口蹄疫問題

石が流れ、葉が沈む 東国原氏当選、山田正彦氏落選の明暗について

Dsc_2998_2
先日の衆院選は、口蹄疫に関わった政治家たちに皮肉な「審判」を下しました。

東国原氏が「勝ち組」として、連日テレビに出て浮かれ騒いでいるのに対して、TPPに反対の筋を守ったが故に政権党を離党した山田正彦氏は「負け犬」として一顧だにされません。

しかし、この浮かれ男に冷や水を浴びせかけるように、集団訴訟がなされました。原告は、口蹄疫で損害を被った宮崎県現地を中心とする43人の畜産農家です。(欄外参照)

さて、宮崎口蹄疫事件に対する対応の失敗はいくつかあります。その最初にして、最大のものは、県が初動において自らの力で抑えこむことができなかったことです。

初発が3月末であったにもかかわらず、初発の農家からの再三に渡る早く検査結果を出してほしいとの訴えを無視し、発生動向調査(サーベイランス)を怠ったのは県でした。

あの2010年4月16日から20日の確定までの期間に、なぜ早く綿密なサーベイランスをしなかったのでしょうか。

サーベイランスは県の権限内にあり、あの時に初動で抑えこんでいたのなら、あのような21万1608頭の殺処分といった悲劇を見ることはなかったはずです。

そして、川南町の県畜産試験場での豚の感染による感染爆発といった事態が、それに続きます。畜産指導機関が感染ハブになるという前代未聞の不祥事を引き起こしたのは、県です。

5月初旬の時点で、既に宮崎県家保(家畜保健衛生所)は殺処分作業の限界を早くも迎えており、まったく収拾不可能な状況に陥っていました。一般県職員すら動員している有り様でも追いつかなかったのです。

そしてなにより、その司令部たる県当局が混乱の極にありました。そしてその混乱の渦の中心は、他ならぬ東国原県知事自身でした。

一番この口蹄疫初動の緊急性をわかっていないのは、他ならぬ知事自身だったのです。

当時、彼は完全に逆上の極みにありました。そして彼が考えたのは、「自分は悪くない」という責任逃れでした。

そして彼は、疫学的知識がまったく欠落しているにもかかわらず場当たり的に指示を出しまくり、発生現場にマスコミの取材陣を引き連れてテレビに出てはしゃべりまくるというのが彼の作法でした。

この作法の悪さは、かの菅首相と酷似しています。危機に当たって、ポピュリスト政治家は似てくるものなのでしょうか。

あたりまえですが、このような不特定多数で感染症の現派に赴くのは非常識も極まれりです。それは彼が、「ちゃんと立派に仕事をしている」という言い訳を作りたかったからだけなのです。

そしてもうひとつ「仕事をしている」という証拠に、山田氏が政府現地対策本部長(副大臣・後に大臣)として現地入りした直後から、国に対して家畜の所有権を言いたてて補償問題で無駄な時間を費やしました。

この宮崎県庁で費やされた国対県の不毛な「交渉」は実に数週間にも及び、その間、指揮系統は麻痺状態となりました。

この一刻を争うというパンデミック期に、なにを悠長に「殺処分家畜の所有権」を巡って交渉しているのですか。呆れてものが言えません。

知事が「国に突っかかってみせる」というパーフォーマンスのために、どれだけの無駄な家畜の感染があったのかと思うと、まったくやりきれません。

やがて知事は、真の被害者たる家畜と家畜農家から、パーフォーマンスの対象を彼に票を入れてくれた県民に移し始めます。

いちばん宮崎県内の畜産家から批判を浴びたのは、知事が県所有のスーパー種牛の移動をしたことです。

感染拡大期に当該家畜の移動は原則として禁止されています。にもかかわらず、知事は国に「感染がない」と申請してそれを強行しました。

このパンデミックの時期に家畜を移動すれば、見落とした潜伏期の家畜から、より広域に感染拡大する可能性がありました。

確かに種牛は貴重なものですが、代替がきかないものではありません。終息後、他県からの種牛の提供もあり得たでしょう。

なぜ、テレビカメラの前であえてそのリスクを冒さねばなければならなかったのか、大いに疑問とされるべきです。

原告訴訟団はこう訴状で述べています。

県は牛が発熱するなどの異常を隠して国の承認を取り付けており、意図的で計画的な
違法行為である
」。(同上)

このような農家の怒りや焦燥をよそに、県非常事態下にあった県民は防疫など知る由もなく、知事に強い支持を与えました。彼の当時の支持率は実に90%にも登りました。

そして終息宣言後、知事は「ネオンサインが恋しくて」逃げるように辞任し、宮崎を去ります。

この宮崎口蹄疫という大火災をくい止めた山田正彦氏という男が落選し、東国原英夫氏というような政治家が当選したことは、なんともやり切れません。

          ゜。°。°。°。°。°。°。°。゜。°。°。°。

口蹄疫殺処分巡り東国原氏告発、宮崎の畜産農家ら
読売新聞

宮崎県で2010年に起きた口蹄疫(こうていえき)問題を巡り、県内を含む14都道県の畜産農家ら計43人が26日、宮崎県が県有種牛を移動させたり、殺処分しなかったりしたのは家畜伝染病予防法違反に当たるとして、東国原英夫前知事や県幹部ら計3人についての告発状を宮崎地検に提出した。

告発状によると、県は10年5月13日、同法に基づく家畜の移動制限区域内にあった県家畜改良事業団の種牛55頭のうち、主力級の6頭を制限区域外に移動したが、その後、うち1頭が感染。同一農場の家畜は全て殺処分すると同法で定めているにもかかわらず、残り5頭を殺処分しなかった。

宮崎県の措置は特例として国の承認を得ていたが、告発状は「県は牛が発熱するなどの異常を隠して国の承認を取り付けており、意図的で計画的な違法行為」と主張。43人の代表を務める同県川南町の染川良昭さん(59)は「県が自らの利益のため、県有種牛だけを生かそうとした」と指摘している。

| | コメント (8)

家伝法の改革は必要だが、東国原氏に言われたくはない

023_edited1

一昨年の宮崎口蹄疫事件のことを振り返る時に、「あの」東国原前知事に触れないわけにはいかないでしょう。

私はこの口蹄疫事件の中で、知事を批判しブログが炎上し、休載に追い込まれるという苦いめに合いました。後にも先にもあのようなことは初めてでした。

その前知事が山形県の講演でこんなことを言っていました。

19万頭の牛豚を殺処分せねばならずたいへんな思いをした。昭和26年にできた家畜伝染予防法をもとに指針を作っているから実態に合わない。限界を感じた。行政の危機管理を一から構築しなおさねばならない」(毎日新聞2010年11月7日)

ため息が出ます。彼はなにも学んでいませんね。少しも変わっていません。

家伝法(家畜伝染予防法)を「古い」と批判していますが、当時の現場責任者としてもっと具体的になにが「古い」のかを明らかにする義務があります。

家伝法は、いくたびか改訂されてきており、最終改正は平成22年度3月9日です。このどこが「古くて実態に合わない」のか、それを明確にしないで、口蹄疫事件を知らない一般聴衆に被害者づらして語るのはいただけません。

「実態に合わない」とすれば、その最大のポイントは、県が法的権限者であることでした

あるいは、殺処分が家畜所有者に委ねられているかのような法のあり方だったはずです。

あの口蹄疫対応の失敗はいくつかあります。その最大のものは、県が初動において自らの力で抑えこむことができなかったことです。

初発が3月末であったにもかかわらず、初発の農家からの再三に渡る早く検査結果を出してほしいとの訴えを無視し、発生動向調査(サーベイランス)を怠ったのは県でした。

あの4月16日から20日の確定までの期間に、なぜ早く綿密なサーベイランスをしなかったのかを省みることなく、「家伝法が古い」はないでしょう。

サーベイランスは家伝法の枠内でも充分できたはずであり、あの初動で抑えこんでいたのなら、あのような21万1608頭の殺処分といった悲劇を見ることはなかったはずです。(どうでもいいですが、知事は頭数を間違えています。)

あの事件を家伝法批判にすり替えるのはまったく筋違いで、県が疑わしき家畜が発見された場合、機敏に即応するにはどうすべきなのかという初動危機対応の視点が抜けています

前知事はひとごとのように「一から危機管理を構築しなおさねばならない」などと言っていますが、その言葉は自分にそのままはね返ってきます。

県の初動の失敗により、国が乗り出し、山田前大臣が現地対策本部長として現地入りした直後から、国に対して家畜の所有権を言いたて補償問題で無駄な時間を費やしたことへの反省はまったくないようです

というか彼にすれば、国に対して県民の財産を防衛する条件闘争を闘ったつもりかもしれません。

まぁそのおかげで県民からは圧倒的な支持を集めたわけですが、防疫責任者のすることではありません。

結果、国との作らなくてもよかった対立構造を深め、防疫指揮の二重構造を作ってしまいました。

もちろん、家伝法の中に二重構造は潜んでいたのですが、あそこまで亀裂を作る必要はなかったと思います。

5月初旬の時点で、既に宮崎県家保(家畜保健衛生所)は殺処分作業の限界を早くも迎えており、まったく収拾不可能な状況に陥っていました。一般県職員すら動員している有り様でも追いつかなかったのです。

宮崎県家保には同情すべき要素は多々ありますが、自己解決能力がなかったのです。

そしてなにより、その司令部たる県が混乱の極にありました。そしてその混乱の中心は、他ならぬ知事自身でした。

そこを問わずに、「家伝法が古い」はないのではありませんか。

仮に「家伝法が古い」というならば、英国のように海外悪性伝染病対応に対して国が直接権限を持つ緊急対応の仕組みが必要なことは事実です。

あのような伝染力が強い家畜伝染病は、地方自治体でどうにかなるレベルではありません。それを法的権限者であることを根拠にして、国との無意味な摩擦を起こし続けたのはかく言う知事でした。

東国原氏は山田大臣を悪者にし続けていますが、その前に県の防疫レベルが問うてみたらいかがでしょうか。豚への感染拡大をしたハブは、他ならぬ川南町の県家畜試験場でした。致命的失態といえます。

県の公的指導機関が感染ハブになる、家保は確定が遅れる、殺処分は進まず患畜は山のように溜まっていく一方というお粗末さを横において、あいも変わらぬ山田氏批判を繰り返しても仕方がないと、私は思います。

県は遅くとも4月28日の県試で豚感染が確認された時点で、速やかに非常事態を発令すべきでした。

それをしなかったのは、感染増幅家畜である豚の危険性を知らなかったとしか思えません。素人の知事が知らないのは当然として、試験場には獣医官が沢山いたでしょうに

それを怠って、丸々1か月遅れの非常事態宣言を発するという不手際になったのは、その間に後からでも出来る補償問題という政治的問題に時間を空費していたからです。

専門知識を持たない知事が現場指揮に固執したためにあのような事態に陥りました。知事は早期に県の獣医官に防疫指揮権を委譲すべきであり、自分は責任だけをとればよかったのです

ところがポピュリストの大衆政治家にありがちなスタンドプレー好きがこうじて、対応指揮権を握りしめるから事態がより混迷してしまいました。

まるで去年の原発事故対応時の菅首相とそっくりです。知事は責任だけを取って、現場対応は獣医師の専門官に委ねるべきでした

こんなあたりまえのことを言わねばならないのもある意味、家伝法の「欠陥」であることは確かです。

たとえば家伝法において、緊急即応時の責任体系の所在、どのような事態になった時点で非常事態宣言を出すのか、あるいはワクチンをいつ接種し、その目的は何かなどについて明解な規定をするべきです

国と県の役割についても、一元化すべきでしょう。これについては、東国原氏も同意見なようですが、失礼ながら氏を反面教師として私も一元化に踏み切るべき時期だと思います。

ただ、この人にだけは言われたくはないのは確かです。。

■写真 ペパーミントです。わが農場ではもう野生化しています。

| | コメント (1) | トラックバック (0)

ありがとう、宮崎!

