上海風バンコック経由ゴーヤ焼きそば
お盆が過ぎようとしています。私も年に何回も行けない東京の墓参りに行ってきました。
村の蓮田の蓮が咲き始めています。この花が散ると、いよいよ蓮の地下茎が大きくなっていきます。蓮はこちらに来ているタイの人が大好きな花で、遠くからわざわざ牛久大仏を見た後で茨城まで見学ツアーに来るそうです。さすが、東南アジア一の仏教国と言ってあげたいが、牛久観光大仏と蓮根田んぼってのはややハズしてる気もするぞぉ!
タイのことを書いたら、いきなり食べたくなった上海風バンコック経由ゴーヤ焼きそば、いきます!これは今、僕が食べているもので、フツーの焼きそばに飽きた時、そして作るのがめんどうな時にお試し下さい。
上海風焼きそばって知ってますか?炒めないんです。確かに最初は軽く炒めるんですが、すぐに水(スープ)をひたひたに入れて弱火で煮て、麵と具に味をしみ込ませる焼きそばです。
これは焼きそばの王道である冷蔵庫のかたづけに最適です。実はこの写真を撮った時には、冷蔵庫がカラッポで、わずかにキャベツとカチカチに凍った豚コマくらいしかないので、あわてて農場に行ってゴーヤとタマネギをとって駆け戻って来て作っています。材料はなんでもありで、シシトウがあればゴキゲン、インゲン(しまった入れ忘れた!)、ナスもよいし、なくてもいいし、モヤシ、使いすぎるとうるさいがまたよし!ニンジンは火の通りが悪いので細めの千切りで投入!ニラやニンニクメもウェルカム。ワケギもハラハラ散らすとグレードアップ。しいたけやキクラゲがあればジョウトー(沖縄語で上等)。
しかし、なければないで今回のようにそれなりにサマになるというテーゲー(いいかげん)料理です。上の写真など具は3種類しか入っていません。特に豚肉がカチカチの時にいいですね。
油をテキトーに引いて材料と焼きそばを軽く炒めます。油に香りをつけたければニンニクを軽く炒めるていどで。ひたひたの水を入れて、中華スープを入れて煮ます。火はとろ火。軽く塩こしょうして、本日の主役のナンプラをかけます。
ナンプラはわが家の定番調味料でして、ラーメンに野菜炒めにとタイ料理の枠を離れて重宝しています。新潟(ゆっきんママ様から正しいご指摘。秋田であります)のしょつると似ているといいますが、国内のものは知りません。ごめん。軽くかける分には、タイ風というよりたぶんうま味が増したていどにしか分からないとと思います。アミノ酸系化学調味料より味がギュっと濃縮しているかんじで好きですね。
もっともタイではゲッ、ゴカンベンというほど屋台のオバチャンは化学調味料を入れて下さいますが。だいたいが、屋台のテーブルにパクチー(香菜)やにんにく、酢、砂糖(!)、粗く砕いたトウガラシなどと平然と一緒に乗ってますもんね。「味王」という現地製品もあるくらいです。タイに沈没した長期旅行者ともなるとあの舌がしびれる感じがいいなぁ~どと言っていますが、いかがなものでしょうか。
ちなみにわがウチナー(沖縄)でもそれはそれはよく使います。チャプルーには小さじでドンというかんじで入れますから、化学調味料がイヤダという皆さんは、あらかじめ入れないでね、と言っておきましょう。けげんな顔をされるでしょうが。
さて、味付けですが、まったくいいかげんで、今回はナンプラとテンメンジャンを使ってみました。もちろんオイスターソースでもいいのですが、あいにく品切れでした。隠し味ていどにウースターソースをちょびっと。なければ醬油でもかまいません。ただし、ちょびっとね。味つけはお好みで増減して下さい。タイ人なら酢と砂糖を入れてしまうでしょうが、あまりお勧めできませぬ。
蓋をしてスープがなくなるまで煮きります。途中で豚肉と麵をバラしてあげましょう。ゴーヤやナス、シシトウなど色鮮やかな野菜は、一緒に煮るとせっかくの鮮烈な色がなくなるので、別途電子レンジでチンをするか、塩少々を入れたお湯に通しておきます。余裕があるのなら、あらかじめやっておくとタイミングが合います。僕はメンドーなので同時にやっています。
最後に、ワケギかニラ少々を放り込み、別途に湯通しした野菜類を一緒に混ぜ合わせてワンラ。セージのパープルの花を添えます。なければなんでもいいです。紅生姜もきれいですが、いきなり日本風になってしまうのが難。アカバナー(ハイビスカス)を飾るとまったくのトロピカル料理に、ならんか。
麵を春雨やビーフンに変えると、材料は一緒でもまったく違う料理になります。
本日の写真は蓮特集。「蓮の花は泥田に咲く」という言葉があります(うろ覚え)。いいたいことはわかりますが、これは都会の人が作った言葉に相違なく、たぶん昇華された徳や美というものは、泥の中のような世の中から生まれると言いたいのでしょう。しかし、田んぼはそれ自体宇宙なのです。単なる「泥」ではありません。このあたりについてはまた別な機会に。
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