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2026年8月

2026年8月18日 (火)

鈴木貴子さん、馬脚を現してしまいました

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やれやれ鈴木貴子さん、馬脚を現してしまいましたね。
私はお父上のムネオさんとの娘だからという色メガネをかけるつもりはなかったんですが、こういう発言を聞くと同じ穴のナントヤラですな。
正直言って、がっかりです。持論を変えるつもりはない、ブレなしなのかもしれませんが、自民党の広報部長として言っているのかな。
今の立場で言うと、自民党の方針ととられますが、それでいいのでしょうか。

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衆議院議員 鈴木貴子/SUZUKI Takako(@_SuzukiTakako_) / X

択捉をプーチンが選んだ理由、そこに着目しろですって、だからなんなのよ。
択捉ならセーフ、だって2島分離してもロシア領だからオーケーということでしょうか。
歯舞・色丹の2島引渡し論に寄せてるわけです。

失礼ながら鈴木さん、あなた加藤登紀子氏と同じレベルですよ。

「今、『北方領土に対して日本の要求は当然』とおっしゃったんですけど、私色々調べましたが、やはり現在北方領土はロシアが領有されているものなので。そこにプーチンが行くことに直接抗議できる立場に......まあ交渉、交渉中であるというのが日本の概念ですけど、ロシア側はそうではないわけなんで。やっぱり、ちょうどこの時期、今戦争が終わって敗戦81年ですけど。その戦争の最後の段階で、北方領土はいったんロシアの領有...当時はソ連ですけど、なっているということに対して一定の客観的判断は必要だと思うんですね」
そのうえで、加藤さんは、「現実に求められているのは、領土ではなくて平和なんですよ」「こんなことのために、それがもっと難しくなっていくのは私も苦しいですね」などと持論を展開したエ
 (JCASTニュース8月17日
「北方領土はロシア領有」加藤登紀子さんサンモニで発言 直後にアナ補足も...問われる起用の妥当性、TBSの見解は(J-CASTニュース) - Yahoo!ニュース

サンモニがどーのこうのなんてどーでもいいですから、そっちへふらないでください。
問題は加藤氏がロシアの代理人だということです。
加藤氏はが完全にロシアの領有権を認めて「平和がいちばん大事」と言っているのに対して、鈴木さんはとりあえず4島はうちらの国のもんだという前提で、2島を分離したうえで「択捉はオーケーだから騒ぐな」と言っているわけで、なんだ同じじゃないですか。
騒ぐべき時には声を上げる、さもないとプーチンの「上陸」を肯定したことになります。
いや自分は4島の主権は日本にあるなんて言っても、実際はロシアの違法な実効支配を大前提にしているわけです。
元島民も主権も捨てて「平和」であればよいというのが、ステレオタイプの戦後左翼である加藤さんならわかりますが、政権党の広報部長がこうでは困ります。
こういうのを奴隷の平和と呼びます。

そういえば2014年3月11日の国会質問で、鈴木氏はウクライナ支援を発言した現地大使を執拗に責めたてていました。

「ヤヌコビッチ政権が腐敗政治を行っていたことは承知しているか。現政権もアンチ・セミティズム(反ユダヤ主義)さらにはナチス・ドイツに協力したウクライナ人国粋主義、バンデラ主義(第二次大戦中ナチスドイツに協力したステパン・バンデラの考え)の信奉者らが、武器を持たない警官らに対し火炎瓶を投げ付け治安維持部隊に暴力をふるい銃を乱射し政権を奪っている。現在のウクライナ政府には危険な民族排外主義的傾向があるが、その現政権を日本政府としてどう評価するか」
ウクライナ情勢に係る駐ウクライナ日本国特命全権大使の発言に関する質問主意書

ウクライナはネオナチ支配の国だとか、ユダヤ人やロシア系を虐待しているだとか、これ全部プーチンがウクライナ侵略した時のデマですから、はい。
それをコピーしたのが佐藤優やムネオでしたが、娘もそうだったわけです。
いまは政権の広報部長になったのだから、ロシアンナラティブから足を洗ったのかと思ったら大間違い。
私は鈴木氏の明るいキャラが嫌いではなかったので、ガックリきましたよ。

鈴木さん、2島返還論の失敗を繰り返させようというのかしら。
しっかり2島返還論の誤りを総括して下さいね。

2026年8月17日 (月)

プーチン、我慢較べをしましょうか

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今回の択捉島上陸で、プーチンが日本とまともな領土交渉をする気が皆無なことはよーくわかりました。
そして極東で軍事的緊張を高めていく決意であることもわかりました。
ロシアは近年、北極海やオホーツク海の弾道ミサイル搭載原潜のパトロール地域を防衛すべく、国境地域における防衛網の強化を進めてきました。
すでに極東で大規模な「ヴォストーク2014」のような軍事演習もしていますし、その時には択捉島にヘリ部隊が展開しています。
そしてとうとう戦闘機部隊も配備準備しています。

「択捉島のヤースヌィ空港にロシア空軍のSu-35S戦闘機が飛来したというもので、地元紙「サハリンインフォ」が2018年8月3日付で報じた。問題の記事に添付された写真によると、少なくとも3機のSu-35Sが駐機場に駐機していることが確認できる。
注目されるのは、これが「試験戦闘配備」であるとされている点だ。
ロシア軍の用語でいう「試験戦闘配備」とは新型兵器の部隊テストなどを指すが、Su-35Sは100機近くがロシア空軍に配備されており、すでに実戦配備段階に入っている。となると、択捉島における「試験戦闘配備」とは、戦闘機部隊を択捉島に常駐させることを念頭に置いた展開である可能性が考えられよう。
地上要員を伴っていることからしても、ある程度の期間にわたって展開することを念頭に置いていることは間違いない」
(小泉悠2018/8/3)
北方領土にロシア空軍の戦闘機が展開 演習か、常駐か?(小泉悠) - エキスパート - Yahoo!ニュース

このように空軍機などを北方領土に前進配備する程度ならすぐにやれます。
この極東配備の流れが滞っているのは、2022年にウクライナ侵略を始めたために余力がなくなったからにすぎません。

ならば簡単です。日本としてはロシアを追い詰めていくしかありません。
今粘り強く戦っているウクライナを極東で支援するのです。
やりようはいくらでもあります。ウクライナに対する直接支援は当然として、極東に第2戦線をつくるぞという圧力をかけるのです。
つまりロシアに力の分散を強いたらいいのです。
米軍に出張ってもらうしかありませんが、極東水域で大規模な共同演習をするのも手です。しかも定期的に。
ロシアの極東艦隊はポンコツですから、さぞかし気分が悪いでしょうが、それはプーチンが自分でしでかした結果なのです。

さて昨日記事を書きながら、素朴にあれ?と思うことがありました。 
日本が降服した時の海外領土はどうなっていたのでしょうか。
日本が正式に降伏したのが1945年9月2日ミズーリ号の甲板の上だったことは、ご存じのとおりです。 
実は、この時の日本の海外領土の処遇はあいまいでした。たとえば、樺太の南半分や朝鮮半島、台湾などの処遇です。 
たとえば日本の降伏時には、樺太の南半分は1905年7月のロシアとのポーツマス条約によって北緯50度以南は正式に日本領になっていました。 

Photo_5(降伏時の日本領 出所不明)