012

私は、4月20日という日付は忘れることができません。一般の方にはなじみが薄いでしょうが、一昨年に発生した宮崎口蹄疫事件の最初の日でした。

犠牲になった牛、豚などの家畜は約21万頭、日本家畜史上空前の、そして絶後であらねばならない災厄でした。

宮崎県畜産は未だ復興の途上にあります。それは、完全に家畜がいなくなった空白地帯が多く生じたからでした。

口蹄疫の初発をみた県東部・東児湯地域の5地区では、感染拡大を食い止めるために、ワクチン接種で遅らせながら、家畜をすべて殺処分にしていくという防疫方法がとられました。

このワクチン接種-殺処分という手段について、私は現地の畜産家や獣医師などと激論を交わした覚えがあります。

当時私は、マーカーワクチン(*)を使っているのだから、感染が確認できた個体だけ殺処分にすべきで、無人の荒野を作るが如き殺処分は非人道的であり、犠牲が甚大な上に、再建が困難になると主張しました。

そして山田正彦農水大臣の指揮した宮崎東部地域家畜ゼロ方針に大いに批判的でした。

今でも私はこれが原則としては正論だと思っています。ただし、当時は使えなかった「正論」でした。

当時の私はいくつかのことを見落としていました。まず最大の見落としは、牛豚共通感染症のリアルな実態を知らなかったことです。

牛は感染するのは早いのですが、拡大するテンポは比較的ゆっくりとしています。それに対して、豚は感染が遅れてくるにかかわらず、いったん感染が始まればその速度は牛の比ではありません。

つまりこういうことです。口蹄疫ウイルスは、牛から侵入し、豚で拡大していく特性があるのです。いったん侵入を許せば、防疫の重点は豚による感染拡大防止に重点が移るわけです。

そして2点目に、牛と豚の農家は一括りに「畜産家」としてくくれないほど異質なことです。それは牛と豚の生育スピードの大きな違いにより、家畜価格がまったく違うことです。

牛農家は、一頭一頭を家族のごとく育てますが、豚は群飼と言って一群ずつの管理になります。

愛情が違うということではなく、飼育方法の差による家畜への視点が異なるのです。そのために、畜産農家の体質すら異なっています。

このことが、宮崎口蹄疫の感染拡大防止という待ったなしの非常時に一気に噴出しました。

養豚家グループは全殺処分を主張して譲りませんでした。感染拡大をここで止めるためには、宮崎東部地域にいる牛、豚のすべてを殺さねばならない、とする血を吐くような方針でした。

これで養豚家は団結して、国をすら動かしていきます。そしてそれを理解したかつて五島の牛飼いであった山田大臣は、断腸の思いで全殺処分を命じました。

今思えば、この時、この場所に山田正彦氏という男が居てくれた偶然に感謝せねばなりません。彼が宮崎県畜産を救い、全国への拡大を阻止したのです。

この可愛い家畜に殺処分を命じる痛みを知る男がとった非常の手段が、全殺処分命令でした。この命令は泥を被る覚悟なしにできないことです。

しかしこれに戸惑ったのが牛農家と宮崎県でした。宮崎県は、初動制圧に失敗したにもかかわらず、家畜伝染予防法の権限者が知事であることを楯にして、補償問題で粘りに粘りました。

この県の条件闘争で、5月初旬から中旬にかけての感染爆発突入初期の制圧に失敗します。この認識を今なお東国原前知事はしていません。

さて、このような防疫の遅滞に危機感をもった全国養豚協会と獣医師たちは、ボランティアで宮崎現地入りし、地元家保と協力して防疫に当たりました。

防疫とは、すなわち殺処分です。もはやこの非常の方法しか手段はなかったのです。しかし、当時の私をも含めてですが、その認識が共有されませんでした。

それが先ほど述べた、牛農家と養豚家の体質の差からくる、現状認識に対する温度差でした。

もし、この地域が牛だけの産地だったのならば、あるいはまた、北海道のように農家と農家が離れていたのならば、マーカーワクチンで感染個体をあぶり出してそれだけ淘汰する方法も可能だったかもしれません。

しかし、宮崎東部は牛と豚が混在して、しかも狭い地域に密集している特徴がありました。

このような地域では豚を媒介にして、ウイルスはたちまちに増幅されて牛をも巻き込んで感染を拡げていきます。

宮崎県の畜産農家は、部に大きな亀裂をはらみながらも、ワクチンで食い止め、時間を稼ぎながら殺処分を進めていきました。その数、実に21万頭。

私はこの犠牲を払った宮崎県畜産農家に頭を下げます。彼らの自己犠牲により、宮崎県東部地域で感染は食い止められ、他地域に感染を移しませんでした。

これは宮崎口蹄疫事件の直後に起きた韓国口蹄疫が、瞬く間に全国に拡がり100万頭にも登る被害を出したことと対照的です。

まさに、宮崎県畜産農家が私たちを守ってくれたのです。

あれから2年。震災と放射能という出来事が同時に襲いました。先が見えないトンネルに入ってしまった気分の時、今でもあのときの宮崎県の人々を思い出すように努めています。

あの時、宮崎県の人々が、ここで口蹄疫を止めると誓ったように、私たち「被曝」地農業もここで放射能に克ちます。

ありがとう、宮崎!

■*マーカーワクチンとは、NSP抗体が陰性であることが確認できる特性を持ち、摂取した後に自然感染であるかどうかで感染したか否かが識別が出来る。全殺処分にする理由は、自然感染か、ワクチン由来の感染なのか区別できないことだが、マーカーワクチンだと可能である。宮崎県で接種された英国メリアル社のAftoporワクチンは、マーカーワクチンであった。
私のブログ関連記事http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2010/09/post-0ed3.html

■ 関心がおありの方は、カテゴリーの「口蹄疫問題」に大量に記事がありますのでお読みください。

■写真 散った椿の花です。椿は散り際も見事。

           ゜。°。°。°。°。°。°。°。゜。°。°。°。

■宮崎県畜産農家の再建状況は下の記事をお読みください。ガンバレ、宮崎!

             日本農業新聞4月20日

Photo

| | コメント (6) | トラックバック (0)

「事故終息」とは冷温停止のことではなく、住民が安心して戻ることだ

001

 

「事故終息」とは冷温停止のことではなく、町民が戻って安心して生活できる状態のことだ。

                           福島県大熊街゛渡辺鍋利綱町長

広野町役場が再開=移転9自治体で初―戻った住民250人・福島 

東京電力福島第1原発事故で役場機能を移していた福島県広野町は1日、住民の帰還を促し本格的な除染を進めるため、元の庁舎に機能を戻した。役場が移転した県内9町村のうち、元の庁舎に戻ったのは広野町が初めて。

 町の人口は約5500人だが、放射線への不安もあり、戻った住民は約250人にとどまっている。山田基星町長(62)は朝礼で「本庁舎での業務再開は本格的な町の再生、復興の始まりだ」と強調。職員約70人態勢で業務を再開した。

 広野町は事故後、全域が緊急時避難準備区域に指定され、原発から約23キロの役場は、南に約30キロ離れたいわき市の工場事務所に移転。住民の大半は同市を中心に県内外で避難生活を送っている。
 避難準備区域は昨年9月に解除され、翌月から町内の除染が始まった。除染担当など一部の部署は既に元の庁舎に戻っている。町は年内に全世帯を含む生活圏の除染を終える方針で、今年4月に住民に帰還を呼び掛ける。

■原子炉再開を阻止しよう!
署名のお願い

野田総理大臣は、メルトダウンを引き起こした原子力安全システムの欠陥の対処も終了させていないにも関わらず、原子炉(福井大飯原発)の再開への意欲を見せています。しかし原子炉再開には地元自治体の了承が必要です。

関西電力大飯原発が福島の惨事の二の舞にならないという確証が取れていない状態を鑑み、福井県自治体幹部はこのふたつの原子炉再開に勇壮にも抵抗してきました。しかし彼らは野田総理や電力会社からの膨大な圧力に今にも屈してしまいそうな状態です。もし私たちが福井県に意を寄せて志をともにすれば、野田総理の容赦ない圧力から彼らを守ることができるかもしれません。

さあ、疑問視すべき原子炉再開に対し断固して戦うべく、福井県自治体幹部をみんなで支援しましょう。今すぐ署名しましょう。私たちは必ず西川福井県知事と時岡おおい町長へ届けてまいります。

下のアドレスから入って下さい。

http://www.avaaz.org/jp/japan_no_to_nuclear_restart_ms//?cl=1628050568&v=12963

| | コメント (3) | トラックバック (0)

早川由紀夫氏、大学から訓戒処分を受ける。 学問の名に隠れての言論テロは許されない

025

関東でも本格的な冬がやってきました。もう、キンキン、バリバリです。

さて、早川由紀夫さんがやってしまいましたね。群馬大学から戒告処分です。
以下、氏の言行です。
 

「福島県の住民は家を捨てて移住すべし。福島県で育った娘は嫁に迎えるべきではないがこれは差別ではない 

「福島県の農家が牧場で牧畜やセシウムで汚染された水田で稲作を行うのはサリンを作ったオウム信者と同じだ。」 

「セシウムまみれの干し草を牛に与えて毒牛をつくる行為も、セシウムまみれの水田で稲を育てて毒米つくる行為も、サリンつくったオウム信者がしたことと同じだ。福島県の農家はいま日本社会に向けて銃弾を打ってる。」 

