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2026年7月 6日 (月)

人災としてのヨーロッパの猛暑被害

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ヨーロッパが高温障害に見舞われています。

「【パリ=北松円香】6月下旬に欧州を襲った熱波による死者が増えている。ロイター通信によるとフランスやベルギー、オランダでは平時より著しく死亡数が増える「超過死亡」が3700人に達した。エアコンなど暑さへの備えが足りないことが背景にある。
ロイター通信が3カ国の当局による発表を集計した。集計は暫定値の上、スペインでも死者は1000人に上っており、欧州全体の被害はさらに大きい可能性がある。
フランスのリスト保健相によると、異例の熱波が襲った6月22日から28日までの死者がその前の週よりも2025人多かった。猛暑による体調不良が大幅増につながった恐れがある」
(日経7月3日)
熱波の欧州3カ国、6月下旬の「超過死亡」3700人に フランスなど - 日本経済新聞

たしかにヨーロッパが凄まじい熱波に覆われているのは確かです。

「(ヨーロッパの)平均気温は産業革命前の水準より1.47°C上回っており、平均上昇が1.6°Cであった2024年と2023年に比べてほぼ遅れています。
ヨーロッパ(トルコやロシアの一部まで)は、1980年以降、世界平均の2倍の速度で温暖化しており、1996年以降は10年あたり+0.56°Cの速度で、+0.27°Cでした。
比較すると、アフリカは平均で0.36°C、アジアは0.46°C、北米は0.42°C、そして中南米は0.27°Cです。
WMO事務総長のセレステ・サウロは、2025年が地中海から北極圏にかけての長い熱波が「より頻繁で激しく」なっていると指摘しました」
なぜヨーロッパは地球全体の2倍の速度で加熱しているのですか? | Antenne France

その結果、ヨーロッパ各地で大規模な熱波が発生しました。
「西ヨーロッパが熱波に見舞われ、各地で前例のない高温が相次いでいる。フランスは24日、観測史上最も暑い日となった。イギリスでは6月の最高気温を更新し、スペインでは1日の平均気温の過去最高を記録した。
数千人が過酷な暑さに直面している。仏パリでは気温が摂氏(C)41度に迫り、欧州大陸の広い範囲に最高レベルの「赤色」高温警報が出された。
フランス国内の数十地点での昼夜の気温の平均を示す全国気温指標は24日、30度に達し、1947年の観測開始以来最も暑い日となった」
( BBC6月25日)
ヨーロッパ西部で熱波 フランス、イギリス、スペインで記録的高温 - BBCニュース
日本も去年は熱波で42度(丹波市)を記録し、全国40カ所で最高記録となっています。

「2025年7月30日には、兵庫県丹波市で41.2℃を記録。それまでの国内の観測史上最高気温41.1℃を塗り替えた。
全国144地点で観測史上最高の気温を記録(2024年)
全国914地点のうち、144地点で観測史上最高気温を記録。2024年7・8月は、全国の9地点で40℃以上の最高気温を記録した。また、2024年8月4日は、301地点で猛暑日を観測し、これは過去最多の記録となった」
2025夏は史上最高に暑い夏 「日本の歴代最高気温ランキング」一覧 | ELEMINIST(エレミニスト) 

ヨーロッパのほうが深刻ですが、日本と比較すると熱波での死亡者が違いすぎます。
フランスは2000人超を記録しています。

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AP

「公衆衛生局によると、気温がピークに達した6月22日からの1週間で、前週と比較して少なくとも「29.1%の増加、人数にして2025人の超過死亡」が発生したという。
45歳から64歳の間で死亡者数が「明確に増加」した一方、「65歳以上の高齢者が死亡者の最大の割合」を占めたという」
(AFP7月4日)
フランス、熱波で死者数が約30%増加 パリでは60%超える(AFP=時事) - Yahoo!ニュース

一方日本はその半分の1000人規模です。

「厚生労働省の人口動態統計を基にした政府広報などの整理では、日本の「熱中症による死亡数」は近年おおむね年間1000~2000人規模で推移しています。令和4年(2022年)は1477人と公表されています。
環境省などは「2030年までに熱中症による死亡を半減する」という目標を掲げており、日本全体で対策強化が進められています」
地域・時期に応じた「熱中症警戒アラート」発表基準 ——熱中症死者数の半減に向けて——|2025年度|国立環境研究所