降伏した1945年8月の時点においても、南樺太には多くの日本人が居住していました。 
その後、あたりまえのような顔をしてロシアが南下して樺太全域を実効支配しますが、実はこれには法的根拠がありませんでした。 
だって、日本領の処遇を正式に再定義したのは、敗戦6年後の1951年9月8日のサンフランシスコ講和条約だったからです。
このような無協定時期に、勝手に軍隊を動かして領土化するような行為は火事場泥棒と呼びます。
確かにこの会議の場で、日本は台湾や朝鮮半島に並んで南樺太も放棄していますが、なんとこれにロシア(当時ソ連)は調印していないのです(苦笑)。 
ですから、「国際法上は未定なはずだ。ロシア領にしているのなら、ちゃんと協定を結べ」というのが、今に至るもわが国の立場です。 
ただし、この協定は当然のこととして北方領土全域も交渉対象になりますから、ロシアは分割2島だのなんだの、四の五の言って返してくれません。

Photo(サンフランシスコ条約に調印する吉田茂全権と委員たち Wikipedia)

まず、ロシアには「国境」という概念がないことを知る必要があります。 
国境は、固定されたラインではなく、中国の新疆の「疆」と一緒で、国境とは国家の衰退と共に伸び縮みするゴム紐のようなものなのです。 
戦争で勝てば容赦なく奪い、負ければ失うから、また奪還してやると思う、この繰り返しです。 
実に古代的な国境観ですが、ある意味分かりやすいともいえます。
戦争で奪ったのだから、返して欲しければ戦争で取り返しに来い、ということです。 
このロシアの伸び縮み自由の領土観は、先のクリミア侵攻においてもいかんなく発揮されました。 
この国境観は、四方を海に囲まれて国境概念が世界有数に明確な我が民族と大違いですから、彼ら相手に日本人的筋論は通じないのです。 

唯一北方領土の奪還の芽があったのは、1993年エリツイン大統領訪日時の「東京宣言」の時期くらいでした。 
この時、エリツィンは「日ソ共同宣言は有効である」と言います。 
絶好の好機じゃないですか。この時期、ソ連の崩壊でロシア国内は大混乱、マフィアが横行し、国庫は空っぽ、軍にも給料が払えず、ウラジオストック軍港では電気を停められて沈んだ原潜まで出る騒ぎでした。
経済、社会が崩壊して国として態をなしていないという、日本から見れば千載一遇の好機到来だったのです。 
このソ連崩壊直後こそ、いわば北方領土を買い叩く、天が与え賜うた1世紀に1度あるかないかの大チャンスだったのです。 

Photo_2

1993年 東京宣言

東京宣言の時期には、ロシアは真剣に2島を返してもいいと思っていました。
そして経済協力と引き換えに、そこに「4島の主権は日本にある」と書き込むことも可能なような「足元を見る」ことができる力関係でした。
それをみすみす細川政権は見逃しました。バカですか。
今回も似たような状況を作ることは可能です。ウクライナで敗北をして、戦時経済でヒートしているロシアが深刻なクラッシュをすればいい。
その時が好機です。

ならばどちらが差し迫って困っているのか、我慢較べをしましょうか。
80年間返ってこなかったが故に奇妙な諦観が支配する日本か、それとも青息吐息の経済を抱えて、今、カネが欲しいロシアか、どちらなのかです。

 

 

2026年8月16日 (日)

日曜写真館 四方から青みし夏の夜明哉

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霧はがれゆく夏暁の好摩駅 佐藤鬼房

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夏の朝空より象が降りてくる 平井照敏 

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くちびるに夜霧を吸へりあまかりき 三橋鷹女

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さやうなら霧の彼方も深き霧 鷹女

 

 

2026年8月15日 (土)

鈴木貴子さん、外交は等価交換です

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プーチンというロシア人がわが国の北方領土に上陸しました。ここ大事です。産経ですら厳重に抗議するとしながらも、「北方領土訪問」なんて書いていますから、おいおいです。
訪問はこちらが呼んだ合法的来訪ですが、プーチンがやらかしたのはわが国の主権を踏みにじった不法な渡航、あるいは非合法の「上陸」です。
ですからこれはレッキとした出入国管理法違反で、しかも島内各地を巡って就労までしているようですから不法就労ですね、こりゃ。
プーチンは国際司法裁判所から入国したら拘束しろというお達しが来ていますから、これと合わせて逮捕拘束すべきです。

それが分かっているのかどうか、鈴木貴子氏がこんなことを書いています。

「もちろん、日本政府として強く抗議するのは当然です。
その一方で、日本国内が必要以上に慌て、ロシア側の“政治的な演出”に乗る必要もありません。
現職のロシア大統領による北方領土訪問は今回が初めてではなく、2010年には当時のメドベージェフ大統領が国後島を訪問しています。 当時も、その背景には対日牽制だけでなく、ロシア国内に向けて「強い指導者」「領土を守る政権」を演出する政治的な意味があるとの分析がなされていました。 今回も同様に、対日牽制という側面は当然あるでしょう。 しかし、ウクライナ侵略の長期化をはじめとするロシアを取り巻く情勢や国内事情、極東での軍事演習なども含め、複合的に見る必要があります。
ですから、「高市政権だからプーチン大統領が北方領土を訪問した」や「日本外交の失敗だ」と直ちに結びつけるのは、あまりに短絡的です。
むしろ、それこそロシア側が期待する反応なのではないでしょうか。
大切なのは、ロシア国内向けの政治的アピールに日本国内が振り回されないこと。
日本政府には相手の行動の背景と意図を冷静に分析し、日本の国益に基づいて外交を進めることを引き続き求めるものです。 北方領土問題に向き合う上で、今こそ、その冷静さと一貫した姿勢が必要だと思います」
Xユーザーの衆議院議員 鈴木貴子/SUZUKI Takakoさん

こんな「冷静さと一貫した姿勢」で日本政府が抗議を言っても屁のつっぱりにもなりません。
こう返されるだけです。
だって嫌われモノのロシア人にはこんな「厳重な抗議」は慣れっこですもん。いちいち恐縮していたら商売になりません。

「ロシアのプーチン大統領による北方領土訪問に日本が強く抗議していることについて、メドベージェフ前大統領やロシア政府高官が激しい反発を示している。北方四島の日本への帰属を訴えたところで「無駄話」だなどと全面的に拒絶する発言が相次いだ」
(時事2026年8月14日)
日本の抗議「無駄話」とロシア拒絶 プーチン氏北方領土訪問:時事ドットコム

こんな妙にオツにすました対応をしていると、日本領海にミサイルを撃ち込んでも「国内向けの政治的ジェスチャー」ということになりますよ。
政府はテレビのコメンテーターではなく、国家主権の執行者です。
外交は等価交換です。
やられたことはその分だけやり返す、やり返さないで黙っていれば殴られたことを認めることになるからです。
中国が海警に明確に武力行使を認めた以上、わが国も相応の措置をとるというだけのことです。
こんなことを言っていると、ロシア崇拝者のムネオの娘はやっぱりね、といわれちゃいますよ。

いちおう日本政府の前例をみておきましょう。

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産経ニュース

「前例となるのが10年11月1日のメドベージェフ大統領(当時=以下同)による国後(くなしり)島訪問を受けた民主党の菅直人政権の対応だ。前原誠司外相はベールイ駐日露大使を外務省に呼んで抗議し、翌2日には河野雅治駐露大使を一時帰国させると発表した。菅氏は同月13日、横浜市で行われたメドベージェフ氏との首脳会談で「わが国の立場、そして日本国民の感情から受け入れられない」と抗議した」
(産経8月14日)
日本政府、プーチン氏北方領土訪問に対抗措置検討 駐露大使の召還などが「カード」に - 産経ニュース

ロシア大使呼び出し、駐露大使召還して厳重な抗議」をする、とこのていどまではかのポンコツ素人のあつまりだった民主党政権でもやっています。
憲政史上最低と呼ばれるカン氏と高市氏が同レベルでは話になりません。