「福島県の農家がやってることはすべて信用できない。福島県の農産物は買ってはならない。」 

「日本は今内戦状態にある。」(このフレーズは赤線大文字) 

「正直、私は福島県ナンバーの車がこわい。前を走ってると緊張する。」

いや、なんともかとも福島の農家がオウム信者ならば、私たち隣県の茨城は在家信者ってところですかね(苦笑)。

学者の言論というより、居酒屋での酔漢のオダというかんじです。まともに反論する内容ではありません。

早川氏はだいぶ前からこの手の発言を繰り返してきました。「農民は社会に無差別発砲するテロリストだ」という表現も大分前からしていました。

大学当局は6月くらいから早川氏に注意していたとのことですが、制止するのが遅すぎました。早川氏の発言こそ「言論テロリズム」そのもので、無差別に福島県の人々を傷つけています。

特に結婚問題に対しての発言は悪質にすぎます。もはや早川氏が謝罪して済む次元ではなく、福島県は民事訴訟の対象にすべきです。こういう発言はネット界ではびこっており、福島県が毅然とした態度をしないのでのさばり続けているのです。

もっとも早川氏は謝罪するどころか、「訓告は学問や言論の自由の根幹に関わる。大学の自殺だ」などと言っているようですが、味噌汁で顔を洗ってきなさい。

あなたの発言は「学問」でもなんでもありません。自分の凝り固まった強迫神経症を汚らしい言葉でわめいているだけです。恥を知れ、と言いたい。

早川マップという立派な仕事をされた人だけに、その言論テロリズムを惜しみます。

■ 明日は所要で更新をお休みさせていただきます。

写真 みずひきです。小さすぎてピントが合わないので苦労しました。

 

            ゜。°。°。°。°。°。°。°。゜。°。°。°。

NHK 2月9日 14時13分 動画あり

 

群馬大学教育学部の教授がインターネットのツイッターに「セシウムまみれの水田で米を作る行為はサリンを作ったオウム真理教と同じ」などといった内容の投稿を繰り返し、大学は農家などへの配慮を欠く発言だとして、教授を訓告処分にしたことを明らかにしました。 

訓告の処分を受けたのは、群馬大学教育学部の早川由紀夫教授(55)です。群馬大学によりますと、早川教授は火山学が専門で、東京電力福島第一原子力発電所の事故のあと、放射性物質がどのように広がったかを推測する地図を作成してネット上で公表する一方で、ツイッターに「セシウムまみれの干し草で毒牛を作る行為もセシウムまみれの水田で毒米を作る行為もサリンを作ったオウム信者と同じ」などといった投稿を繰り返したということです。

群馬大学は農家や被災者への配慮を著しく欠いているとして繰り返し注意したものの投稿をやめなかったため、訓告処分にしたと説明しています。群馬大学の堀川光久総務部長は「福島県の被災者や農家の方々に不快な思いをさせて申し訳なく思う。発言が改善されるよう注視したい」と話しています。一方、早川教授は、ツイッターの中で「暴言であることは認める。しかし、こうした暴言で強制的に伝えなければならないほど事態は深刻だ」などと主張しています。

| | コメント (9) | トラックバック (0)

家伝法改悪 前世紀型殺処分一本槍路線の補強

3_020_edited2

家伝法が改正になります。家伝法改正案は、2月23日に開かれた民主党の農林水産部門会議で了承され、3月初旬に閣議決定して国会に提出される運びとなります。

現在の進捗状況は、下の資料欄にあるとおり、パブリック・コメントを掲示して、「国民の声も聞きましたからね」という形式(いいわけ)を整える段取りに入っています。

このようなパブリック・コメントの募集は、最期の最期に与野党の根回しも終了し、閣議決定を通じて、国会提出後に静々と出されてきます。ほとんどの国民や生産者は農水省のサイトをウオッチし続けないと存在自体を発見することすら出来ません。

締め切りは4月2日までです。私も出してみます。

家畜伝染病予防法の一部を改正する法律案

http://www.maff.go.jp/j/law/bill/177/pdf/kaden1.pdf

さて、内容的は新味はありません。従来通りの殺処分をいかに素早く出来るか、いかに予防的殺処分の網をかけられるか、届け出などで生産者を縛り上げるか、ということに重点が置かれた内容です。

このような改正案はかねてから報じられていたもので、農水省は検証委員会のお墨付きを待って、形にしたことになります。

ただし、筒井副大臣は国会答弁で家伝法の枠外で、「ワクチン接種のタイミングを明示する」という発言をしていますから、半歩の前進はあったと評すべきなのかもしれません。

なお、下の「鶏鳴新聞」にもありますように、かねてから患畜、疑似患畜の予防的殺処分に猛烈に反対してきた日本養鶏協会に押されて、鶏の高病原性鳥インフルにおいては回避されたようです。当然ですが、まぁよかったと言うべきでしょう。

23日まとまった改正案では、おおむね以下です。

①感染した家畜や感染が疑われる家畜を処分した場合、補償として国が支払う手当金を評価額の5分の4から全額に引き上げる。

②農家などが発生の通報やまん延防止対策を怠った場合には、手当金の全額または一部を交付しないか、返還させる。

このような家伝法の改正、いや改悪は、いっそう口蹄疫や鳥インフルがアンダーグラウンドになる傾向を強めるでしょう。

なぜなら、口蹄疫においては、マーカーワクチン(NSPフリーワクチン)接種した後、NSP抗体検査を行い、清浄性確認から6カ月後の清浄国申請という道筋をあらかじめまったく塞いで、現行の殺処分一本槍路線を強化する内容だからです。

届け出ても地域ごと全殺処分、出なくとも致死率が低いので隠匿も可能ならば、いっそう「見逃した」ということで隠匿というケースが陰で進行することでしょう。厳罰化するというのは、そのような反作用も生むのですよ。農水のお役人さん、あんたら畜産の現場を知らないね。

ところで昨年の宮崎口蹄疫事件では、NSPフリーワクチンは使用されながらも、現行法との兼ね合いからワクチン接種-殺処分が同時に行われました。

この日本での最初のワクチン接種によるウイルス抑制は見事に成功し、感染拡大を大きく遅らせました。このことは、埋却地の決定的不足で混乱の極みにあった殺処分作業に貴重な「時間」を稼ぎだしました。

農水省は山田前大臣の退任と共にまた歴史の振り子を元に戻そうとしています。新家伝法にあるのは、「ただひたすら殺すことこそが口蹄疫や鳥インフルの防疫の王道なのだ」とする旧弊な思想です。

EUで先行しているNSPフリーワクチン接種による新しい防疫思想は髪の毛一本も反映されていません。自らの旧式な前世紀的防疫方法を罰則強化することで補強するだけです。

この家伝法改悪で、ワクチンを使った防疫はいっそう遠のきました。国は口蹄疫や鳥インフルの直接的損害よりはるかに多い殺処分-予防殺処分に法的根拠を与えることで、破壊消防のような発生地域畜産を丸ごと磨り潰す方針に舵を切ったのです。

このような方針は、やがてやって来るTPP時代にいっそう畜産を弱体化させるでしょう。なぜなら、口蹄疫や鳥インフルは毎年のように襲来し、その都度巨大な爪痕を残していくからです。

そしてそれに対して毎年のように巨額な税金を投じて殺処分し、補償金が支払われることになります。政府や地方自治体の財政が火を吹いている時になんという贅沢な方針であることよ。

こんな馬鹿げたことをいつまでも国民が許すと思っているのでしょうか。国民は毎年のように続くこの愚行に怒りを向ける日が必ずきます。

その時にはもはや国民の多くは、去年のように「がんばろう、宮崎」と応援の声を上げず、「勝手にしろ。ただし、おれたちの税金は使わないでくれ」と言うことでしょう。

その兆しは既に、今年の宮崎鳥インフルでの冷やかな世論にも見られており、金融機関は畜産業を貸し付け要注意リストに入れました。

今、日本畜産は輸入自由化や飼料高で苦しんでいます。その背にまたもうひとつの重石を置いたのがこの家伝法改悪なのです。

               ゜。°。°。°。°。°。°。°。゜。°。°。°。

■ 予防的殺処分」は口蹄疫に限定 手当金は評価額の全額交付 家伝法改正案


「鶏鳴新聞」 2011.03.05発行

 農林水産省は、今国会に提出予定の家畜伝染病予防法(家伝法)改正案をまとめた。日本鶏卵生産者協会が中心になって反対していた『家畜の予防的殺処分』は、口蹄疫に限定し、高病原性鳥インフルエンザは対象外となった。口蹄疫、高病原性鳥インフルエンザの患畜や擬似患畜の補償は、通常手当金と特別手当金で、評価額の全額を補償する一方、家畜伝染病の発生やまん延防止に必要な措置を講じなかった場合には、手当金の全部または一部を交付しないことや、返還を求めるペナルティーなどを新たに盛り込んだ。

 家伝法改正案は、2月23日に開かれた民主党の農林水産部門会議で了承され、3月初旬に閣議決定して国会に提出される。
 改正案では、口諦疫、高病原性鳥インフルエンザの患畜や擬似患畜の補償は、通常手当金と特別手当金で、評価額の全額を補償する一方、家畜伝染病の発生やまん延防止のため、農家の通報義務や飼養衛生管理基準の順守を盛り込み、怠った場合には、手当金の全部または一部を交付しないなどのペナルティーを新設している。

 飼養衛生管理基準は、飼養規模の区分に応じて決め、都道府県知事は、衛生管理が適正に行なわれるよう、家畜の所有者に指導・助言、勧告、命令を行なえるようにしている。

 急速かつ広範なまん延を防止するためにやむを得ない時に、患畜や擬似患畜以外の家畜を殺処分する、いわゆる『予防的殺処分』については、当初は高病原性鳥インフルエンザなども対象であったが、日本鶏卵生産者協会が強く反対し、与党の民主党や国民新党だけでなく、野党の自民党も反対の立場を示したため、口蹄疫に限定する内容となった。

 高病原性鳥インフルエンザの定義については、これまでは強毒タイプ、弱毒タイプに分けていたが、国際的な定義に従い、高病原性鳥インフルエンザと低病原性鳥インフルエンザに分けた。