どうしてこんな差が出たのでしょうか?
この原因は、ヨーロッパのエアコン普及率が極めて低いことです。
低いなんてもんじゃありません、フランスなんぞたったの25%です。

「欧州では長年、エアコンは騒音や歴史的建築物の景観を損なうことに加え、膨大な電力消費による気候危機の深刻化などを理由に敬遠されてきた。
実際、家庭用エアコンの普及率を調べると、フランスでは約25%にとどまり、スペインやイタリア(50%)、米国や日本(90%)と比べて著しく低い。しかし、命に関わる猛暑が人命被害や経済的損失を招くようになり、「エアコンは不要」という長年の考え方が揺らぎ始めている」
(中央日報7月2日)
「さらなる災厄を招く」…エアコンをタブー視してきた欧州の国々、真っ二つに分裂(中央日報日本語版) - Yahoo!ニュース

反CO2政策の旗振りだったIPCCも、エアコンを猛暑対策として最も効果的な手段と評価し始めました。
なにをいまさらですが、命に関わる熱波の中でエアコンを頑なに拒むヨーロッパ人の姿は人災にしか見えません。
ヨーロッパ、特にフランスのエアコン普及率はわずか25%にすぎず、日米の9割と大きな差が出ています。
この著しい遅れの原因は、皮肉にもグリーン政策で反炭素が刷り込まれたことです。
エアコン=電気使用増大=火力発電増大=社会悪という「地球にやさしい」政策の結果、エアコンに対する嫌悪が生まれました。

グリーン派が宣伝した概念にフランス語の「choc thermique(ショック・テルミック)」というものがありますが、日本語で「温度差ショック」「温度の急変による衝撃」というのが本来の意味です。
元来は物体・材料に対して、急激に高温または低温にさらされることで、ひび割れや破損などが起こる現象で、ガラスや金属などが急冷・急加熱されると起こりやすい現象の説明に使われていました。
それが人間の社会生活にまで敷衍されていきます。人体・医学的な意味で体が急に熱くなる、または冷たい水に飛び込むなど急激な温度変化によって、強いストレスがかかるとショック・テルミックになるというわけです。

さらにこれに尾ひれがつくと、エアコンをつけた部屋に入るとショック・テルミックとなり、吐き気や失神、あるいはウイルス性の病気を引き起こすということまでいわれるようになりました。
ここまでいくともはや疑似科学ですが、これをヨーロッパでは大手メディアまでがまことしやかに語っていたのですから、困ったもんです。
彼らインテリにかかると、むしろ40度を越える酷熱の部屋で大汗をかくことが「健康的」であり、百歩譲ってエアコンをつけても28度以下に設定することは地球に対する犯罪行為だと主張しました。

なぜ地球に対して犯罪的かというと、いきなり夏期の電力消費が跳ね上がって火力発電所まで稼働させないと間に合わないからです。
日本でも4年前の2022年にこういう「お願い」が政府からでました。

「政府は6月7日、今年の夏と冬は電力需給が極めて厳しい状況にあるとして、企業や家庭に節電を呼び掛けると発表した。数値目標のない節電協力要請は2015年以来7年ぶり。
7日午前に5年ぶりとなる「電力需給に関する検討会合」を開き、政府としての方針を決めた。会合後に会見に臨んだ松野博一官房長官は「この夏に向けては全国でできる限りの節電、省エネに取り組むこと。電力需給がより厳しくなると想定される冬に向けては夏以上の需要対策を進めていくことを決定した」と話した」

(ITメディアニュース2022年6月7日)
政府、夏の節電を要請 「12年度以降で最も厳しい」 - ITmedia NEWS

2022年夏季の供給予備率は惨憺たるもので、東北・東京・中部エリアで供給予備率が3.1%とスレスレでした。
供給予備率とは、電力需要のピークに対し、どれくらいの供給力の余裕があるかを示したものですが、安定供給に最低限必要な供給予備率は3%ですから、今年7月など東北・東京・中部電力の3.1%はレッドゾーンすれすれだったわけで、火力発電所がひとつ止まっただけで、東京は大停電になりかねなかったわけです。
もちろんほかの電力会社から電力融通を受けて持ちこたえるわけですが、応援を受けるのが前提になってしまっています。
ですから、この電力事情を憂慮して、政府が節電要請を出さざるをえなかったわけです。