では今、中国がなぜかほどにお怒りなのか考えてみましょう。
ご承知のように台湾海峡の紛争をわが国の存立危機ととらえた答弁を高市氏がしたからです。
これは従来の政府答弁を踏襲しただけのことでしたが、中国は激怒しました。
なせなら、尖閣周辺でやりあっているうちは、中国はすでに尖閣水域は中国が実効支配できていると信じているので鷹揚なのです。
だって自分らが攻める立場ですからね。

このように言うと、ええっと思われるかもしれませんが、実態として日本は島に公務員のひとりも、施設の一棟も建てておらず、その予定もありません。
強いていえば環境調査をするとかしないとか言っているようですが、進行しているとは聞きません。
つまり中国側からみれば、いや国際社会からみれば、日本が民主党政権時に国有化したのは「紛争地域の一方的領土化」と見えなくもないわけです。
こんなことをするくらいなら、灯台のひとつも建てればよかったのです。
あの時代なら海警がウロチョロしていなかったので簡単にできましたが、今同じことをしようと思ったら群れなす海警をかきわけ、そこでドンパチにでもなったら中国海軍がしゃしゃり出て来ることになりかねません。
へたすりゃ局地戦です。

領土領海を巡る紛争において、ありていにいえば、押えたものが勝ちです。
いったん実力で押えてしまえば、南シナ海のように実効支配は中国だと国際社会は理解します。
国際法上は無効でも、国際法に罰則規定がない以上、それは中国がいうように「紙屑にすぎない」のです。
そしていったん武力をもって領土化してしまえば、それを原状回復させるためには同じように武力をもってせねばならなくなります。
だから、南シナ海やクリミア半島、あるいは北方領土は、いったん武力で占領したので、原状復帰は極めて困難となります。

ですからいくら日本が「尖閣に領土問題はない」なんて言っても無駄。
問答無用で実力を用いる者に、理屈で勝負出来ません。
中国は、あえて施政権下に置いた証拠として海警を使ってパトロールさせて、「不法操業取り締まり」に勤しんでみせているのです。
だから、台湾海峡は存立事態だという高市答弁が一歩踏み出したように聞こえたのです。

逆に見れば、これが相手に伝わる「ガツンと効く対応」なのです。
つまりロシアは日本がもっとも嫌がる北方領土「上陸」なんぞをしでかしたのですから、こちらもロシアがいちばん嫌がることを仕返すべきです。
これが「外交の等価交換」というものです。

いくらでもやりようはあります。おそらくいちばんイヤがるのはウクライナでしょう。
高市さんのウクライナ電撃訪問なんかいいですね。岸田氏ですらできたのですからできないはずがありません。
そこで支援パッケージを開いてみせるのです。
本来はトルコのように迎撃システムを10基くらい贈れればいいのですが、日本のほうもキチキチでしょうから、塹壕を掘るためのユンボを数十基とか、民生支援野医療などやることは山ほどあるはずで、こんなことは駐日ウクライナ大使館と詰めればよいのです。
とまれ、相手にしっかり伝わる「ガツンと効く対応」、これがプーチンの暴挙に対する一番の答えなのです。


2026年8月14日 (金)

プーチンの北方領土上陸

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8月13日、プーチンが北方領土に上陸しました。
上陸したのは、北方領土4島のうち人口が最も多く、政府機関や軍事施設が集中する択捉島です。
プーチンはかねがね上陸を約束しており、2024年には「必ず訪問する」と公言しています。
これが2年半遅れたのはウクライナの泥沼に自らとびこんでしまったからです。

「ロシアが不法占拠し、13日にプーチン大統領の上陸が報じられた北方領土の択捉(えとろふ)島周辺などで、ロシアがミサイル演習や射撃訓練を行うと通告したことが分かった。日本政府は外交ルートで厳重に抗議した。プーチン氏の北方領土訪問は初で、演習により不法占拠の既成事実化をアピールする恐れもあり、政府は警戒を強めている」
(産経2026年8月13日)
<独自>ロシア、プーチン氏初上陸の択捉島周辺で軍事演習通告 日本政府は厳重抗議 - 産経ニュース

プーチンは太平洋艦隊の艦上で日本に向けてこう言っています。
言った場所が軍事施設で、ご丁寧にも海軍の軍服まで着ています。
隣国の領土にズカズカと上陸し、軍の軍艦の上からモノを言っている、というスタンス自体にご注目ください。
しかもご丁寧にも海軍の軍服まで着ていますから、これがこの間の中国とつるんでの共同訓練という名の軍事挑発と一緒だとわかります。
いわばこぶしを振り上げて日本がいちばん嫌がることを言いに、嫌がる場所で言ったわけです。
それにしても軍服姿のプーチン、似あわねぇ。まるで嫌われモノの冷血な政治将校みたいだ。
ムネオさんや森さん、ここまでされてまだ幻想持ちますか。

内容的にはいつもどおりの北方領土交渉の言い訳と、交渉の継続拒絶したのはおまえらのせいだといわんばかりにウクライナに対する日本の支援を非難しています。
原文からその部分を抜き出します。

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<独自>ロシア、プーチン氏初上陸の択捉島周辺で軍事演習通告 日本政府は厳重抗議 - 産経ニュース


「日本は我々の隣国であるが、ウクライナ情勢を口実にして紛争の原因を深く掘り下げることなく、ロシアに対して制裁を課した。我々に何かを仕向けることがない形だった。
さらに、日本は最新の軍事ドクトリンの文書の中で初めて、ロシアを主要な脅威の源に加えた。私たちが日本を威嚇しているわけではないことを強調したい。
私たちは日本に何かを要求しているわけではない。むしろ、日本が我々の国に千島列島問題と言われる形で領土的要求をしている。しかしながら、これは(★この要求は)第二次世界大戦の総括をまとめた現実として国際文書に明記されている。しかし、ロシアはここでも日本と平和条約締結に向けた目的の中で解決する用意があった。
1950年代半ば、ソ連邦は日本と平和条約への道を開く宣言に署名したことを思い出していただきたい。日本側も同様に署名したが、のちに撤回した。ソ連も同様の行動を取ったが、新生ロシアは日本政府と対話を再開した。繰り返すが、日本側の要求に応じて、平和条約への道を探す対話を始めたのだ。さらに、この作業は、先ほど述べた宣言に基づいて実施されることも当初合意されていた」「この間に、私たちは日本の指導者たちと建設的な関係を作り上げたことを強調したい。日本とロシアの緊密化のために多くの事を尽力し、悲劇的に亡くなった安倍晋三元首相を含む。しかし、残念ながら、今や、私たちはこの姿勢に変化を見ている。強調したいのは、これは私達から引き起こしたのでく『隣国』の立場からの変化であることだ。
「したがって、太平洋艦隊の発展と能力・潜在力の向上に関する最高司令官の提案は支持される。これらの提案の実施に関連するあらゆる側面を慎重に検討する必要がある。国防省およびロシア連邦政府に対し、関連する指示が発出される。実施主体および資金源を特定しなければならない」
日本は「ロシアを主要な脅威の源に加えた」 高市政権にメッセージを送ったプーチン大統領 スピーチ全訳(佐々木正明) - エキスパート - Yahoo!ニュース

まぁ驚くに値しないいつもの内容です。
許しがたいのは、プーチンがぬけぬけと「北方領土は第二次世界大戦の結果ロシア領になった」と言っていることです。
言うまでもなく大嘘です。ソ連は日ソ中立条約を破って日本領に侵攻しました 。
まがう事なき条約違反であり、日本がポツダム宣言を受諾して終戦の詔書が発せられた後も攻撃を継続しました。
そして歴史的に一度たりともロシア領になったことのない北方四島を軍事占領しました。
まさに侵略です。