 また、豚コレラ、高病原性鳥インフルエンザなどについては、命令を待って患畜や擬似患畜の殺処分を行なう疾病から、直ちに殺処分を行なう疾病に変更する。
 防疫指針は、最新の科学的知見や国際的な動向を踏まえ、少なくとも3年ごとに再検討するほか、わが国へのウイルス侵入防止のために、動物検疫の強化や、家畜以外の動物が家畜伝染病にかかっていたり、その恐れが高いときは、消毒や通行の制限・遮断を行なえるようにする。
 患畜や擬似患畜の評価額の全額補償や、手当金の全部または一部を交付しないなどのペナルティーは、昨年11月に発生した高病原性鳥インフルエンザから適用することにしている。

             ゜。°。°。°。°。°。°。°。゜。°。°。°。

■ 三谷克之輔氏の緊急提言を転載いたします。
   
http://sato-usi.blog.ocn.ne.jp/blog/

緊急提言! 家畜伝染病予防法改正に反対を

政府は3月4日、家畜伝染病予防法改正案を閣議決定し、今国会に提出した。 感染していない畜産農家の家畜の予防的な殺処分と、感染の通報が遅れた農家への罰則を新設したのが柱。野党も賛成しており、成立する見通しだ。

以上の報道は農水省の報道発表資料には公表されていませんが、法令、告示・通知等 で改正案を確認できました。この家畜伝染病予防法改正案の問題点の詳細については別に論じたいと思いますが、健康な家畜を守るために健康な家畜を防火帯的に殺処分する予防的殺処分に法的根拠を与えている点は大きな問題です。この予防的殺処分は、英国や韓国の大災害の原因となり、口蹄疫の被害はウイルスが原因ではなく、国の防疫政策によるものと非難されています。

英国では予防的殺処分に対する法的根拠を求められ法を改正しましたが、その実行の前にワクチン接種を必要とし、ワクチンを使わない場合はその理由を説明する義務が課せられました。韓国は感染拡大阻止のために、家畜を生かすためのワクチン接種に踏み切りました。しかし、日本では家畜を生かすための方法であるリングワクチンと称して、予防的殺処分を伴うワクチン接種を実施しました。しかも、この10年間に著しく進歩した海外の防疫対策を隠蔽し、ワクチンに対する正しい情報を提供していません。

EUでは家畜を生かすためのワクチン接種を中心に防疫政策を大幅に変更し、口蹄疫発生を確認したら5日以内にワクチンを準備することになっています。

日本のワクチンを使わない防疫政策は間違いだと海外からも指摘されながら、このことを無視し、第三者委員会と称した口蹄疫対策検証委員会も行政側の専門家で固めて、防疫方針の問題点を批判することはなく、非科学的な説明でワクチン接種と口蹄疫ウイルスを早く見つけるための簡易遺伝子検査(PCR検査)の導入を否定しています。

国の家畜衛生行政に関係する獣医学専門家は、科学的でない防疫政策をなぜ強引に推進するのでしょうか。家畜衛生行政の権威と権限を守るために、多くは自然治癒する口蹄疫の感染拡大を阻止するという名目で、健康な家畜の大量虐殺を正当化する暴挙は許されません。

          ゜。°。°。°。°。°。°。°。゜。°。°。°。

■ パブリックコメント:意見募集中案件詳細
農業 /肥料、農薬、防疫
家畜伝染病予防法施行規則の一部を改正する省令案についての意見・情報の募集について

案件番号 550001332
定めようとする命令等の題名 家畜伝染病予防法施行規則の一部を改正する省令

根拠法令項 家畜伝染病予防法施行規則第9条、第37条及び別表第1

行政手続法に基づく手続であるか否か 行政手続法に基づく手続 
所管府省・部局名等(問合せ先) 農林水産省消費・安全局動物衛生課
電話:03-3502-8111(内線4582)

案の公示日 2011年03月03日  意見・情報受付開始日 2011年03月03日  意見・情報受付締切日 2011年04月02日 
意見提出が30日未満の場合その理由

関連情報
意見公募要領(提出先を含む)、命令等の案
意見公募要領   関連資料、その他
家畜伝染病予防法施行規則の一部を改正する省令案新旧対照条文   家畜伝染病予防法施行規則の一部を改正する省令について   資料の入手方法
農林水産省消費・安全局動物衛生課において配布



■写真 白い菊です。少しいじってみました。

| | コメント (14) | トラックバック (0)

自民も民主も関係ない、必要なのは政治家の資質だ

022

鳥インフルと口蹄疫は似た要素が多いと言われています。発生した時期もほぼ同時期であり、海外悪性伝染病であることも似ています。

またいったん発生した場合、その防疫方法が殺処分-埋却だけだということも共通点です。そして結果、地域の畜産が壊滅することも似ています。

最大の違いは、鳥インフルを媒介するのが野生の渡り鳥であるにI対して、口蹄疫はなんらかの人為的な感染経路を辿る場合が多いことです。

では、現実に防疫に目を向けた場合、宮崎口蹄疫と現在進行中の鳥インフルにどこに差があるでしょうか。

それはズバリ、ワクチン戦略を投入するか否かです。口蹄疫において、宮崎東部で封じ込めたのは、宮崎県民の不屈の闘志と、そしてワクチンの緊急接種でした。

このふたつの要素があって、初めてあの悪魔を封じこめることに成功したのでした。

では当時2010年4月の時点で、ワクチン投入を誰が考えたのでしょうか。鳥インフル・ワクチンと同様に口蹄疫ワクチンも事実上のタブーだったはずです。

では改めて、2010年4月、5月を振り返ってみることにしましょう。

国はこの4月の段階をなすすべもなく見逃しています。農水省の検証報告などにはもっともらしく「防疫指針に則ってウンヌン」と書いてありますが、あれは嘘とまではいわないまでも、官僚的修辞です。

農水省には危機感はほとんどなかったと言えます。それは4月28日、ちょうど第10例で豚感染が爆発したその同じ日に行われた疾病小委員会(通算2回目)の議事録を見れば判ります。

実にのどかなもので、宮崎県でどのような事態が進行しているのかまったく反映されておらず(これには県の報告の問題もありますが)、県の初動を追認するに止まっています。

第3回の疾病小委は5月5日に開かれましたが、そこでも、「空気感染の可能性は低い」、「消毒、殺処分の現行策を徹底すること」ということしか言っていません。

ちなみに、この間、農水省トップの赤松氏は、後に非常に高くつくカリブ海クルーズを楽しんでおられました(苦笑)。帰国した後になってとうぜんのこととして集中砲火を浴びることになり、事実上の辞任にまで追い込まれることになります。「行かせた」農水官僚の意図的サボタージュといわれる所以です。

もっとも重要な初動期を、農水省は指をくわえて傍観していました。そしてこの時期に埋却地の致命的不足により殺処分がショートします。

ウイルスをまき散らした待機患畜が溢れ、消毒ポイントは不足し、児湯地域の幹線である国道10号にはGW客が大量に行き交いました。そしてその流れに乗るかのようにウイルスは拡散していきます。

こうして、口蹄疫ウイルスは児湯郡全域へと悪魔の手を拡げて行くことになります。そしてGW開けの5月6日、県畜産事業団のスーパー種牛に罹患。種牛の避難が始まります。

しかし防疫作戦の司令部たる農水省は2001年の宮崎口蹄疫の成功パターンに縛られて安閑と懐手をしており、同じく疾病小委の動衛研派閥もまた危機感をもっていなかったのだと思われます。「大丈夫、2001年みたいにすぐに治まるさ」というわけです。

このままで事態が推移してしまえば、九州全域、いや日本全域に飛び火し、大袈裟にではなく日本全体の畜産が韓国の現状のようになっていたと思われます。

このとき、初めて農水省中央で危機感をもった政治家が出ました。山田正彦氏です。当時副大臣でした。彼は毀誉褒貶のコントラストが強く、終息宣言の後も東国原氏に冷血人間のように書かれています。

しかし私はこの時期、彼が国の対策責任者であったことをこの宮崎口蹄疫の最大の幸運だと思っています。

山田大臣(当時は副大臣)も、当初は農水中央の鈍い認識しかもっていなかったことは5月8日の氏の地元長崎県五島市での養豚業者とのパーティでのスピーチをみれば判ります。

ここで「早期終結に向かっている」という認識を披露したことに対して、同席した養豚業界の人々から手厳しい声が上がりました。「とんでもない。終息どころか拡大の一途だ」。

山田氏は心底驚いたようです。そして養豚関係者の声を聞きます。そして宮崎県で広がっている恐るべき状況を初めて知ることになったのです。

そしてパーティ席上から、宮崎養豚生産者協議会の会長日高氏(獣医師でもある)に携帯を入れます。そしてこの電話を聞きながら、山田氏はボロボロと落涙したそうです。

おそらくは五島で牛飼をしていた氏の農民の魂に触れるものがあったのでしょう。そしてそれからの氏の行動は驚異的ともいえます。

山田氏は、カリブ海から帰国するや佐野に選挙応援に行こうとする赤松大臣に厳しく宮崎現地に飛べといいます。いやいやながら宮崎入りした赤松氏は、単に居直りと居丈高な権力者然とした態度に終始し、かえって県の中央不信を増幅してしまいました。

このような赤松大臣と山田氏はまったく別行動をとります。5月10日、農水省本省ビルではなく、あえて議員会館の自室に日本養豚協会・会長志澤氏、事務局長の倉本氏、そして日本養豚開業獣医師会(JASV)代表理事の石川獣医師を呼びます。

農水省本館の副大臣室に呼ばなかったのは、おそらくは農水省官僚たちの隠微なサボタージュを恐れていたとしか思えません。当時、農水省官僚は減反政策という農水省の基幹政策を否定する構えの民主党政権と水面下で攻防を繰り広げていたからです。

赤松大臣は稚拙な減反攻撃をしたために、官僚団からいかにも官僚らしい反撃を喰らいました。情報を上げない、口蹄疫発生時にあえて外遊に行かせて失脚を図るなどです。

山田氏はこれを横で見ていたばずです。農水省官僚団はまったくあてにならないどころか、足を引っ張る。彼らにはトップダウンで行くしかないと山田氏は決意していたはずです。おそらくこれはは自民時代からみても、農水大臣として特異なスタンスだったといえるでしょう。

ここで山田氏に養豚協会から提言されたのが、緊急ワクチンと殺処分の2本立て同時作戦でした。氏は直ちにその方法で行くと決意しました。驚くべき判断の速さです。まさに危機管理の王道と評価できます。

5月16日、山田氏はこの養豚協会の代表と当時の鳩山首相に面談させています。山田氏は普天間で一杯一杯の野首相にはなんの期待もしていなかったでしょうが、首相と面談させることで首相の裏書きを得たのです。

