイスファハンの核施設に補完されているとされています。
つまりイランは、あと少し手を加えれば核兵器10発分の核物質を持っているわけです。

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トランプ氏、米軍がイランの核施設3カ所を爆撃し破壊と発表 フォルドなど - BBCニュース

これも誤解されているようですが、イランの核の民間利用はかまわないのです。
どうぞ原発でもなんでも持つのは自由ですが、ただしそこから出てくるプルトニウムについてはIAEAの査察を受け入れなさい、ということにすぎません。
これは日本が淡々とやってきたことで、IAEAの査察官は日本に常駐していますし、世界中の原発保有国はこのルールに従っています。
IAEAは今回の戦争に際してこう言っています。
IAEA | 国連広報センター

「国際原子力機関(IAEA)のグロッシ事務局長は3日、米イスラエルの攻撃を受けるイランについて「核兵器を製造している証拠はない」と述べた。米イスラエルが攻撃の理由として挙げるイランの核兵器保有阻止について、IAEAの従来の立場を改めて表明したとみられる。X(旧ツイッター)で明らかにした。
グロッシ氏は一方で、イランが高濃縮ウランを大量に貯蔵し、核施設への必要な査察を拒否してきたことに「深刻な懸念」を表明。査察に協力しない限り「イランの核開発が平和目的であることを保証する立場にない」と強調した」
(日経2026年3月4日 )
IAEA事務局長「イランが核兵器製造している証拠はない」 - 日本経済新聞

日経はこのグロッシ事務局長の発言に「IAEA事務局長「イランが核兵器製造している証拠はない」という見出しをつけましたが、ミスリードです。
グロッシ氏は、イランが核施設への必要な査察を拒否してきたことに「深刻な懸念」を表明し、査察に協力しない限り「イランの核開発が平和目的であることを保証する立場にない」と言ったのです。
査察をうけいれない限り核兵器を作っている証拠こそないが、受け入れ拒否する行為自体が平和目的であるということを自ら否定していますよ、平和目的ならすぐに査察を受け入れなさい、と言っているのです。

つまり、イランがIAEAの査察を受け入れますとさえ回答すれば、この交渉は9分どおり終わったのも同然なのです。

 

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コメント

関連記事の項目を見ると、同じココログでも日経の見出し詐欺に引っ掛かるおめでたい人が未だいるのですね。

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