要はウクライナ侵略に対する制裁に日本も加わったことがいたくご不満のようですが、それは日本人がロシアから侵略を受けた歴史を持っているからです。
己が所業をまったく省みず、常に悪いのは相手国だというロシアらしい。

プーチンは安倍の名前を出していますが、氏は希代の外交的天才でありながら、ことロシアに関しては失敗をしています。
その失敗とは、2014年3月のクリミア侵略を受けても、ロシア融和策を変更せず、北方領土・平和条約交渉に邁進してしまったことです。
プーチンが「ヒキワケ」という柔道用語を口にしたことから、北方領土2分割返還論が生まれます。
当時私自身も、この案の現実性は高いと思っていました。

「日露の平和条約交渉において次の大きな転機となったのは、2018年11月のシンガポールでの首脳会談だ。北方四島のうち、歯舞群島および色丹島の二島の日本への引き渡しが明記された「1956年日ソ共同宣言」を基礎に、平和条約交渉を加速させることでロシアと合意したのである。
これまで日本は、ロシアとの間で「北方四島の帰属の問題を解決して平和条約を締結する」ことを交渉の基本方針としてきたが、シンガポール合意は、日本が「(最大で)二島」へと大きく舵を切った瞬間とも言え、その意味で日本の一大方針転換であった。
しかし、日本側の大きな決断にも関わらず、その後も交渉は難航。昨年7月には、領土割譲禁止条項が新たに加えられた改正憲法がロシア国内で成立し、今後の交渉の見通しがますますつかなくなるなか、安倍政権は退陣した」
(吉岡明子 2021年1月13日キャノングローバル研究所)

そして2016年5月には、オバマの反対を押し切って安倍自身が訪露し、ソチを再度訪問し、ロシアに「新アプローチ」という経済支援プログラムを伝えます。
そして続く同年12月には、プーチンを故郷山口に招くところまで前のめりになりますが、ご承知のようにプーチンはゼロ回答でした。
これは今思い返せば、重大な失敗でした。
クリミア進攻に対して課せられていた制裁に、わが国も加わりながら、バックドアではプーチンに宥和してしまったからです。
日本の信義違反ととられても致し方なかったかもしれません。
いわばメルケルのノードストリームに似た役割を、北方領土交渉はしてしまったわけです。
ですから、ことプーチン対応となると西と東の主要国が同じような融和策を演じてしまったことになります。
メルケルと安倍、いずれもしたたかな猛者を手玉にとリ、しかも踊らされた事に当人たちは気がつかないのですから、たいしたタマです。

そして二つ目は、2018年9月の東方経済フォーラムにおいて、安倍は「今やらないで、いつやるのか、我々がやらないで、他の誰がやるのか、と問いながら、歩んでいきましょう」とプーチンに直接呼びかけ、プーチンはこれに答えて「今、思いついた。あらゆる前提条件をつけず、年末までに平和条約を結ぼう」「争いのある問題はそのあとで、条約をふまえて解決しようじゃないか」とアドリブで答えています。
確かに見応えのある老練な首脳外交でしたが、ここで安倍は2島返還論に正式に舵を切ります。
しかしこの後、プーチンは「領土割譲禁止」を盛り込んだ憲法改正に着手します。
安倍の強すぎる北方領土解決への野心と、過度なプーチン個人への信頼感が安倍の目を曇らせたのです。

今のプーチンは追い詰められています。
戦況が不利に傾き、戦死者はが積み上がっていくばかりです。
クリミアからはすでに軍の撤収命令すら出たという情報すら流れています。
トルコが石油輸出ルート封鎖へ動きはじめました。
黒海での海上通行、ボスポラス海峡でロシアへ向かう船舶の貨物の臨検が始まり、これでただでさえボロボロの黒海艦隊は袋のネズミと化しました。
すでにトルコ海軍がボスポラス海峡でロシアへ向かう船舶の貨物の臨検などを始めたという報道もあるようです。
さらに泣き面にハチで、トルコはウクライナに対規模な軍事支援を送ることを決定しました。
これはATACMS弾道ミサイル70基とM270発射装置12基を含む3億ドルの巨額兵器パッケージで、すでに米国にトルコ所有として保管してあり、米議会も承認したようです。
モスクワが完全にウクライナの爆撃範囲に入ってしまい、いまやプーンチンが安心してブイブイいわせられるのはこんな最果ての島しかないのです。

2026年8月13日 (木)

ハマスがトルコに引っ越す

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エルサレムポストはハマスがトルコに引っ越すと報じています。

「KANは水曜日に、ハマスが計画部門やサイバー部門を含む一部の組織活動をトルコに移管していると報じた。
パレスチナ側の情報筋によれば、トルコへの移管はハマスの秘密活動の大部分を含み、カタールはテロ組織の指導部や公の活動を引き続き受け入れる予定だという。
KNによると、カタールの治安部隊はハマス指導部の移動を自国全域で拘束し、公式な会合には許可を得るよう要求している」
(エルサレムポスト2026年8月5日)
ハマスはカタールの制限を受けて秘密作戦をトルコに移す |エルサレム・ポスト

にわかには信じがたい内容ですが、イスラエル側の報道なので信憑性があります。
ガザでは、エジプト、カタール、トルコの仲介で、ハマスと国際平和委員会が、トランプ大統領が提示したガザ復興への15項目(最新は20項目)にそって、今後のガザについての交渉を行っています。

しかしその第一段階である、ハマスの武装解除をハマスが拒否し続けており、イスラエルとの戦闘が続いています。
イスラエルとすれば当然の話で、ガザ戦争の原因となったテロの主犯がのうのうとされて温存されてしまえば、いったいなんのためにガザ戦争をする必要があったのかわからなくなります。

20260813-040856

エルサレム・ポスト

ですから、イスラエルにとってハマスの武装解除とガザからの撤退は一丁目一番地の要求なわけです。
頑固と独善が服を来て歩いているようなネタニヤフは頑として、ハマスが消滅するまでは軍を撤退させねぇぞ、とトランプに息巻いています。

(CNN) イスラエルのネタニヤフ首相は9日、パレスチナ自治区ガザ地区をめぐり、米国が支持する最新の和平案を拒否すると述べ、イスラエル軍が撤退する前にイスラム組織ハマスが完全に武装解除することを要求した。
この発言の1週間あまり前に、トランプ米大統領は交渉に進展があったと明らかにしていた。同氏が議長を務める暫定統治機関「平和評議会」は、ガザで和平を永続させることを目的とした新たな15項目の工程表を発表していた。
ネタニヤフ氏はこの計画について初めて直接的に言及した発言で、「ここは正確に言っておきたい。イスラエルは15項目の文書を拒否する」と述べた。
イスラエル軍については「ハマスが本当に武装解除するまで一切撤退せず、イスラエル軍と国民に対する脅威を引き続き阻止する」としている。米国とはこの件について協議中だという」
(CNN8月10日)
イスラエル、ガザの和平計画を拒否 ハマスの武装解除まで軍は撤退せず - CNN.co.jp

どうやらハマスもガザが居心地が悪くなったようで転居先を考えていたようです。
ハマスはいわばイランが作ったウィルスのようなもので、よく言ってやれば理念体、ハッキリいって寄生獣のようなもので、宿主を選びません。
だからいくら爆撃を受けても死ぬのはガザ住民だけで、当のハマスは温存されてきました。
彼らがガザ戦争前まで宿主にしていたのはカタールでした。
カタールは親米の顔をして基地まで提供しながら、その裏ではハマスに軒を貸して匿っていました。
匿ったなんて生易しいものではなく、どうどうハマスの最高指導者が豪邸をかまえて、カタールの庇護下にあったのです。
それをイスラエルは容赦なく爆撃し、カタールはおろか米国さえも激怒しました。