これで、山田氏と養豚協会が考える緊急ワクチンは首相公認事案となりました。

翌日、出来ただけでなにもしていない政府対策本部が初めての会合を持ちました。初動から24時間といわれる口蹄疫は、実に発生から1カ月が経過していました。

そしてたたみかけるようにして5月18日に山田氏は宮崎入りします。ここには赤松氏や農水省官僚団とはまったく別種の「障害物」が立ちはだかっていました。東国原知事です。

5月18日宮崎県非常事態宣言を出します。この時点での感染拡大は第127例131例におよび、殺処分対象は11万8100頭に達していました。まぎれもない感染爆発です。

この時点ぎりぎりで山田大臣の緊急ワクチン接種-殺処分方針が持ち込まれたのです。氏にはJASVの獣医師の顧問が随行していました。ここでも山田氏は既存の動衛研や動物衛生課をまったく起用せず、大臣直属の私的顧問を用いることをあえてしています。

さぞかし農水省や動衛研はイライラしたことだと思います。しかし、これらを力でねじ伏せるようにして山田氏は緊急ワクチン接種の政策に邁進します。もう時間がないのです。省内手続き重視のボトム・アップではどうにもならないのです。

そして疾病小委に「ワクチン接種を検討する時期にきている」、「ワクチンはウイルスを抑制する」という答申を出させました。農水の防疫官僚には既に口蹄疫特別措置法の準備を下命してあり、宮崎県には彼の宮崎入りとほぼ同時に県に法案が提示されています。

ここにおいても山田氏は、「危機管理においては判断する主体は責任者と幕僚だけである」という王道をとっています。

このようにして5月22日、口蹄疫ワクチンの歴史的封印は解かれました。

そして終結。わが国は、いや宮崎県人は口蹄疫に歴史的勝利を勝ち取りました。悪魔は宮崎県東部から一歩もでられず、封印されました。これは山田大臣の緊急ワクチン接種戦略の勝利でもありました。

にもかかわらず、東国原氏に煽られるようにマスコミは民間種牛問題で山田氏を冷血だと批判しました。山田氏は宮崎空港まで来て、薦田氏と面会を拒否されて帰っていきました。その心中はどのようなものだったでしょうか。

私は悪人とまで罵られながら宮崎の牛と豚を守り抜いた五島の牛飼と、宮崎最高の牛飼とを会わせてあげげたかったと思っています。

菅首相はこのような山田大臣を再任せず、自民党時代から農水省官僚団のパペット(操り人形)であった鹿野氏を任命しました。宮崎口蹄疫を制圧した功は認められず、地元と軋轢を起こした、国民から種牛などで反感を買っていて、しかも官僚とうまくいかなかったなどということで、山田氏は事実上解任されたのです。

私は口蹄疫や鳥インフルにおいては、自民党も民主党もないと思っています。たぶん自民党農政がそのまま存続したとしても、鹿野氏のようなタイプならば赤松時代と似たようなことになった可能性はあります。

自民でも石破氏なら希望が持てます。優れた防衛相だった石破氏ならば、国防と同列で口蹄疫を考えたでしょうから。しかしわが茨城の赤城氏では持てません。民主でも同じようなものです。つまるところ、政治家としての資質の問題なのです。

問題の本質を理解し、素早く決断をし、いったん決断したからには「悪玉」と呼ばれることを厭わない、泥を被る用意のある統治者としての気構えです。この覚悟を持つ人があまりに少なかったために民主党は終末を迎えようとしています。

口蹄疫と鳥インフルは山田氏のような政治家を必要とする悪魔なのです。鳥インフル発生時に山田氏がいてくれたらと心底思います。

■ 梅が満開です。昨日は雪見の観梅会をしました。

| | コメント (10) | トラックバック (0)

名無し氏の投稿にお答えして  われわれが宮崎を助けたのではない、宮崎がわれわれを助けたのだ!

009_edited1

名無しさん。
バカな書き込みをしないで下さい。あなたが鹿児島人だったら気分だけはわからないではありませんが、口蹄疫やトリインフルは今の韓国のように全国化するものだと思って下さい。

現在の日本の国家としての防疫レベルでは、口蹄疫やトリインフルをコントロールしきれなくなった時代になっているのです。

あなたの時代認識は2001年レベルに止まっていて、現代のグローバリゼーショの加速化の中で、ウイスル自体がボーダレス・ウイルスとなってしまった時代を見ていません。

たとえば宮崎口蹄疫では疫学報告の中で発生国の観光客がウイルスを持ち込んだ可能性に触れていました。たぶん物証はないですが、そのあたりが宮崎口蹄疫事件の発端なはずです。

では10年前に、宮崎のみならず全国各地の地方空港から中国、韓国といった発生国の大量の観光客が来るという事態を誰が想像しましたか?

宮崎県は韓国との観光でのつながりが強いのでその災厄に見舞われただけです。わが茨城も茨城空港で仁川や上海と直結されているので、口蹄疫やトリインフルに大手を開けて門戸を拡げているわけです。

政府は中韓の観光客を倍増するつもりだそうですから、ひとりひとりを消毒チェンバーにでも入れない限り、また発生してしまうでしょう。

「不浄国から人を入れるな」というような空想的なことを言うブログがあります。馬鹿を言うものです。口蹄疫やトリインフルで断交でもしますかね。そんなことをしたら世界の笑い物だ。

好むと好まざるとに関わらず、現代はそのようなボーダレス・ウイルス全盛の時代に既に突入しているのです。だからもはや単純なヒト、モノの遮断は不可能です。

一国的な防疫は不可能な時代だと私は考えています。中国で起きた発生は必ず韓国に伝染し、韓国の感染はかならず海峡を渡ってわが国に襲来すると諦観したほうがいい。

Photo図はトリインフルの発生国の世界地図です。わが国がまさに発生国のど真ん中に位置しているのがわかるでしょう。

トリインフルは渡り鳥がキャリヤーとなります。牛、豚は空を飛べないが、鳥は飛んで来るのですよ。どうやって防ぎますか。ある意味、口蹄疫より更に防ぎにくいでしょう。

私は韓国や中国、ロシアと政治抜きで口蹄疫地域集団防疫体制を構想する時だと思っています。情報の共有、ワクチン・バンクの創設、共同のウイルスや防疫研究、そしてそのための共同の「家畜伝染病アジア基金」の創設です。

そのような時に、一国の中で宮崎県をくさして何になりますか。オージーが安全・・・。すいませんが失笑ですね。オセアニア諸国が、孤立した地理的条件にかかわらず、すさまじいばかりの防疫体制を敷いているのかは有名で、NZなど韓国の救援隊を入国拒否したほどです。

それは彼らは家畜が主要産業だからです。畜産で喰っているわけではないわが国にそんな真似をしろと言う方が無理です。私たちは私たちの国の現実の中で現実的な対策を立てていくしかないのです。

さて、このような状況を頭に置いていただけましたか?この状況下で宮崎が不運に見舞われました。

しかし、私は口蹄疫が宮崎県東部で局部的にくい止められたのは奇跡的なことだとすら思っています。唯一、えびの市に飛び火しましたが、あれは不心得な県外資本の企業畜産の反社会的な行為のためです。

宮崎人は多大な被害を被りながら身を挺して口蹄疫を封じ込めました。自らの牛を豚をワクチン接種して殺処分にした宮崎人たちの気持ちを考えてみたことはありますか。

彼らは単にお上の命令を唯々諾々と聞いていたわけではありません。「これ以上の感染を防ぐ。ここでくい止めるんだ」という自己犠牲的な精神なくしてはありえなかった尊い行為です。

宮崎人はこれをなしました。誰のために?他の地域を守るためにです。宮崎人は我が国畜産の防波堤として戦い、そして巨大な損害を被りながらその目的を達成したのです。宮崎県東部で封じ込めることに成功したのです。

私たち全国の畜産農家はそのことを知っています。くさす人もいるでしょうが、ごく一部です。大部分は自分の身に置き換えて、自分だったらできるだろうかと自問したはずです。そして心の中で宮崎人に深く頭を下げ、カンパを送りました。

ところで、今回のトリインフルは渡り鳥由来です。したがって全国各地でほぼ平等に発生する可能性があります。

たまたまその一枚目のカードを引いてしまっただけだと私は思っていますよ。

あなたのように「汚い宮崎の肉」というようなことを言う人がいるから、風評被害を恐れて畜産家は、発生しても隠匿してしまうのです。

あなたのいう論法で発生地域を「汚い肉」として日本の恥のように言う人が絶えないから、畜産家はいっそう風評を恐れて発生を隠し、かえって感染拡大の火種を再生産してしまうのです。

もの言いに気をつけてください。あなたはかえって感染を拡げるような発言をしているのです。

今必要なことは、宮崎をくさすことではなく、どうしたらこのような伝染病が防げるのか、地域防疫はどうしたらいいのか、殺処分だけでなんとかなるのか、ワクチン戦略はどうすべきなのか、などということを自分の頭で考えることです。そして発言し国を動かすことです。

あなたのように後ろ向きな姿勢で、宮崎を非難してもなにも生まれませんよ。

        ゜。°。°。°。°。°。°。°。゜。°。°。°。

以下、名無し氏の投稿です。読みにくいので改行しました。それにしてもなんで鹿児島大学なんですかね。岡本嘉六先生の関係かしらね。岡本先生も迷惑だろうな。

宮崎人に畜産をやる資格なし。というのを鹿児島大学様にメールで送りました。

口蹄疫、鳥インフルエンザではもう中国産の肉と変わりありません。宮崎の畜産農家が日本の畜産の足を引っ張っているのです。宮崎牛、宮崎地鶏がなくなっても日本は困りません。

私はそんな汚い宮崎の肉より安全で安いオーストラリアの肉を買っています。宮崎の畜産農家がどれだけ全国の畜産農家にご迷惑をかけているのか反省しろ!お前らは日本には必要ないんだよ!