なぜこういうことになったのでしょうか。
理由は簡単、主力ベース電源の3割を供給していた原発をほとんど全部止めていたからです。
民主党政権によって全原発を止めてしまった結果、日本は恒常的電力不足に陥りました。
民主党政権がメルケル流の原発ゼロ、代替は再生可能エネルギー100%、化石燃料による火力は最小限、というドグマを直輸入した結果がこれです。

再生可能エネルギーが化石燃料や原発に代わる基幹エネルギーにというのはファンタジーに過ぎません。
再生可能エネルギーは正しく社会に位置づければ有意義な電源ですが、過剰な期待をかければ社会的ダメージは計り知れません。
それは自然由来故の、克服しようがない「ブレ」があるからです。これではベースロード電源になるはずがありません。

ヨーロッパはこれを「2050年までにカーボンニュートラルにする」なんて無謀な政策に仕立て上げて、EUの目標として半ば強制的にそれを守らせたのですから罪が重い。
それが回り回ってエアコンの普及率25%などという個人の我慢くらべにまでにしてしまったツケを、今ヨーロッパは払っているのです。
人の政策や行為によって引き起こされ、したがって人が防げる災害を人災と呼びます。

 

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コメント

 人命より優先される環境保護はもはやカルト教。

一昨日のNHK-BSの国際報道でフランスの事情を話題にしてましたね。
極右のルペンがエアコン普及の推進を訴え、インテリ環境左翼は何十年も変わらない「人間活動が悪い。エアコン反対」って、全く話が噛み合わない分裂。
一国で1000人単位の死者が出ている状況で、どちらが人道的なんでしょうか?
ヨーロッパの古い建物は日本と違って極めて断熱性が高いので、エアコンを使うにしても消費電力は最小限で済むでしょうに。
だいたいヨーロッパの中でもフランスって発電の大半が原子力ですよね。さっさと高性能エアコンと扇風機使えや、と。
実際に日本旅行ついでに買った安い扇風機がフランスで好評のようだし。

リンク先の最高気温順位に「山形 1933年」がまだランクインしてて笑った!盆地なのでフェーン現象で暑いけどカラッとしていたと記録に残っています。2007年に多治見市に超えられた時は衝撃でした!
今や真夏は35℃以上の予報が当たり前になり、「どこそこで40℃越え」ってニュースは珍しくなくなりましたから···各地の皆様、ご自愛下さい。
私も5年前「今日は30℃だから涼しいや」と寝不足のままお昼前に近所のホムセンに歩いて買い物に行った帰りに、家まであと3分というところで激しい目眩で倒れて搬送されて···起きたら夕方の病院でした。

EVもそうですが、「皆でよーく話し合って、合意をとって全員が愚策だと思っているバカなルールを作る」このヨーロッパ仕草、何とかならないものですかね。

ヨーロッパは炭素だけでなく、窒素の排出も規制してますよね。それで農業が大きな影響を受けていて、農家の抗議デモも起きているとか。

欧州はヘンに平等な日本と違ってあからさまな階級社会のようで、つい先日も熱波にさらされたEUの高層ビルでは、エライさんのいる高層階ではエアコンが効かされているのに、一般職員のいる中下層階では「地球環境のため」にエアコンが切られていたと、そんなニュースを視ました。

「地球環境のため」というのは、実は欧州の左巻きエリート層がエエカッコして自分達が意識の高い人間だというのを誇りたいという極めて利己的な理由が根本にあって、決して文字通りの地球環境の為ではありません、それが露呈したよい例ですわ、当地でも強い非難にさらされているとか。

さらに、中下層民があまり賢くないのをいいことに「地球環境のため」だとダマしてカネ儲けに走る。CO2排出枠の売買なんて、CO2だけが温暖化の原因じゃないしCO2が温暖化の張本人でもなんでもないのに、いきなりカネでカタをつけようなどと、ホントにカネに汚い人達ですわ。日本は無視すればいいのに、日本にもいわゆる左巻きの意識高い系が多くいて、カネ盗られそうですわ。

このあたりはカネ大好きを隠さないトランプ親ビンも、地球環境の味方だとカッコだけつけて実は裏で汚いカネ儲けに走る鼻持ちならない欧州の左巻きエリート層を嫌っているんで、親ビンにガンガンやってもらいたいところですわ。どうして欧州に階級社会がこうも根強く残っているのかは、私には全然わかりませんけど。

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