ランの支援が先細り、カタールに安住できなくなった今、ハマスは計画部門やサイバー部門を含む組織活動の一部をトルコに移管しているようです。

そんなこんなで、カタールもこれ以上ハマスを匿っているわけにはいかなくなったようです。
ハマスは親方のイランがハマスどころではなくなってしまい、支援は打ち切られ、宿主のガザからは出て行かねばならず、そのうえにカタールからも立ち退きを迫られたようです。
カタールがハマスを匿っていたのは、カタールに住んでいる指導者のひとりハーリド・マシュアルがいたからですが、彼がハマスの新指導者からはずれてしまったので、ここが潮時と考えたのでしょう。
ここで行き場に困ったハマスがすがったのが、昨日記事にした「イスラム版NATO」なんて怪しげテものを立ち上げたトルコでした。
トルコはレッキとしたNATO加盟国ですが、パキスタンと一緒で、実に節操がなく表裏がありありの国です。
いままでもF-35の共同開発国でありながらロシアの迎撃システムS400を買ってみたり、ISと裏で怪しげな取引をしてみたりと獅子身中の虫のような性格をもっていました。
エルドァンがナニを企んでいるのかわかりませんが、どうせロクなことではないでしょう。

しかしこれでとりあえずは条件は整ったわけで、あとはイスラエル軍の撤退の番となるわけです。

「ハマスの武装解除の次に焦点となってくるのは、現在ガザ地区のイエローラインに囲まれた60%以上の地域を管理しているイスラエル軍のガザからの撤退である。
15項目からなるロードマップによると、ハマスの武装解除とともに、ガザには、国際治安部隊が配備され、パレスチナ人によるガザ行政国家委員会が立ち上がっていく。これに伴い、段階的に、イスラエル軍が撤退することになる」
(オリーブ山通信8月10日)
イスラエル軍ガザ攻撃抑制方向?:一転・ネタニヤフ首相はトランプ大統領のガザ15項目を公式に否定 2026.8.10 – オリーブ山通信 

ハマスがグダグダ言いながらも武装解除に応じたのは、ガサ地区には膨大な数の自動小銃が残存しており、それをこれまた無数にある地下トンネルに隠匿しているからだと見られています。
ハマスは一時ガザから戦闘部隊を撤退させてトルコに避難しても、ほとぼりが冷めたらまた戻って再武装を企んでいるようです。
イスラエルもそんなことは百も承知ですから、そうそう簡単に軍を撤退させないということのようです。

2026年8月12日 (水)

サウジとトルコ、そしてパキスタン三国が「NATO」もどきをつくる

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サウジとトルコ、そしてパキスタン三国が「NATO」もどきをつくるんだそうです。

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王国、トルコ、パキスタンの共同防衛のためのマッカ首脳会議の政治

なんでも「深く根深い歴史的絆、兄弟愛とイスラム的連帯の絆、そして共通の戦略的利益と緊密な防衛協力」だそうです。
共同宣言が言うには。

「三国間の深く根深い歴史的絆、兄弟愛とイスラム的連帯の絆、そして共通の戦略的利益と緊密な防衛協力に基づき、トルコ共和国の皇太子兼首相であるムハンマド・ビン・サルマン・ビン・アブドゥルアジズ・アルサウード殿下、トルコ共和国大統領レジェップ・タイイップ・エルドアン閣下、パキスタン・イスラム共和国首相モハンマド・シェバズ・シャリフ閣下は、「相互防衛のためのマッカ協定」に署名し、三国の安全保障強化への強い意欲を反映しています。
そして、安全で繁栄する未来を追求しながら、地域および世界の安全、平和、安定の実現を目指しています。

この協定は、いかなる侵略に対する共同抑止力を強化することを目指しており、三国のいずれかに対する武力攻撃はすべてに対する攻撃であると規定し、両国間の防衛協力のあらゆる側面の発展に関心を持っています」
王国、トルコ、パキスタンの共同防衛のためのマッカ首脳会議の政治・共同声明

ロイターはこう書いています。

「トルコのフィダン外相は8日、トルコ、パキスタン、サウジアラビアの3カ国が署名した共同防衛協​定について、北大西洋条約機構(NATO)条約第5条の集団防衛‌規定と技術的に同じものだという認識を示した。その上で、協定はイランを標的にしたものではないとした。
フィダン氏はまた、トルコのエ​ルドアン大統領がこの同盟の拡大を望んでおり、エジ​プトが加盟候補国の一つとなっていると明ら⁠かにした。
3カ国は7日、サウジのメッカで防衛協定に署名した。3カ国はい​ずれも米国と友好関係にあるイスラム教スンニ派主導の国​で、イランによる攻撃が湾岸産油国に及び、地域紛争の激化が警戒される中、安全保障分野で連携を強化する。
3カ国は共同声明で、同協定はい​かなる侵略行為に対しても集団的抑止力を強化するこ​とを目的としており、加盟国のいずれか1カ国に対する武力攻撃は3カ国全てに‌対す⁠る攻撃と見なすと定めていると表明した」
(ロイター2026年8月10日)
トルコ外相、3カ国防衛協定「NATO第5条と同等」 イラン標的を否定 | ロイター

考えすぎです、ロイターさん。
この三国がNATO第5条のような自動参戦条項をもった本格的集団安保体制を作れるはずがありません。
サウジ、パキスタン、トルコは3カ国ともスンナ派イスラム教の国ですが、共通項はそれだけ。
まず政治体制がまったく違います。
トルコは議会制民主主義とはいうものの、エルドアンの独裁が長期間続いています。
そしてなによりNATO加盟国であるのが、他の二国とは決定的に異なっています。
パキスタンも不安定ながら議会制民主主義で、米国の武器体系に依存しながら中国にすり寄っています。
サウジは前時代的な絶対王政で、最近F-35導入でトランプとディールしたばかりです。

NATO第5条とは自動参戦条項です。
実例をあげましょう。
ドイツ連邦軍は、アフガニスタンに国際治安部隊(ISAF)として派遣されました。

なぜ、ドイツ連邦軍がアフガンというドイツの安全保障とは直接関係ないアフガンの辺境に投入されているのでしょうか。
それはNATOが、2001年9月1日の米国同時多発テロを受け、翌月の10月2日にこれはNATO条約第5条に該当すると決議したからです 。

●NATO条約第5条
「NATO締結国(1カ国でも複数国でも)に対する武力攻撃は全締結国に対する攻撃と見なし、そのような武力攻撃に対して全締結国は、北大西洋地域の安全保障を回復し維持するために必要と認められる、軍事力の使用を含んだ行動を直ちに取って被攻撃国を援助する」

NATOは、トランプが批判的な言動をするので、米国とは別枠の組織と勘違いされますが、もちろん米国はこの大黒柱のひとつです。
理由はシンプル。現実に仮想敵であるロシアとの軍事衝突になった場合、ヨーロッパ各国軍の力だけでは防ぎきれないから、ヨーロッパは自動参戦条項で米国を逃げないように縛っているのです。

それはさておき、たぶんこの三カ国同盟が念頭に置いているのは、共同声明にあるとおり「スンナ派諸国は団結しており脅威に屈するつもりはない」という「脅威」、すなわちイランに対してです。
それは地理関係をみればすぐにわかります。
サウジはイランの最前線に位置し、トルコとパキスタンはイランと国境を接した隣国関係にあります。
これが同盟を結ぶ理由はひとつしかありません。対イラン包囲網です。