詳しくは鹿児島大学様にお問い合わせください。

      ゜。°。°。°。°。°。°。°。゜。°。°。°。

■三重で新たに鳥インフル=大分は移動制限解除

時事通信 2月27日(日)0時30分配信

 三重県は26日、南伊勢町の養鶏場で高病原性鳥インフルエンザに感染した疑いのある鶏が見つかり、遺伝子検査で陽性を確認したと発表した。三重県内では今冬、2例目の発生となる。
 県によると、この養鶏場は鶏舎27棟で、採卵鶏約26万羽を飼育している。感染が確認されたため、全ての鶏を速やかに殺処分するが、一つの農場での殺処分として今冬最大の規模になる見込み。
 この農場を中心に半径10キロで鶏や卵などの移動を制限する。
 同日午前8時に養鶏場から県の家畜保健衛生所に対し、「22羽が死んでいるが、昨日に比べて数が多いので調べてほしい」という連絡があり、簡易検査の結果、10羽中4羽で陽性を確認。遺伝子検査した4羽全てから「H5亜型」のウイルスを検出した。
 一方、大分市の養鶏場の鶏が強毒性の高病原性鳥インフルエンザウイルスに感染した問題で、大分県はこの養鶏場の半径5キロ圏に設定していた鶏や卵などの移動制限を27日午前0時に解除した。半径10キロ圏内の検査で異常がなかったため。 
        ゜。°。°。°。°。°。°。°。゜。°。°。°。

■三重県における高病原性鳥インフルエンザの疑似患畜(2例目)の確認について

平成23年2月26日 農林水産省

1.農場の概要

農場所在:三重県度会郡(わたらいぐん)南伊勢町

飼養状況:採卵鶏 約26万羽

2.経緯

1)2月26日午後、三重県から、度会郡南伊勢町の養鶏場より前日の2倍以上の死亡鶏が確認されたとの通報を受け、A型インフルエンザの簡易検査を行ったところ、陽性が確認された旨連絡がありました。(平成23年2月26日公表)

(2)26日深夜、同県の家畜保健衛生所による遺伝子検査の結果、H5亜型陽性であることが判明しました。死亡鶏の状況等も合わせて考慮し、高病原性鳥インフルエンザの疑似患畜と判定しました。

(3)なお、これに先立ち、田名部政務官が三重県知事と電話し、国と県が緊密に連携して対処することを確認しました。

           ゜。°。°。°。°。°。°。°。゜。°。°。°。

■写真 モノクロで欅を撮ってみました。なんか怖いですね。

| | コメント (7) | トラックバック (0)

韓国殺処分現場の凄惨な実態が明らかになった    京畿道の調査で1割弱が違法埋却をしていたことが発覚

004

[お断り] 本日の記事中写真はご覧にならないほうがいいかもしれません。

今までネット界では嫌韓的トーンで流されてきた情報ですが、この間、韓国紙大手の中央日報や朝鮮日報、そして国内では朝日新聞なども相次いで報じており、韓国の殺処分の現状であると認識せざるを得なくなりました。

韓国はいわば殺処分の強固な信奉者であり、殺処分のみが正しく、殺処分をすることだけが感染拡大を阻止し、清浄国復帰できる唯一の手段だと考えていました。

335万頭に及ぶ殺処分、北から南までくまなく覆い尽くされ、北朝鮮まで飛び火した感染拡大、14億ドル(1月22日現在)を超えて上昇し続ける経済損失、韓国畜産の崩壊、そして残されたものは埋却地の凄惨な状況でした。

昨年11月の発生以来、韓国は一説で1日数万頭以上という驚異的速度で殺処分を続けていると報じられてきました。しかし、それは手抜きの埋却処分だったことが次第に明らかになってきています。

地面が凍結しているために重機が定められた5メートルの深さを堀り、2メートルの覆土をかけずに、わずか1メートル程度で埋めてしまったり、河川周辺に埋める場合には鉄板などで補強することが決まっていたにもかかわらず守られておらず、死体から出た汚染物質が水系に流出しているケースが続出しました。

朝鮮日報(2月18日)はこう報じています。

「全国約4600カ所の埋却地の多くでずさんな管理が行われている実態が確認された。京畿道が調査を行った1844カ所の埋却地のうち、149カ所が処理作業におけるガイドラインに従わず、河川から30メートル以内に埋却地を設置しているほか、傾斜が急な地域も85カ所に達することが確認された」。

この調査は京畿道だけのもので、全体の4割ていどでの調査でしかありませんから、この違反処理件数は後日数倍以上に増加するでしょう。

このような手抜き埋却により、腐敗した死体の露出、悪臭ガスの流出、水系汚染、ワシや野犬などが群がり食い散らすという凄惨な風景が各地で見られるようになりました。

そして言うまでもなく、このようないいかげんな埋却をすれば、死体をついばんだ鳥類や野犬に感染拡大し、野生偶蹄類へと伝播したのは疑う余地がありません。

もはや朝鮮半島全域は、北から南まで済州島をのぞき口蹄疫ウイルスが常在した地域ととなり、一衣帯水のわが国はそれを前提に対策をたてねばならなくなりました。

また一方、殺処分そのものも拙速であったことがわかってきました。これは殺処分をするための薬剤が不足したために急遽中国から輸入したところその効果が薄かったためと言われています。

そのためにある殺処分現場では、家畜を生きながら埋却するという信じがたい事態も生じました。私はこの情報はかなり前から知っていましたが、複数の情報がとれるまで書かなかったのですが、どうやら真実なようです。その写真が下です。

頭を抱えたくなります。韓国は防疫だけの敗北ではなく、倫理的な敗北までもしてしまったのです。朝鮮半島全土はこの韓国の防疫の失敗で口蹄疫が常在する地域となりました。韓国畜産は崩壊の危機に瀕しています。

そして、殺処分で防御できなかった韓国はワクチン接種清浄国になります。

このような悲劇を隣国でみながら、韓国人タレントの事務所トラブルしか報じない日本のマスメディアは最低です。

かくして、世界の発生国で、今や殺処分だけにすがって口蹄疫とトリインフルの防疫を考えている国は、ほとんど唯一わが国だけとなりました。

殺処分は必ず埋却を伴います。この現実の埋却問題を見ることなく、殺処分を机上の疫学テーマでのみ考えているのが、動衛研などを中心とする疫学学界です。彼らはこの韓国の悲劇を見ているのでしょうか。何も感じないのでしょうか。よその国の出来事なのでしょうか。

私は、口蹄疫における緊急ワクチン接種の明確な規定づくりと、接種後の殺処分を拒否すべき時期になっていると思います。そのことにより、清浄国ステータス復帰までにロスするのはわずか3カ月間だけなのですから!

             ゜。°。°。°。°。°。°。°。゜。°。°。°。

■口蹄疫:韓国政府、埋却を最小限にとどめる方針

高温滅菌、焼却による処理を推奨へ

口蹄(こうてい)疫に感染した家畜の埋却地から流れ出た浸出水による地下水や土壌の汚染問題に関し、政府は今後、家畜の埋却を最小限にとどめ、すでに造成された埋却地のうち、崩壊や水質汚染の可能性が高い場所については、家畜の死骸を掘り出し再処理する案を検討する方針を打ち出した。

 環境部(省に相当)の関係者は「埋却作業に伴う2次的な環境汚染に備え、埋却地の数を最大限減らすというのが政府の方針だ。(予防ワクチンの接種により)抗体が形成されてから殺処分される家畜については、埋却ではなく高温滅菌処理(スチーム式加熱)または焼却(直接燃やす)によって処理するよう、地方自治体に通告した」と語った。

 現行の家畜伝染病予防法は、殺処分した家畜について、埋却または焼却によって処理するよう定めており、高温滅菌処理を行うためには法改正を経なければならない。
(朝鮮日報 2011/02/14 )

口蹄疫:農水部長官、ずさんな浸出水処理に困惑

 劉正福(ユ・ジョンボク)農林水産食品部(省に相当)長官は12日、江原道洪川郡化村面外三浦里を訪れ、口蹄(こうてい)疫で殺処分された家畜の埋却地を視察しながら困惑気味だった。模範的な埋却地として、記者とともに訪れたが、同部と環境部の埋却処理マニュアルに沿った対策がまったく行われていなかったからだ。

 韓牛(韓国伝統の肉牛)70頭が埋却された全長10メートル、幅5メートルの同地には、埋却地を知らせる看板が立てられていたが、家畜の腐敗により発生する浸出水を抜き取る排水管が設置されていなかった。この場合、ガスの圧力で浸出水が流出する恐れがある。

 浸出水が送られる貯溜槽は3メートルほど離れたところに設置されていたが、配水管ではなく、溝で埋却地とつながっていた。この場合、浸出水が周辺の土壌に流れ出る恐れがあり、雨が降った場合には浸出水と雨水が混ざり合うことになる。

 家畜が腐敗する際に発生するガスを抜き取る2本のガス管も誤って設置されていた。ガス管は雨水が入らないよう、地上に出た一番上の部分は「n」字でパイプを設置しなければならないが、カギ字になっていた。また埋却地に盛られた土も、春になって雨が降ると崩れやすい、きつい傾斜だった。

マニュアルでは、深さ5メートルに家畜の死がいを埋めた後、2メートル以上の盛り土で覆うことになっている。これについて洪川郡の関係者は「土が凍って、1メートルの深さまでしか掘ることができなかった」と釈明した。

 韓牛15頭を埋却した高さ5メートルほどの埋却地も、貯溜槽が排水管でつながっていなかった。

 また、車で5分ほどの所にある埋却地も問題が山積みだった。韓牛38頭と、別に16頭が埋却された場所には、浸出水を抜き取る排水管が設置されていたが、貯溜槽とはつながっていなかった。またガス管も「n」字型ではなく、カギ字で設置されていた。

 現場を視察した劉長官は困惑した表情で、ホ・ピルホン洪川郡守(郡の長)をはじめとする防疫関係者に対し「マニュアルを見たのか。浸出水の配水管を設置し、排水管を通じて貯溜槽につなぐようにしなければならない」と指摘した。

加えて「ガス管はn字型に設置し、異物が入らないようにすべきだ。埋立地の傾斜がきつく、雨が降った場合、浸出水が流出する可能性があるため、補完工事を実施しなければならない」と指示した。

 こうした指摘を受けた洪川郡の関係者は「現場では政府のマニュアル通りに行ったと話しているが、問題があったようだ。埋却地ごとに状況は異なるが、マニュアルに記載された事項を反映しなかった面もある」と述べた。
(朝鮮日報 2011/02/14 )

■【社説】浸出水の流出防止に総力を挙げよ

韓国政府が15日、口蹄(こうてい)疫で殺処分された牛の埋却地に関する総合計画を発表した。その主な内容は、「埋却地周辺から浸出水が流出した場合、警報が自動的に発令される」「埋却地から300メートル以内の地下水のモニタリング」「専門家チームを構成し3年間埋却地の管理を行う」というものだ。

 全国約4600カ所の埋却地の多くでずさんな管理が行われている実態が確認された。京畿道が調査を行った1844カ所の埋却地のうち、149カ所が処理作業におけるガイドラインに従わず、河川から30メートル以内に埋却地を設置しているほか、傾斜が急な地域も85カ所に達することが確認された。

