熊本県でトリインフル発生 疑われる韓国からの「もらい」感染
熊本県多良木(たらぎ)町の養鶏場で鳥インフルエンサ(トリインフル)が発生し、同じ所有者の養鶏場2カ所の11万2000羽が殺処分されました。
※農水省プレスリリースhttp://www.maff.go.jp/j/press/syouan/douei/140413.html
同時に、家畜伝染病予防法に基づいて、「二つの養鶏場からそれぞれ半径3キロ圏内を鶏や卵の移動制限区域に設定。3~10キロ圏内を搬出制限区域とした。域内にある47戸の約44万1000羽が対象となる」(毎日新聞4月13日)
非常に早い処置で早期に家畜保健衛生所(家保)に届け出た養鶏農家と、迅速な処分をした熊本県家保に敬意を表します。
さて、わが農場にも家保の緊急点検が来るとのお達しで、全国の同業者の皆さんはピリピリしているはずです。
まだ、H5型としか発表されていないので断定的なことはいえませんが、高い確率で韓国由来のものだと思われます。
もし今後の検査てH5N8型ならば、韓国からの「もらい感染」ということになります。
※追記 H5N8型で、遺伝子的に韓国の同型ウイルスと99%同じだと発表されました。4月23日)
実は、今までもひんぱんに韓国経由の海外悪性伝染病を頂戴している九州や山口などでは、今年1月から警戒レベルを引き上げていました。
わが国がトリインフルを感染する場合、中国、台湾、韓国の3カ国が発生国となって、それが渡り鳥か人によって感染を持ち込みます。
今回は中国、台湾は発生が伝えられておらず(あるかもしれませんが)、韓国での大発生が伝えられているのみです。したがって火元は韓国だと言っていいでしょう。
「韓国では、その後もウイルス検出が20農場で相次ぎ、殺処分されたアヒルやニワトリなどは250万羽を超える」(産経2014年.2月.16日)
近年の韓国と日本の発生状況を見てみましょう。
①2007年1月、韓国でH5N1型発生
同年2月、宮崎県清武町(現宮崎市)でH5N1型発生・16万羽殺処分
②2010年12月、韓国でH5N1型発生
2011年1月以降、宮崎県新富町、川南町、延岡市で感染が確認され、最終的に大分市、鹿児島県出水市にも広がり、九州の計15カ所で103万羽近くが殺処分。被害額は宮崎県だけで91億円
③2014年1月、韓国でH5N8型発生1090万羽殺処分(下図参照)
同年4月、熊本県でH5型発生11万2千羽殺処分(進行中)
(図 農水省・韓国の鳥インフルエンザ発生状況)
このように、わが国のトリインフルはほとんど法則的に韓国が発生するとその数か月後に発生していることが分かります。
原因は韓国が世界で最もひどい家畜伝染病大国だからてず。それに並ぶ国は、その隣の中国のみです。
2011年には、牛、豚の口蹄疫とトリインフルが同時発生し埋却処分された牛と豚だけで100万頭という途方もない数に登り、時価補償額だけで6000億ウォンを超えました。(※1ウォン=0.1円)
ワクチン接種費用だけで数十億ウォン、防疫装備とスタッフ動員にも数千億ウォンの費用がかかっています。
韓国政府関係者ですら、直接被害額は1兆ウォン、景気低迷など間接被害まで合わせれば金額はその数倍に増えるとみています。
にもかかわらず、その教訓が生かされず常に統御不能の大発生を繰り返しています。
防疫意識が低いと言えばひと言で済みますが、その原因として考えられることをあげてみます。
①冬場特有の対策のとりにくさ。冬場は消毒液が凍結してしまう。消毒液は気温20度で使用を前提としているために、寒さで消毒液が散布できなくなってしまった。
また道路や車両のタイヤに消毒液を散布すると、スリップ事故を起こしやすくなる。また消石灰も散布後の積雪で、効果的が落ちてしまう。
②日本に伝播する春には感染症が苦手とする紫外線が強くなっているが、韓国の場合冬で日照時間が短く、積雪のために紫外線が地表に届かず、ウイルスの死滅がしにくい。
ですから、いったん春になってウイルスは感染拡大を止めますが、実は各地に潜在して常在化しています。
もはや、口蹄疫、トリインフルなどは土着化ウイルスとなっているとみたほうがよさそうです。
③家畜生体や糞の闇流通が存在しているために根絶が困難。
④韓国ではアヒルの水辺飼育が盛んで、ここから水鳥を経由して日本に伝播する。
上の写真を見ると、日本の畜産家や防疫関係者のやめてくれーという悲鳴が聞こえます。このような飼い方は、中韓に特有で、わが国では見られません。
今回の韓国のトリインフルの発生の中心はアヒルでした。ここから水鳥を介してわが国に伝播したことは確実です。