それ以上でも以下でもありません。
この三カ国はいずれも紛争持ちの国で、パキスタンは永年に渡ってインドと角を突き合わせていながら、さらにアフガニスタンとももめています。
じゃあパキスタンがインドと紛争を始めたらサウジやトルコがつきあうなんてありえるでしょうか。
トルコがギリシアと紛争を開始したらサウジ軍やパキスタン軍が来るとでも。(笑)
いまでも火を吹いているフーシー派との戦闘にパキスタンやトルコが軍を送るとは思えません。

いま、サウジのもっとも大きな安全保障上のリスクはイランが後ろで操っているフーシー派の石油施設やタンカーにたいする執拗な攻撃です。

「英海軍の関連機関・英海運貿易オペレーション(UKMTO)は22日、バブルマンデブ海峡に近いサウジアラビア沖の紅海で、タンカー1隻が被弾して火災を起こしたと発表した。イエメン拠点の親イラン勢力フーシがサウジ関係のタンカー2隻を攻撃したと明らかにした。米イランの戦闘が再び激しくなるなか、戦域はホルムズ海峡だけでなく、紅海にも広がりつつある。
サウジ国営通信は23日、炎上したタンカーの乗員は全員無事だと報じた。フーシは、タンカー以外にも「約10隻を引き返させた」と主張している」
(読売7月23日)
フーシがサウジ関係タンカー攻撃、原油輸送代替ルートの紅海にも戦域拡大か…原油先物価格は上昇 : 読売新聞

このフーシー派のテロはホルムズ海峡通過が困難なことから、かねてから予備ルートとしてサウジが作っていたバブルマンデブ海峡ルートに打撃を与えました。
この海峡は紅海の南側に位置し、ホルムズ海峡と並ぶ、地域の海上交通の要衝で、海峡の幅は約30キロしかなく、ここを妨害されると、サウジは原油をまったく積み出せなくなります。
つまりサウジに死ねと言っているに等しいわけです。

では米国がフーシー派と戦って、この代替ルートを守ってくれるのかといかば、はてはだ不安です。
米国はパトリオットの弾がなくなるというみっともないマネを演じています。

「トランプ氏は6日朝、「アメリカには『弾薬』が、特に、特定の種類のものが膨大にある」と、ソーシャルメディアに投稿。「さらに、必要に応じて大量に(兵器が)製造され、アメリカへ輸送されている」とした。
米・イスラエルとイランとの戦争は長期化し、和平合意の見通しは依然として立っていない。そうした中で、トランプ氏と米国防総省に向けられる、兵器の備蓄状況についての疑念が高まっている」
(BBC8月7日)
トランプ氏、アメリカの兵器不足を否定 情報「漏えい者」を「追い詰める」と宣言 - BBCニュース

トランプはこんな情報をもらした奴は打ち首獄門だと喚いていますが、ウクライナに供与していたパトリオットが切れて、ロシアのミサイルが次々にキーウに着弾しているのを見ると、たぶんほんとうのようです。

こういう中でトランプはサウジと新原子力協定を結びました。
なんと民生利用のウラン濃縮まで認めたものです。

「アメリカとサウジアラビアは22日、民生用の原子力協力協定に署名した。アメリカの技術を用いて、サウジアラビアの原発事業を推進するもので、将来的にはウラン濃縮ができるようになる可能性があると報じられている。
米エネルギー省によると、この協定は「平和的な原子力協力協定」と位置づけられ、「サウジアラビアの原子力エネルギー計画において、米企業に大きな参入機会をもたらす」ものだという」
(BBC7月23日)
アメリカ、サウジアラビアとの画期的な原子力協定に署名 ウラン濃縮への懸念の声も - BBCニュース 

たぶんサウジはこの米国との関係を切るきはないはずです。
そんなまねをしたら、中東でイスラエルに次ぐ空軍が飛ばなくなってしまいます。
それはS400を導入したためにF35計画から排除されたトルコが身に沁みてわかっているはずです。
パキスタンもズブズブに親中ですが、そこに行ききれないのは、兵器体系が米国に依存しているからです。
ですから、この三カ国NATOは口先軍事同盟にすぎないのです。

 

 

2026年8月11日 (火)

「核なき世界の夢」というお菓子

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この時期になると風物詩のように出てくるのが「核なき世界」というお菓子です。
朝日は今年もあきもせずにこう書いています。

「1945年8月に米軍が広島と長崎に投じた原爆は、同年だけで21万人の命を奪い、死を免れた人々も長く放射線の影響に苦しんだ。そして、被爆者たちは核兵器がいかに非人道的な兵器なのかを訴え、語り続けてきた。
その声こそが力となり、核のタブーの礎となった。2024年には日本原水爆被害者団体協議会日本被団協)にノーベル平和賞が贈られた。代表委員の田中熙巳さんは7月の長崎でのシンポジウムで「絶対に同じ苦しみを与えてはいけない」と訴えた。
核兵器をめぐる危機的な状況にもかかわらず、4~5月のNPT再検討会議は軍縮への具体的な行動で一致できなかった。11月から核兵器禁止条約の再検討会議も予定される。日本政府は国際会議などあらゆる機会を通じ、核兵器がもたらす惨禍を訴え、保有国に軍縮・廃絶への具体的な行動を求めていくべきだ。
このまま座視し続ければ、いつか「核のタブー」は破られかねない。それを阻止することこそが、戦争被爆国である日本の役割だ」
(朝日社説 2026年8月6日)
(社説)被爆81年 揺らぐ規範 核使用のリスクを座視できぬ:朝日新聞 

朝日社説は例によって「言うだけで実現する」というお菓子のような世界観に支えられています。
わが国のおかれた環境は日本を敵視する核保有国に包囲されており、その意図と軍事力、特に核戦力を無視して核を語れないことを忘れています。
そして「日本が非核を唱えていれば平和が保たれる」、という甘ったるいお菓子をむさぼり食うだけで平和が訪れると国民に説教します。

世界には安全保障におけるお菓子を嫌う国も存在します。
代表的な国は、イスラエルとスイスです。
イスラエルは90発以上といわれる核を保有しており、これは単なる疑惑ではなく公然の秘密です。
イスラエルは保有をあえてあいまいにする戦略をとっており、米国の核の傘(拡大抑止)にも依存していません。
だから米国の尻を蹴飛ばすようにしてイラン戦争も起こせるわけです。

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公然の秘密、イスラエルの核兵器プログラムについて分かっていること - CNN.co.jp

米国はあえてこの「イスラエルの核」の存在に眼をつぶってきました。
最初の暴露記事が出た1986年から6年後に、米国はイラクに開戦するにあたっての大義を核兵器や大量破壊兵器の開発阻止に置きましたが、戦後の検証によってそのようなものはなかったことがわかっています。
またイランは2003年に核開発が露顕した後、厳しい制裁を受け続け今回のイラン戦争の目的は核開発阻止だったはずです。
中東において最初に核開発に成功し、核爆弾とその投射手段を保有するイスラエルにはひとこともなかったのですから、これは二重基準です。

一方、「核なき世界の夢」を条約化したのが核兵器禁止条約ですが、 2018年8月、スイス議会は核兵器禁止条約に書名しないことを決定しました。
スイスは米国の核の傘に入ってはいませんが、理由がふるっています。

「スイスの内閣(連邦参事会)は8月15日、当面の間、核兵器禁止条約に署名しないと決定した。また、スイス外務省を中心とする作業部会が6月30日に作成した、現時点で同条約に加入すると、核廃絶のための取り組みとスイスの安全保障のうえで、得るものより失うものが多いとする報告書を公開した」
(静岡県立大学グローバル地域センター特任助教・西恭之『NEWSを疑え!』第707号2018年8月30日号)