京畿道南楊州市和道邑琴南里の場合、北漢江と合流するムクヒョン川から3メートルしか離れていない場所に埋却地があり、浸出水が漏れ出た場合、すぐさま漢江に流れ込む。

 畜産農家は、住民が嫌うこともあり、殺処分した家畜を自身が所有する農場の敷地に埋却するが、農場が河川のそばに位置するケースも多い。慶尚南道金海市翰林面の場合、ほとんどが河川と接した農場に豚の死がいを埋却した。また、急いで処理したため、豚の体の一部がむき出しになっている所もある。大雨が降ったり河川が氾濫した場合、死がいが河川に流れ出し、河川を汚染する恐れもある。

 そのため、河川周辺の埋却地には河川との間に鉄板を設置したり、穴を掘ってコンクリートを流し込む方法で遮断壁を設けるなど対策を行う必要がある。傾斜が急で豪雨時に崩壊の恐れがある所は、埋却した死がいを別の場所に移す必要がある。李始鍾(イ・シジョン)忠清北道知事は15日、市長・道知事対策会議で「300坪(約1000平方メートル)規模で深さ6メートルのコンクリート施設を設ければ、豚9万頭を処理することができる」と提案した。これは、検討に値する良いアイデアだ。

 衛生・環境面では、800-900度の高温で焼却する方式が最も安全だ。牛40頭または豚300頭しか処理できない移動式の焼却施設は、今回のように口蹄疫が全国的に広まった場合、対処が困難となる。

焼却処理は、臭いや排気ガスが発生するため住民が反対する可能性が高い。今後、口蹄疫ばかりでなく、鳥インフルエンザといった伝染病が発生する可能性は十分にある。一定規模以上の畜産農家に対して、浸出水汚染と崩壊の恐れがある埋却地の確保を義務化し、政府と自治体が費用を支援し、税金を減免する策を検討すべきだ。
(朝鮮日報  2011/02/16 )

口蹄疫:首都圏の飲用水源が危険

首都圏に暮らす2000万人の飲用水源である八堂ダムなど、漢江上流地域に位置する、口蹄(こうてい)疫に感染した家畜の埋却地のうち、大部分で浸出水が発生し、崩壊の危険にさらされていることが、現地の調査で明らかになった。

 環境部(省に相当)は11日、「(政府・自治体などで構成する)現場調査団が10日に京畿道楊平郡、南楊州市など、漢江上流にある埋却地32カ所を調査した結果、16カ所で崩壊などの恐れがあることが確認され、直ちに補強工事を行う必要がある」と発表した。このうち11カ所は漢江本流や支流につながる河川から、3~30メートルしか離れておらず、浸出水が流出した場合、汚染物質が漢江に流れ込む恐れがある。

 環境部は「これら11カ所の埋却地については、岩盤がある地中深くまで掘り進んで、地下に防水壁を設置するなどの大型補強工事を実施し、浸出水の流出を防ぐための対策を講じる」と話した。16カ所のうち4カ所は埋却地の周辺に排水路を設置するほか、1カ所は流失防止用擁壁工事が必要とみられている。

 政府は漢江上流地域の自治体による第1次予備調査の結果、補強工事が必要と判断された埋却地99カ所のうち、残り67カ所についても、今月14日までに調査を終える方針だ。
(朝鮮日報 2011/02/12 )

Photo *上の写真は朝鮮日報;配信ものではありません。

口蹄疫埋却地から悪臭…ワシ500羽集る

201102181319551 

17日午後2時、京畿道漣川郡百鶴面(キョンギド・ヨンチョングン・ベクハクミョン)ノゴク2里。ここはもともと大規模な畜産団地だった。しかし最近、村の畜舎はがらんとしていて、静けさが漂っている。

  畜舎の近くには100平方メートル規模にもならない小規模な口蹄疫家畜埋却地があちこちにできている。村の入口にある1カ所を除いた25カ所の畜産農家の韓牛・乳牛・豚がすべて埋却されたからだ。

  昨年12月21日に乳牛を埋めたという警告表示板が設置された50平方メートル規模の埋却地に近づくと、鼻を突くようなにおいがした。家畜の腐った死体から発生するガスを取り出すために設置したプラスチックパイプからは、呼吸できないほどの悪臭が出ていた。ここは傾斜のそばにあり、少しでも雨が降れば埋却地の浸出水が小川に流れ込むしかない。ここから3キロほどの下流には臨津江(イムジンガン)がある。

  埋却地の上空にはワシ(天然記念物第243-1号)100羽以上が2.5メートルほどある羽を広げて飛んでいる。一部のワシはエサを求めて埋却地周辺の地上に降りたり、10余メートルほどの高さで旋回している。村の住民ホン・ソンホさん(52)は「昨年12月末から埋却地で家畜の死体が腐るにおいがし始め、ワシが群がってきた」と話した。

  ワシの群れの飛行について300メートルほど移動すると、口蹄疫発生農家付近の畑に500羽ほどのワシが集まっていた。こちらは世界最大規模のワシの越冬地、民間人統制線内の坡州市長湍面巨谷里(パジュシ・チャンダンミョン・ゴゴクリ)チャンダン半島から18キロほどの距離にある。チャンダン半島には現在700羽ほどのワシが越冬中だ。

  現場に同行した韓国鳥類保護協会のハン・ガブス坡州市支会長(58)は「口蹄疫埋却地とその周辺のずさんな事後管理のため、ワシが民間人統制線の外側の農場と民家の周辺に集まっているようだ」と話した。ハン氏は「もし生き埋めにされた豚の死体が腐敗して膨張し、外に露出でもすれば、ワシがこれを食べて他の伝染病が広がるのではないかと心配している」と語った。

  京畿道利川市(イチョンシ)では実際、口蹄疫のために埋められた豚の死体が腐敗して膨張し、外に露出する例が相次いでいる。利川市によると、1日、戸法面(ホボプミョン)ジュミ里のA農場埋却地から豚の死体が出てきているという申告があった。腐敗しながら風船のように膨らんだ豚の死体が埋却地の外に出てきたのだ。

市は防疫要員を送って死体を埋め直したが、一週間後、同じ埋却地から豚の死体5-6頭がまた外に飛び出した。これまで6カ所の埋却地で同じ現象が発生している。市は、気温が上昇し、豚の死体が腐敗しながら発生したガスのために死体が膨らみ、埋却地の外に出てきたと推定している。
(中央日報2月18日)

■【社説】口蹄疫問題、最悪の状況も想定せよ

 口蹄(こうてい)疫の影響で1カ月前におよそ2000頭の豚を殺処分した京畿道のある養豚場周辺の山中で、子豚の死骸が野生動物に食い散らかされ、骨が露出した状態で放置されている様子がニュースで報じられた。また別の養豚場でも、4頭の子豚が家畜糞尿の上に捨てられている様子が報じられた。政府の調査チームが漢江上流にある32カ所の埋設地に対して現地調査を行ったところ、16カ所で浸出水が流出し、一部の埋設地は崩壊の危険にさらされていることが確認された。

 同じようなニュースが連日のように報じられる中、国民はウイルスの恐怖がすぐ近くにまで迫っているような不安を感じている。口蹄疫で殺処分された家畜の死骸を無防備に放置すれば、雑食性の野生イノシシなどがそれらを食い散らかすのは当然だ。そうなればウイルスは予想以上に早いスピードで、また広い範囲に感染するのは間違いない。

 口蹄疫は家畜伝染病の中でも感染力が最も強い。感染した動物の体組織の一部、体液、排泄物など全てが感染経路となり、牛乳からもウイルスが検出されている。感染した1頭の豚から1日に4億ものウイルスが放出されるとも言われており、飼料の牧草にウイルスが付着した場合、冬には9週間にわたり活性状態を保つという。

カラス、犬、猫、ネズミは口蹄疫に感染しないが、ウイルスの媒介となる可能性は高い。1967年に英国で発生した口蹄疫は空気感染し、ドーバー海峡を越えフランスに渡った。また1981年にも、デンマークからスウェーデンにまで海を越えて感染したというケースもある。獣医科学検疫院では空気感染の可能性は低いとしているが、最悪の状況を念頭に置いて、事態に対処すべきなのは言うまでもない。

 環境管理公団が2008年に15カ所の家畜埋設場所近くの地下水を調べたところ、7カ所で基準値以上の硝酸態窒素が検出された。また14カ所でも同じように大腸菌や一般細菌が検出された。硝酸態窒素は有機物で、特に子どもの体内に入ると顔色が真っ青になるチアノーゼや呼吸混乱などを引き起こす。

昨年1月に781頭の豚を地上に埋めて処分した江華郡では、埋設地の地下17メートルから、生物化学的酸素要求量(BOD)772ppmの浸出水が発生した。これは汚染度としてはゴミの埋設場に匹敵するレベルだ。

 防疫当局は埋設地の底に3センチ以上、死骸を埋めてから再び5センチ以上の高さまで酸化カルシウムをまくため、ウイルスが流出する危険性はないとしている。しかし家畜の死骸が腐敗することで発生するガスが排出口から放出される際、ウイルスも同時に流出する可能性があるとの指摘もある。夏の豪雨で傾斜地にある埋設場が崩壊し、家畜の死骸があふれ出して周辺の河川を汚染することになれば、想像するだけでも恐ろしい大災害になる。

 現在、4200カ所ある埋設地には320万頭の家畜の死骸が埋められている。この規模は、韓国ではかつて経験したことがなく、また世界的にもめったにない例だ。政府はさらなる極限状況を念頭に置いた上で、野生動物によるウイルスの拡散や埋設地の崩壊、浸出水の流出、地下水や河川の汚染などに備えて徹底した調査と対策に力を入れ、国民の不安を解消しなければならない。

(朝鮮日報 2011/02/12 )
水道水から血が! 韓国口蹄疫、ずさん殺処分で大騒ぎ
(朝日新聞 2011年2月18日)

【ソウル=箱田哲也】「血が混じっている水が出てきた」――。家畜の伝染病、口蹄疫(こうていえき)が猛威をふるう韓国で、ずさんな殺処分が原因とみられる苦情が住民から相次いでいる。埋められた家畜の体液が土中にしみ出し、地下水や土壌を汚染しているのが特に深刻とみられている。全国で埋められた牛や豚は335万頭以上。韓国政府は、被害を食い止めようと必死だ。