「野鳥では16地点(クムガン河口地域の両岸2地点を含む)において10種(カイツブリ1件、トモエガモ10件、ヒシクイ4件、オオバン1件、マガモ5件、マガン2件、オオハクチョウ1件、コガモ2件、カルガモ1件、ダイサギ1件)および種不明の糞便、飼7件の35件で高病原性のH5N8亜型のウイルスが検出されている。」
(「韓国でのトリインフルエンザの状況について」日本野鳥の会2014年3月26日更新)http://www.wbsj.org/activity/conservation/infection/influenza/infl20140131/
もちろん野鳥の会が言うように、野鳥は原因ではなく被害者です。
わが国もまた被害者です。韓国がいつまでも杜撰な家畜伝染病対策しかとっていないことにより、東アジアは世界有数の家畜伝染病地帯になってしまっています。
これだけ一定の地域で伝染病が繰り返し猖獗を極めた場合、ウイルスは農場内部のトリ類だけではなく、そこて飼われている豚や犬という哺乳類に感染します。
通常は、このような種を超えた感染はありえないのですが、変異したトリインフルは種の壁を飛躍し、ヒト感染をひき起こします。
中央日報(14年3月25日)によれば、。韓国でもそのような哺乳類への感染が確認されています。
「農林畜産食品部(農食品部)によると、鳥インフルエンザ発生農家を対象に犬・豚の感染について調べている中、扶余の農家で飼われている犬11匹に鳥インフルエンザ抗体(H5)が確認された。犬の体に抗体があるというのは、鳥インフルエンザに感染した後に治ったということだ」。
http://japanese.joins.com/article/368/183368.html
おそらく韓国では、中国と同じように哺乳類の豚、あるいは犬などを媒介にしてヒト感染が既に潜在していると考えたほうが自然でしょう。
今回の熊本への感染伝播は球磨川が近いところから、おそらくは水鳥が原因でしょう。しかしほんとうに怖いのは、ヒトによる持ち込みです。
野鳥は防鳥ネットで防げますが、ヒトは消毒しか防ぐ術がないからで、必ず相当数は防疫ラインをかいくぐるからです。
幸か不幸か、今、中韓とは距離がある関係なのが救いです。韓国さん、もう少し真剣に家畜防疫に取り組んで下さい。ほんとうに迷惑です。
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■多良木町で高病原性鳥インフルエンザ 県内初
熊本日日新聞 2014年04月13日
県は13日、多良木町の養鶏場で鶏が大量死し、このうち2羽から高病原性鳥インフルエンザウイルスH5型を検出したと発表した。国の機関で遺伝子型を詳しく検査する。国内の養鶏場での発生確認は2011年3月の千葉市以来3年ぶり、県内では初めてとなる。県は感染拡大を防ぐため、関係する養鶏場の鶏の殺処分と防疫対策を、自治体職員や自衛隊員ら約千人態勢で進めている。
県によると、多良木町の養鶏場では肉用鶏(ブロイラー)5万6千羽を飼育。11日から13日朝までに約1100羽が死んでいるのが確認された。12日午後に通報を受けた県が簡易検査した結果、10羽のうち6羽が陽性で、その後の遺伝子検査でも2羽で陽性を確認した。
このため県は13日、この養鶏場と、経営者が同じ相良村の養鶏場の2カ所で計11万2千羽の殺処分を開始。相良村分の5万6千羽は処分を終えた。多良木町分の処分も14日中に終える見通し。
処分した鶏は敷地内に埋却し、16日までに作業を終える計画。両養鶏場から3キロ以内(5戸、4万3千羽)の区域では、鶏や卵の移動を全て禁止。10キロ以内(42戸、39万8千羽)の区域では、域外への搬出を禁止した。
県は13日、防疫対策本部会議を開き、本部長の蒲島郁夫知事が「初動が最も大事。封じ込めに全力を挙げてほしい」と指示した。感染防止に向け、人吉球磨地域の11カ所に車両消毒ポイントを設置。100羽以上を飼育する県内養鶏場を調査し、14日午前の時点で異常がないことを確認した。
農林水産省は小里泰弘政務官を熊本県に派遣。蒲島知事と会談した同政務官は、予算措置も含めて必要な支援を行う考えを伝えた。
また県は14日未明、陸上自衛隊第8師団(熊本市)に災害派遣を要請。同師団の人員約200人が養鶏場への消石灰輸送や鶏の殺処分を支援している。
H5型には低病原性もあるが、県は鶏が大量死したことなどから高病原性と判断した。
県によると、県内の養鶏場(3月末現在)はブロイラー104戸(388万5千羽)、採卵鶏130戸(325万5千羽)。県は「感染した鶏の肉、卵が市場に出回ることはない。食べて鳥インフルエンザウイルスがヒトに感染することも報告されていない」としている。
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