言い方が面白いですね。「当面入らない」と前置きしたうえで「得るものより失うもののほうが多い」というしたたかな表現を使っています。
つまり情緒的にではなく、物事の軽重を秤にかけてみたが、不参加が重いので参加しない、という言い方です。
どこぞの国の首相のように、「これこそ核廃絶の道だ。しかしウチの国は入れん」という分裂したことを平気で言えるナイーブな御仁とは違います。

スイス政府の報告書は、核兵器禁止条約に「加入すべき4つの理由と、加入すべきでない5つの理由」を公表しています。

●核兵器禁止条約にスイスが加入すべき理由
①国際人道法に合致している。核兵器を使用すると、国際人道法の下記の原則に違反することは避けられそうにないので、包括的に禁止すべきである。
●戦闘員と非戦闘員を区別し、非戦闘員は攻撃目標にしないこと。
●非戦闘員の巻き添え被害は、目標の軍事的価値に比べて、不釣り合いに大きくしないこと。
●攻撃側も防衛側も、非戦闘員の巻き添え被害を予防する措置をとること。
●不要な苦痛を与えないこと。
●長期的な環境破壊を避けること。
②人道と平和という目的は、スイス外交の伝統に沿っている。
③核兵器の役割と使用の可能性が声高に語られている国際情勢と対照をなす。
(西前掲)

スイスは非戦闘員である市民を大量に巻き添えにする核兵器に対して、「人道と平和の伝統を守る国」としては反対するが、「核兵器の使用の可能性」が高まっている現状では、不参加にならざるをえないとしているわけです。
これが書かれたのは、まだウクライナ侵略の4年前のことですから、さらに核兵器をロシアが使用する可能性が高まった今、ここで唯一の対抗抑止力である米国の核の傘を取り払ってしまうなど、中立国にとっても自殺行為だということを、スイスは冷徹に理解しています。

スイスはさらに反対理由をこう具体的に述べています。

●スイスが核兵器禁止条約に加入すべきでない理由
①核廃絶をもたらす直接の効果はない。核保有国もその同盟国も加入しそうにないからだ。
②核保有国と核廃絶を急ぐ国々との間の橋渡しをするという、スイスの方針と矛盾する。主要国を排除して汚名を着せるやり方は、スイスらしくないし、対立を強め、核廃絶を遠ざけるおそれがある。
③安全保障政策上のリスクが高い。仮にこの条約が核廃絶をもたらすとすれば、その効果は自由民主主義国でしか現れず、西側諸国の軍事力を弱めるだろう。また、スイスは万一の緊急事態にも、核抑止に基づく同盟には加入できないことになる。さらに、隣国ドイツ・フランス・イタリアおよびNATOとの平時の協力も制限される。
④二次的効果が不明。核兵器禁止条約と矛盾のある核拡散防止条約(NPT)が弱体化されるおそれがある。また、禁止された活動に対する支援として、どのような活動が禁止されるのか定義されていない。さらに、核兵器禁止条約は、陳腐化した検証基準を容認し、より適切な、国際原子力機関(IAEA)の追加議定書に言及していない。
(西前掲)

この核兵器禁止条約の隠れた意図を、スイスは明瞭に指摘しています。
それは「この条約が核廃絶をもたらすとすれば、その効果は自由民主主義国でしか現れない」、つまり、米国とその同盟国たる自由主義陣営の打撃にしかならないということです。
そしてさらに現在の国際社会における唯一の核拡散に対する歯止めとしてのNPT (核拡散防止条約) の存在とバッティングし、これを無意味にしかねないマイナスの効果が発生しさえする、としています。
そもそも核兵器禁止条約は抜け穴だらけで、スイスが批判するようにIAEA(国際原子力機関)の追加議定書にあるような査察が明記されていないのです。
査察なき核兵器禁止条約など空文、つまりお菓子なのです

つまり「核なき世界の夢」とやらは、核武装することに邁進している北朝鮮やイランに対してなんの効力もないばかりか、米国の核の傘を孤立化させ、中国、ロシアなどを喜ばせる結果しか生まない、ということをスイスは言っているのです。

 

 

2026年8月10日 (月)

辺野古事故第三者委員会報告書が出ました

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やはりコレからいくしかないでしょうね。
辺野古事故第三者委員会報告書が出ました。想像どおりのモノが想像どおりのデカさでてきました。 doshisha.ed.jp
なお、これとは別に先に文科省の報告書も出ています。mext.go.jp
海保の捜査結果は裁判前には開示されないでしょうから、これで報告書はお終いとなります。

この第三者委員会報告について結論めいたことを言うと、同志社国際高校が今回の事故の本質的部分、すなわち「平和教育」と自称する偏向教育の検証を回避して、運営上の失敗と危機管理の技術的問題ですり替えたもののようなきがします。
調査には、北浜法律事務所と弁護士法人御堂筋法律事務所があたっています。
うーん、ここからひっかかります。たしかに第三者委員会は「独立している」と説明されてはいますが、その独立性をうらづける担保はなんなのでしょうか。
これを裏付ける根拠は公開されていません。
形式的にはなるほど「独立」していますが、実質的にはどうなのでしょうか。
このような第三者委員会を形成する場合、同一の事務所に委託することはありえません。
委託側と利害関係があると見なされるからです。しかし今回、委員長の北浜法律事務所の渡辺徹弁護士以下実に14名も木所員らが調査に当たっています。
もうひとつの御堂筋法律事務所からは半分の6名で、このアンバランスはなんなのでしょうか。

また、事故が起きたのが3月17日、そして同志社が調査委員会を作ると言い始めたのが3月28日、実に10日以上も経過し、もっともホットな初動で学校側はほぼ沈黙を通したのです。
その言い訳に使われたのがこの第三者委員会で、この調査が済むまで公的発言を控えると言い続けました。
そして今回の報告書までそれからまた4カ月、この間、校長も教師も一切記者会見に応じていません。
遺族とは面談もしないのに、事故後の2日めには「平和教育は続けます」と言いにデニー知事知会いに沖縄にまで行っています。
このことからもこの校長の価値の軽重がわかります。
事故原因に向かい合い、遺族に説明を果たすのではなく「平和教育」とやらを守り抜きたかったようです。
そう考えると、西田校長が第三者委員会に託したものが見えてくるはずです。
それは教員らの管理責任は認めても、断固として「平和教育」本体は守り通すという護教なのです。

さらに学校保健安全法には、学校設置者に対し、児童生徒に生じる危険を防止するための措置を講ずるよう求め、学校安全計画の策定や危機管理マニュアルの作成も義務づけてはいるものの、それは法的義務ではなく努力目標にすぎません。
したがって今回の場合、誰が危険を評価し、誰が乗船させる適法性を審査するのか、誰が保険を確認するのか、誰が船舶の安全性を確認するのか、そもそも計画の責任者や下見は誰がするのかについてなにも定められていないのです。
ここが学校安全法の穴でした。
当然西田氏はいくら言葉で謝罪めいたことを言おうと、法的罰則は問われないことを充分に知っていたはずです。

武石氏はこの報告書についてこう書いています。

「報告書は、学校法人同志社に「明らかに安全配慮義務違反があった」と認定しました。
・事前調査を行う義務。
・安全性を確保した計画を策定し、実施する義務。
・生徒と保護者への説明義務。
その3つすべてへの違反です。
その上で、この報告書の冒頭には、こう書かれています。
本調査は、学校法人同志社及び同志社国際高校の役員及び教職員(退職者を含む。)その他本件事故の関係者の民事上又は刑事上の法的責任の追及を目的とするものではない
宣言のとおり、誰の判断が、どの責任にあたるのかは書かれていません。