 韓国政府は15日、口蹄疫や鳥インフルエンザのために家畜を埋却した場所が全国で4632カ所に上っており、2月末までに埋却地の点検を徹底する、と発表した。

 韓国メディアは連日、「水に血が混じって変な味がする」「埋却地から鼻が曲がるほどの異臭がする」といった周辺住民の声を大きく取り上げ、行政の適切な対応を促す。政界では野党も政府の無策ぶりを糾弾。民主党国会議員は、埋められた全ての家畜の体液の総量を人口で割ると、国民1人あたり1.2リットルにあたる量が予想されると警告した。

 汚染の原因は様々挙げられているが、あまりの殺処分頭数の多さに家畜を安楽死させる薬が底をついたことも指摘されている。政府は中国から急きょ薬を輸入したものの成分が弱かったことなどから、家畜を生きたまま埋却するケースが各地で相次いだという。李万儀・環境相は11日に出演したラジオ番組で「家畜が完全に死んでいないまま埋めれば、二重に敷いたビニールシートもツメや口で破れる恐れがある」と語った。

 季節が春に向かうことにも警戒が強まる。いったん埋めた豚が膨張して、土の中からはみ出てきた事例もすでに報じられている。気温が上がれば腐敗が進み、悪臭などが広がりかねない。埋却地自体の自然崩壊や大雨による流出の恐れも指摘される。

専門家らからは、家畜を焼却したり、切断したりして埋却すべきだとの声も出ているが、処理コストが膨れあがるのは避けられない。

 政府は埋却地の崩壊などは報告されていないとしているものの、南東部の慶尚北道の埋却地89カ所を調べたところ61カ所が何らかの補修の必要ありとの結果が出たことを明らかにした。

 李明博(イ・ミョンバク)大統領は最近、大統領府の幹部会議のたびに「地方自治体と協力し、水質汚染など環境問題が発生しないよう細心の注意を払わねばならない」とげきを飛ばすが、口蹄疫との戦いは、まだしばらく続きそうだ。

写真 天空の光ショー。

■ 追記 北海道様。ご本の紹介に感謝します。実はあれ私のタネ本です(笑)。りぼん様。ワクチンの件、ちょっと待って下さい。できたら明日あたりに書きます。

| | コメント (4) | トラックバック (0)

もし離島で口蹄疫が発生したら 家伝法では対応不可能だ

006_edited1

「南の島の黒毛和牛繁殖農家」様から下のようなコメントとワクチン開発についての情報を提供いただきました。ありがとうございます。頂戴しました情報はどこかで役立てたいと思っております。

さていただきましたコメントを読んで、私も沖縄で農業をしていた人間として思わずうなってしまいました。

>水質汚染に関してです。
私の地区では、サトウキビに適さない旧水田地帯で草を植えています。山の谷間の田んぼです。1mも掘れば水が湧いてきます。
そんな所でしか、私の地区は営農していませんから、果たして万が一のときに埋める場所が確保できるのかなと危惧しています。
また、南西諸島の喜界、沖永良部、与論、伊江、宮古、多良間等の隆起石灰岩の島々では、貴重な地下水が、埋却処分によって汚染されるでしょう。

日本でも、私のように埋却処分に向かない所で牛を飼っている農家は沢山いるのではないでしょうか?

■私が秘かに恐れている事態は、トリインフル.においては、季節性インフルエンザが流行している都市部近郊で発生して交差感染を引き起こすこと、そして口蹄疫では離島で起きることです。

私はもう20年も前になりますが、沖縄の名護(あの基地移転問題で揺れている街ですが)の山の中の廃村で牛と豚、サトウキビ、野菜などをしょぼしょぼと作っていました。その経験はブログで書いていますので、よろしかったらカテゴリーの「沖縄での暮らし」からお暇でしたらご覧ください。

沖縄やその離島そして南西諸島の島々の多くは、隆起珊瑚礁でできています。このような島々では土地がそもそも狭い上に、水不足が恒常的です。

一方、たとえば石垣島では県の特産品となるような石垣牛などを生産しており、県全体でも畜産は盛んです。私自身も、受精師さんがぶったまげるような痩せ牛を作っておりました。(^-^;お恥ずかしい

もし、私が暮らしていたあのシマ(沖縄では村のこと)で口蹄疫が発生した場合はと考えると絶望的な気分に襲われます。そこは源河の水源地にあり、地誌を読むとかつて大きな湿地帯があったそうです。島米を作っていた跡も残っていました。

ですから、豊かな水を求めて人が住み着いたわけですが、もしそこで口蹄疫が起きるとなると・・・「南の島」様がおっしゃるようにどうしようもありません。仮に殺処分はなんとかなったとしても、それを埋める場所がないのです。

すぐに水が湧きだしてくるような場所か、あるいはすぐに岩盤につきあたるような所です。宮崎県児湯郡の場合もそうでしたが、すぐに地下水が湧きだしてくる場所に埋却することはできません。

そのような場所で埋却を強行すれば、すぐに大量の水が湧きだし、穴も崩落してしまいます。

その上、敷いた青シートが時間とともに劣化破損して、そこからアンモニア態窒素や硫化硫黄、リンなどが大量に水系に流入していくことでしょう。私が住んでいた村は大きな川の最上流でしたから、そのような場所で水系汚染をしてしまったら、同じ水系で生きる多くの人を巻き込んだ汚染に発展してしまうでしょう。

もしどうしてもやるなら、何重にもシートを敷いた上に生コンを注入して、穴の底と側面を完全に固めてしまい、埋却後にまたコンクリートで覆うようなチェリノブイリ型石棺方式しか考えつきません。もっとも、生コン石棺方式も、乾燥するまでの数日を考えるとやはりダメか。

農水省は移動レンダリング装置を考えているようですが、そのようなものが沖縄や南西諸島の離島に到着するのはいつのことでしょうか。自衛隊の大型ヘリで吊って運ぶしかないかもしれません。

このような地域は沖縄や南西諸島、北海道、九州、瀬戸内海などに無数にあります。宮古島のように島全体がひとつの地下水系で結ばれている島さえあります。

また、島は四面が海ですので、感染伝播がされにくい代わりに、いったん侵入を許すと蔓延します。人間の医者さえいない離島に獣医師はいない場合がほとんどなので、本島からヘリで来てもらっての診療となります。たぶん初動は極めて遅れるでしょう。

その上、トリインフルなら家保の簡易検査キットで即時に検査が可能ですが、口蹄疫の場合は遺伝子検査による確定のためになんと東京小平の動衛研まで空輸せねばなりません。ほとんど日本列島を半分縦断する長距離です。自衛隊にでも頼むしかありません。

島からなるわが国には、同様の条件を抱える地方が北から南まで無数にあり、またそのような場所では山間地を活かした畜産が盛んなのです。

このように考えると、日本列島という地形で初動殺処分-埋却措置のみで対応するのは限りなく困難であることが分かります。

現在の家伝法や防疫指針は理想的な環境で、理想的な初動が行われることを前提としてできています。しかし、現実にはそれが可能な条件をもつ地域こそが限定されていおり、困難な地域のほうが圧倒的なのです。

口蹄疫とトリインフルを経て私たちは、今の日本の防疫体制と法制がもはや時代遅れであり、非現実的であることを認識しつつあります。

        ゜。°。°。°。°。°。°。°。゜。°。°。°。

_edited1

             上図 産経新聞 2月17日より転載

長崎県でハヤブサが陽性

産経新聞 2011.2.13 22:49

 長崎県は13日、同県諫早市有喜町の路上で衰弱した野生のハヤブサ1羽が発見され、鳥インフルエンザの簡易検査で陽性反応が出たと発表した。県が14日に遺伝子検査をするほか、鳥取大が詳細検査を実施する。

 長崎県によると、ハヤブサは12日、路上にいるところを発見され、県に搬送された後、同日夕方に死んだ。県は13日、発見場所から半径10キロ圏にある16戸の養鶏農家に聞き取り調査するなどしたが、異常はなかったという。

愛知・新城の防疫措置完了

産経新聞2011.2.16 20:16

 14日確認された愛知県新城市の養鶏農場の高病原性鳥インフルエンザ感染で、県は16日、同農場の消毒作業を終え、鶏の殺処分や焼却を含む全ての防疫措置を完了した。新たにウイルスが検出されなければ3月上旬に制限区域が解除される。

 10キロ圏内の農場で飼育している鶏やウズラを目視で調べ、異常がないのを確認。さらに血液検査などを続ける。

 県は、農場を運営する業者の孵化(ふか)施設(同県豊川市)にある名古屋コーチンなどの有精卵約30万個の処分を検討。ふ化施設は制限区域外だが、発生農場が出荷した卵が含まれているという。

野鳥1羽の感染確認 大分

産経新聞2011.2.12 16:23

 大分県は12日、同県豊後大野市千歳町の県道沿いで衰弱していた野鳥のオシドリ1羽が見つかり、遺伝子検査をした結果、高病原性鳥インフルエンザ感染が確認されたと発表した。

 県は感染確認後、オシドリを安楽死処分にした。今後、鳥取大で検体を詳細検査し、強毒性かを調べる。発見場所から半径10キロ圏内にある養鶏農場9カ所に異常はないという。

飼育のハクチョウ340羽を殺処分 山口県宇部市の公園で

産経新聞2011.2.11 21:56

 山口県と同県宇部市は11日、コクチョウ1羽から高病原性鳥インフルエンザ感染が確認された同市の常盤公園で、飼育しているハクチョウなど約340羽の殺処分を終えた。県はコクチョウが見つかった湖の周辺を消毒し、防疫措置を完了したと発表した。

 県は11日、対策連絡会議を開き、同公園での監視を強化するなど対応を確認。半径10キロ以内の養鶏場などから異常は報告されていない。二井関成知事は殺処分について「放置しておけば被害が拡大するおそれがあり、やむを得ない措置だった」と話した。

 市は殺処分を決めた9日、約400羽を殺処分すると発表したが、飼育台帳と実数に差があったとしている。

宮崎県延岡市の養鶏場で鳥インフル陽性

宮崎県は16日、同県延岡市北浦町の養鶏場で鶏が死に、鳥インフルエンザの簡易検査で陽性反応が出たと発表した。

 県は遺伝子検査(PCR検査)で詳しく調べている。感染が確認されれば、今冬の養鶏場では、国内19例目となる。

 県によると、16日午後4時頃、肉用鶏約7500羽を飼育している同市北浦町

三川内みかわうちの養鶏場から「鶏が死んでいる」と連絡があった。10羽を簡易検査したところ5羽が陽性となった。この養鶏場は1月28日に発生した同市北川町の養鶏場の東約18キロにある。

(2011年2月16日19時26分  読売新聞)

■写真 わが村の簡易郵便局。ガタピシいうガラス戸を開けて切手を買いに行きます。

| | コメント (14) | トラックバック (0)

より以前の記事一覧