結語にある「想像力の欠如」、「およそ非難を免れず、猛省しなければならない」という非難も、「多くの教職員」に向けられたもので、個人にも、役職にも、向けられていません」(太字原文ママ)
調査報告書を読んで① 責任について|辺野古ボート転覆事故遺族メモ

つまり、委員会は校長や教員に「猛省しろ」と言いながら法的にはなんの罪もないと言っているのと同然です。
西田校長はそれをいいことにこううそぶいていました。

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 産経ニュース

「自分たちの足元にある平和も守れない平和の学びは、平和学習ではない」。関係者によると、西田校長は10日にあった同校始業式で生徒らにこう話した上で、謝罪。直接的な原因は私たち(学校側)にある訳ではないが、防ぐことはできた―という趣旨の説明をしたという」
(産経3月18日)
辺野古転覆、誰が安全管理をしていたか 学校「海のこと分からない」引率教員は乗船せず - 産経ニュース

いま、武石氏はこの長きに渡った学校側の責任回避と沈黙に対して業を煮やして刑事告訴に踏み切りました。
ここまで遺族を追い詰めたのは誰でしょうか。名指ししますが、それは西田校長と教師です。
そしてそれに手を貸したに等しい第三者委員会です。



2026年8月 9日 (日)

日曜写真館 ふいと来て見るもうれしや蓮の花

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そよ風に 座る者待つ 蓮の花 伊丹三樹彦

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一歩退かば一歩に溢れ青蓮 岡本眸

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ひらきゆく蓮の吐きたる虚空かな 上野泰

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わりなしや薄紅させは蓮の花 正岡子規 

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丈凌ぐ蓮の茂みに 隠れんか 伊丹三樹彦

 

2026年8月 4日 (火)

暑中お見舞い申し上げます

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暑中お見舞い申し上げます。
ただいま夏休み中です。次の日曜から更新再開いたします。

ともかく暑い、なんてもんじゃありませんわ。
被災地の皆様頑張ってください。
管理人

2026年8月 2日 (日)

日曜写真館 一茎に一仏 かくも蓮花溢れ

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日をかへす風のすがしく蓮咲く 角川源義 

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咲く蓮に 頭擡げず 灼け寝釈迦 伊丹三樹彦

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しづまりて微動だもせぬ大蓮田 山口誓子

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一蓮花得て行く 野辺の万蓮花 伊丹三樹彦

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極楽は赤い蓮に女かな 正岡子規

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いちまいの蓮田恋をへだてたり 伊丹三樹彦

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暁や靄の中より蓮の花 正岡子規

 

明日から8月8日まで夏休みをとらせていただきます。

2026年8月 1日 (土)

首相は事故直後に現地に行ってはならない

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熊本地震は国家的災害の様相を呈しています。
それに対して、高市内閣は迅速かつ冷静沈着に支援を進めています。
時系列で追ってみます 。

 16:27 地震発生
 16:28 危機管理センターに官邸対策室設置
 16:29 総理大臣指示
 17:25 官房長官緊急記者会見
 17:30 気象庁記者会見
 17:48 総理大臣記者会見

また自衛隊は即座に救援に当たりました。

令和 8年熊本地震に係る災害派遣について
令和8年7月28日(火)1627頃、熊本県熊本地方を震源とする最大震度7の地震が発生。
○同日(28日)1730、熊本県知事から陸上自衛隊第8師団長(北熊本・熊本)に対し、情報収集、人命
救助、物資輸送、生活支援等に係る災害派遣要請があり、同時刻受理。
自衛隊の
主な活動
○連絡員について、熊本県庁等に、延べ31箇所・約80名派遣。
○航空機について、延べ20機態勢(固定翼:11機、回転翼9機)で航空偵察を実施。
○陸上自衛隊第8偵察隊(北熊本・熊本)、陸上自衛隊第4偵察隊(福岡・福岡)の初動対処部隊が地上偵察
を実施。
○商業施設(イオンモール熊本)において、陸上自衛隊第8偵察隊(北熊本・熊本)及び陸上自衛隊第42即
応機動連隊(北熊本・熊本)の人員約30名、車両約10両が活動を継続中。
○陸上自衛隊別府駐屯地及び北熊本駐屯地を一時的な避難所として開放し、避難者の受け入れを開始。
○給水支援のため、陸上自衛隊西部方面特科連隊(北熊本・熊本)が八代市役所へ前進中(人員約100名、
水トレーラー4両含む車両約30両)。
PowerPoint プレゼンテーション

なおこの災害派遣とは別に、地震直後築城のF-2が即座に上空から災害状況を偵察しています。
法制上首長の派遣要請を受理してからなので1時間経過していますが、初動で3600人を投入し、翌日4600人規模に増員しています。
この規模は警察2000人、消防1410名と比較しても圧倒的に多く、災害救助の主力は自衛隊が担っていることがわかります。

また自衛隊は、外からの補給を受けねばならない警察や消防と違って、補給まで含めた自己完結型組織で、だれの補給も受けることなく長期間働くことができます。
これはインフラが破壊された被災地を救うにもっとも適した組織だということです。
これは東日本大震災や能登地震でも証明されています。

ところで大地震の時にもっとも必要なのは情報の提供です。
政府は地震発生後1分で官邸対策本部を設置し、直ちに情報を発信し続けています。
逆にやってはならないのが、政治家のこれみよがしのパーフォーマンスです。
絶対に首相や閣僚は当面現地に行く必要はないし、行ってはなりません。
それでなくても72時間の救出リミットで奮闘している現場に政府関係者が行けば、その警護や応対でマンパワーが割かれてしまうからです。

これをやらかした馬鹿者がいます。3.11東日本大震災と福島原発事故当時首相だった菅直人氏です。
この人物が真っ先にやったのは東電本社殴り込みと福島原発への「視察」でした。
いちばん置いてはいけない男が事故対処のトップにいた: 農と島のありんくりん

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ANN

たとえば、3月12日早朝の福島第1への突然の「現地視察」において、同行した武藤栄東電副社長はこのような証言をしています。


「免震重要棟に入った。そこで交代勤務だと思うが、作業員の人が大勢いた。中には上半身裸というか、除染などの人だと思うのだが、大変だなと思った。その前で菅氏はなんと言ったかというと、「何で俺がここに来たと思っているのだ」と言った。これには呆れました」

吉田所長は、調書の中で管氏を名指しで、「なんだ、馬鹿野郎」と吐き捨てるように言っています。 
緊急対応に忙殺されていた現場にとって、何の役にも立たない首相に「視察」にこられては迷惑以外なにものでもなかったからです。
むしろ阪神淡路大震災時に、「わしゃ初めてなんじゃぁ」とへたり込んでいた村山首相のほうが無能をわきまえていたぶん無害度が低かったといえます。

これと対照的なのは高市氏でした。
驚くべき圧倒的なスピードで対処を決め、政府側が被災者の現場ニーズを先回りして準備を先行させました。
たとえば連日32度を越える様な炎暑に参っていた被災地に、空自を使って簡易クーラーを大量にプッシュ型支援を行いました。
現地に余計な負荷をかけずに必要と思われる支援物資と人を送り込む、情報発信を継続する、予算措置を行う、これがリアルな危機管理なのです。
このようなことは、政府機能がある東京にいてこそできるのであって、首相が在京している必要があるのです。
災害時に首相は現地に行ってはならないことを心得ていた高市氏と狂乱のパーフォーマーであった菅氏との違いはここにあります。

 

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